【2025年最新】基本情報技術者試験の合格ライン・合格率・難易度を徹底解説!

はじめに

基本情報技術者試験とはどんな資格か

基本情報技術者試験は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が運営する国家資格であり、IT分野で活躍するために必要な基礎知識とスキルを測るものです。この試験は、ITエンジニアの「登竜門」と位置づけられており、高度なIT人材を目指す上で基礎的な知識と実践的な活用能力を身につけていることを証明します。プログラミングやアルゴリズムといった技術的なスキルに加え、プロジェクトマネジメントや経営戦略に関する知識も問われるため、幅広いITリテラシーを習得できるのが特徴です。

この記事の目的と読者層

この記事は、2025年に基本情報技術者試験の受験を検討している方、既に学習を始めている方、またはIT業界への就職・転職を考えて情報収集しているIT初心者の方々を主な読者層としています。最新の試験制度に基づいた合格ライン、合格率、難易度、そして効率的な学習方法を詳細に解説することで、読者の皆様が自信を持って試験に臨めるようサポートすることを目的としています。

試験制度の最新動向(2025年版)

基本情報技術者試験は、2023年4月に大幅な制度変更が行われ、CBT(Computer Based Testing)方式による通年実施となりました。これにより、受験者は自分の都合の良い日時と会場を選択して受験できるようになり、利便性が大きく向上しました。試験は「科目A試験」と「科目B試験」の2部構成となり、それぞれ1,000点満点中600点以上で合格という基準は維持されています。また、科目B試験では、これまでの個別プログラミング言語の選択問題が廃止され、擬似言語によるアルゴリズムと情報セキュリティの2分野に集約されました。これらの変更により、試験対策のアプローチも変化しています。

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基本情報技術者試験の概要

「IT人材の登竜門」としての位置づけ

基本情報技術者試験は、IT業界を目指す人にとって「IT人材の登竜門」として広く認識されています。この資格は、ITエンジニアとしてキャリアをスタートさせる上で不可欠な基礎知識とスキルを体系的に学ぶ機会を提供します。DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の重要性が高まる現代において、ITエンジニアだけでなく、あらゆる企業でITに関わる「デジタル人材」に求められる知識・技能を証明する資格へと、その位置づけはさらに広がっています。

試験の目的と注目される理由

この試験の目的は、ITを活用したサービス、製品、システム、ソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能を持ち、実践的な活用能力を身につけた者を評価することにあります。ITの基礎理論からシステム開発、ネットワーク、データベース、セキュリティ、さらには経営戦略やプロジェクトマネジメントまで、幅広い分野をカバーしているため、合格することで自身のITスキルを客観的に証明できます。これが、就職・転職活動における大きなアピールポイントとなり、企業からの評価も高いため、多くの受験者から注目されています。

受験者層(学生・社会人)の特徴

基本情報技術者試験の受験者層は幅広く、学生から社会人まで多岐にわたります。特に、IT関連学科の学生や現役のITエンジニアはもちろん、IT業界へのキャリアチェンジを目指す社会人、ITリテラシー向上を目指す非IT系職種の方も多く受験しています。過去の統計では、社会人が受験者全体の約7割を占める一方で、学生の合格率が若干高い傾向にあります。しかし、CBT方式導入後はIT未経験者の合格率が50%を超える回もあり、適切な対策をすれば誰にでも合格のチャンスがあると言えます。

2023年以降のCBT方式・通年実施

2023年4月以降、基本情報技術者試験はCBT(Computer Based Testing)方式で通年実施されています。これにより、受験者は全国の試験会場の中から、自分の都合の良い日時を選択して受験することが可能になりました。以前は年2回のペーパーテストでしたが、この変更により受験機会が増え、学習スケジュールを柔軟に立てられるようになりました。ただし、一度受験すると、前回の受験日の翌日から起算して30日を超えた日以降でなければ再受験できないという「再受験規定(リテイクポリシー)」があります。また、2026年4月27日以降はシステムリプレースに伴い一時的な試験休止が予定されているため、2025年に受験を検討している方は、早めの準備と申し込みが推奨されます。

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試験形式と合格基準の詳細

科目A・科目Bの出題形式・内容・配点

基本情報技術者試験は、科目A試験と科目B試験の2部構成です。

  • 科目A試験
  • 出題形式: 多肢選択式(四肢択一)
  • 出題数: 60問(全問解答必須)
  • 試験時間: 90分
  • 出題内容: テクノロジ系(基礎理論、コンピュータシステム、技術要素、開発技術)、マネジメント系(プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント)、ストラテジ系(システム戦略、経営戦略、企業と法務)の3分野から出題されます。特にテクノロジ系が全体の約68%を占める41問と多く、学習の重点を置く必要があります。
  • 科目B試験
  • 出題形式: 多肢選択式(小問形式)
  • 出題数: 20問(全問解答必須)
  • 試験時間: 100分
  • 出題内容: 「アルゴリズムとプログラミング」(擬似言語による出題)が16問、「情報セキュリティ」が4問と、2つの分野に絞られています。以前は選択式のプログラミング言語問題がありましたが、現在は擬似言語に統一され、より普遍的なプログラミング的思考力が問われます。

合格基準点(1,000点中600点)と合格ラインの決め方

基本情報技術者試験の合格基準は、科目A試験と科目B試験の両方で、それぞれ1,000点満点中600点以上を獲得することです。片方の科目で高得点を取っても、もう一方の科目が600点未満だと不合格となるため、両科目でバランスよく得点することが重要です。

採点方式にはIRT(項目応答理論)が採用されており、素点方式のように「1問何点」という明確な配点は公開されていません。IRT方式は、問題の難易度や正答率に基づいて配点が調整されるため、受験時期や出題内容による不公平を排除し、常に客観的な評価が行われます。合格点である600点を超えるためには、単に多くの問題を解くだけでなく、苦手分野をなくし、知識を網羅的に習得する対策が求められます。

CBT方式への移行での変更点

2023年からのCBT方式への移行に伴い、試験制度にはいくつかの変更点がありました。

  • 通年実施: 年間を通じて好きなタイミングで受験可能になりました。
  • 試験時間の短縮: 科目Aは150分から90分に、科目Bは150分から100分に短縮されました。これに伴い、1問あたりの解答時間が短くなり、よりスピーディーな解答が求められます。
  • 科目Bの出題内容の変更: 以前は選択式だったプログラミング言語(C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)の問題が廃止され、擬似言語による「アルゴリズムとプログラミング」に統一されました。また、大問形式から小問形式に変更され、全問必須解答となりました。
  • 採点方式の変更: 素点方式からIRT方式へ変更され、問題ごとの配点が固定されなくなりました。

これらの変更は、受験者にとって利便性を高める一方で、限られた時間の中で幅広い知識と実践的な応用力をバランス良く発揮する必要があることを意味します。

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過去の合格率・難易度推移と他資格との比較

合格率の推移(最新〜数年分データ)

基本情報技術者試験の合格率は、CBT方式導入前後で大きく変動しています。CBT導入前(令和元年度秋期まで)は平均20〜30%台と比較的低い水準で推移していました。しかし、CBT方式が本格導入された令和2年度10月以降は、合格率が40%台へと急増しました。

  • CBT導入前(例:平成21年度春期~令和元年度秋期): 平均25.4%
  • CBT導入後(例:令和2年度10月~令和4年度下期): 平均40.9%
  • 新制度導入後(令和5年度): 平均47.1%
  • 令和5年4月:56.4%
  • 令和5年5月:54.7%
  • 令和5年6月:52.5%
  • 令和5年7月:49.6%
  • 令和5年8月:48.4%
  • 令和5年9月:47.7%
  • 令和5年10月:42.4%
  • 令和5年11月:44.8%
  • 令和5年12月:41.7%
  • 令和6年4月:40.7% (2025年最新データの一部)
  • 令和6年5月:45.3% (2025年最新データの一部)
  • 令和6年6月:42.8% (2025年最新データの一部)
  • 令和6年7月:41.7% (2025年最新データの一部)

新制度導入直後は合格率が50%を超える高水準でしたが、現在は徐々に落ち着き、平均40%台で推移しています。これは、制度変更に伴う受験のしやすさや学習期間の延長などが影響していると考えられますが、試験の難易度が調整されていることも示唆しています。特に科目B試験は、2023年4月に64%だった合格率が2025年7月には47%まで下がっており、対策の重要性が増しています。

難易度の目安・未経験者へのハードル

基本情報技術者試験は、ITスキル標準(ITSS)において「レベル2」に位置づけられています。「基礎的なレベル」と聞くと簡単そうに思えますが、ITパスポート試験(レベル1)よりも深く専門的な知識が問われるため、相応の学習が必要です。

  • IT未経験者・初学者: 約200時間の勉強時間が必要とされています。1日2~3時間の学習で、2ヶ月強から3ヶ月強の期間が目安となります。IT知識が全くない場合は、基礎用語の理解から始める必要があるため、ややハードルが高く感じられるかもしれません。
  • IT経験者・情報系学生: 約50時間の勉強時間で合格を目指せると言われています。既存の知識を効率的に復習することで、短期間での合格が可能です。ただし、テクノロジ系以外のマネジメント系やストラテジ系は専門分野外である場合も多いため、注意が必要です。

全体的な合格率が40%台であることからも、決して簡単な試験ではありませんが、計画的な学習と適切な対策を行えば、IT未経験者でも十分に合格を狙える資格です。

ITパスポート・応用情報技術者などとの比較

基本情報技術者試験は、他の情報処理技術者試験と比較すると、その位置づけや難易度が明確になります。

  • ITパスポート試験(レベル1)との比較:
  • ITパスポートは、すべての社会人に必要なITの基礎知識を問う試験であり、合格率は50%前後と情報処理技術者試験の中では最も易しいとされます。
  • 基本情報技術者試験の科目Aと出題範囲が重なる部分が多く、ITパスポートで得た知識は科目Aの学習に非常に有利に働きます。IT未経験者には、ITパスポートから挑戦して基礎を固めることも有効な戦略です。
  • 情報セキュリティマネジメント試験(レベル2)との比較:
  • 同じレベル2に位置づけられていますが、基本情報技術者試験がITエンジニアの広範な知識・技能を問うのに対し、情報セキュリティマネジメント試験は情報セキュリティに特化した知識・スキルを問います。
  • 応用情報技術者試験(レベル3)との比較:
  • 応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位資格であり、より高度なIT知識と応用力が求められます。合格率は20%前後と難易度が高く、実務経験のある中堅エンジニアがキャリアアップのために目指すことが多いです。
  • 基本情報技術者試験の知識は、応用情報技術者試験の学習の土台となるため、まずは基本情報技術者試験の合格を目指すのが一般的なステップです。

このように、基本情報技術者試験はITの基礎を固める上で重要な位置を占めており、その後のキャリアパスにも大きく影響する資格と言えます。

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科目A・科目Bで意識すべき勉強法と学習時間

科目ごとの配点・学習の比重の決め方

基本情報技術者試験の合格には、科目Aと科目Bの両方で1,000点中600点以上を獲得する必要があります。それぞれの科目の出題内容と配点を理解し、効率的な学習計画を立てることが重要です。

  • 科目A試験:
  • テクノロジ系が41問と全体の約68%を占めるため、この分野を重点的に学習することが合格への鍵となります。コンピュータ科学の基礎、システム開発、ネットワーク、データベース、ハードウェア、ソフトウェアなど、広範な知識が求められます。
  • マネジメント系(7問)とストラテジ系(12問)は問題数は少ないですが、プロジェクト管理やIT戦略、企業法務などビジネスとITの接点に関する知識が問われます。これらも軽視せず、バランスよく学習することが大切です。
  • 学習の比重としては、テクノロジ系に多くの時間を割き、マネジメント系とストラテジ系で確実に得点できるような対策が必要です。
  • 科目B試験:
  • アルゴリズムとプログラミングが16問と8割を占め、情報セキュリティが4問と2割を占めます。この配分から、アルゴリズムとプログラミングの攻略が合格に直結すると言えます。
  • プログラミング能力とアルゴリズムへの深い理解が求められるため、単なる暗記ではなく、問題演習を通じて実践的なスキルを習得する必要があります。

合格者平均の勉強時間・学習方法

基本情報技術者試験の合格に必要な勉強時間は、IT経験の有無によって異なります。

  • IT未経験者・初学者: 約200時間が目安とされています。
  • 独学の場合、計画立案から教材選び、疑問点の自己解決まで全て自分で行うため、強い自己管理能力と精神力が必要です。
  • 効率的な学習法としては、「インプット7割、アウトプット3割」を目安に、過去問演習を繰り返し行うことが重要です。科目Aは広く浅く、科目Bは深く学ぶ意識で取り組みます。
  • IT経験者・情報系学生: 約50〜100時間が目安とされています。
  • 既存の知識があるため、不足している部分や試験で問われる形式に慣れるための学習が中心になります。
  • 特に、テクノロジ系は比較的容易ですが、情報系の学校で学ばないこともあるマネジメント系やストラテジ系、および科目Bのアルゴリズム問題には注意が必要です。

効果的な学習方法としては、以下の点が挙げられます。

  • 参考書でのインプット: 基礎知識を体系的に学ぶために、図やイラストが豊富で解説が丁寧な参考書を選び、まずは一通り読み込みます。特に『キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者』のような初心者向けのテキストはおすすめです。
  • 過去問演習によるアウトプット: 『基本情報技術者試験ドットコム(過去問道場)』などのサイトを活用し、科目A・科目Bともに過去問を繰り返し解きます。間違えた問題は解説を読み込み、理解を深めるサイクルを徹底します。科目Aは過去問を2〜3周することで、頻出分野や出題傾向を掴みやすくなります。
  • 科目Bの対策: アルゴリズム問題は、プログラムの処理の流れを紙に書き出して追跡する「トレース」作業が非常に有効です。最初は時間がかかっても、愚直に練習を繰り返すことで、読解力と問題解決能力が向上します。セキュリティ分野は、最新のシラバス変更点に注意し、新しい概念(クラウドセキュリティ、ゼロトラストなど)を理解することが重要です。
  • スキマ時間の活用: 通勤時間や昼休みなど、細切れの時間を活用して、単語学習や過去問演習を行います。音声学習も有効です。

独学と講座の選択ポイント

基本情報技術者試験は独学でも合格が可能ですが、学習スタイルや個人の状況によっては、通信講座や予備校の活用も効果的です。

  • 独学:
  • メリット: 費用を抑えられる、自分のペースで学習できる。
  • デメリット: 自己管理能力が求められる、疑問点の解決が難しい、最新情報の収集が大変、挫折しやすい。
  • 向いている人: ITパスポート取得済みなど、ある程度のIT知識がある人、スケジュール管理が得意でモチベーションを維持できる人。
  • 通信講座/予備校:
  • メリット: 専門家による体系的なカリキュラム、疑問点を質問できるサポート体制、効率的な学習、最新情報への対応、モチベーション維持。また、科目A免除制度に対応している講座もあり、学習負担を軽減できます。
  • デメリット: 費用がかかる。
  • 向いている人: IT初心者、学習計画の立案や自己管理が苦手な人、効率的に合格を目指したい人、手厚いサポートを受けたい人。

自分の状況に合わせて最適な学習方法を選択することが、合格への近道となります。特に、科目A免除制度に対応した講座を活用すれば、科目B試験に集中できるため、合格率を高める効果が期待できます。

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受験の流れと申し込み方法

受験スケジュール・申し込み

基本情報技術者試験はCBT方式により通年で実施されており、受験希望日の3ヶ月前から3日前まで申し込みが可能です。ただし、試験会場の空き状況は変動するため、希望の日時・会場で受験するためには、早めの予約が推奨されます。

  • 受験者登録: 初めて受験する場合は、利用者IDとパスワードの取得が必要です。
  • 受験予約: CBT-Solutionsのウェブサイトからログインし、「CBT試験申込」より、試験日、会場、時間を選択します。アンケート回答や郵便物送付先住所の入力、支払い方法の選択と手続きも行います。
  • 予約完了: 受験日時と会場が確定すると予約完了です。登録メールアドレスに確認通知が届くので、内容を確認します。試験日の3日前までなら、予約の変更が可能です。
  • 注意点: 2025年4月26日以降に申し込む場合、2026年4月27日以降の試験日を選択できない一時的な休止期間があるため、注意が必要です。バウチャーチケットの有効期限も2026年4月26日までとなるため、早めの使用を心がけましょう。

CBT試験の実施概要(当日の流れ・注意点)

試験当日は、以下の流れで受験が進められます。

  1. 試験会場への入館: 試験開始時刻の30分前から開場および受付が始まります。受付や注意事項の説明、試験開始前の操作確認などがあるため、早めの来場が推奨されます。
  2. 来場時間: 試験開始時刻の15分前までには受付を済ませましょう。試験開始時刻から80分以内であれば遅刻による入室制限はありませんが、試験終了時刻の繰り下げはありません。80分を超えると受験できません。
  3. 受付: 本人確認書類を提示し、受験時の注意事項に同意の上、署名します。携帯電話や上着など、机上に置けない手荷物は指定のロッカーに預けます。
  4. 試験室へ入室後: 指定の席に着席し、試験監督員の指示に従って試験を開始します。試験中のメモは会場で用意されたメモ用紙とボールペンを使用し、試験開始前は何も記入しないでください。マシントラブルが発生した場合は、速やかに試験監督員に報告しましょう。科目Aと科目Bの間には最長10分の休憩を取ることができますが、その際もメモ用紙は回収され、科目B開始前に新しいものが配布されます。
  5. 試験終了後: 試験終了後、画面上に科目A、科目Bそれぞれの評価点が表示されます。その後、試験中に利用した筆記用具とメモ用紙を試験監督員に渡し、忘れ物がないことを確認して退場します。

各種申請や認定証授与の流れ

  • 合格発表: 受験月の翌月中旬から下旬に、情報処理推進機構(IPA)のウェブサイトで合格者の受験番号が発表されます。受験者マイページでも合否確認が可能です。
  • 合格証書: 合格者には、経済産業大臣から「情報処理技術者試験合格証書」が交付されます。合格証書は、受験申込内容変更期限(試験日の3日前)までに登録されている利用者情報の氏名・生年月日で印字され、簡易書留で送付されます。
  • 科目A免除制度: IPAが認定した講座を受講し、修了試験に合格することで、1年間科目A試験が免除される制度があります。この制度を利用する場合は、「基本情報技術者試験(FE)科目A免除(修了認定者)」として申し込みます。

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合格後のメリットとキャリア展望

IT系国家資格としての評価

基本情報技術者試験は、経済産業省が認定する情報処理技術者試験の一区分であり、ITSS(ITスキル標準)のレベル2に位置づけられる国家資格です。この資格に合格することは、IT人材として必要とされる基本的な知識と技能、そしてそれらを実践的に活用できる能力を持っていることの証明となります。IT業界の「登竜門」として、ITエンジニアやプログラマーを目指す上での信頼性の高い評価基準となります。

就職・転職・企業手当のメリット

基本情報技術者試験の合格は、就職や転職活動において大きなメリットをもたらします。

  • 就職・転職の有利性: 特にIT業界未経験者や新卒の場合、この資格はITに関する十分な知識と学習意欲があることを企業にアピールする強力な材料となります。求人情報で「基本情報技術者必須」や「優遇」と記載されているケースも多く見られます。
  • 収入アップ・企業手当: 企業によっては、資格取得者に対して月々5,000円から10,000円程度の資格手当を支給する制度を設けている場合があります。また、資格取得が昇給の条件となることもあり、収入アップに繋がる可能性があります。
  • 幅広い知識の習得: 試験で学ぶITの基礎理論からプログラミング、ネットワーク、セキュリティ、さらには経営戦略や法務といった広範な知識は、どんなIT企業でも汎用的に役立ちます。これにより、将来的なキャリアパスの選択肢を広げることができます。

さらなる資格取得(応用情報技術者など)へのステップ

基本情報技術者試験は、上位のIT系国家資格へのステップアップとしても重要な位置づけです。

  • 応用情報技術者試験(レベル3): 基本情報技術者試験の次に目指す資格として多く選ばれます。基本情報で学んだ知識を土台として、より深い応用力が問われるため、着実なステップアップが可能です。応用情報技術者試験に合格すると、さらに上位の高度情報処理技術者試験の午前Ⅰ試験が2年間免除されるなどのメリットもあります。
  • 高度情報処理技術者試験(レベル4): ITストラテジスト、ネットワークスペシャリスト、データベーススペシャリストなど、特定の専門分野を極めるための高度な資格です。基本情報技術者試験で得た体系的な知識は、これらの難関資格の学習基盤となります。

基本情報技術者試験の取得は、IT分野でのキャリアを築く上で、自身のスキルを証明し、さらなる成長へと繋がる確かな一歩となるでしょう。

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まとめ

2025年度の合格ラインと対策総括

2025年度の基本情報技術者試験も、科目A・科目Bともに1,000点満点中600点以上が合格ラインとなります。CBT方式への移行により合格率は40%台で推移していますが、決して簡単な試験ではありません。特に科目B試験は、出題形式の変更に伴い、難易度が調整されている傾向が見られます。

対策の総括としては、以下の点が重要です。

  • 科目A: 広範囲の基礎知識が問われるため、「広く浅く」学習し、頻出分野を重点的に抑えることが効率的です。参考書で全体像を把握し、過去問演習を繰り返して知識を定着させましょう。
  • 科目B: アルゴリズムとプログラミング、情報セキュリティに特化しており、「深く」理解する必要があります。特にアルゴリズム問題は、トレースなどの実践的な問題演習を通じて、読解力と論理的思考力を養うことが不可欠です。

今から始めるおすすめの学習プラン

IT未経験者の方も、今から計画的に学習を始めれば2025年度の合格は十分に可能です。

  • 自己分析: まずはIPAが公開しているサンプル問題や過去問に目を通し、自身のIT知識レベルを把握します。
  • 学習計画の策定: 合格に必要な勉強時間(目安200時間)を考慮し、無理のない学習スケジュールを立てましょう。毎日継続できる「スキマ時間」の活用が鍵です。
  • 教材選び: 図やイラストが豊富で解説が丁寧な参考書を1冊選び、主軸として活用します。加えて、『基本情報技術者試験ドットコム(過去問道場)』のような無料学習サイトでアウトプットを強化します。
  • インプットとアウトプットのサイクル: 参考書で知識をインプットしたら、すぐに過去問や練習問題でアウトプットし、間違えた部分を復習するというサイクルを繰り返します。
  • 科目A免除制度の検討: 効率的な学習を目指すなら、IPA認定のeラーニング講座などを活用し、科目A免除制度の利用を検討することも有効です。

よくある質問と追加情報

  • 独学は可能か?: 独学でも合格は可能ですが、IT初学者には自己管理能力や疑問解決能力が強く求められます。不安な場合は、通信講座や予備校の利用も検討しましょう。
  • 科目Bの難易度: 新制度では、個別プログラミング言語が廃止され擬似言語に統一されました。問題の文字量が増え、より深い読解力とプログラミング的思考が求められるため、過去問やサンプル問題で徹底的に対策することが重要です。
  • 試験の一時休止: 2026年4月27日以降、システムリプレースに伴い一時的に試験が休止される予定です。2025年に受験を希望する方は、この情報も考慮して計画を立てましょう。

基本情報技術者試験は、IT業界で活躍するための確かな基盤を築くことができる価値ある資格です。正しい知識と計画的な学習で、ぜひ合格を勝ち取りましょう。

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この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)

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