コトラ（広報チーム） 
1. 履歴書を書く前に知っておくべき基本事項
履歴書の役割とは？
履歴書は、就職や転職活動において自身の基本情報や経歴を伝える重要な書類です。採用担当者が応募者を理解するための第一歩となるため、書類選考における影響が非常に大きいとされています。特に、学歴や職歴、志望動機などの項目は、応募先が求める人材像に合致しているかどうかを判断する大切な要素です。また、履歴書は単なる情報伝達の手段にとどまらず、誠実さや熱意を伝えるツールとしても活用されます。そのため、書き方の基本ルールを押さえ、丁寧に作成することが成功への第一歩です。
手書きとパソコン、どちらが良いのか？
履歴書は手書きとパソコンのどちらで作成するかで迷う方も多いですが、それぞれにメリットがあります。手書きは、文字の丁寧さや一生懸命さが採用担当者に伝わりやすいことが特徴です。一方、パソコンで作成する場合は効率的であり、修正もしやすいため、短期間で複数の企業にアプローチする場合に適しています。最近では、パソコンでの作成が一般的になっていますが、手書きを求める企業も存在するため、応募先のニーズを確認し選択すると良いでしょう。
テンプレートの選び方とダウンロード方法
履歴書のテンプレートは、用途や応募先の要求に応じて適切なものを選ぶことが重要です。例えば、厚生労働省が推奨する履歴書フォーマットは、性別欄の記載が任意になっており、近年の多様化する社会に配慮された設計となっています。また、学歴や職歴を詳しく書けるJIS規格の履歴書も一般的なフォーマットとして人気があります。これらのテンプレートは、Word、Excel、PDF形式などでインターネットからダウンロード可能です。テンプレートを使用する際は、自身の情報を正確かつ漏れなく記入し、必要であれば内容をカスタマイズすることを心がけましょう。
2. 履歴書記入の基本ルールと項目別の書き方
学歴・職歴を書く際の注意点
履歴書の学歴・職歴欄は重要な情報を伝えるポイントです。学歴は一般的に高校卒業以降から記載し、正式名称を用いることが基本です。略称は避け、「○○高校」ではなく「○○高等学校」と記載しましょう。また、職歴も同様に正式名称で記載し、入社日や退職日を年月単位で明記します。履歴書の特性に応じて、時系列順にわかりやすく並べることが重要です。「履歴書 作り方」をしっかり学ぶことで、採用担当者に誤解なく情報を伝えられます。
志望動機と自己PRのポイント
志望動機と自己PRは、採用担当者に自分の魅力をアピールする大切な部分です。志望動機は、応募企業の事業内容や仕事への興味、共感する点を具体的に述べましょう。具体例を加えながら、自分がそのポジションでどのように貢献できるかを伝えると説得力が増します。自己PRでは、自身のスキルや経験がどのように役立つかをアピールすることが重要です。過去の成功体験や結果がわかるエピソードを交えると、より印象に残る内容になります。
写真の貼り方とサイズの選び方
履歴書の写真は第一印象を左右する要素です。写真は履歴書専用に撮影したもので、正面を向いて無表情ではなく、自然な笑顔が好まれます。一般的には、サイズは縦4cm、横3cmが推奨されています。背景が無地のものを選び、印象をカジュアルにしすぎないよう注意しましょう。写真を履歴書に貼る際は、写真専用のテープや糊を使い、しっかり固定してください。写真が汚れたり剥がれたりしない工夫をすることで、清潔感も保つことができます。
日付や名前の書き方の基本マナー
履歴書の日付や名前は、細かい点ながらも注意が必要な項目です。日付は、履歴書を提出する日を記載するのが一般的です。西暦と和暦を混在させないよう統一しましょう。また、名前は戸籍名で記載する必要がありますが、ふりがな欄がある場合はひらがなで記入します。特に手書きの場合、読みやすい文字を意識することが大切です。これら基本マナーを守ることで、採用担当者に信頼感を与える履歴書を作成できます。
3. 採用担当者の目に留まる履歴書のコツ
具体的なエピソードでアピールする方法
履歴書で採用担当者の目に留まるためには、抽象的な表現ではなく具体的なエピソードを交えることが重要です。たとえば、これまでの職務経験やアルバイトでの成果を「○○を達成した」「プロジェクト○○を成功に導いた」といった形で具体的な数字や状況を示しながら書くことで、説得力が増します。また、「なぜその成果を出せたのか？」という背景も簡潔に記載することで、あなたのスキルや努力が伝わりやすくなります。この方法で、単なる事実の羅列ではなく、自分ならではの強みをアピールできる履歴書になります。
読みやすいフォントとレイアウトの工夫
履歴書のレイアウトは、第一印象を左右する重要な要素です。読みやすさを重視し、フォントは明朝体やゴシック体の一般的な書体を選びましょう。それに加え、文字サイズは10.5ポイントから12ポイントに設定し、見やすいバランスを心がけます。また、行間や段落も適切に使い、見出しや重要なポイントがしっかり目立つようにデザインします。応募先企業のフォーマル度や職種に応じてデザインを調整することもポイントです。こうした工夫により、採用担当者がスムーズに情報を理解でき、印象に残りやすい履歴書を作成できます。
誤字脱字を防ぐチェックリスト
履歴書の誤字脱字は信頼性を損ねる原因となるため、提出前に必ず念入りに確認しましょう。最初に、自分で読み返して文章をチェックします。その後、第三者、例えば家族や友人に確認をお願いすることで、自分では気づけなかったミスを発見できることがあります。また、パソコンで作成した場合はスペルチェック機能を活用するのも有効です。項目ごとに正確に記載されているかを見直し、「日付」「氏名」「学歴・職歴」の正式名称などの間違いがないかを重点的に確認しましょう。こうした丁寧な確認作業が、完成度の高い履歴書作りに直結します。
差別化を図るための内容作り
履歴書の内容で他の応募者との差をつけるには、自分の強みや独自性を明確に打ち出すことが大切です。「誰でも書ける内容」ではなく、経験やスキル、資格、価値観など自分だけが持つ特徴を盛り込みましょう。たとえば、これまでの実績を具体的なエピソードで示すとともに、自分がその企業でどのように貢献できるかを志望動機や自己PRでしっかりアピールします。また、業界特有の知識やスキルがあれば積極的に記載し、応募先企業の専門分野に関連する内容を盛り込むことで、高い関心と理解を示せます。これにより、採用担当者に「ぜひ話を聞きたい」と思わせる履歴書が作れます。
4. 履歴書作成後の最終確認と提出の仕方
提出前に必ず確認すべきポイント
履歴書作成後は、提出する前にいくつかの重要なポイントを確認しましょう。まず、誤字脱字がないかどうか丁寧に見直すことが大切です。特に氏名、住所、電話番号、メールアドレスといった基本的な情報に間違いがあると、採用担当者が連絡できず不利になってしまいます。また、日付や署名が正しく記入されているかも確認しましょう。日付は最新版に更新されているか、署名は忘れずに記載されているか確かめてください。
さらに、学歴や職歴では正式名称を使用しているか、略称などが混じっていないかにも注意が必要です。そして、志望動機や自己PRの内容が職種や企業の求める人材像に合致しているかを再確認しましょう。これらのチェックを怠ると、採用担当者に対し誠実さや真剣さが伝わりにくくなります。
郵送・メールでの提出方法の注意点
履歴書を提出する際、郵送やメールによる方法でそれぞれ異なる注意点があります。まず郵送の場合ですが、A4サイズの履歴書は折らずにそのまま入るクリアファイルに入れてから封筒に封入することがおすすめです。また、封筒の表には宛名、裏には差出人情報を忘れずに記載し、テープで封を閉じた後に「履歴書在中」の文字を封筒に明記しましょう。これにより、受け取る側に内容が明確に伝わります。
一方で、メールの場合は、履歴書 作り方がきちんと反映されたPDF形式で送付するのが好ましいです。ファイル名には「履歴書_氏名」といった形式で明確に分かる表記にしましょう。また、メール本文では簡潔ながらも礼儀正しい挨拶と自己紹介文を添えることを心がけてください。件名も「応募書類送付の件」のようにわかりやすく記載すると好印象です。
使い回しを避けるための工夫
履歴書を使い回さないためには、企業ごとに内容をカスタマイズすることが必要です。具体的には、志望動機や自己PRの項目を応募する企業や職種ごとに書き換え、相手が求めているスキルや経験をしっかりアピールしましょう。採用担当者は、応募者の履歴書から企業への興味や熱意を読み取るため、同じ内容が繰り返されていると不誠実な印象を与えてしまいます。
さらに、募集要項や企業のウェブサイトを事前に分析し、求められる経験・スキルに応じたエピソードや取り組みを盛り込むことで、他の応募者との差別化を図ることが可能です。この一手間が採用の結果に大きく影響します。
履歴書フォーマットを再活用する利点
履歴書フォーマットを再活用することで、効率的に作成作業を進めることができます。例えば、一度作成した履歴書をテンプレートとして保存しておけば、次回以降の応募時には基本情報を流用しつつ、必要な部分だけを更新するだけで済みます。ただし、履歴書の作成において忘れてはならないのは、企業ごとに書き換えが必要な項目を見逃さないことです。
加えて、厚生労働省が推奨する履歴書テンプレートを活用すれば、性別欄の記載が任意だったり、不要な項目が削除されているなど、最新の規定に対応した内容で作成できます。このようなテンプレートはWordやExcel、PDF形式で提供されており、ダウンロードしてカスタマイズが可能です。これにより効率的に履歴書を作成しつつ、ミスを減らし、採用担当者から高評価を得られる内容に仕上げることができます。
