コトラ（広報チーム） 
1章：女性役員が示す未来の多様性
野村證券のダイバーシティ推進戦略
野村證券は、企業全体の競争力を向上させるためにダイバーシティ推進を経営戦略の中心に据えています。特に、多様性（ダイバーシティ）、公平性（エクイティ）、包摂性（インクルージョン）の3要素（DEI）を強化する取り組みが注目されています。性別、年齢、国籍、障がいなどに関係なく、全社員が能力を発揮できる環境を整備することを目指しています。2023年には女性役員数が5名に増加するなど、ジェンダー多様性の実現を通じて革新的な経営を進めています。このような取り組みは、金融業界における他社との差別化につながる重要な要素と言えるでしょう。
女性役員5人が果たす役割とは
2023年4月に新たに就任した森貴子氏と尾崎由紀子氏を含む、野村證券の5名の女性役員は、それぞれの専門分野で多大な影響力を発揮しています。これらの役員たちは、金融商品開発や経営戦略の遂行、さらには野村アセットマネジメントのような関連分野におけるリーダーとして、企業全体の方向性に大きく寄与しています。また、彼女たちが果たす役割は組織文化の変革にも影響を与えています。これらの女性リーダーの存在は、次世代の女性リーダー育成にもポジティブな影響を及ぼすと期待されています。
組織改革における女性リーダーの影響
女性リーダーの増加は、野村證券の組織改革を推進する重要な原動力となっています。女性役員たちの視点とリーダーシップは、新しい経営スタイルを築く上で大きな役割を果たしています。例えば、女性総合職2期生の一人であり現副社長の鳥海智絵氏は、多様性の推進と人材活用における重要な施策を実現してきました。彼女の指導力を通して、柔軟な働き方の導入や職場のコミュニケーションの向上が進められてきました。このように、女性リーダーたちは企業文化と経営の変革を促す重要な存在であり、組織全体の活性化に寄与しています。
2章：革新的経営スタイルの背景
女性総合職採用2期生からの挑戦
野村證券における女性役員の存在は、1980年代後半に始まった女性総合職制度の取り組みから歴史を紡いでいます。その象徴的な存在が、女性総合職2期生として入社した鳥海智絵氏です。鳥海氏は投資銀行業務や金融商品開発といった重要部門を経験し、経営企画部長を務めた後、女性リーダーの先駆者としてキャリアを築き上げました。同氏は、邦銀初の女性トップとして2014年に野村信託銀行の社長に就任し、2023年には野村証券の代表取締役副社長に昇格しました。このような挑戦の歴史は、現在の革新的経営スタイル形成の礎となっています。
野村證券が目指すリーダー像
野村證券では、現在の社会的変化に対応し、ダイバーシティやインクルージョンを推進した新たなリーダー像を目指しています。「能力の多様性」だけでなく、「チームワーク」の重要性を強調する経営方針を持つことが特徴です。その中で注目されるのが、女性役員5人の活躍です。彼女たちは、性別や経歴に依存しない公正な業績評価を実践し、次世代リーダーや若手社員へのロールモデルとしての役割を担っています。また、各リーダーが脱権威主義的な指導スタイルを取り入れ、柔軟かつ迅速な意思決定を実現しています。このようなリーダー像は、国内外における野村證券の競争力を高める重要な要素となっています。
他社と比較した際の特徴的な取組み
野村證券の女性役員比率向上の取り組みは、国内大手金融機関の中でも特徴的です。例えば、大和証券グループが女性役員を9人在籍させる中で、野村證券では多様性と柔軟性を重視しながら独自の道を切り拓こうとしています。それを象徴するのが、女性支店長の登用推進や中途採用者の積極的な取り込みです。2023年4月には新任役員12名中6名を中途入社とすることで、多様性をさらに拡大させました。他社と比較すると、野村證券は特に「ジェンダー平等」を経営戦略の一部に位置づけ、具体的な成果を上げている点が際立っています。こうした取り組みを通じて、組織としての持続可能な成長を目指す姿勢が明確に示されています。
3章：女性役員が導く新しい企業文化
柔軟な働き方とその効果
野村證券は、多様性を重視した経営方針の一環として、柔軟な働き方を積極的に推進しています。従来の硬直的な勤務体制を見直し、働く環境の整備や勤務形態の多様化を進めることで、さまざまな背景を持つ社員が安心して働ける仕組みを提供しています。特に、女性役員が率先してこの改革に関与し、多様な視点を取り入れることで、業績面や従業員満足度の向上に顕著な効果をもたらしました。こうした柔軟性を取り入れた経営スタイルは、全従業員が最大限のパフォーマンスを発揮できる環境作りに寄与しています。
チーム全体で築く成果志向の職場
「成果志向の職場」を目指す取り組みも、女性役員たちがリーダーシップを発揮する重要な領域です。野村證券では、組織全体の目標を明確にし、個々の従業員の強みをチームに組み込むことで、効率的かつ創造的な成果を追求しています。特に、企業内のダイバーシティ推進の中で生まれる多様な意見や方法論は、企業の競争力をさらに強化しています。また、具体的な成果を共有するプロセスを重視し、従業員一人ひとりが成功の一端を担っているという認識を持てる環境を作っています。女性役員たちは、その監督や調整役として大きな影響力を発揮しています。
役職間のコミュニケーション変革
近年の雇用トレンドの変化を受けて、野村證券では役職間のコミュニケーション改革にも力を入れています。従来の縦割り構造を見直し、上下関係を超えた対話や意見交換の場を設ける施策を導入しています。その中でも、女性役員たちの存在は、自由闊達な社内コミュニケーションを促進する象徴的な役割を果たしています。彼女たちは、風通しの良い組織文化を形成し、各層のつながりを深める橋渡し役として、企業全体の結束を強化しています。その結果、生産性の向上や新しいアイデアの創出といった成果が見え始めています。
4章：変化をもたらす経営マインドとは
女性役員たちのリーダーシップ事例
野村證券では2023年4月の新役員人事によって女性役員が5名に達しました。この変化は、同社がダイバーシティ（多様性）の推進に本格的に取り組んでいることを象徴しています。例えば、代表取締役副社長に昇格した鳥海智絵氏は、女性総合職2期生として入社した後、様々な要職を歴任しました。鳥海氏の経歴には、金融商品開発、経営企画、社長秘書など幅広いキャリアの積み重ねがあり、そのリーダーシップは野村證券の新しい経営スタイルをけん引しています。
加えて、執行役員に任命された森貴子氏や尾崎由紀子氏も、専門性を活かしながら組織文化に革新をもたらしています。これらの女性リーダーたちの活動事例は、職場環境を柔軟にし、意思決定プロセスの多様化を進める結果にもつながっています。
従業員の意識向上と企業の成長
女性役員の増加は、従業員の意識変革をもたらす重要な要因となっています。野村證券では、多様性を重視する経営姿勢が広がることで、従業員が性別やバックグラウンドにかかわらず互いを尊重する職場文化が育まれています。このような環境は、従業員のモチベーション向上や働きがいの向上に直結し、組織全体のパフォーマンス向上にも影響を与えます。
特に近年では、ニュースレターや社内イベントを通じて、多様性・包括性の重要性が社内外で広く共有されるようになり、従業員の学びと意識向上へとつながっています。これにより、野村證券は企業としての成長力を強化しながら、金融業界において一層強い競争力を維持しています。
ジェンダー平等を軸にした経営戦略
野村證券は、ジェンダー平等を経営戦略の中核に据えた革新的な取り組みに注力しています。同社の方針として、年齢や性別、国籍といった多様な背景を持つ人材が活躍できる職場作りを進めています。具体例として、2023年度には女性支店長を4名増員し、6名体制とすることで、リーダー層の多様性を追求しました。このような取り組みによって、ジェンダーバランスの向上が進むだけでなく、従業員全体の意識が多様性を受け入れる方向に変化しているのです。
さらに、ジェンダー平等は単なる目標達成だけにとどまりません。女性リーダーが描く柔軟かつ革新的なアイデアは、企業全体の意思決定プロセスの向上や新たな価値提供につながっています。これにより、野村證券は持続可能な成長を実現し、他企業との差別化を図っています。
5章：未来に向けた課題と可能性
女性管理職比率向上の取り組み
野村證券では、女性役員の増加を通じて管理職比率の向上につなげることを目指しています。2023年には新たに2名の女性役員が就任し、合計5名となりました。これに加え、同年には女性支店長も4名増加し計6名になるなど、多様性を重視した人事施策が進行中です。しかし、国内大手金融業界全体と比べると、依然として女性管理職比率が低い状況にあり、これを着実に増やしていくことが喫緊の課題と言えます。
そのため、野村證券では社内で女性リーダーを発掘し、育成するための研修プログラムやキャリア支援制度を導入。加えて、ダイバーシティ＆インクルージョン（DEI）を積極的に推進し、社内の風土改革に取り組んでいます。こうした取り組みを進めていくことで、管理職層におけるジェンダーバランスの改善を目指しているのです。
社会的影響を広げる次のステップ
野村證券が実現する女性役員の積極登用は、社内だけでなく社会全体に対しても強いインパクトを与えています。2023年の女性役員増加やダイバーシティ推進は、同業他社においても競争を促進し、多様性の重要性が業界全般へと波及する動きを生み出しました。これにより、金融業界のイメージ刷新にもつながっており、新しい価値観を提供していくきっかけになっています。
今後の課題は、こうした取り組みを一過性のものにせず、より持続可能な形で展開することです。また、野村證券としては、社会全体におけるジェンダー平等の推進にも積極的に貢献する意向を示しています。企業の枠を超えたパートナーシップの構築や、外部団体との連携も視野に入れ、次なるステップを進める予定です。
企業全体で目指す未来像
野村證券が目指している未来像は、「多様性を源泉とした革新」です。女性役員をはじめとする多様な人材が、経営戦略の中核に位置づくことで、社員個々の力が最大限に活かされる職場環境の実現を目標としています。また、こうした職場環境を整備することで、長期的な企業成長や競争力の強化にもつなげる考えです。
さらに、社内文化の変革を通じて、従業員一人ひとりが新しい価値創造に積極的に取り組む姿勢を醸成することも期待されています。これらの努力により、野村證券はその進化を継続しながら、顧客や社会に対して一層の信頼と価値を提供していくでしょう。女性役員たちの力が、この未来像を実現する原動力となることは間違いありません。