コトラ（広報チーム） 
女性初の代表取締役として歩むまでの軌跡
入行から代表取締役に至るまでのキャリア
千葉銀行初の女性代表取締役となった淡路睦氏は、1989年に入行してから30年以上にわたり、多岐にわたるキャリアを積み重ねてきました。同期入行者が数百名に及ぶ中で、地方銀行の中核としての役割を果たしつつ、長期的な視点を持って自身のキャリア形成を貫いてきたことが特徴です。高卒・大卒を奨学金で通い、「転勤がないこと」を理由に千葉銀行を選んだ淡路氏は、「経済的な自立」を目標に掲げ、家庭を持ちながらも定年まで働き続ける決意を維持し続けています。2021年に同行初の生え抜き女性取締役に就任し、その後グループCSO・グループCDTOとしてリーダーシップを発揮するなど、着実に成果を上げてきました。
ちばぎん総合研究所時代の14年間で得た教訓
淡路氏のキャリアを語る上で欠かせないのが、14年間のちばぎん総合研究所への出向期間です。この期間中、淡路氏は女性研究員の社内公募に挑戦することで、自らの可能性を切り開き、新たなキャリアの転機を迎えました。出向先では銀行とは異なる角度から市場や経済を学び、多方面から経営を見つめ直す機会を得ました。この経験から「会社にチャンスをたくさんもらった」と語る淡路氏は、キャリアにおいて困難や不安を感じる局面でも、それを成長の糧に変える姿勢を貫いています。後輩たちに向けたエールとして、「どんな経験も無駄ではない」という教訓を伝える姿勢が印象的です。
男女格差を越える挑戦と信念の継続
入行当初、結婚や出産を機に退職する女性が多かった時代背景の中で、淡路氏は家庭とキャリアの両立を選びました。しかし、上司から理解が得られなかったり、偏見に直面したりする場面も少なくなかったと語っています。それでも「私のキャリアは折れなかった」という信念を持ち、千葉銀行が提供するさまざまな挑戦の機会を活かし続けました。法人営業部長や常務執行役員としての活躍、そして2020年には法人営業部で最高業績を達成するなど、ひたむきな努力が実を結びました。この背景には、男女格差に屈することなく、自らの信念を貫き続けた淡路氏の強い意志と決意があったことが伺えます。
経営層への昇進を機に生まれた新たな視点
代表取締役に就任した淡路氏は、これまで積み重ねてきたキャリアや経験を経営視点で捉え直すことで、新たな視点を得ています。経営層として直面する課題は多岐にわたりますが、自らの経験を活かし、女性活躍の推進や多様性を活かした企業文化の形成に取り組んでいます。また、千葉銀行全体の成長と自らのキャリア形成が密接に結びついていると実感しており、この先も「定年までここで働きたい」と語る淡路氏の姿勢は、多くの行員や後輩にとって模範となっています。女性が進出しづらいとされてきた経営層で、未来を担うリーダー像を示す存在として期待が高まっています。
女性活躍を推進する千葉銀行の取り組み
ダイバーシティ推進委員会設立の背景
千葉銀行は、女性をはじめとする多様な人材が活躍できる環境を整えるべく、ダイバーシティ推進委員会を設立しました。その背景には、銀行業界全体が抱える男女格差の課題がありました。同行は行員の約4割が女性を占めているものの、管理職としての女性登用率はまだ十分とは言えず、この課題を解決するための取り組みが求められていました。ダイバーシティ推進は、働く環境の改善だけではなく、企業競争力を向上させる重要な戦略であり、千葉銀行初の女性代表取締役となる淡路睦氏の就任も、この流れの中での大きな一歩と言えるでしょう。
女性リーダー育成と支援プログラムの実績
千葉銀行では、女性リーダーの育成を積極的に推進しています。同行は管理職登用に向けた数値目標を掲げ、具体的なプログラムを通じて女性社員のキャリア形成を支援しています。例えば、キャリア形成の支援やリーダーシップ訓練を目的とした研修プログラムが定期的に実施されており、多くの女性がこれを通じて高い成果を上げています。また、ちばぎん総合研究所での経験を経て女性取締役となった淡路氏のキャリアは、支援プログラムの成功例として社内外で注目されています。
働く女性を支える制度と企業文化
女性が安心して長期間働ける環境を整えるため、千葉銀行では柔軟な働き方を推進する施策が積極的に採用されています。例えば、育休や介護休暇の取得制度の充実、時間外労働の削減、リモートワークの導入など、働きやすい職場環境の構築に取り組んでいます。また、子育てをしながらキャリアを築き上げた淡路氏が経営トップに就任することは、実際に制度が働いている証でもあります。以上の取り組みは、女性行員が自律的なキャリア選択を可能にし、企業での活躍をさらに後押ししています。
女性登用を掲げた経営戦略の意義
千葉銀行が掲げる女性登用を進める経営戦略は、同行の将来的な成長を見据えた重要な施策です。業務運営における多様性の強化は、新しい視点と革新的なアイデアを生む原動力となり、地域金融機関としての社会的使命をより確かなものにします。また、代表取締役に初めて女性が選ばれたことは、同行の性別を超えた公平な登用方針が具体的な成果を上げていることを示しています。このような戦略は、社内の信頼感を高めるだけでなく、地域社会全体の模範となり得る重要な意義を持っています。
地域への貢献と未来を見据えた挑戦
地方創生を担うリーダーとしての使命
千葉銀行初の女性代表取締役として就任が予定されている淡路睦氏は、地方創生に強い使命感を抱いています。淡路氏のリーダーシップのもと、地域経済を活性化させるために金融が果たすべき役割を再確認し、さらなる成長を目指しています。地元経済に根ざした取り組みを進めながら、千葉銀行が地域社会に対してどのような価値を提供できるのかを模索し続けています。
地域金融の役割と新たな視点での取り組み
淡路氏は、地域金融の役割は単に資金を提供するだけでなく、地域の企業や住民が直面する課題解決を支援することだと考えています。ちばぎん総合研究所での経験を活かし、地域経済の実態を深く理解しながら、未来を見据えた新たなサービスや仕組みを展開していく姿勢です。特に、DX（デジタルトランスフォーメーション）を活用した効率的な金融サービスや、地域密着型の支援プログラムの拡充が注目されています。
地元女性や若者の力を引き出すための施策
千葉銀行では、地元女性や若者の活躍を後押しする施策にも積極的です。淡路氏自身が女性キャリアのロールモデルとして、結婚や出産を経ながらも仕事を続けた経験を持っています。その体験をもとに、女性のキャリア形成を支援するプログラムや若手育成の取り組みが進められています。これにより、地域の女性や若者が自分の可能性を最大限に発揮できる環境づくりが進むことを期待されています。
多様性から生まれる革新と可能性
淡路氏の就任が象徴するように、千葉銀行ではダイバーシティ推進が大きなテーマとなっています。多様な人材が活躍することで、新しい視点やアイデアが生まれる環境が作られており、これが地域の革新や成長に結びつくとされています。また、多様性を尊重する文化の中で、女性リーダーの登用や育成が経営戦略の一環としてますます重要視されています。こうした取り組みは、地域金融の未来において大きな可能性を秘めています。
次世代へのメッセージと未来展望
「自分の可能性に蓋をしない」生き方
淡路睦氏は、自身のキャリアを振り返り「経済的自立のため、定年まで働くことを目標にしてきた」と語っています。決して順風満帆な道のりではありませんでしたが、女性研究員として社内公募に手を挙げたり、ちばぎん総合研究所での経験を積極的に活用したりすることで、着実にステップを重ねてきました。その背景には、自分の可能性を信じ、挑戦をいとわない姿勢がありました。淡路氏の生き方は、どんな状況にあっても自己の可能性を限定せず、主体的に行動することの重要性を次世代に示しています。
これからの社会で必要とされるリーダー像
多様化する社会において、リーダーには柔軟性と多様性を理解する力が求められます。淡路氏は、ちばぎん総合研究所での約14年間の経験や、法人営業部長として最高の業績を達成した実績を通じて、多方面への視座を広げながらリーダーシップを発揮してきました。このように、自らが働き方の新しいモデルを示し、社員一人ひとりの力を引き出す姿勢が、これからの社会において重要なリーダー像を体現していると言えます。
女性が直面する壁を越えるためのアドバイス
千葉銀行初の女性代表取締役として就任予定の淡路氏は、これまで結婚や出産に伴う退職が一般的とされていた職場環境において、家事や育児とキャリアを両立させてきました。その過程で、上司からの理解が得られないなどの偏見に直面しましたが、それを乗り越えた原動力は、明確な目標を持ち続けたことだといいます。特に、ちばぎん総合研究所への出向など、自分から手を挙げる行動がキャリアを切り開く鍵となりました。後輩たちへ向けても「周囲の壁や固定観念に押し負けるのではなく、自ら行動して信念を貫くことが大切」と力強く語っています。
今後の千葉銀行と地域社会における期待
淡路氏の就任は、千葉銀行だけでなく地域社会や金融業界全体においても大きなインパクトを与えると考えられています。彼女が培ってきたリーダーシップと、多様性を受け入れる柔軟な考え方は、地域経済の活性化や地方創生に向けた取り組みにも反映されるでしょう。また、同氏が女性初となる代表取締役として登用されることで、千葉銀行における女性活躍推進の取り組みがさらに加速することも期待されています。新たな視点と挑戦を通じて、行員や地域社会にとって希望と信頼を築いていく未来が描かれています。