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日本アイ・ビー・エム 企業インタビュー

田村 直也 氏 / パートナー


日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)。1937年の創業以来、世界の雄IBMの最重要拠点の一つとしてメインフレーム、オンラインシステム、eビジネスなど、時代時代に合わせた変革を遂げ続けてきた同社だが、近年IBM Watsonを中核としたコグニティブ・ソリューション事業で再び熱い注目を浴びている。中でもIBMの提供するコンサルティング事業のバリューは、経営とテクノロジーが切り離せないものになってきている現代ますます高まってきている。

それに伴い、日本IBMのコンサルティングサービスとアウトソーシングサービスが統合された部門が今、積極的な採用策を展開している。日本IBMにおけるコンサルティングサービスとはどういうものか?そこで働くことが意味することは何か?について、日本IBMグローバル・ビジネス・サービス事業、経理財務変革コンサルティング・リーダーの田村直也パートナーに話を聞いた。

■ 田村 直也氏 プロフィール
日本IBMグローバル・ビジネス・サービス事業、コグニティブ・ビジネス・プロセス・サービス事業部、経理財務変革コンサルティング・リーダー/パートナー。プライスウォーターハウス・クーパース・コンサルタント株式会社に入社後、IBMとの事業統合を経て現職。 日本企業のグローバル化推進プロジェクトを得意とし、経理財務領域におけるシステム構想策定、業務・組織変革、決算期統一・決算早期化、内部統制整備、SSC/BPOを活用した業務集約、経営管理高度化などのコンサルティングに従事。

1. クラウドとコグニティブに注力

― 近年AIに対する注目が高まる中、自然言語処理と機械学習を利用したテクノロジー・プラットフォームであるIBM Watsonを有するIBMの存在感がかなり高まってきていますが、IBMは現在どのような方向に向かっているのでしょうか?

田村氏:

IBMでは従来CAMSSといい、クラウド(Cloud)、アナリティクス(Analytics)、モバイル(Mobile)、ソーシャル(Social)、セキュリティー(Security)の5つの分野に注力していましたが、近年はそれにコグニティブ(Cognitive)が加わるようなりました。 特に今年はクラウドとコグニティブに注力するというのがIBMのグローバル方針です。

― その中で、田村さんの所属するコグニティブ・プロセス・トランスフォーメーション(CPT)とはどのような組織なのでしょうか?

田村氏:

私はCPTの中のコグニティブ・ビジネス・プロセス・サービスという組織にいます。同組織では、私がリーダーをしている経理財務部門へのコンサルティングサービスとアウトソーシングサービスに加え、人事、調達の間接部門3領域を中心にお客様にサービスを提供しています。

昨年からこの体制を取っていたのですが、それに加え今年からコグニティブが加わりました。というのもCPTが支援するプロセス変革と経営の意思決定支援の領域においてWatsonを絡めることによって変革を最大化できる、との判断からです。

2. 2017年は積極採用

― 2017年は積極的な採用策を取っていますが、その背景を教えてください。

田村氏:

昨年からコンサルティングサービスにアウトソーシングサービスが加わったことに加え、コグニティブやロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)、Analyticsの活用、アンチ・マネー・ロンダリング(AML)など不正に対応するリスク・フラウド領域などにもフォーカスしています。お客様からIBMと一緒に改革をしたいというお声がけをたくさん頂戴しているにも関わらず、人手が足りなくてしばらくお待ち頂いている状態になってしまっています。そこで、今年は大々的に即戦力となる中途の方を採用してビジネスを積極的に展開したいと考えています。

3. IBMのコンサルティングサービスの武器

― お客様はIBMの何にそこまで期待をしているのでしょうか?IBMのストレングスとはどういったところにあるのでしょうか?

田村氏:

我々の提供しているサービスは、経理財務領域を中心としたCFOの課題解決ですが、サービスのベースとなる部分はBig4と呼ばれる監査法人系のコンサルティング・ファームと大きな違いはありません。しかし、IBMの強みは大きく二つあります。

第一に、経営を行っていく上で重要な最新のテクノロジーが社内にたくさんあるということです。近年経営とテクノロジーが切っても切り離せないものになってきている中、それは大きな強みです。
お客様の経営課題を解決する武器をIBMは持っています。たとえばビッグデータの統計分析ツールもありますし、Watsonもそうです。

第二に、IBM自身が変革を遂げてきた事業会社であるということです。
ご存じの通り、IBMは元々メインフレーム事業を展開していましたが、90年代初期に赤字に陥り、そこからサービス事業にシフトし復活しました。その過程において、IBM自体がグローバル全体で大きなトランスフォーメーションを遂げています。日本企業は選択と集中の判断やグローバルでの迅速な変革が得意ではない傾向がありますが、IBM自体の経験がそうした企業に貢献できるところは大きいと思います。

私自身、その過程においてファイナンス部門がどのような変革を行ってきたのか、その当時に直面した課題をどう克服したのか、社内ヒアリングして学んだことはコンサルティングビジネスに非常に役立っています。

4. AnalyticsとWatsonが変えるコンサルティング

― 二つのストレングスのそれぞれについてもう少し詳しく聞かせてください。第一のテクノロジーとは具体的にどういったようなものを指すのでしょうか?

田村氏:

たとえばビッグデータの統計分析技術を活用して、経費精算での従業員の不正取引の候補をあぶり出すことができます。また四半期が始まった時点で、期末時点の売上を予測することもできます。その予測売上が予算を達成しそうか、そうじゃないかで企業のとるべきアクションは大きく変わってきますので、このテクノロジーが経営の意思決定の役に立つことができます。

コグニティブに関しても様々な用途で活用することができます。世の中の動向が変動する中で、ビジネス環境の変化をWatsonから示唆をもらうことによって予算策定や見込みを予測することができるようになります。また企業買収ではデューデリジェンスの過程の中で、どういった企業が自社の戦略とマッチしていて相乗効果が高いのかをWatsonに解析してもらうこともできます。更には、経理財務部門に寄せられる様々な問い合わせをWatsonに教え込めば、いちいち人間が応えなくともチャットという形で対応できるようになります。

5. R&Dに圧倒的強み

― IBMがテクノロジーを持っていることは理解しましたが、最近ではテクノロジーを掲げる他のコンサルティング・ファームも出てきています。その中で差別化をするのは難しくなってきてはいないのでしょうか?

田村氏:

監査法人系のコンサルティング・ファームとIBMでは、R&Dの基礎体力が違います。IBMには3,000人を越えるリサーチャーが全世界にいます。過去の実績、持っている特許、見据えている将来に対するビジョンも含め桁違いで、この分野において他の追随は許していません。

6. 多国籍企業からグローバル・ワン・カンパニーへ

― それではIBM自身が経験したトランスフォーメーション変革について聞かせてください。

田村氏:

IBMが90年代初期に赤字に陥ってから回復に至るまでの過程は、多国籍企業から一つのグローバル企業に生まれ変わる経営の仕組み構築の過程でもありました。

元々世界中の各国の法人が集まった多国籍企業の形態でIBMは存在していましたが、それぞれの国の事情に合わせた経営管理が行われていました。それを組織構造も、持つべきデータもシステムも原則世界中で統一することによって、あたかも一つのバーチャルな会社が存在するような状態を作り出したのです。

それは何を意味するかというと、たとえば昨日時点での我々の事業部のグローバルでの売上や費用を集計したければ、IBMではそれを即時行うことができます。しかし多くの日本企業では、様々なところから情報を収集する必要があり「(集計までに)3日ください」というような状況になりがちです。
スピード経営が求められる現在、そうしたデータをすぐに取り出せないことはネックとなります。

日本企業でそうしたところで苦労されている会社は非常に多いです。このような変革を行おうとしても「こうすることに何の意味があるのか。子会社のメリットはあるのか」ということを説明するところから始めなくてはならず、なかなか取り組みが進んでいません。

しかしIBMは自らがその変革を経験しているので、何が重要で何が大変かをきちんと理解し障壁もわかっているので、どのように各国各社を巻き込みながらグローバル改革を行っていくべきかをわかっています。

IBMでは多国籍企業からグローバル・ワン・カンパニーへの変革の結果、GIE(グローバル・インテグレーテッド・エンタープライズ)と呼んでいるのですが、日本企業がグローバル化していく中で、IBMを参考にしてGIE改革に取り組みたいというCEO、CFOの方はたくさんいらっしゃいます。

7. ゴールは業務の効率化とビジネス洞察力の強化

― そうしたIBMならではのストレングスを活かして、どのようなサービスを提供していきたいとお考えですか?

田村氏:

特に日本企業がグローバル競争の中で勝ち残るための支援、それが日本人である我々の使命と考えています。その中で我々経理財務部門支援のタスクは、業務の効率化とビジネス洞察力の強化という縦糸と横糸からなっています。

私たちは、経理財務部門は付加価値の低い仕訳入力や、様々なデータの集計、加工作業から解放されるべきだと考えています。そのためにグローバル全体で会計システムを統一し、勘定科目なども統一していく必要があります。そのことによって効率性や生産性を高めて、我々がビジネス洞察力と呼ぶもの、つまり数値から得られる洞察をCEOや事業部門のトップに提供することがCFO組織の本来の役割だと考えています。

そのために我々は、プロセスやデータ、システムの標準化から始まり、業務集約の活用を通じて効率性を高め、コグニティブを含めた様々な分析ツールの導入、分析により得られた情報からの洞察の提供を行うための人材育成の支援を通じて、日本企業がグローバル企業の中で勝ち残っていけるようにサポートします。

8. 課題解決のための想像力

― そういったビジョンを達成するためには、どのような人材を求めているのでしょうか?

田村氏:

我々にとって大切なのは、一緒に仕事をするCFOの方が悩んでいらっしゃる課題を正確に理解し、それを解決するためにどういったことをするべきなのか、それにマッチするIBMのツールをいかに組み合わせればお客様の課題を解決できるかを考え抜くことです。単にWatsonやツールを売るということではありません。

その意味では、すでにコンサルティング・ファームで働いているコアスキルの高い方は、Watsonなどお客様の問題解決ためのIBMの武器を習得して早くから活躍いただけるでしょう。
経理財務部門から転職される方もいらっしゃいますが、いくら経理財務の知識があっても新しいことをゼロから発想することを楽しんでできない方は向きません。

お客様が何に悩んで何に困っているのかということを考え抜き、課題を特定し解決策を考え出せる方、IBMの武器を駆使してお客様を満足させることができるような方をコンサルタントとして採用したいと思います。

9. 活躍のイメージ示せば即採用

― そのようなマインドセットを持っているコンサルタントでしたら、経理財務部門の経験がなくても大丈夫ということでしょうか?

田村氏:

お客様はCFOを含め、経理財務部門の方なので、お客様の言っていることが理解できる程度の基本的な知識はもっていないと難しいです。ただ我々は経理財務処理のプロではなく、経理財務部門で困っていらっしゃる方への課題解決を提供することが仕事なので、会計スキルそのものよりも、課題を正確に把握し何をしていくべきかをうまく提案できるかというスキルの方がより重要です。

経理財務分野での実務経験については職階にもよりますが、若手の方は簿記やUSCPAを勉強しているなど、経理財務部門のコンサルティングをやっていきたいという姿勢を見せて頂き、それまで培ったコアスキルの強みを活かしながらやっていくということであれば大丈夫です。
要は、私が皆さんの活躍するイメージを持つことができれば即採用です。

10. 強固な国際連携体制

― クライアントにはグローバル企業が多いと思いますが、英語力はどれだけ必要でしょうか?

田村氏:

英語力に関しては、正直言って今後必須となっていきます。我々のプロジェクトの7割は英語が必要です。読み書きはもちろん、お客様と直接会ってお話をしたり、電話会議でお客様とディスカッションしたりすることも求められるので、こういったコミュニケーションができるだけの英語力があることに越したことはありません。

ただもちろん英語力だけを見ているわけではないので、それ以外の部分でポテンシャルを感じられれば、採用後に英語は頑張って頂いて今後の成長に期待という観点で採用させて頂く場合もあります。

― グローバル企業に対して、IBMならではのサポートはあるのですか?

田村氏:

IBMのグローバルネットワークの連携は非常に強固です。他方各国パートナー制をベースに展開しているようなファームは連携が比較的弱く、そこに大きな違いがあります。私は 隔週で各国のリーダーと電話会議を行い、各国でのプロジェクト状況をアップデートし合い、互いの支援の相談をしています。

たとえば「日本企業様が欧米のどこそこでトランスフォーメーションプロジェクトを立ち上げたので、欧米からコンサルタントを出して欲しい」と頼めば、「OK、レベルいくつの人が何人くらいいるんだい?」と聞かれ、即座に必要なスキルを持つ人をアサインしてくれます。IBM自体、各国が連携をとることによってお互いの評価が上がるというKPIの仕組みもあるので、率先して各国は連携し合います。よくできた仕組みもあるのです。

11. 中途者の社内ネットワーク構築をサポート

― 入社後はどのようなキャリアが展開できるのでしょうか?

田村氏:

まず入社していただくと半年間IbD(IBMers by Degree)の所属になります。 IBMではIBM社員のことをIBMerと呼んでおりますが、入社した方が徐々にIBM社員らしくなり、IBM社員として早期にご活躍いただくための支援を行う組織になります。

10日間の集中研修後は、実務においては従来通り面接を行なった配属先でアサインしますが、IbDというコミュニティに入っていただくことにより同時期に入社された社員同士でネットワークを構築することができます。

というのもコンサルティング会社においては、中途入社者が同期がいなくて一人ぼっちになるような感覚に陥る例が多いからです。しかしIBMでは社内の人とネットワークを築いて色々な連携をしていくことがとても大切だと考えているので、中途入社の方にも社内ネットワークを構築できる最初の機会を設けるようにしています。

IBMは非常に人を大切にする文化の強い会社で、そのことによって社員がいい会社だと思うことができれば、それがIBMのブランディングにもつながると考えています。

12. 事業部リーダーへの道も

― 将来的なキャリアパスについてはいかがでしょうか?

田村氏:

まずはそれぞれの入社のレベルにおいて、経理財務のコンサルタントとして自立してプロジェクトをデリバリーいただくというのがベースにあります。

ご入社頂く方は コンサル出身、経理財務出身、監査法人出身とバックグラウンドは様々です。プロジェクトには会計システム・勘定科目をグローバルで統一するという標準化、効率化プロジェクトもあれば、ビジネス洞察力を高める経営管理の高度化、Analytics活用プロジェクトもあれば、国際会計基準への制度対応のプロジェクトもあり、中途入社の方がそれぞれの強みを活かせるようなプロジェクトに入って頂いて、コンサルタントとしてのスキルを上げて頂きながらまた支援の幅を広げていただきながら上のポジションを目指してもらいます。

それに加えIBMのユニークなところは、IBM自体が事業会社なので全く別のキャリアパスもあるということです。コンサルティング業務を行うなかで経営層と話していくうちに自分でも事業経営をやってみたいと思うことはよくあることですが、コンサルタント出身でクラウド事業のリーダーになったり、アップルとの提携でモバイル事業のリーダーになったりした人もいます。

またIBMファイナンスの仕事を間近で体験したいという人もいるので、そういう人にはIBMのニューヨークの本社に行ってもらい、ファイナンス部門で半年間仕事をしてもらうということもあります。

IBMではそういったローテーションをプラスと捉えているので、異動の希望は優先されます。

13. 経営とテクノロジーの一体化は追い風

― どのような方にチャレンジしてもらいたいですか?

田村氏:

まずは即戦力として、コンサルティング・ファームで働いているコアスキルの高い方というのはあります。また経理財務部門の方でも30歳位になり、ずっと経理財務でやっていくべきか悩まれる方も出てくるので、そのような方も歓迎です。ただし、決まったことだけをきちっとこなすことが好きなタイプにはあまり向きません。

また一匹狼の多い印象のある通常のコンサルティング・ファームと異なり、IBMでは他部門との連携が積極的に行われるので、そうした連携を楽しめる人は将来大きな案件をリードできる方に成長すると思います。

― 最後にキャンディデートの方に何かメッセージはありますか?

田村氏:

経営とテクノロジーが切っても切り離せない時代になってきた中、IBMにはとても大きなオポチュニティーがあると思います。テクノロジーをキーワードに従来にないような経理財務部門の変革に取り組みたい人、それをグローバルレベルで取り組んで見たい人には最高の職場だと思いますので、是非チャレンジください。

― どうもありがとうございました(了)

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