コトラ（広報チーム） 
ユニクロのサステナビリティ戦略とは
サステナビリティの核心：服のチカラ
ユニクロは「よい服をつくり、よい服を売ることで、世界をよい方向へ変えていく」という信念を掲げています。この考え方の根底にあるのが「服のチカラ」です。ユニクロが考える「よい服」とは、シンプルで上質、かつ長持ちする性能を持ち、地球環境に配慮しながらあらゆる人々の暮らしを豊かにすることを目的としています。このような服作りを通じて、ユニクロは自然環境との共生を目指し、地球への負荷を軽減する技術革新に取り組んでいます。さらに、製造過程では健康、安全、人権を基盤とした環境づくりを徹底し、多様性を尊重した働く場を提供しています。
持続可能性へのグローバルビジョン
ユニクロはファーストリテイリングの一員として、日本国内に留まらず、世界的な衣料品メーカーとしての社会的使命を担っています。持続可能性を追求する中で、ユニクロは「LifeWear」という理念のもと、人々の生活を向上させる服作りを目指し、「MADE FOR ALL」を中心に掲げています。特に、2030年までに全素材の約50%をリサイクル素材や地球温暖化への影響が少ない素材へ切り替える目標を設定し、徹底した素材変革を通じてグローバル規模で環境負荷を抑えています。
SDGsとの接点：ユニクロの取り組み
ユニクロは国連が定めたSDGs（持続可能な開発目標）にも深く結びついた活動を展開しています。例えば、廃棄される衣料品を資源として再利用する「RE.UNIQLO」という取り組みや、水資源の削減を目指したジーンズ加工技術の開発が挙げられます。これらは「責任ある消費と生産」や「気候変動への具体的な対策」といったSDGs目標の実現に向けた具体例です。また、難民支援や寄贈活動を通して、貧困や不平等を解消するための社会貢献にも力を入れています。
サステナビリティ会議と議論される未来
ユニクロでは、社内外の専門家やパートナー企業と共にサステナビリティ会議を定期的に開催し、持続可能な未来の実現に向けた議論を深めています。この会議では、環境課題だけでなく、社会貢献や地域連携といった多角的な視点での取り組みが共有され、新たな戦略の計画や実行に繋げられています。その中で注目されるのは、リサイクルやリユースの枠を超えた新たな試みに取り組む姿勢です。ユニクロのサステナビリティ活動は、単なる環境対策にとどまらず、未来の社会全体のより良い姿を模索しています。
環境負荷低減への具体的な取り組み
RE.UNIQLOプロジェクトの全貌
ユニクロでは、環境負荷を低減しながら社会の持続可能性に貢献するために「RE.UNIQLOプロジェクト」を展開しています。この取り組みは、お客様から回収した衣服をリサイクルし、再び新たな形で活用するという循環型社会の実現を目指したプロジェクトです。2006年に全商品リサイクル活動をスタートさせ、回収された服を必要とする方々に寄贈するだけでなく、その中で役目を終えた素材を資源として再生する取り組みを拡大しています。特に、「リサイクル ダウンジャケット」のように回収したダウン素材を新しい製品に再利用する活動は、資源の有効活用だけでなく、サステナの実現において重要な一歩となっています。
リサイクルとリユースで作るサステナ服
ユニクロのリサイクルとリユースの取り組みでは、環境に優しい服作りが根底にあります。例えば、回収ペットボトルを原料にした再生ポリエステル素材を、多くの製品に採用しています。「ドライEXポロシャツ」や「リサイクル ダウンジャケット」などのアイテムは、こうした持続可能な素材を用いており、性能を損なうことなくサステナ性を追求した服作りが行われています。また、ジーンズイノベーションセンターでは、加工工程で使用する水の量を削減する技術を導入し、商品の環境負荷を低減させる努力を重ねています。これらの取り組みを通じて、ユニクロはサステナ服の新しい基準を提案し続けています。
省エネとエコ素材の導入事例
ユニクロはエコ素材の活用と省エネ技術の導入を組み合わせ、よりサステナな服作りを実現しています。例えば、2030年8月期までに全使用素材の約50%をリサイクル素材やGHG排出量の少ない素材に切り替える目標を掲げており、その実現に向けて着実に進んでいます。また、再生ポリエステルを使用した衣服や環境に配慮したデザインの採用など、さまざまなアプローチを通じて環境影響を最小限に抑える努力を続けています。これにより、高品質で持続可能な製品を提供することで、社会的価値を高めています。
地球に優しい店舗づくり
ユニクロは、服作りだけにとどまらず、店舗そのものも環境に優しく設計しています。その代表的な例が、2023年4月にオープンしたユニクロ前橋南インター店（UNIQLO LOGO STORE）です。この店舗では、太陽光パネルが屋上に設置されており、店舗で使用する年間消費電力の3分の1を賄っています。また、店舗全体の設計においても徹底した省エネ対策が施され、従来の店舗と比較して電力消費を約40%削減しています。さらに、店舗には「リ・ユニクロスタジオ」を設置し、服の補修サービスを提供することで、製品ライフサイクルを延ばし、環境への負荷軽減を図っています。このようにユニクロは、店舗運営においてもサステナビリティを追求する先進的なモデルを示しています。
社会貢献活動と地域コミュニティとの連携
難民支援と寄贈活動の実績
ユニクロは、世界中で困難な状況に置かれている難民の支援活動に積極的に取り組んでいます。2001年にはアフガニスタン難民へのアウター支援を皮切りに、UNHCR（国連難民高等弁務官事務所）との連携を強化し、これまでに多くの衣料品を寄贈してきました。この取り組みは「LifeWear」の理念に基づいており、ただ単に衣服を届けるだけでなく、受け取る人々がより快適で安全に暮らせるよう支援することを目指しています。また、ユニクロは社会貢献室を設け、国内外の幅広いコミュニティに寄与する活動を継続的に展開しています。
多様性とインクルージョンの推進
ユニクロが掲げる「MADE FOR ALL」の理念は、多様性とインクルージョンを中心に据えています。これは、すべての人々が自分らしくいられる社会の実現を目指し、文化、国籍、性別、年齢、障がいに関係なく、あらゆる人を尊重する姿勢を反映しています。サステナ社会の実現には、このような多様化した価値観の受容が不可欠です。ユニクロでは働きやすい環境づくりを行い、多様なバックグラウンドを持つスタッフが一緒に成長できる場を提供しています。このような取り組みを通じて、企業としての社会的責任を果たしています。
ユニクロが目指す平和活動：PEACE FOR ALL
ユニクロは2022年から「PEACE FOR ALL」というグローバルキャンペーンを展開し、平和をテーマとした特別なデザインのTシャツを販売しています。この取り組みは、利益の一部を難民や子供たちを支援する団体に寄付することで、平和への貢献を目指しています。Tシャツのデザインには著名なクリエイターが参加しており、アートを通じた社会貢献の新しい形として注目を集めています。「PEACE FOR ALL」の活動はユニクロの信念である「よい服をつくり、よい服を売ることで、世界をよい方向へ変えていく」という理念を象徴するプロジェクトとも言えます。
雇用創出と働きがいの支援プログラム
ユニクロは雇用機会の創出と従業員の働きがいを高めるための支援プログラムを展開しています。これには、地域コミュニティとの連携を通じた雇用創出や、従業員がキャリアアップできる研修プログラムの実施が含まれます。また、障がい者雇用の推進や、シニア世代が活躍できる職場環境づくりにも注力しています。サステナ社会を構築するために、従業員一人ひとりが生き生きと働ける環境を整備することは重要です。ユニクロはこのような取り組みを通じて、地域経済の発展と社会全体の豊かさに貢献し続けています。
未来をつなぐためのユニクロの挑戦
次世代への環境教育と意識啓発
ユニクロは、子どもたちから大人まで対象にした環境教育と意識啓発の取り組みに力を入れています。同社は「サステナ」への理解を深めるため、イベントやワークショップを通じて、地球を守るための行動を推進しています。例えば、店舗内でのエコ活動紹介やエネルギー削減ポスターの掲示、さらには学校向けのサステナビリティ講座実施などを行っています。将来的に持続可能な社会を築いていくには、一人ひとりが環境問題に関心を持つことが不可欠です。ユニクロは「よい服を作る」だけでなく、未来の世代へ持続可能性の価値を伝える架け橋としても役割を果たしています。
テクノロジーと共に進化するサステナビリティ
ユニクロは、最新のテクノロジーを活用して「サステナ」な服づくりを進化させています。その一例として、ジーンズイノベーションセンターでの取り組みが挙げられます。水使用量の大幅削減を可能にする加工技術は、地球資源への負担を軽減する重要なステップです。また、回収されたペットボトルを利用した再生ポリエステル素材を製品に使用するなど、革新的なテクノロジーが環境負荷の低減を実現しています。ユニクロは国際的な衣料品メーカーとして、未来の環境課題を解決するために技術革新を駆使し、持続可能な製造プロセスを取り入れています。
グローバルパートナーシップの拡大
ユニクロのサステナビリティ活動は、グローバル規模でのパートナーシップを通じてさらに広がりを見せています。同社は、国連の「持続可能な開発目標（SDGs）」に基づく活動に積極的に参加し、各国の地域コミュニティと連携を深めています。また、他の企業や非政府組織（NGO）との協力によって、環境保護や社会貢献活動も推進しています。これらの取り組みを通して、ユニクロは「MADE FOR ALL」という理念を実現し、地域社会やパートナーとともに持続可能な未来を築いています。
サステナビリティに向けた新たな試み
ユニクロは、新たな視点やアイデアを取り入れることで、サステナビリティへの挑戦を続けています。店舗設備として、太陽光パネルの設置や省エネ技術の導入に注力し、環境への配慮を反映させています。また、「リ・ユニクロスタジオ」の設置により、服の補修サービスを提供するなど、製品のライフサイクルを延ばす取り組みを推進しています。これらの新たな試みはユニクロの「よい服をつくり、地球を守る」という理念を具現化したものといえるでしょう。同時に、これらの活動は、他の企業や個人にもサステナビリティの重要性を再認識させる契機となっています。