社内SEとしてシステム運用・保守、ベンダー管理、社内業務の効率化などを担ってきた方が、Web系SE・プログラマー(PG)への転職を目指す動きが増えています。業務改善や現場に近い視点を持つ社内SEの経験は、ユーザー志向のWeb開発においても強みとなります。本記事では、社内SEからWebエンジニアへとキャリアチェンジするためのステップを紹介し、職務経歴書・志望動機の記載例を掲載します。
目次
1. 社内SEとWeb系SE・PGの違い
項目 | 社内SE | Web系SE・PG |
---|---|---|
目的 | 社内業務の効率化・安定運用 | ユーザー向けサービスの設計・開発・提供 |
主な業務 | ベンダー管理、社内システム保守・運用 | システム開発(設計〜コーディング)、UI/UX設計 |
技術領域 | 業務系、パッケージソフト中心 | Webフレームワーク、API、クラウド技術 |
2. 活かせるスキルと経験
- 業務フロー理解と改善提案スキル
- ユーザーとの要件調整・折衝経験
- 小規模な社内ツールやスクリプトの開発経験
- クラウドサービスやIT基盤に関する知見
- 障害対応や運用マニュアル整備の実務力
3. 転職を成功させるステップ
- HTML/CSS/JavaScript、PHPやPythonなど基本的な開発技術を学ぶ
- GitHubでポートフォリオを作成し、実装経験を可視化する
- 開発体験がある場合は成果物やGit履歴をアピール
- 志望動機では「開発を通じて価値あるサービスを作りたい」という想いを明確に
4. 求められる知識と補完方法
- HTML/CSS、JavaScript(React/Vueなど)
- バックエンド(PHP/Laravel、Python/Django、Node.jsなど)
- バージョン管理(Git/GitHub)
- クラウド(AWS、GCP)とCI/CD
- 参考サービス:Progate、Udemy、ドットインストール
5. 職務経歴書の記載例
氏名:高橋 太一 生年:1992年生まれ ■職務要約: 大手製造業の情報システム部門にて社内SEとして約5年間勤務。基幹システム運用、ベンダー調整、社内業務効率化のためのツール開発などに従事。業務自動化や小規模なWebアプリ開発を行う中で、開発への関心が高まり、Webエンジニアへの転職を希望。 ■職務経歴: 株式会社○○(2018年4月〜現在) ・基幹システムの運用・アカウント管理 ・ベンダーとの要件調整・テスト管理 ・Google Apps Scriptによる業務自動化(交通費精算ツール等) ・小規模な社内Webシステムの設計・実装(Python/Flask) ■保有資格: ・基本情報技術者 ・応用情報技術者(受験予定) ・TOEIC 750点 ■学歴: 千葉工業大学 情報ネットワーク学科 卒(2018年3月)
6. 志望動機の記載例
社内SEとして業務効率化や運用改善に取り組む中で、自ら手を動かして課題を解決できるWeb開発の魅力に惹かれました。より多くのユーザーに価値あるサービスを届ける開発の現場で、技術を磨きながら貢献していきたいと考えています。これまでの業務理解力と改善志向を活かし、Webサービスの成長に寄与するエンジニアを目指します。
7. まとめ
社内SEとして培った業務知識や課題発見力は、Web系SE・PGとしても大きな武器となります。開発スキルを習得し、成長の早いWeb業界に挑戦することは、よりクリエイティブなキャリアを築くための有力な選択肢です。