コトラ（広報チーム） 
派遣社員の職歴は履歴書に書くべき？
派遣社員の職歴を書く理由とは
派遣社員としての職歴を履歴書に書くことは、自分の経験やスキルをしっかりと伝えるために重要です。派遣としてさまざまな職場で得られたスキルや知識は、次の就業先でも役立つ可能性が高いため、それを記載することで採用担当者に自己アピールができます。また、履歴書に「派遣元」と「派遣先」を明確に記載することで、履歴に一貫性と信頼性を持たせることができます。
履歴書に職歴を書かない場合のリスク
派遣社員としての職歴を履歴書に書かない場合、空白期間があるように見えるリスクがあります。空白期間は、面接官に「何をしていたのか？」と不安を与える可能性があるため、正確かつ詳細に職歴を記載することが重要です。特に複数の派遣先で短期的に働いた場合でも、それぞれの経験を履歴書に正確に記載すれば、自分がどれだけ多彩な業務に携わってきたかを具体的に示すことができます。
経験やスキルをアピールする重要性
履歴書を通じて、派遣期間中に得た経験やスキルをアピールすることは、次の就業機会を得るために非常に重要です。特に、特定の業務に携わった経験や、派遣先で求められたスキルの修得は、大きな強みとなります。これらを明確に記載することで、自分がどのような職務に対応できるかを採用担当者に伝えることができます。派遣社員としての職歴をきちんと書くことは、自分自身の能力を最大限に魅せるための第一歩です。
履歴書に職歴を記載するときの基本ルール
派遣社員としての職歴を履歴書に記載する際には、正確な情報を整理して書くことが重要です。派遣元や派遣先、さらに就業期間を明確に記載することで、採用担当者に信頼感や具体的な実務経験をアピールすることができます。以下に基本的なルールや注意点を解説します。
「派遣元」と「派遣先」の適切な書き分け方
履歴書では「派遣元」と「派遣先」を正確に書き分ける必要があります。派遣元企業はあなたが契約を結んだ会社であり、派遣先企業は実際に就業していた会社を指します。以下は記載の際のポイントです。
派遣元企業については、登録した日付や登録した事実を記載します。そして派遣先企業については、派遣開始日、具体的な業務内容、派遣期間満了時の状況を明記することが理想です。例えば、以下のような記載が望ましいです：
- 令和×年3月 株式会社○○○○（派遣元）に登録
- 令和〇年3月 株式会社△△△（派遣先）に派遣社員として就業
- 令和〇年12月 派遣期間満了
派遣社員の場合、「入社」や「退社」という表現は使用せず、「登録」や「就業」といった用語を使うことで、派遣という雇用形態をより正確に伝えることができます。
短期派遣や複数の派遣先がある場合の記載ポイント
短期間で終わる派遣や、複数の派遣先で勤務していた場合も正確な情報を記載することが求められます。この場合、派遣元の企業名を最初に記載し、その後に派遣先や期間を具体的に並べて書くと良いでしょう。以下は具体例です：
- 令和×年3月 株式会社○○○○（派遣元）
- 令和△年5月 株式会社△△△に一般事務として就業（令和△年7月まで）
- 令和△年10月 株式会社□□□に営業事務として就業（令和△年12月まで）
このように仕事内容や派遣先企業名を明記することで、多くの経験を積んできたことを効果的にアピールすることができます。ただし、あまりに細かくなりすぎる場合は、職務経歴書を併用することで補足説明を行いましょう。
空白期間のカバー方法と注意点
履歴書で派遣期間の間に空白期間がある場合、それを放置して記載しないことはリスクとなります。空白期間は、「何もしていなかった」という印象を与えかねません。そのため、空白期間における活動も簡潔に記載することがおすすめです。
例えば、スキルアップのために資格取得に専念していた場合は、「令和〇年5月～令和〇年7月まで 資格取得のための学習期間」などと記載するといいでしょう。また、空白期間に派遣先や就業先が安定しなかった場合も「次の派遣先を待機中」として明記することで、採用担当者に不安を与えることを避けられます。
「履歴書に職歴を書かない」という選択肢も一見あるように思えますが、空白期間をそのまま記載しないことは逆効果となる可能性があります。空白期間を埋める際には、正直かつ前向きな表現を心掛けましょう。
具体例：派遣期間を履歴書に書く記載方法
一般的なフォーマットと書き方例
派遣社員の職歴を履歴書に記載する際には、「派遣元」と「派遣先」の情報を明確に分けて書くことが重要です。具体的には、派遣元に登録した日付、派遣先での就業開始日、業務内容、契約満了日を時系列順に記載します。この形式により、職歴が分かりやすく整理され、採用担当者にとっても読みやすい履歴書となります。
例えば、1社の派遣元に登録し、1社の派遣先で業務を行った場合の職歴例は以下のようになります：
令和×年3月 株式会社○○○○（派遣元）に登録 令和×年4月 株式会社△△△（派遣先）に派遣社員として就業 令和×年10月 派遣期間満了につき退職
複数の派遣先がある場合には、それぞれの派遣先ごとに業務内容や期間を記載します。同様に、複数の派遣元がある場合も派遣元情報を漏れなく記載することが求められます。
派遣期間中に得たスキルや経験の効果的なアピール例
派遣期間中に培ったスキルや経験を効果的にPRすることは、キャリアの価値を高めるために重要です。例えば、事務職での就業経験がある場合、「データ入力や資料作成の正確性とスピードに自信があります」「複数の部署を横断して業務をサポートした経験があります」など、具体的な職務内容を記載すると良いでしょう。
また、「マルチタスク能力が向上し、タイトなスケジュール管理を得意としています」など、応募する求人にも関連する能力を押し出すと効果的です。これにより、ただの職歴記載ではなく、採用担当者にとって魅力的なスキルアピールにつながります。
未公開派遣先企業の場合の書き方
派遣社員として働いた派遣先企業が未公開の場合、直接社名を記載するのではなく、業種や業務内容を記載するのが一般的です。例えば、派遣先企業名を明示できない場合、「大手メーカー系企業」や「IT業界の中堅企業」などと業界や企業規模を記載します。
その際、具体的な業務内容を補足すると職歴の信頼度が増します。例を挙げると、「大手商社にて営業事務を担当。資料作成や顧客管理を中心としたサポート業務を経験」という表現などが適しています。また、可能であれば、派遣元に事前に確認し、記載して良い範囲を確認することも大切です。
このような配慮を行うことで、応募者の個人情報や企業情報を適切に保護しながら、履歴書としての完成度を高めることができます。
好印象を与えるための履歴書作成のコツ
読みやすいフォーマットとレイアウトの工夫
履歴書を作成する際には、採用担当者がスムーズに読み取れるフォーマットとレイアウトを心がけることが大切です。具体的には、文字の大きさと間隔を適切に設定し、情報が見やすく整理されていることがポイントです。派遣社員としての職歴を記載する場合、派遣元と派遣先を明確に区分し、時系列順に記載することで、履歴書全体の流れをわかりやすくすることができます。また、大切な情報は箇条書きなどで整理すると、視認性が高まり、好印象を与えることができます。
書いてはいけない表現・避けるべき記載内容
履歴書を作成する際には、不適切な表現や内容を避けることが重要です。例えば、派遣社員としての職歴で「入社」や「退社」と記載するのではなく、「登録」や「退職」といった適切な言葉を使用するようにしましょう。また、派遣先名が未公開の場合、正確でない情報を無理に記載することも避けましょう。さらに、退職理由を詳細に記載することも避け、簡潔に「派遣期間満了につき退職」など事実に基づいた表現で記載することが望ましいです。
職務経歴書との併用で効果的にアピールする方法
履歴書だけでは伝えきれない経験やスキルについては、職務経歴書を併用することで効果的にアピールすることができます。特に、派遣先ごとに担当した業務内容や成果を具体的に記載することで、あなたのスキルの幅広さや実績をより明確に示すことが可能です。また、職務経歴書には、得意な業務分野や今後取り組みたいテーマを盛り込むことで、派遣社員としての経験がどのように企業に貢献できるかを採用担当者に訴えることができます。履歴書と職務経歴書を上手に組み合わせて、自身の魅力を最大限に伝えましょう。
