コトラ（広報チーム） 
はじめに
国内MBA試験ガイドの目的
この記事は、国内MBA取得を目指す社会人のために、試験の全体像、準備スケジュール、効果的な対策方法を総合的に解説することを目的としています。仕事と学業を両立させる上での具体的な課題や、その解決策についても触れ、多忙なビジネスパーソンが合格を掴むための実践的な情報を提供します。
想定読者とこの記事の特徴
この記事は、キャリアアップ、転職、起業などを目指し、国内MBA取得を検討している社会人経験者を主な読者として想定しています。個別の大学院名に触れつつも、普遍的な試験対策と、社会人が直面しやすい課題への具体的なアプローチに焦点を当てています。独学で挑む方から、専門的なサポートを検討する方まで、幅広いニーズに対応できるよう構成されています。
国内MBAとは何か
MBA（Master of Business Administration）とは、経営学修士の学位を指します。経営戦略、マーケティング、会計、組織論、人材マネジメント、ファイナンスなど、ビジネスに必要な知識を体系的に学ぶためのプログラムです。国内MBAは、日本のビジネス環境に特化したカリキュラムや日本語でのコミュニケーションを特徴とし、働きながら学べる夜間・週末開講やオンラインのプログラムも充実しています。これにより、キャリアを中断することなく、実践的な経営スキルを習得し、自身の市場価値を高めることが可能です。
国内MBA試験の概要と試験科目
国内MBAの入試は大学院によって異なりますが、主に「小論文」「志望理由書」「研究計画書」「英語」「面接」の5つの科目が課されることが多いです。これらの科目を組み合わせて選考が行われ、受験生の経営に対する問題意識、論理的思考力、コミュニケーション能力などが多角的に評価されます。
主な試験科目の説明
小論文
小論文は、筆記試験として試験会場で出題されるのが一般的です。経営学に関する論述問題が出題され、アカデミックな知識や時事的な経営課題への見解が問われます。与えられたテーマに対し、提示された文章や図表を読み解き、自身の意見を論理的に構成し、800〜1,200字程度で論述する力が求められます。論理的思考力や文章構成力が評価のポイントとなります。
志望理由書
志望理由書は、出願時に提出する書類で、A4用紙1〜2枚が一般的です。国内MBAを志望した理由、その中でもなぜ特定の大学院を志望するのかを明確に記述します。経営に関する幅広い学びが必要であることや、自身のキャリアゴールと大学院のプログラムとの関連性を具体的に示すことが重要です。
研究計画書
研究計画書も出願時に提出する書類で、A4用紙2〜5枚が目安です。入学後に研究したいテーマを提示し、先行研究の概要を踏まえつつ、自身の研究テーマや仮説の新規性を説明します。最後に、どのようなアプローチで研究を進めるかという研究方法論を記載します。自身の問題意識を深掘りし、論理的かつ具体的に記述する力が求められます。
英語
英語は、一部の大学院で試験科目として課されますが、筆記試験形式ではなく、TOEICやTOEFLなどのスコア提出が一般的です。TOEICでは730点以上が有利とされています。英語のスコア提出が必須ではない大学院でも、入学後は英語の文献読解やプレゼンテーションの機会があるため、基礎的な英語力は身につけておくことが推奨されます。
面接
面接は、ほぼすべての国内MBA入試で実施される重要な選考科目です。事前に提出した志望理由書や研究計画書の内容を中心に、「なぜその大学院を選んだのか」「なぜこの研究テーマに興味を持ったのか」「MBA修了後のキャリア計画は何か」といった質問が深く掘り下げられます。受験生の人柄、コミュニケーション能力、協調性なども評価されます。面接時間は15〜20分程度で、2〜3人の面接官によって行われることが一般的です。
各大学院の出願書類・面接のタイプ
国内MBAの入試科目は大学院によって大きく異なります。主に以下の4つのパターンがあります。
- 出願書類・面接の2種類: 青山学院大学、中央大学、同志社大学、明治大学、立教大学など。比較的短期間での対策が可能です。
- 小論文・出願書類・面接の3種類: 慶應義塾大学、神戸大学、筑波大学、東京都立大学、一橋大学（経営管理プログラム）、早稲田大学など。小論文対策に経営学の基礎知識が求められます。
- 英語・出願書類・面接の3種類: 京都大学（特別選抜）、九州大学、筑波大学（国際プロフェッショナル専攻）など。英語スコアの提出が必須です。
- 英語・小論文・出願書類・面接の4種類: 大阪大学、東京工業大学、一橋大学（経営分析プログラム）など。最も多くの科目の対策が必要となり、長期的な準備が求められます。
志望校が決まったら、必ずその大学院の入試要項を確認し、必要な試験科目と提出書類を把握することが重要です。
勉強スケジュールと合格までの道筋
国内MBAの合格には、計画的な学習スケジュールが不可欠です。必要な準備期間は、受験する大学院の試験科目や自身の現在の知識レベル、特に英語力によって大きく異なります。
出願までに必要な準備期間
経営学の知識がない方が国内MBAを目指す場合、少なくとも半年から1年の勉強時間を見込むと良いでしょう。英語力も不足している場合は、さらに長期的な準備が必要です。
2ヵ月前から始める場合
出願書類と面接のみの大学院であれば、2ヶ月間の短期集中で合格を目指すことが可能です。この場合、毎日2〜3時間の勉強時間を確保し、経営学の基礎知識のインプット、出願書類の作成、面接対策を並行して効率的に進める必要があります。特に、経営学の知識がない場合は、予備校の短期講座などを利用して効率的なインプットを図るのが効果的です。
4～5ヵ月前から始める場合
出願書類と面接に加え、研究計画書が課される大学院を目指す場合、4〜5ヶ月程度の準備期間が推奨されます。経営学の基礎知識のインプットに加えて、研究テーマの選定や先行研究の調査、論理的な構成を考慮した研究計画書の作成に十分な時間を割く必要があります。小論文が課される大学院であれば、この期間から小論文対策も開始しましょう。
6ヵ月以上余裕を持つ場合
小論文、研究計画書、英語（スコア提出または筆記試験）、面接といった全ての科目が課される難関大学院を目指す場合、6ヶ月から1年以上の長期的な準備が必要です。特に英語力に自信がない場合、TOEIC800点以上の目標スコア達成には1年以上の学習期間を見込むべきです。経営学の知識のインプットから、小論文の論述練習、研究計画書の添削、面接練習まで、各科目に十分な時間を割り当て、計画的に進めることが合格への鍵となります。
試験時期・回数のポイント
国内MBAの入試は、多くの場合、年2回以上の募集が行われます。「秋入試」は9月〜10月頃に出願し、10月〜11月に試験が行われます。「冬入試」は1月頃に出願し、1月下旬〜2月に試験が行われます。
- 秋入試を狙う: 募集人員に余裕があるため、一般的に秋入試の方が合格倍率が低い傾向にあります。可能な限り最初の募集ラウンドでの出願を目指し、早めに準備を始めることが有利です。
- 複数回受験の可能性: 年2回以上入試が行われる大学院の場合、秋入試で不合格になっても冬入試で再挑戦できる可能性があります。ただし、冬入試は秋入試と比較して倍率が高くなる傾向があるため、最初の受験で合格を目指す意識が重要です。
- 入学時期: 国内MBAの入学は基本的に4月ですが、一部の大学院では9月入学も採用しています。自身のキャリアプランに合わせて、入学時期を考慮した準備が必要です。
試験対策の実践方法
国内MBAの試験科目は多岐にわたりますが、それぞれの科目に合わせた効果的な対策を行うことが合格への近道です。
小論文対策
小論文では、経営学の基礎知識、文章読解力、論理的思考力、論理的に記述する力が評価されます。
- 経営学の知識習得: 時事的な経営課題からアカデミックな経営学の理論まで、幅広い知識を習得することが不可欠です。入門書やビジネススクールのケーススタディを通じて、基礎を固めましょう。
- 論述力の強化: 日本語での論理的な文章構成を学ぶことが重要です。「起承転結」ではなく、主張、根拠、結論の流れを明確にした「伝達効率の高い文章」を書く練習をしましょう。過去問を解き、添削指導を受けることで、客観的なフィードバックを得ながら改善していくのが効果的です。
- 時事問題への関心: 多くの大学院で時事的な経営学の問題が出題されるため、日頃からビジネスニュースや経済動向にアンテナを張り、自身の見解を形成しておくことが重要です。
志望理由書・研究計画書の書き方
志望理由書と研究計画書は、合否を左右する重要な出願書類です。自身の熱意、問題意識、将来のビジョンを明確に伝える必要があります。
- 自己分析の徹底: MBA取得の動機、これまでの職務経験で得た課題意識、将来のキャリアプランを深く掘り下げて言語化しましょう。自身に何が不足しており、MBAで何を学び、どのように活かしたいのかを一貫したストーリーとして構築します。
- 志望校との関連付け: 志望する大学院のカリキュラム、教授陣の専門性、特色を徹底的に研究し、それらが自身のキャリア目標や研究テーマとどのように合致するのかを具体的に示しましょう。なぜ「その大学院でなければならないのか」を説得力を持って説明することが重要です。
- 研究テーマの明確化: 研究計画書では、自身の仕事上の課題や疑問から具体的な研究テーマを設定します。先行研究を調査し、自身の研究の新規性や社会的意義を論理的に説明できるように準備しましょう。
- 添削・フィードバックの活用: 独学では客観的な評価が難しいため、予備校やMBA経験者、専門家から添削やアドバイスを受けることが非常に有効です。第三者の視点を取り入れ、書類の質を向上させましょう。
英語試験への取り組み
国内MBAでは英語試験が必須ではない大学院も多いですが、必須の場合や推奨される場合は対策が必要です。
- TOEIC/TOEFL対策: 英語スコアの提出が求められる場合、目標スコア（TOEIC 730点以上が目安）の達成に向けて計画的に学習しましょう。リスニング、リーディング、語彙、文法など、各分野の強化が必要です。
- 英語の筆記試験対策: 英語の筆記試験がある大学院では、過去問を分析し、出題形式に慣れることが重要です。ビジネスに関する英文読解や要約、英作文などが課されることがあります。
- 継続的な学習: 英語力は一朝一夕には身につきません。日々の学習を習慣化し、継続的に取り組むことが大切です。
面接の準備ポイント
面接は、書類だけでは伝えきれない受験者の個性やコミュニケーション能力をアピールする絶好の機会です。
- 想定質問の準備: 志望動機、キャリアプラン、研究テーマ、これまでの職務経験、強み・弱み、リーダーシップ経験など、頻出質問に対する回答を事前に準備しておきましょう。
- 具体性と論理性: 回答は抽象的ではなく、具体的なエピソードを交え、論理的に説明することを心がけましょう。質問の意図を理解し、簡潔かつ的確に答える練習をしましょう。
- 模擬面接の実施: 模擬面接を繰り返し行うことで、実際の雰囲気に慣れ、スムーズに受け答えできるようになります。友人や同僚、専門家からのフィードバックを受けて改善を図りましょう。
- 熱意とビジョンの伝達: MBAへの強い熱意と、修了後にどのような貢献をしたいのかという明確なビジョンを伝えることが重要です。質疑応答の際も、積極的に質問することで意欲をアピールできます。
社会人受験生向け・独学のコツと注意点
多忙な社会人にとって、MBA受験と仕事の両立は大きな課題です。独学で合格を目指すには、効率的な学習方法とモチベーション管理が重要となります。
仕事と勉強の両立の実際
社会人受験生の多くが、平日夜間や週末、通勤時間などの「スキマ時間」を活用して学習を進めています。
- 時間管理の徹底: 週間・月間の学習スケジュールを具体的に立て、各科目に割り当てる時間を明確にしましょう。残業や突発的な業務にも柔軟に対応できるよう、余裕を持った計画を立てることが重要です。
- スキマ時間の有効活用: スマートフォンアプリやオンデマンド講義動画などを活用し、通勤中や休憩時間など、短い時間でも学習を進める習慣をつけましょう。
- 効率的な学習法: 経営学の基礎知識のインプット、小論文の論述練習、研究計画書の作成、面接対策など、同時並行で進めるべき項目が多い中で、優先順位をつけて効率的に学習を進めることが求められます。
モチベーション管理と勉強習慣
長期的な学習には、モチベーションの維持が不可欠です。
- 学習の習慣化: 毎日決まった時間に学習するルーティンを作り、習慣化することで、モチベーションに左右されずに学習を継続できます。
- 目標の細分化: 合格という大きな目標だけでなく、週ごとの学習目標や、各科目の進捗目標など、小さな目標を設定し、達成感を積み重ねていきましょう。
- リフレッシュ: 適度な休息や趣味の時間も大切にし、心身のリフレッシュを図ることで、集中力を維持できます。仕事やプライベートとのバランスを意識しましょう。
- 仲間との交流: 同じ目標を持つ受験仲間やMBAのOB・OGと情報交換したり、悩みを共有したりすることで、モチベーションを維持しやすくなります。
実務経験の活かし方とオリジナリティの出し方
社会人受験生にとって、これまでの実務経験は大きな強みとなります。
- 経験と課題意識の結びつき: 自身の職務経験の中で感じた問題意識や課題を深く掘り下げ、それをMBAで学びたい内容や研究テーマに結びつけましょう。具体的なエピソードや成果を交えて説明することで、説得力が増します。
- 独自の視点: ありきたりな志望動機や研究テーマではなく、自身の経験に基づいた独自の視点やアプローチを示すことで、オリジナリティを出すことができます。
- キャリアプランの明確化: MBAで得た知識やスキルを、将来のキャリアでどのように活かしていきたいのかを具体的に示すことで、入試担当者に強い印象を与えられます。現職でのキャリアアップ、異業種への転職、起業など、具体的なビジョンを語りましょう。
独学のメリット・デメリット
独学には費用を抑えられるメリットがある一方で、デメリットもあります。
- メリット: 費用を抑えられる、自分のペースで学習できる。
- デメリット: 最新の大学院情報を入手しにくい、学習スケジュール管理を全て自分で行う必要がある、客観的なフィードバックが得にくい、研究計画書や小論文の添削が難しい、モチベーション維持が困難になる可能性がある。
独学で合格を目指す場合、これらのデメリットを理解し、情報収集を積極的に行ったり、書籍やオンライン教材を活用したりするなど、工夫が必要です。必要に応じて、予備校の添削サービスや単科講座を利用することも検討しましょう。
社会人合格者に学ぶ勉強法
国内MBAに合格した社会人たちは、限られた時間の中でどのように学習を進めていたのでしょうか。合格者の体験談から、効果的な勉強法や習慣を学びましょう。
合格者が実践した勉強の方針
- 研究計画書を最重視: 多くの合格者が、研究計画書が最も差がつきやすい項目であると認識し、時間をかけて作成していました。自身の経験を深く掘り下げ、問題意識を言語化し、なぜその大学院でなければならないのかを明確にすることに注力していました。
- 大学院ごとの対策: 志望校の特性に合わせて対策を調整していました。例えば、アカデミックな研究を重視する大学院には学術的な深みを、実践的な思考を重視する大学院には時事問題への見解や経営課題への解決策を示すことに重点を置いていました。
- 論理的な文章構成: 小論文や研究計画書では、伝達効率の高い論理的な文章を書くことを意識していました。構成の型を理解し、主張、根拠、結論を明確にする練習を重ねていました。
- フィードバックの活用: 独学には限界があるため、研究計画書や小論文、面接の内容について、予備校講師やMBA経験者など第三者からの添削や模擬練習を積極的に受けて、客観的な視点からブラッシュアップしていました。
いつ・どこで学習していたか
社会人合格者は、仕事と両立しながら効率的に学習時間を確保していました。
- 仕事前後の時間: 朝早く起きて仕事前に1時間、仕事が終わってから寝る前に1時間など、平日のまとまった時間を確保していました。
- 週末の集中学習: 土日には5〜6時間など、集中して学習に取り組む時間を設けていました。
- スキマ時間の活用: 通勤時間や仕事の休憩時間など、短時間のスキマ時間も無駄にせず、講義動画の視聴やテキストの読み込みに充てていました。リモートワークを活用し、移動時間を学習に充てるケースもありました。
- 場所の工夫: 自宅だけでなく、カフェや図書館など、集中できる場所を活用して学習していました。
体験談から参考になるポイント
- 計画性と柔軟性: MBA受験は長期間にわたるプロジェクトであり、計画通りに進まないことも多々あります。合格者は、あくまでスケジュールは「目安」と捉え、状況に応じて柔軟に修正しながら学習を進めていました。
- バランスの重要性: 勉強だけでなく、仕事やプライベートのバランスも大切にしていました。趣味の時間や運動、家事などで気分転換を図り、集中力を維持していました。
- 「WHY」の深掘り: なぜMBAが必要なのか、なぜその大学院なのか、何を学びたいのか、修了後にどうなりたいのかといった「WHY」を徹底的に自問自答し、自身の軸を明確にしていました。これが、志望理由書や面接での説得力につながります。
- 早期からの準備: 特に英語力や経営学の基礎知識が不足している場合、早期から準備を開始することで、焦らず余裕を持って各科目の対策を進められるという点が共通しています。
忙しい社会人への受験サポートとMBA校選び
多忙な社会人が国内MBAを目指す上で、効率的な学習環境やサポート体制、そして自身のキャリアプランに合ったMBA校を選ぶことが重要です。
夜間・週末開講の人気国内MBA
働きながらMBAを取得したい社会人にとって、夜間・週末開講のプログラムは非常に魅力的です。多くの大学院がこの形式を採用しており、自身の目的やキャリアプランに合わせて選択できます。
- 経営全般を体系的に学びたい場合:
- 慶應義塾大学大学院 経営管理研究科（KBS）: EMBAは金曜夜間と土曜通学で修了可能。実務経験15年以上を対象としたケースメソッド中心のプログラム。
- 名古屋商科大学大学院 ビジネススクール: ケースメソッド中心の授業で、国際認証も取得している。
- 青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科（ABS）: 講義とケースメソッドのハイブリッド型で、基礎から学びたい社会人におすすめ。
- 早稲田大学大学院 経営管理研究科（WBS）: 講義とケースメソッドを組み合わせ、実務家教員からの学びも豊富。
- 費用を抑えたい場合:
- 国公立大学院: 京都大学、神戸大学、筑波大学、東京都立大学、横浜国立大学など。2年間の学費（入学金含む）は私立の約3分の1程度。特に東京都立大学は都民の場合、入学金が半額になる特典があります。
- オンラインで学びたい場合:
- グロービス経営大学院: 国内最大規模のオンラインMBA。ディスカッション形式で実践的な学びが可能。
- SBI大学院大学、ビジネス・ブレークスルー大学院大学: 動画配信形式の講義が中心で、時間に制約がある社会人におすすめ。
- 特定のキャリア目標がある場合:
- 起業・事業承継: 明治大学、立教大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学などが起業や中小零細企業の経営に関する科目を充実させています。
- 大企業の幹部候補: 一橋大学（経営管理プログラム）、神戸大学などが大企業の幹部候補生が多く在籍し、ハイレベルな議論の機会を提供しています。
- 中高年の学び直し: 中央大学（戦略経営研究科）、立命館大学などが40代以上の学生を積極的に受け入れています。
- 大学教授を目指す: 筑波大学（人文社会ビジネス科学学術院 経営学学位プログラム）など、アカデミックな研究に力を入れています。
勉強時間の確保が難しいときの対策
仕事や家庭との両立で勉強時間の確保が難しい社会人には、以下の対策が有効です。
- オンラインプログラムの活用: 時間や場所の制約が少ないオンラインMBAは、多忙な社会人にとって最適な選択肢です。オンデマンド講義の活用や、チャット機能でのディスカッションを通じて、効率的に学習を進めることができます。
- スキマ時間の最大化: 通勤時間、昼休み、家事の合間など、短時間でも集中して学習できる環境を工夫しましょう。スマートフォンアプリや音声教材の活用も有効です。
- 資格予備校の活用: 効率的な学習カリキュラムや、専門家による添削指導、模擬面接などを活用することで、短期間での合格を目指しやすくなります。独学では難しい客観的なフィードバックや最新の入試情報も得られます。
- 家族の理解と協力: MBA取得は家族の協力なしには難しい道のりです。事前に家族に相談し、理解と協力を得ることで、学習時間の確保やモチベーション維持につながります。
試験対策に困ったときの相談先・リソース
- 大学院のオープンキャンパス・説明会: 多くの大学院が定期的に説明会を実施しています。プログラムの内容、入試の傾向、在校生の声などを直接聞くことで、志望校選びや対策のヒントが得られます。
- キャリアコンサルタント・MBAカウンセラー: MBA受験に特化した専門家は、個別のキャリアプランに合わせた志望校選び、研究計画書の作成、面接対策など、総合的なサポートを提供してくれます。
- 予備校・スクール: 経営学の基礎講座、小論文・研究計画書の添削指導、模擬面接など、各科目の対策講座が充実しています。特に独学で限界を感じた場合や、短期間で効率的に合格を目指したい場合に有効です。
- 書籍・ウェブサイト: MBA受験に関する書籍やウェブサイトには、試験対策のノウハウ、合格者の体験談、大学院の情報などが豊富に掲載されています。情報収集の際には、最新の情報を確認することが重要です。
まとめ
国内MBA試験合格までのポイント再確認
国内MBA試験の合格には、以下のポイントが重要です。
- 自己分析とキャリアビジョンの明確化: なぜMBAが必要なのか、修了後に何を達成したいのかを具体的に設定する。
- 志望校の徹底的なリサーチ: 各大学院のカリキュラム、入試科目、重視するポイントを把握し、自身の目標に合った学校を選ぶ。
- 計画的な学習スケジュールの立案: 自身の現状のスキルレベルと志望校の要求水準を考慮し、出願時期から逆算して無理のない学習計画を立てる。
- 各試験科目の戦略的な対策: 小論文、志望理由書、研究計画書、英語、面接といった各科目に対し、求められる能力を理解し、効率的な対策を行う。特に社会人経験を活かしたオリジナリティのある記述を心がける。
- フィードバックの活用とブラッシュアップ: 独学だけでなく、予備校や専門家、MBA経験者からの客観的なフィードバックを受け、書類や面接の質を高める。
- モチベーションの維持と仕事との両立: 長期的な学習となるため、学習習慣を確立し、適度なリフレッシュを取り入れながら、仕事や家庭とのバランスを保つ。
国内MBAは、働きながらでも取得可能であり、日本のビジネス環境に即した実践的な学びと貴重な人脈形成の機会を提供してくれます。社会人としての実務経験を強みに変え、計画的に準備を進めることで、合格を掴み取ることができるでしょう。
志望校選びと今後のキャリア設計のために
MBA取得は、単なる学位の取得ではなく、その後のキャリアを大きく左右する重要な投資です。自身のキャリアゴールを明確にし、それに最適な国内MBAプログラムを選ぶことが成功への第一歩となります。各大学院の特色、専門分野、社会人向けのサポート体制などを比較検討し、無料説明会への参加や個別相談を通じて、自身の目指す未来を実現できる環境を見つけましょう。MBAで得られる知識、スキル、そして人脈は、あなたのビジネスパーソンとしての可能性を大きく広げ、より豊かなキャリアを築くための強力な礎となるはずです。
