コトラ（広報チーム） 
職務経歴書における基本構成と注意点
ゲーム業界ならではの職務経歴書の基本フォーマット
ゲーム業界で活躍を目指すには、業界特有の要素を押さえた職務経歴書を作成することが重要です。職務経歴書のフォーマットとしては、逆編年体形式が一般的であり、自身の最新のプロジェクトや実績を冒頭に記載することで、採用担当者に強い印象を与えることができます。
特にゲームクリエイターやゲームデザイナーの場合、担当したタイトルやプロジェクトの概要、プラットフォーム、制作規模などのディテールを明確に記載することが求められます。また、職務内容だけでなく、実際の成果を数値や具体例で示すことが重要です。たとえば、ゲームの売上やダウンロード数、アクティブユーザー数、チームでの役割などを盛り込むことで、自己の能力を効果的にアピールすることができます。
さらに、テンプレート選びも重要です。中途採用では、自身の経歴やスキルを明快に伝えるためにキャリア式テンプレートが推奨されます。採用担当者にとって読みやすく、必要な情報にすぐたどり着ける職務経歴書が評価されやすいのが、ゲーム業界の特長です。
よくあるミス：明確な記述と誤解を避ける方法
ゲームクリエイターの職務経歴書でよく見られるミスのひとつは、担当業務や実績が不明瞭で、採用担当者が内容を正しく理解できない記述です。たとえば、「新規ゲーム開発に従事」といった曖昧な表現では、具体的にどのような役割を担ったのかが伝わりません。これを回避するには、「3Dアクションゲームのレベルデザインを担当し、プレイヤーリテンション率を15%向上」といった形で詳細を強調することが求められます。
また、過剰な専門用語やツール名の羅列も避けるべきです。採用担当者の中には人事部門のような専門職でないケースもあるため、わかりやすい言葉で、かつ具体的なエピソードを添えることで、誤解を避けることができます。加えて、職務経歴書とポートフォリオの内容が不一致である場合も混乱を招くため、内容の一貫性を意識してください。
さらに、誤字脱字やフォーマットのバラつきも評価を下げる原因となります。制作したゲームタイトル名や専門用語のスペルなどの確認は徹底し、統一感のあるレイアウトで仕上げることを心がけましょう。
経歴の整理：最新の経験から順序立てて記載する重要性
職務経歴書では、最新の経験を最優先に記載する逆編年体形式が推奨されています。ゲーム業界では、特に最近のプロジェクト経験や成果が評価の軸となるため、最新の実績を冒頭に配置することで、採用担当者の興味を引くことができます。
例えば、過去数年の間に関わったプロジェクトについて、それぞれ以下の要素を順序立てて記載すると良いでしょう。「ゲームのタイトル」「役割（例：ゲームデザイナーとして関与）」「プロジェクト期間」「プラットフォーム」「成果（例：ダウンロード数や売上）」「使用した開発ツール」といった具体的な情報を整理することで、読み手に自身のスキルや実績が伝わりやすくなります。
また、職務経歴の記載を通じて、自身のキャリアに一貫性があることや、目指している方向を示すことも重要です。一貫性のある記載は、将来的な適応力やスキル向上の意欲をアピールする効果があります。ただし、長い職歴をすべて網羅する必要はなく、応募企業やポジションに関連性の高い実績を選んでアピールすることがポイントです。
ゲームクリエイター特有の強みをアピールする方法
実績の見せ方：具体例と数字で説得力を持たせる
ゲームクリエイターとしての職務経歴書では、実績を具体的な数字や事例で示すことが非常に重要です。ただすごいプロジェクトに関わったという抽象的な表現だけでは、採用担当者の共感や信頼を得るのは難しいです。たとえば、「月間アクティブユーザー数20万人を達成したソーシャルゲームのデザインを担当」や「新規イベント企画で売上を30％向上」など、数値を使うことで成果が視覚的に伝わりやすくなります。また、開発期間やチームの規模、使用ツールといったプロジェクトの詳細も併記することで、客観性が増し説得力が高まります。
自身の専門性をセクションごとに明確化する方法
職務経歴書では、あなたの専門性をセクションごとに分けて記載することで、読む人にとって情報が整理され、理解しやすくなります。たとえば「プランニング」「デザイン」「開発」といった項目に分け、それぞれに具体的な業務内容と実績を並べていきます。ゲームデザイナーとしての経歴書なら、「レベルデザイン」や「UI/UX設計」など自分の強みのある分野を明記し、そこに具体的なプロジェクト経験を添えるのが効果的です。こうした分類により、自分がなぜその分野で強みを持っているのかが明確となり、応募企業のニーズに応じてアピールがしやすくなります。
ポートフォリオと連携した効果的なアピールのコツ
ゲームクリエイターにとって、ポートフォリオは職務経歴書と同じくらい重要な役割を果たします。特にゲームデザイナーとしての経歴書を作成する際は、実績やスキルをポートフォリオと連携させることを意識しましょう。たとえば、職務経歴書の中で担当したゲームタイトルや作品の概要を記載するとともに、具体的な成果物やビジュアルデザインのリンクを記しておきます。これにより、採用担当者は文字情報だけでなく、あなたのクリエイティブなスキルを視覚的に確認することができます。また、ポートフォリオには作品の制作意図やプロセスを簡潔に記述しておくと、より説得力が増し、独自性が伝わります。
採用担当の目を引く魅力的な自己PRの書き方
具体的なエピソードの活用とストーリーテリング
ゲームクリエイターとしての自己PRを書く際には、具体的なエピソードを用いてストーリーテリングを意識すると効果的です。例えば、過去に携わったプロジェクトの中で、どのような課題に直面し、それをどう解決したのかを詳しく記載することが大切です。単なる羅列ではなく、自分の役割や取り組みのプロセスを順序立てて説明することで、採用担当者に強い印象を与えることができます。特に、ゲームデザイナーとしての職務経歴書では、ゲームの仕様設計やプランニングの段階でどのような創意工夫をしたかを具体例で示すと、専門性が伝わりやすくなります。
「頑張りました」ではなく成果で語るPR例
ゲーム業界の職務経歴書では、「頑張った」や「努力した」などの抽象的な表現を避け、具体的な成果によって自己PRを構築することが重要です。例えば、「PC向けゲームの企画立案からローンチまでを担当し、リリース後1ヶ月で100万ダウンロードを達成」といった実績がある場合は明確に記載しましょう。このように数字や具体的な結果を挙げることで、採用担当者に対する説得力が格段に増します。また、「UIデザインを担当し、ユーザーの行動分析をもとに改善を行った結果、平均セッション時間が20％増加」などの実績は、データを用いたアプローチが好まれるゲームデザイナー職において特に効果的です。
リーダーシップ・チーム貢献力をどう伝えるか
ゲームクリエイターにとって重要な資質であるリーダーシップやチームへの貢献力を職務経歴書で示すには、具体的な経験を明記することが求められます。例えば、「5人のデザイナーチームをまとめ、制作スケジュールの調整や業務の割り振りを行い、期日内にプロジェクトを完遂した」といった記載は、リーダーシップをアピールする強い材料となります。また、コミュニケーション能力や協調性を伝えるには、他部署との連携やクライアントとの調整といったエピソードを含めると良いでしょう。特に、チームとしてどのように目標を達成したのかを強調することで、ゲームデザイナーとしての職務適性を効果的にアピールできます。
ゲーム業界で求められるスキルと転職成功のポイント
プランナー・デザイナー・プログラマーに求められるスキル
ゲーム業界で成功するためには、職種ごとの専門スキルを明確にアピールすることが重要です。プランナーの場合、ゲームの企画力と市場調査力が求められます。具体的には、ゲームコンセプトや仕様書の作成、データ分析をもとにした改善提案などがスキルの一例です。一方で、デザイナーにはグラフィックのセンスやツールの熟知が重要です。特にAdobe PhotoshopやMaya、Unityなどの使用経験が求められる場合が多くあります。
プログラマーに求められるスキルとしては、高いプログラミング能力と問題解決能力が挙げられます。C++、C#、Javaなどのプログラミングスキルとともに、最適化やゲームエンジンの理解が採用担当者から重視されます。また、いずれの職種でも「チームでの協業力」と「納期厳守の姿勢」も不可欠です。
ソーシャルゲーム・スマホアプリ開発への適応力を示す
近年ではソーシャルゲームやスマホアプリ市場が急成長しており、この分野への適応力をアピールすることがカギとなります。例えば、スマホアプリの開発経験や、UnityやUnreal Engineの使用歴を経歴書に記載することで効果的なアピールが可能です。さらに、継続的なアップデートが求められるソーシャルゲームでは、運営型のプロジェクトに携わった経験も評価されやすいポイントです。
その際、具体的な実績を数値で示すことが重要です。たとえば「企画したイベントでアクティブユーザーを10%増加させた」や「担当案件のダウンロード数が200万を超えた」など、成果を数字で伝えることで説得力が増します。
最新技術やトレンドを踏まえた経験アピールの仕方
ゲーム業界は技術とトレンドの変化が激しい業界です。そのため、採用担当者に対して「最新の技術やトレンドについて精通している」ということを示すのは大きなアピールポイントになります。例えば、AIや機械学習を活用したゲーム開発の経験、あるいはブロックチェーン技術を取り入れたゲーム案件への参画実績を経歴書に記載するのも効果的です。
また、VR（仮想現実）・AR（拡張現実）の開発経験や新しいゲームプラットフォームへの対応力も評価対象となります。たとえば「最新のツールを迅速に習得する能力」や「トレンドを反映させた企画立案力」についてエピソードを交えつつ記載すると、企業側に強い印象を与えることができます。