第二新卒から目指すアセットマネジメント業界転職ガイド|未経験OK&人気ポジション完全解説

はじめに

アセットマネジメント業界とは

アセットマネジメント業界とは、投資家から資金を預かり、株式や債券、不動産といった多様な金融商品へ投資・運用することで、顧客の資産を増やすことを目的とする専門性の高い業界です。この業界では、預かった資産の規模に応じて報酬を得る「ストック型ビジネス」を展開しており、顧客と長期的な信頼関係を築きながら、確かな運用成績を提供することが重要とされます。

第二新卒からの転職市場の現状

アセットマネジメント業界は、専門性が高い一方で、未経験からの転職も十分に可能です。特に「資産運用立国実現プラン」が政府から発表されるなど、国内の資産運用市場が活性化している背景もあり、業界外からの人材採用に積極的な企業が増加しています。第二新卒の場合、経験者採用とポテンシャル採用に大別されますが、20代の金融業界出身者や、現職での経験を活かせる方を主な対象とした求人が多く見られます。

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業界の主要分野と代表的な仕事

金融資産運用・投信・PE

金融資産運用は、株式や債券などの金融商品を対象に、顧客から預かった資金を運用する分野です。投資信託を通じて個人投資家から資金を集める運用や、年金基金や金融機関などの機関投資家から資金を預かる投資顧問業務が主軸となります。ファンドマネージャーが全体の運用戦略を立て、アナリストが企業や市場の調査・分析を行い、トレーダーが売買を執行するといった形で業務が分担されています。

不動産アセットマネジメント

不動産アセットマネジメントは、投資目的の不動産の開発から運用、維持保全までを一貫して行う分野です。投資家やオーナーに代わって不動産の総合的な資産管理を行い、高い利回りを追求します。物流施設、商業施設、ホテル、ヘルスケア施設など、多岐にわたるアセット(資産)を対象とするため、幅広い専門知識が求められます。

デジタルアセット関連の新分野

近年では、デジタルアセット(デジタル資産)に関連する新しい運用分野も登場しています。例えば、再生可能エネルギー発電所を対象としたアセットマネジメントや、AI・機械学習を活用したデータ分析による運用など、テクノロジーの進化と共に新たな投資機会が生まれています。

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第二新卒が応募できる主な職種

未経験歓迎のポジション

アセットマネジメント業界では、未経験者や第二新卒を歓迎するポジションも存在します。特に、不動産アセットマネジメントのアシスタント業務や、バックオフィスでの各種オペレーション業務、管理部門スタッフなどが該当します。これらのポジションでは、入社後のOJTや研修制度を通じて、基礎から専門知識を習得できる環境が整っていることが多いです。

  • 不動産アセットマネジャー(期中管理アシスタント)
  • 管理部門スタッフ(経理・労務・総務・法務事務など)
  • 投信計理(基準価額計算、報告資料作成など)

求人が多い分野とその特徴

現在、アセットマネジメント業界では、新NISAの影響により営業力強化が図られており、投信RM(リレーションシップマネージメント)の採用が活発です。また、新たな投資を呼び込むためのアクティブ運用担当者や、オルタナティブ運用担当者の求人も増えています。

人気の職種とその仕事内容

  • ファンドマネージャー投資信託の運用方針に基づき、市場分析から銘柄選定、ポートフォリオの組み替えまで一連の運用業務の責任者を担います。分析能力に加え、機関投資家とのコミュニケーション能力が求められます。
  • アナリストファンド運用の基盤となる情報を収集・分析し、ファンドマネージャーに提供します。国内外の企業・市場動向を定量・定性の両面から分析する専門家であり、論理的思考力や予測能力が重要です。
  • プロダクトスペシャリスト金融市場に関する幅広い知識を持ち、営業活動のサポートや、市況変化時の対外説明などを担当します。ファンドマネージャーの経験者が転職するケースも多い職種です。
  • 営業フロント(投信RM、機関投資家営業)銀行や証券会社などの販売会社、公的・私的年金や金融機関といった機関投資家に対して、商品提案やリレーションシップ強化、マーケティング施策の企画などを行います。金融業界での法人営業経験が有利ですが、リテール営業経験から転職可能な場合もあります。
  • ミドル・バックオフィストレーダーとして売買執行を担ったり、リスク管理として法令遵守のチェックやリスク管理体制の構築を行ったり、バックオフィスとして約定処理やキャッシュ・残高管理、レポーティング資料作成など、多岐にわたる業務を担います。正確性や専門知識が求められます。

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求められるスキル・資格・人物像

必須となるスキルや知識

  • 金融業界に関する基礎知識アセットマネジメント業界のビジネスモデルや市場の仕組みを理解していることが重要です。
  • 論理的思考力と分析能力市場や企業の動向を正確に分析し、投資判断に繋げる力が求められます。
  • PCスキルExcel、Word、PowerPointなどの基本的なPCスキルは必須です。データ入力・集計や資料作成で日常的に使用します。
  • コミュニケーション能力ファンドマネージャー、アナリスト、営業など、どの職種においても社内外の関係者との円滑なコミュニケーションが不可欠です。

歓迎される資格や経験

  • TOEIC 800点以上相当の語学力特に外資系企業やグローバルな案件を扱う企業では、英語力は大きな強みとなります。応募できる求人の幅も広がります。
  • 証券アナリスト資格証券投資分野のプロフェッショナルとしての知識・スキルを証明する民間資格です。若手未経験者の転職においては有利に働くことがあります。
  • 不動産関連資格(宅地建物取引士、不動産鑑定士など)不動産アセットマネジメント分野を目指す場合は、これらの資格があると評価されます。
  • 金融機関での業務経験銀行や証券会社、信託銀行などでの営業、企画、経理、リスク管理などの経験は、アセットマネジメント業界での業務に活かせます。

求められるマインドセット

  • 結果責任を全うできる姿勢成果主義の文化が根付いている業界であるため、自身の判断や業務に対する強い責任感が求められます。
  • 多様な環境への適応力国内外の市場動向の変化や、多様なバックグラウンドを持つ同僚との協働に対応できる柔軟性が必要です。
  • 学習意欲と向上心常に新しい知識やスキルを吸収し、自己成長を追求する意欲が重視されます。
  • チームワークを大切にする協調性各部門が連携して業務を進めるため、チームで協力し、目標達成に向けて貢献する姿勢が重要です。

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転職成功のポイントと活動のコツ

応募書類・面接対策

  • これまでの経験をアピール現職での経験やスキルが、アセットマネジメント業界でどのように活かせるかを具体的に記述し、アピールすることが重要です。特に実績は数字を用いて示すと説得力が増します。
  • 業界への深い理解を示す業界研究を徹底し、アセットマネジメント会社のビジネスモデルや市場動向、注目キーワードについて理解していることを示しましょう。
  • 自己成長への意欲を伝える未経験からの挑戦の場合、学習意欲や自己成長への意欲を強くアピールすることが成功の鍵となります。
  • 転職エージェントの活用アセットマネジメント業界に特化した転職エージェントは、非公開求人の情報や企業ごとの選考対策に関する詳細なアドバイスを提供してくれます。

キャリアアップと成長環境の見極め方

  • 研修・教育体制の有無未経験からの転職の場合、充実した研修・教育体制がある企業を選ぶことで、着実に専門性を身につけることができます。
  • 資格取得サポートの有無証券アナリストや宅建などの資格取得を支援する制度がある企業は、自身のスキルアップをサポートしてくれる環境であると言えます。
  • キャリアパスの明確さ入社後のキャリアパスが明確に提示されている企業や、ローテーション制度がある企業は、長期的な成長を見据える上で魅力的です。

研修・教育体制・資格サポートの有無

多くの企業では、入社後のOJTや座学研修を通じて未経験者でも安心して業務に取り組めるようサポート体制を整えています。また、資格取得奨励金や手当、研修費用の補助など、社員のスキルアップを後押しする制度を設けている企業も多いです。

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働きやすさ・待遇・働き方

未経験からのキャリアパス

アセットマネジメント業界では、未経験からバックオフィス業務やアシスタントとしてキャリアをスタートし、経験を積んだ後に運用フロントや営業フロントといった専門職へキャリアアップするパスが一般的です。日系企業では新卒社員や若手社員をローテーションで育成するケースも見られます。

ワークライフバランス・休日体制

アセットマネジメント業界は、四半期ごとの繁忙期はあるものの、残業時間は月平均10〜20時間と比較的少なく、ワークライフバランスを重視する傾向があります。完全週休2日制(土日祝休み)の企業が多く、リモートワークやフレックスタイム制を導入している企業も増加しており、働きやすい環境が整備されています。

年収例・福利厚生・女性活躍の現状

アセットマネジメント業界の年収は、金融業界の中でも高水準にあります。日系企業の平均年収は835万円程度ですが、外資系企業の場合、さらに1.5倍から2倍程度高くなる傾向があります。役職別では、部長クラスで1,545万円、課長クラスで1,233万円、係長クラスで919万円が目安です。福利厚生も充実しており、住宅手当や家族手当、資格取得祝金、資格手当などが整備されている企業が多く見られます。女性活躍についても、外資系企業を中心に先進的な取り組みが見られ、女性がキャリアを築きやすい環境が整いつつあります。

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注目される企業タイプと働き方の傾向

大手・外資・ベンチャー・スタートアップの違い

  • 大手日系企業安定した経営基盤と充実した研修制度が特徴です。幅広いアセットクラスを扱い、個人投資家から機関投資家まで多様な顧客層に対応しています。
  • 外資系企業成果主義が色濃く、年収水準が高い傾向にあります。グローバルな市場や多様な投資商品を扱い、少数精鋭で専門性を追求する働き方が多いです。
  • ベンチャー・スタートアップ新しい運用手法やデジタルアセットなど、革新的な事業を展開していることが多いです。裁量権が大きく、自身のアイデアを形にしやすい環境ですが、組織体制が確立されていない場合もあります。

それぞれのメリットとデメリット

  • 大手日系企業
  • メリット:安定性、充実した教育体制、幅広い業務経験、福利厚生
  • デメリット:年功序列の傾向、外資系と比較して年収が低い場合がある
  • 外資系企業
  • メリット:高年収、成果に応じた評価、グローバルな視点、専門性の高さ
  • デメリット:競争が激しい、プレッシャーが大きい、求人数が少ない
  • ベンチャー・スタートアップ
  • メリット:成長性、裁量権が大きい、新しい事業に挑戦できる、フラットな組織文化
  • デメリット:安定性に欠ける場合がある、教育体制が不十分な可能性

第二新卒が入りやすい企業タイプとは

未経験や第二新卒の場合、大手日系企業や、研修・教育体制が充実している中小規模の企業が比較的入りやすい傾向にあります。特に「職種・業種未経験OK」や「第二新卒歓迎」の記載がある求人に注目すると良いでしょう。不動産アセットマネジメントや、管理部門のポジションは未経験者を積極的に採用しているケースが多いです。

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まとめ

第二新卒からアセットマネジメントを目指す際のポイント

アセットマネジメント業界は、高い専門性と魅力的な年収が期待できる業界であり、第二新卒からの転職も十分可能です。未経験から挑戦する場合は、自身の強みや学習意欲を明確にアピールすること、そして充実した研修制度やキャリアパスが用意されている企業を選ぶことが重要です。

将来性とキャリアビジョン構築のススメ

資産運用立国を目指す国の後押しもあり、アセットマネジメント業界は今後も成長が見込まれる分野です。長期的なキャリアビジョンを描き、自身の興味や適性に合わせて金融資産運用、不動産、デジタルアセットなど、どの分野で専門性を高めていきたいかを明確にすることが、転職成功への第一歩となるでしょう。

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この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)

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