はじめに
企業の事業部門で新規事業立ち上げや業績改善プロジェクトを担当してきた方にとって、コンサルタントへの転職は自然なキャリアの発展です。企画構想、課題設定、仮説検証、実行推進までを担った経験は、クライアントの課題解決を支援するコンサルティング業務にそのまま通用します。本記事では、事業企画・推進担当からコンサルタントへ転職するためのステップを整理し、実践的なアドバイスを提供します。
1. コンサルタントの主な業務
- 経営課題や業務課題の分析と仮説立案
- 業界・競合・顧客動向の調査
- 施策立案、プロジェクト推進計画の作成
- 実行支援、KPI設計、効果検証
- 経営層へのプレゼンテーションとレポート作成
2. 事業企画出身者が向いている理由
- 仮説構築力:新規事業や戦略立案において必要な分析・構造化の力
- 推進力:社内外の関係者を巻き込んで実行まで主導した経験
- KPI設計力:事業成果を数値で測るスキル
- ドキュメンテーション・プレゼン力:経営層報告や稟議資料作成経験
3. 求められるスキルセット
- 業界・市場分析力
- ロジカルシンキング・仮説検証スキル
- Excelでのシミュレーション・分析
- PowerPointでの提案資料作成
- チームマネジメント・ファシリテーションスキル
4. 転職成功のためのステップ
- 関与したプロジェクトの目的・役割・成果を整理
- 課題設定〜施策立案〜実行フェーズの思考プロセスを可視化
- 成果を定量化し、ロジックで語れるよう準備する
- コンサルの業務プロセスやフレームワークを学習
- ケース面接対策とプレゼン訓練を行う
5. 志望動機(例文)
これまで事業企画部門にて、新規事業立案や業務改善プロジェクトの推進を担当してまいりました。複数の部門を巻き込みながら、構想から実行まで一貫して取り組む中で、より多様な企業の課題解決に携わりたいと考えるようになり、コンサルタント職を志望いたしました。社内推進の立場で培った課題設定力と推進力を活かし、クライアント企業にとって実行可能な変革を支援してまいります。
6. 職務経歴書(サンプル)
【氏名】佐藤 美咲(仮名) 【連絡先】misaki@example.com / 080-xxxx-xxxx 【職務要約】 総合商社にて、国内外の事業投資・新規事業企画、グループ会社の経営改善支援を担当。複数部門を横断したプロジェクトマネジメント経験と、定量・定性双方からの課題分析スキルを有する。今後はより多様な企業の成長支援に携わるべく、コンサルタント職を志望。 【職務経歴】 株式会社○○商事(2018年4月〜現在) 所属:事業企画部門 職位:主任 → 係長 ■主な実績: ・グループ企業の業務改善プロジェクト(コスト削減1.5億円/年) ・海外子会社の新規市場参入支援(市場調査・販路戦略立案) ・投資先企業の事業ポートフォリオ見直しによる収益改善 ・中期経営計画策定PJにてKPI設計・評価制度見直しを主導 【資格】 ・中小企業診断士(登録済) ・TOEIC 870点 【学歴】 ○○大学 経済学部 卒業(2018年3月)