エンターテインメント業界で進化するAI事例を解説!

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現代においてAI(人工知能)はゲームやアミューズメントといったエンターテインメントに大きな影響力を与えています。AIにとってコンピュータは欠かせない存在で、知能が入っているコンピュータプログラムなどを指し、古代の神話や物語にも似通った存在は登場していました。
AIは1956年のダートマス会議において、ジョン・マッカーシーにより使われるようになりました。コンピュータとともに進化し続けているAIは、かつて人間が担当するしかないと思われていた知的なこともできるようになりました。コンピューターが計算しか任されていなかった時代からすると大きな進歩です。
未来学者のレイ・カーツワイルは「2045年にはコンピュータが人間の知識を超える」と予言しています。現在もAIの成長は着々と進行しています。研究者たちのAI開発はどうなっているのでしょうか。今回は、エンターテイメント業界で利用されるAI事例をご紹介します。

エンターテインメント業界で進化するAI事例8選

コンピュータゲームとAI(人工知能)のさらなる進化

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【出典】https://app.famitsu.com/20170508_1040001/
初期のAIとして「ニム」というものがあります。ニムというコンピュータゲームは、1941年に開発されました。その後もマリオブラザーズシリーズやアーケードゲームなどの敵として組み込まれることになりました。
主に戦闘ゲームで用いられることが多く、人間と同じように稼働できるモデルを想定して開発されてきたものです。
現在のゲームAIには、与えられたデータの通りに動作するのではなく、AI自身が考えて動くように作られていることが多いです。MMORPGでもある「ファイナルファンタジーXIV」に登場する敵のキャラクターは、ゲーム内のフィールド上を動き回っています。この動きは、地形や障害物さらにはプレイヤーを認識してフィールドで動作しています。オープンワールド形式のゲームを制作するに当たって「ゲームAI」は必要不可欠です。

今後、AI技術が発展していけば、「プレイヤーの情報をSNSなどから読み取ってプレイヤーに合わせたレベルデザインやシナリオを変更することが可能になるかもしれない」とスクウェア・エニックスの三宅陽一郎は語っています。ゲームAIの今後に期待が高まっています。

コンピュータ将棋の誕生と進展

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【出典】http://blog.livedoor.jp/niteru/archives/cat_1437637.html

コンピュータ将棋はWindowsも登場していなかった時代に開発されました。プログラム開発を行ったのは1970年代でした。1975年に完成したコンピュータ将棋が世界初とされています。
1980年代に入るとコンピュータソフトが開発されゲームソフトとして発売されるようになりました。そして、1990年の将棋ソフトから徐々に強さが増してきました。
コンピュータ将棋のソフトウェアであるponanza(ポナンザ)は、2013年に開催された第2回将棋電王戦で佐藤慎一五段に勝利しました。最強のソフトとして名を残しています。
初期のころに作られたコンピュータ将棋は、コンピュータチェスの理論に基づいて開発されています。一九九七年にチェスの世界チャンピオンであったガリル・カスパロフがディープ・ブルーに敗北した出来事は、将棋界にも衝撃を与えるものでした。
2009年にはスマートフォン用のコンピュータ将棋が搭載され、グランドマスター級の評価を得ています。現在、「ponanza」以外にも「elmo」「大合神クジラちゃん」などの将棋プログラミングがあり、プログラミング同士を戦わせる世界コンピュータ将棋選手権もあります。AIが進歩するにつれ、人間との関係性はより緊密なものとなっています。

AIを搭載したキッズアミューズメントが登場!

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【出典】http://www.4gamer.net/games/384/G038484/20170614128/

2017年7月、タカラトミーアーツから業務用のキッズアミューズメントマシン「スナックワールド ジャラステ」が稼働されることになりました。スナックワールドは「月刊コロコロコミック」で漫画を連載しています。スナックワールド ジャラステには、AIが搭載されており毎回ゲームをするごとに、プレイヤーに合わせて会話をしてくれます。
業界初となるAI搭載で、「ズキントーク」が楽しめるようになっています。ズキンとは、スナックワールドに登場するコンシェルジュの役割をしているキャラクター名です。ズキントークでは名前やゲームをプレイしているときの服装、そのときに起こっている時事問題など数多くの話題を話してくれます。
服装がなぜ分かるのかというと、ゲームを初回に始めたときに作成する「ICカード」から情報収集したり、ゲーム機にも顔認証カメラが導入されているのでカメラから取り込んで情報を得ているからです。1回のプレイが100円(税込)〜となっています。

AIがポップソングを作曲!人間よりも進歩した人工知能

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【出典】https://www.sonycsl.co.jp/

2016年、AI(人工知能)が自身で音楽を作曲することが出来るようになりました。ポップソングを作れるAIを制作したのがソニー・コンピュータサイエンス研究所です。
2つのポップソングをyoutubeに動画が公開されています。その一つの楽曲名には、ソフトウェアの名前にもなっている「Flow Machines」です。もう一つは、「in the style of Beatles」という楽曲です。
タイトルからも推測できるように「ビートルズ」のスタイルに似せて作られています。1万3000曲もの楽曲データからスタイル・テクニックを選曲して作っています。
人間が作る作曲とAIが作る作曲はどちらが優れているのでしょうか。その答えは人それぞれでしょう。現在はポップなジャンルの曲しか作れていないので、まだまだ広いジャンルのある音楽を作るには時間がかかりそうです。
今後、人間の手で作る曲が無くなり、AI作曲だけの音楽になる日もそう遠くはないのかもしれません。人間に対してどのような影響を与えてくれるのか、この先も作曲家AIから目が離せません。

可愛らしい女の子のAIアシスタントと会話ができる!

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【出典】http://s-max.jp/archives/1723094.html

東京ビックサイトで、「コンテンツ東京2017」が2017年6月に開催されました。同時にAI・人工知能EXPOも初開催されました。スマホやPC以外にも音声だけで自在に操れたり、lot機器に対しての実装も発泡会が開かれていました。
その中でもキャラデザインが可愛らしい女の子を採用しているAIがあり、スマホのアシスタントとして開発されました。KDDIエボルバでは、「おはなしアシスタント」というアプリでAI「レナ」との会話ができるようになりました。
音声認識や直接入力することで「レナ」と対話することができて、スケジュール管理や検索も可能となっています。
さらに、京都府にある人工知能を研究する会社「エフケアー」では、英語で対話することができ、京都の観光名所や食文化などを教えてくれるAIを発表しています。AIの名前は藤崎エナとして紹介されました。「エナチャット」は機械学習の予測診断サービスとして研究が進行しています。今後は、感情を持つロボットにしていきたいとエフケアーは語っています。

Microsoft社・レトロゲームパックマンでフルスコアを出すAIを開発!

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【出典】http://www.deccanchronicle.com/technology/in-other-news/140117/microsoft-buys-canadian-ai-research-firm-maluuba.html

Microsoft社により買収されたディープラーニング技術に特化しているMaluubaは、パックマンで999990ポイントを出すことができるAIを開発しました。パックマンを開発したのはバンダイナムコですが、パックマンは、アメリカでは1981年に紹介されています。
フルスコアを叩き出すことができたのは、パックマンの「Atari 2600」の移植版でした。Microsoft社以外でもAIを用いたレトロゲームをクリアすることはありました。しかし、敵の動きなどが予測できないパックマンなどのゲームが完璧にAIによって攻略する事例がありませんでした。
人間の技量でもフルスコアを出すことは難しく、AIが人類を越えた瞬間でもあります。フルスコアを出したAIは、「ハイブリッド報酬アーキテクチャー」で学習させて能力を高められています。
フルスコアを出す条件として、それぞれのエージェント(仲介の役割のあるソフトウェア)が自発的行動を行ったときであり、さらに、トップエージェントが「全体にとっての最良」に注力した場合に生み出せるそうです。
ハイブリット報酬アーキテクチャーを使ったAIは、自然言語処理や販売促進の予測に貢献できるアプリケーションとして応用が考えられています。

UNIQLOでもチャットボットを採用!

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【出典】https://bita.jp/dml/uniqlo-iq_chatbot

安くておしゃれ、カラーバリエーションも豊富な洋服店で有名な「UNIQLO」では、海外でチャットポットの導入を進めていることが判明しました。「UNIQLO IQ」という名称でコンシェルジュサービスを展開しています。日本でも近々取り入れるとされています。
実際「UNIQLO IQ」はどのようなことができるのでしょうか。簡単に言いますと、欲しい商品の提案・案内や店舗情報、在庫確認などです。
例えば、「長袖の服が欲しい」と発言すると言語を分析して、発言したことを理解してくれます。そして発言した答えとなる商品を提示してくれます。現在は、Facebook Messanger飲みの対応となっており、英語しか認知していません。商品もアメリカのUNIQLO商品しか情報を提案できないそうです。
UNIQLO IQが導入されればUNIQLO店員とのバトルが始まりそうです。今後UNIQLO IQが世界中で利用される日はそう遠くない話かもしれません。

ディズニーランドにAIが導入される日

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【出典】http://www.bbc.com/news/technology-39245946
ディズニーランドは、将来的にアミューズメントにプログラミングで構成・設計されたロボットを導入する計画を立てています。来場者のまわりに人工知能を搭載したロボットを回遊させて、ディズニーランドをナビゲートしたり、会話したりすることを目的としているようです。

金沢駅にはPepper君が設置されていますが、もっと自律的に動くものをイメージしているとディズニーは語っています。ディズニーはテクノロジーがエンターテインメントの発展に大きく寄与すると信じています。もちろん、子どもたちがどのようにリアクションするのか見ていきながら漸次的に導入するのですが、未来のディズニーランドは今とは大きく様相が異なることは間違いなしです。

まとめ

今回は、進歩し続けているAI(人工知能)を、エンターテイメント業界に絞ってご紹介しました。エンターテイメントというのは、娯楽や楽しみといった意味を持ちます。AIはまだまだ、研究者にとって難題である分野です。
AIがゲーム内で活躍したりすることや、チャットボットの進化に期待が高まっています。AIに人間と同じように「感情」のあるロボットを開発する試み・意気込みは、何年も前から言語られています。

最近ではソフトバンクの「Pepper」や、アプリケーションソフトウェアの「siri」なども話題になっています。siriの場合恐怖を覚える回答が返ってくることもあります。ロボットに感情が入れば、人間との関係はどのようになるのでしょうか。期待と不安の感情が沸き起こります。

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コトラ(広報チーム)