ローム株式会社とサステナビリティへの取り組み
サステナビリティ方針と経営理念
ローム株式会社は、「品質第一」を掲げ、良い商品を国内外に提供し文化の進歩に貢献することを企業目的としています。この理念のもと、経営ビジョンとして「省エネ」や「小型化」に寄与することで社会課題の解決を目指しています。2020年には、このビジョンを軸にサステナビリティを経営戦略に組み込み、地球環境と調和する事業活動を推進しています。また、2021年には「ロームグループ 環境ビジョン2050」を制定し、2050年までにカーボンニュートラルとゼロエミッションを達成することを宣言しました。
企業としての社会的責任(CSR)の重要性
ローム株式会社では、企業の社会的責任(CSR)を経営の基盤としています。具体的には、提供する製品やサービスの品質(Q)・コスト(C)・納期(D)・安全性(S)を絶えず向上させる活動を重要視しています。また、サステナビリティの取り組みを通じて、世界中で高品質な製品を提供するとともに、地域社会や地球環境への影響を最小限に抑えることを目指しています。このような取り組みは、単なる企業責任であるだけでなく、社会全体への貢献の形として重要な役割を果たしています。
長期的視点での企業価値の創造
ローム株式会社は、環境や社会との調和を図りながら、長期的な企業価値の創造に取り組んでいます。特に、サステナビリティを基盤とした中期経営計画「MOVING FORWARD to 2025」を策定し、気候変動問題などの重点課題に取り組んでいます。「未来志向」の視点から、持続可能な製品やサービスの開発を進めることで、企業価値を高めると同時に、社会が直面する重要な課題の解決に貢献しています。
グローバルサステナビリティ戦略
ローム株式会社は、日本国内にとどまらず、アジア、ヨーロッパ、北米など世界各地で事業を展開し、グローバルなサステナビリティ戦略を推進しています。2021年にはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に賛同し、2050年度までの実質温室効果ガス排出量ゼロを目指しています。このように地域や分野を超えた取り組みを行うことで、世界規模での社会的課題に対応し、新たな価値を創造しています。
環境への配慮と気候変動対策
持続可能な生産と資源活用
ローム株式会社では、持続可能な生産体制を確立し、資源を効果的に活用するための取り組みを推進しています。同社は、企業目的である「品質第一」を基軸に、製品の生産過程における資源の無駄を減らし、効率的なモノづくりを追求しています。また、環境マネジメントシステムとしてISO14001を取得し、その運用を通じて持続可能な生産体制を強化しています。こうした取り組みを通じ、ロームのサステナビリティ方針が環境保全への具体的な成果へとつながっています。
再生可能エネルギーの活用促進
ロームは、2021年に「ロームグループ 環境ビジョン2050」を策定し、持続可能な社会の実現を目指して再生可能エネルギーの活用促進を掲げています。このビジョンに基づき、カーボンニュートラルを目標に掲げ、国内外の事業所で再生可能エネルギーの導入を進めています。さらに、省エネ技術に関する製品開発を通じ、同分野でリーダーシップを発揮し、社会全体のエネルギー消費削減にも貢献しています。
CO2排出量削減への取り組み
気候変動対策の一環として、ローム株式会社は短期・長期の目標を設定し、CO2排出量削減に積極的に取り組んでいます。例えば、製造工程の効率化によるエネルギー消費削減や、排出要因となる設備の改善が進められています。また、2021年にTCFD提言への賛同を表明し、気候関連情報の開示に努めています。これにより、透明性のある取り組みを通じて地域社会や業界への責任を果たしつつ、カーボンニュートラルの達成を目指しています。
サプライチェーンマネジメントと環境保全
ロームはサプライチェーン全体における環境負荷の軽減に取り組んでいます。同社は、資材調達から製造、流通までのプロセスを見直し、環境負荷を最小化するための取り組みを推進しています。また、協力企業と連携し、サプライヤー間での環境管理基準の共有や教育研修を実施することで、持続可能な生産体制の構築を目指しています。このような統合的なサプライチェーンマネジメントを通じて、ロームのサステナの実現に寄与しています。
社員と地域社会の幸福に向けて
健康経営と従業員支援プログラム
ローム株式会社は、社員が健康的で活力ある働き方を実現できる環境を整えることを重要視しています。これには、健康診断の推進やメンタルヘルスケアプログラムの実施など、社員一人ひとりの健康を支える取り組みが含まれています。また、ワークライフバランスの向上を目的とした柔軟な働き方の導入も進めています。これにより、社員が自身の可能性を十分に発揮しながら、安心して働ける環境の創出を目指しています。
地域コミュニティとの連携
ローム株式会社は、地域社会とのつながりを大切にし、積極的な連携活動を通じて地域の発展に寄与しています。例えば、地域イベントの支援や復興支援活動に参加するなど、地域社会のニーズに応じた活動を実施しています。また、地域社会が直面する環境問題や社会課題に対しても協力し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。
ダイバーシティ&インクルージョンの推進
ローム株式会社は、多様性を尊重し、すべての社員が互いの違いを認め合いながら成長できる環境づくりに努めています。性別、国籍、年齢、文化などの違いを活かしたダイバーシティ&インクルージョンの推進は、イノベーションの原動力と捉えています。その一環として、多様な人材が活躍できる制度やプログラムを整備するとともに、全社員の意識啓発にも取り組んでいます。
教育や社会貢献活動の強化
ローム株式会社では、次世代を担う人材育成や社会貢献活動を強化しています。特に、技術教育や環境教育の推進を通じて、持続可能な未来の構築に貢献しています。また、教育機関との連携や奨学金制度の提供により、若い世代の可能性を支援しています。さらに、地域社会に根ざした社会貢献活動にも積極的に取り組み、企業としての社会的責任を果たしています。
ガバナンスと透明性の確保
コーポレートガバナンスの強化
ローム株式会社では、健全な企業経営を実現するため、コーポレートガバナンスの強化に取り組んでいます。同社の経営基本方針に基づき、透明性と公正性を兼ね備えた経営体制の整備が進められており、特に「品質第一」の理念を企業活動全体に反映させています。これにより、経営品質の向上を目指し、企業の価値を高めるとともに、長期的に信頼される企業であり続けることを目標としています。
リスク管理と経営の透明性向上
複雑化する経営環境において、リスク管理の重要性はますます高まっています。ローム株式会社は、将来の不確実性に対応するためのリスク管理体制を構築し、経営の透明性向上にも注力しています。同社は、2030年や2050年といった長期的な視野を持ちながら、環境や社会問題への対応も含めた多面的なリスクを管理し、持続可能な成長を図っています。また、外部のイニシアティブへの参加も通じて、情報開示の透明性を確保する姿勢を示しています。
非財務課題と財務課題の調和
ローム株式会社では、非財務課題である環境や社会課題への対応を通じて、企業価値を向上させる取り組みが進められています。同時に、財務課題である利益の確保や効率的な事業運営とも調和を図ることを重視しています。例えば、同社の「ロームグループ 環境ビジョン2050」では、カーボンニュートラルを実現する目標を掲げ、温室効果ガスの削減への取り組みを進めています。このようなサステナビリティ方針の実践は、経済的利益と社会的価値の両面から企業の信頼性を高める要因となっています。
グローバル基準への対応とイニシアティブ参加
ローム株式会社は、グローバル基準を遵守しながら、持続可能な社会の実現に向けたイニシアティブに積極的に参加しています。同社は2021年にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に賛同し、情報開示の透明性向上を目指しています。また、ISO14001などの国際規格を取得し、各国の規制や基準に対応した環境マネジメントを推進しています。これらの活動を通じて、ロームは国内外の関係者からの信頼を築き、グローバルなサステナビリティ目標への寄与を目指しています。