コトラ（広報チーム） 
店舗型銀行の支店マネージャーは、営業力だけでなく、組織運営・人材マネジメント力が求められる重要なポジションです。飲食業マネージャーとして培った売上管理、顧客対応、チームマネジメントの経験は、支店マネージャー業務においても大きな武器となります。本記事では、飲食業マネージャー出身者が銀行支店マネージャーに転職するためのステップ、活かせるスキル、選考対策、志望動機・職務経歴書の記載例まで、実践的に解説します。
1. 飲食業マネージャーと銀行支店マネージャーの業務の違い
まずは両者の業務領域と求められる視点の違いを整理しておきましょう。
| 項目 | 飲食業マネージャー | 銀行支店マネージャー |
|---|---|---|
| 主な目的 | 店舗運営・売上最大化・顧客満足度向上 | 支店運営・収益最大化・リスク管理・顧客基盤拡大 |
| 業務内容 | 売上管理、スタッフ教育、接客対応、オペレーション改善 | 営業戦略立案、顧客対応、融資管理、スタッフマネジメント |
| 視座 | 店舗単位の利益・顧客満足度重視 | 地域密着型営業・収益管理・法令遵守重視 |
| 関与部門 | 本部、仕入先、店舗スタッフ | 法人営業部門、個人営業部門、リスク管理部門 |
2. 飲食業マネージャーで活かせるスキル
飲食業マネージャーで培った以下のスキルは、銀行支店マネージャーにおいても大きな武器となります。
- 売上管理・目標達成マネジメント力
- 顧客対応・クレーム対応スキル
- スタッフ採用・育成・チームビルディング力
- 業務オペレーション改善・効率化推進力
- リスク感度・コンプライアンス意識
特に、店舗運営全体を俯瞰してマネジメントできる力は、銀行支店でも非常に重視されます。
3. 転職成功のための5ステップ
- 銀行支店マネジメント業務の理解：営業戦略立案、融資管理、コンプライアンス遵守の基本を学習
- 自身の強みの棚卸し：売上管理経験、スタッフマネジメント力、顧客対応スキルを整理
- 金融知識の習得：融資・預金・資産運用商品知識を基礎から理解
- コンプライアンス意識の強化：金融業界特有の規制・法令遵守意識を身につける
- 面接対策：なぜ飲食業から銀行支店マネージャーなのかを納得感ある形で語れるよう準備
4. 資格・知識面の補強ポイント
必須ではありませんが、以下の資格・知識があると転職活動で優位になります。
- 銀行業務検定（融資・預金・法務）
- ファイナンシャルプランナー（FP）2級以上
- 証券外務員一種資格
また、金融業界ニュースや地域経済動向を日常的にチェックしておくことも大切です。
5. 職務経歴書の書き方
下記のように、マネジメント力、売上管理力、顧客対応力を強調して記載すると効果的です。
- 店舗売上目標達成・拡大施策の推進
- スタッフ採用・教育・定着率向上施策
- 顧客満足度向上・リピート率向上施策
- 業務オペレーション改善・コスト削減施策推進
6. 志望動機の例文
マネジメント力と地域貢献意欲を中心に構成します。
【志望動機例】
私はこれまで、飲食業界において店舗マネージャーとして売上管理、スタッフマネジメント、顧客満足度向上施策に取り組み、店舗運営全般を推進してまいりました。こうした経験を通じて、地域社会との関係性を深めながら組織マネジメントを行う銀行支店マネージャー業務に魅力を感じ、キャリア転換を志望いたしました。これまで培ったマネジメント力、課題解決力、リスク感度を活かし、貴行の支店運営・地域貢献に貢献していきたいと考えております。
7. まとめ
飲食業マネージャー出身者は、売上管理、チームマネジメント、顧客対応といった店舗型銀行支店マネージャーに不可欠な素養を備えています。金融知識・コンプライアンス意識を補強し、自身の経験を具体的にアピールすることで、キャリア転換の成功を目指しましょう。
【職務経歴書（サンプル）】
氏名：田中 翔太 生年：1990年生まれ ■職務要約： 大手飲食チェーンにて約8年間、店舗マネージャーとして売上管理、スタッフマネジメント、顧客満足度向上施策に従事。目標達成マネジメント、業務効率化推進、リスク管理施策に強みを持つ。今後は、銀行支店における支店マネジメント業務に携わるキャリアを志向。 ■職務経歴： 〇〇フーズ株式会社（2015年4月～現在） ・店舗売上前年比110%達成施策推進 ・スタッフ採用・教育・定着率向上（離職率10%低下） ・顧客満足度調査スコア向上（85点→92点） ・オペレーション改善によるコスト削減（5%減） ■保有資格： ・ファイナンシャルプランナー（FP）2級 ・証券外務員一種資格取得予定（受験準備中） ・TOEIC 710点 ■学歴： 関西大学 商学部卒（2013年3月）