コトラ（広報チーム） 
中小企業診断士試験の合格発表について
合格発表の確認方法とスケジュール
中小企業診断士試験の合格発表は、日本中小企業診断士協会連合会の公式ホームページで行われます。受験者は発表日にサイトへアクセスし、自身の受験番号の記載があるかどうかを確認します。第1次試験については毎年9月初旬、第2次試験（筆記）は翌年1月中旬、口述試験は2月上旬に結果が発表されます。
令和7年度のスケジュールでは、第1次試験の合格発表は9月2日（火）、第2次試験筆記の合格発表は翌年1月14日（水）、口述試験の合格発表は2月4日（水）と予定されています。なお、合格証書は紙ではなくPDFデータとして発行されるため、ダウンロードの方法を事前に確認するとスムーズです。
近年の合格率とその傾向
中小企業診断士試験は難易度が高いことで知られており、その合格率は毎年一定の範囲内に収まる傾向があります。令和5年度の第2次試験では合格率が18.9%、令和6年度は18.7%と、ほぼ安定した水準で推移しています。一方、第1次試験の合格率は令和7年度の統計で23.7%とされ、例年20%台前後で推移しています。
このような傾向を見ると、第1次試験では知識の網羅性が重要であり、第2次試験では論理的思考力や実践的な対応力が求められていることが伺えます。そのため、受験生は段階ごとに異なる対策を講じる必要があります。
合否確認後の初めのステップとは？
中小企業診断士試験の結果を確認後、合格者は早めに次の行動に向けて準備を進めることが大切です。第1次試験に合格した場合は、すぐに第2次試験の対策を開始する必要があります。第2次試験は筆記だけでなく口述試験も含まれており、どちらもハードルが高いため、早めの準備が合格へのポイントとなります。
また、第2次試験をクリアした場合には、実務補習や正式な診断士登録手続きが必要です。これらの手続きがスムーズに行えるよう、スケジュールや必要書類の確認にも注力しましょう。一方で、不合格だった場合も、分析や対策を早期に行い、次回の挑戦に向けて計画を立てることが重要です。いずれにせよ、冷静に状況を整理し、最適な一歩を踏み出すことが鍵となります。
合格者への祝福：結果を受け止めた後の行動
合格者へのメッセージと注意点
中小企業診断士試験の合格発表おめでとうございます！厳しい試験を突破し、新たなステージへ進む資格を手にした皆さまの努力と成果を心から称えます。一方で、この合格をただの結果として終わらせないよう注意が必要です。診断士資格はゴールではなく新たなスタートラインです。この資格をどのように活かすかをしっかりと考え、具体的な行動を計画していくことが大切です。
次に進むために必要な準備とは？
診断士試験合格後も、次のステップをスムーズに進めるための準備を欠かさないことが重要です。まずは正式な診断士登録に向けた手続きを進めましょう。登録には「実務補習」または「診断実務」の経験が必要となりますので、自分に合った方法を選択してください。また、既に働いている場合でも、資格をどのように活用するかをしっかり考え、キャリアプランを具体化させることが未来の成長につながります。
同期との情報共有と交流の重要性
合格後は、中小企業診断士試験に合格した同期との交流を深めることをおすすめします。同期は同じ試験を乗り越えた仲間であり、将来的には大切な人脈となることが多いです。SNSや地域で開かれる勉強会、イベントへの積極的な参加を通じて情報の共有や意見交換を行いましょう。こうした活動を通じて得られる知見や刺激が、診断士としてのスキルアップや新たな可能性を広げるきっかけになるはずです。
惜しくも不合格だった場合の対策
再挑戦へのモチベーションを保つ方法
中小企業診断士試験は挑戦者が多い難関資格ですが、不合格という結果は決してゴールではありません。自分の挑戦を振り返り、次のステップに向けたモチベーションを維持することが重要です。まず大切なのは「合格発表まで頑張り抜いた」という自分を認めることです。その努力は決して無駄ではなく、次の挑戦の基礎になります。また、診断士試験に合格した先のキャリアや可能性を改めてイメージし、目標を明確にしましょう。資格取得後の姿を具体的に思い描くことで、次の挑戦に向けたモチベーションを強く保てます。
弱点の把握と改善への具体的ステップ
合格発表後、不合格となった要因を分析することが成功への近道です。中小企業診断士試験は科目ごとの得点状況を確認できるため、弱点を正確に把握することが可能です。特に、1次試験の7科目の中でも点数が低かった分野を特定し、集中的に取り組むべきポイントを絞りましょう。また、2次試験では筆記試験だけでなく、口述試験の合格発表まで視野に入れる必要があります。過去問を解きつつ、自身の答案を模試などで客観的に評価してもらい、改善する機会を積極的に取り入れましょう。
時間を無駄にしない合格へのリベンジプラン
来年の中小企業診断士試験合格を目指す場合、計画的な学習スケジュールを立てることが重要です。試験の日程や申込期間を意識しながら、まず直近の目標を設定しましょう。1次試験に再挑戦する人は、実施日である令和7年8月2日（土）・3日（日）を基準に、いつまでに各科目の対策を終えるのか逆算して計画を立てます。また、試験範囲が広い特性を踏まえ、細切れの時間を活用した学習方法も効果的です。通勤中や休憩時間にスマートフォンを活用し、模擬問題や暗記カードを使って効率よく学習を進めましょう。努力を続ければ、次回の合格発表に喜びを迎えることができる可能性が十分にあります。
2次試験合格者の合格後の手続きと実務補習
正式な診断士登録への流れ
中小企業診断士試験に合格された方が正式な診断士として活動を始めるには、診断士登録が必要です。まず、合格発表後に発行される「診断士証」の取得手続きがあります。この手続きでは、日本中小企業診断協会への申請と必要書類の提出が求められます。また、実務補習または一定の実務経験の証明も必要となります。
登録手続きの詳細については、日本中小企業診断協会の公式サイトや地域支部による案内をよく確認し、漏れがないように準備を進めてください。登録が完了すると、晴れて中小企業診断士としての資格が公的に認められ、一層広がるキャリアの可能性に進むことができます。
実務補習の概要と体験談
実務補習は、合格者が中小企業診断士として必要な実践力を養うための研修の場です。この補習は、5日間または15日間のコースに分かれており、実際の企業を対象に診断・助言活動を行います。指導員であるベテランの中小企業診断士が、受講者に実務的なアドバイスをしながら進行します。
参加者からは「実務に触れることで、試験の知識が深く応用できた」「現場を体験できる貴重な機会だった」といった声が多く寄せられています。また、同期の合格者と交流を深める絶好の機会にもなります。実務補習を通じて得た学びは、中小企業支援活動をするうえでも非常に生きたスキルとなるでしょう。
実務経験を積むためのポイント
中小企業診断士としてのキャリアを確立するためには、実務経験を積むことが重要です。まず、補習を通じての経験をベースに、自分が興味を持つ業界や課題を意識して仕事に取り組むことが勧められます。さらに、地域の中小企業や専門家とネットワークを構築し、支援の場を広げることも重要なステップです。
また、活躍の場として協会や地域の診断士会の活動に積極的に参加することが、実務経験と最新情報の取得に役立ちます。実務の中で得た気づきや成果を次のステップに活かしていくことで、診断士としてのスキルや信頼性を着実に高めることができるでしょう。
次なる挑戦：中小企業診断士としてのキャリア展望
診断士資格取得で広がる可能性
中小企業診断士資格を取得することで、皆さまのキャリアは大きく広がります。この資格を所持することにより、経営コンサルタントとしての信頼性が高まり、中小企業の課題解決や経営計画の策定をサポートするプロフェッショナルとして活躍することが可能になります。また、公的機関や金融機関との連携が求められる機会も増えるため、企業への助言だけでなく地域経済の発展に貢献する役割も期待されています。
さらに、診断士資格は企業内でもその価値が認められ、経営企画や新規事業開発の担当者として抜擢されることもあります。合格発表後は、合格の喜びを大切にしながら、自分がどのようにスキルを活かしていくかをじっくりと考えてみると、さらなる可能性が見えてくるでしょう。
独立開業と企業内診断士の違い
中小企業診断士は、独立してプロの経営コンサルタントとして活動する道と、企業内診断士として自身の所属する企業でスキルを活かす道の2つに大きく分かれます。
独立開業の道では、小規模事業者や中小企業と直接関わり、課題解決や戦略立案を行うことが主な仕事となります。自分のペースで仕事を進められる一方で、顧客獲得のための営業力が求められます。多様な業種と触れ合うことで幅広い経験を積むことができるのが特徴です。
一方、企業内診断士は、企業の内部でそのスキルを活かし、経営課題の解決や新たな事業展開に貢献します。特に大企業では、部門運営やプロジェクトマネジメントに携わる機会が広がり、安定した環境で経験を積むことが可能です。それぞれの道にメリットとデメリットがあるため、自身のキャリアビジョンに合わせた選択が重要です。
スキルアップを目指して次の資格も視野に
中小企業診断士資格を取得した後も、さらにスキルアップを目指して他の資格を視野に入れるのもおすすめです。例えば、ファイナンシャルプランナー（FP）や税理士などの資格は、診断士のスキルを補完し、より専門性の高いアドバイスを提供することが可能になります。また、IT分野に関連する資格を取得することも、デジタルトランスフォーメーションが進む現代においては効果的です。
さらに、MBA（経営学修士）へのチャレンジも選択肢のひとつです。中小企業診断士として実務経験を積みながら、経営の理論的な知識を深めることで、理論と実務の両方を兼ね備えたプロフェッショナルを目指せます。資格を取得したタイミングで新たな挑戦を始めることで、成長の機会をさらに広げることができるでしょう。
