コトラ（広報チーム） 
履歴書における「同上」の基本ルール
「同上」とは？ビジネス文書での意味と使い方
「同上」とは、前述した内容と同じであることを指し、ビジネス文書や公式な記録書類で頻繁に使われる表現です。履歴書においても、「同上」という言葉は手間を省きつつ、簡潔に情報を伝える手段として活用されます。ただし、その使用は適切な場合に限定され、乱用すると誤解を招く可能性があるため注意が必要です。
住所や連絡先における「同上」の適切な記入方法
履歴書の住所や連絡先欄では、現住所と実家の住所が同じ場合や、連絡先電話番号が同一の場合に「同上」を使用することが許容されます。この場合、まず1回目の記入箇所に正確な情報を記載し、その後の該当欄で「同上」と記入しましょう。「〃」などの記号はカジュアルすぎる印象を与えるため、必ず文章として「同上」と書き、記入位置にも注意を払うことが重要です。
学歴・職歴欄での「同上」は使用可能か？
履歴書の学歴や職歴欄には、「同上」を使用することは避けるべきです。これらの項目は応募先の企業にとって重要な情報であり、具体的な内容が求められます。たとえ同じ学校名や企業名が繰り返し書かれる場合であっても、一つひとつ正確に記入してください。一部でも省略すると、手抜きや意図しない誤解を招く可能性があります。
避けたい誤解：省略が引き起こすリスクとは
履歴書に「同上」を使用した場合、省略によって内容が不明確になるリスクがあります。特に、記入対象の内容が複数箇所にまたがる場合や、情報の間に関連性が伝わりにくい場合、「同上」が誤解や確認作業を要する原因になり得ます。このようなリスクを避けるためにも、使用する場面や文脈を慎重に見極める必要があります。
海外での履歴書記入：英語版の「同上」の表現
英語で履歴書を作成する際、「同上」に相当する表現としては「Same as above」や「As above」といった形が一般的に使用されます。ただし、海外では履歴書での情報省略は避けるべきとされる場合が多く、同じ情報であっても毎回記載する習慣があります。英語版の履歴書を作成する際には、文化やフォーマットに注意し、適切な書き方を選びましょう。
「同上」が使える場面と使えない場面
「同上」を使った方が良いケースの具体例
履歴書では、住所欄や電話番号欄において「同上」を使うことが適切とされる場合があります。例えば、現住所以外に連絡を希望する住所や電話番号がない場合、記載する情報が同一であることを簡潔に伝えられるため、「同上」を利用することで余計な繰り返しを省くことができます。また、見た目にもスッキリと整った履歴書にすることができるため、特に短い時間で全体を確認する担当者にとって読みやすさを向上させる効果が期待できます。これにより、訴求力のある履歴書を作成する上でも有効な表現方法となります。
注意したい！「読みにくい」とされる部分
一方で、「同上」を使用する際には注意が必要です。「同上」を安易に使用しすぎることで、かえって読みにくい印象を与えるリスクを伴うからです。特に、履歴書全体の項目が複数ページにまたがる場合や、「同上」を用いるべき箇所が意図的に分かりづらい記載の仕方をしてしまう場合、人事担当者が内容を正しく理解できない可能性があります。そのため、「同上」を使用する際は、直前の記載内容との関連性が一目で明確に把握できるよう、整然としたレイアウトを保つことが大切です。
内容が離れている場合に「同上」を使わない理由
「同上」を使用するには、記述内容が近い箇所であることが大前提です。内容が離れた場所において「同上」を記載すると、人事担当者が元の内容を確認するために再度見直す手間が生じ、結局は読みやすさを損なう原因となります。例えば、現住所と実家の住所が異なる場合にも関わらず、明記せずに「同上」とだけ記載した場合、誤解を招く可能性があります。このように、内容同士の関連性が薄い場合には、「同上」を避け、必ず詳細を記載するよう心掛けることが重要です。
企業側の印象を左右する「同上」の注意点
履歴書に「同上」を使用するか否かは、企業側に与える印象にも影響を及ぼします。「同上」を正しく用いることで、簡潔で整然とした印象を与えられる半面、不適切な場面で繰り返し使うと、「手抜き」もしくは「細部への配慮に欠けている」と感じられるリスクがあります。また、「同上」を用いる際には、行間や配置が適切であり、視認性を損なわないようにすることが大切です。一枚の履歴書が応募者の第一印象を左右するため、適切な表現を選び、情報を分かりやすく整理することが求められます。
「同上」を避けた際の代替案
改めて書き直すべき場面とその工夫
履歴書において「同上」を使わない方が良い場合があります。特に、学歴や職歴、免許・資格欄では「同上」を使用せず、それぞれの情報を改めて記載することが推奨されます。これは、詳細が求められるこれらの欄では、内容を簡潔にするよりも正確かつ丁寧に書き直すことで、履歴書全体の信頼感を高めるためです。同様の内容を繰り返す場合でも、表現を微妙に変えたり、フォーマットを工夫することで、「手抜き感」を感じさせないように心がけましょう。
簡潔かつ正確な記述を行うためのポイント
履歴書を書く際には、簡潔さと正確さのバランスが重要です。「同上」を避ける場合には、同じ情報をまとめて記述する表現方法を使ったり、箇条書きで整理してわかりやすくするのが効果的です。また、住所や連絡先の記載では、同じ内容を繰り返し書く際に誤字脱字が発生することもあるため、記述が正確かどうかを入念に確認することが大切です。読み手にとってスムーズに内容を理解できる工夫を意識しましょう。
「同上」を使用しない書式の良い例
「同上」を使用しない書式の一例として、住所欄では「現住所」と「連絡先住所」を分けてそれぞれ正確に記載する方法があります。例えば、現住所に「東京都新宿区〇〇」と記載した場合、連絡先住所にも同じ内容を繰り返し記載します。また、職歴欄でも同一企業内で部署が変更された場合には、部署ごとの業務内容や期間を具体的に書き分けることで、より分かりやすい表記になります。このように、「同上」を使わなくても一貫性を保ちながら詳細を伝えることができます。
履歴書全体の見栄えを良くする工夫
履歴書の見栄えを良くするには、情報を整然と配置し、フォーマットを統一することが大切です。「同上」を使用しない場合は特に、行間や余白を適切に調整して、全体のレイアウトが乱れないよう配慮しましょう。また、誤字脱字を防ぐために書き終えた後何度も見直すこともポイントです。さらに、見やすい文字サイズやフォント、適切な書式を守ることで、採用担当者に好印象を与える履歴書を作成することが可能です。
「同上」を正しく使うための実践チェックリスト
履歴書完成前に確認すべきポイント
履歴書を作成する際は、「同上」を正しく使用しているかどうか事前に確認することが重要です。住所や電話番号が同一の場合に限り、繰り返し記入の手間を省くために使用するのが適切です。ただし、学歴欄や職歴欄などで「同上」を使用すると、情報が不十分とみなされる恐れがあります。また、空欄は避けるべきで、必要な情報がすべて記入されていることも確認しましょう。さらに、「同上」を使う際は左端に記述し、乱用しないようにすることがマナーとして求められます。
常に最新のマナーやルールを学ぶ方法
履歴書作成のルールやマナーは、時代や業界によって変化することがあります。そのため、最新の情報を継続的に学ぶことが大切です。具体的には、就職活動向けのセミナーやワークショップに参加したり、転職エージェントのアドバイスを取り入れることが推奨されます。また、公式な履歴書記入例やガイドラインを参考にすることで、基準に沿った作成が可能です。特に「同上」の使用に関しては、使用範囲や効果的な使い方について確認してから記入を行うようにしましょう。
具体的な例文で見る正しい「同上」の使い方
「同上」を正しく使うために、具体的な記載例を知っておくと役立ちます。たとえば、現住所と連絡先住所が同一の場合には、現住所に詳細を記載し、連絡先欄に「同上」と書きます。この際、書き方は簡潔で見やすく、左端に記入するのがポイントです。一方、学歴・職歴欄ではすべての項目を具体的に記述する必要があるため、「同上」は使用しません。適切な使用例を参考に、自分の履歴書に応用していくことが大切です。
人事担当者に届く履歴書の印象を考える
「同上」を適切に使うことで、履歴書全体が整然とした印象を与えます。一方で、不適切に使用した場合や乱用した場合には、手抜きと思われる可能性があります。そのため、人事担当者の立場から見たときに、わかりやすく、見やすいレイアウトになっているかを意識することが重要です。具体的には、必要な情報が簡潔に整理されており、記載ミスや空欄がない履歴書はポジティブな印象を与えます。「同上」の使用を検討する際は、相手に伝わる印象を常に考慮しましょう。
