コトラ（広報チーム） 
1. スマホから個人情報が流出する原因を理解しよう
フィッシング詐欺やマルウェアによる影響
フィッシング詐欺は、公式機関や有名な企業を装った偽のメールやウェブサイトを使い、ユーザーの個人情報を盗む手口です。スマホでは、このような偽のリンクを開いたり、個人情報を入力したことで情報が不正に使用されるリスクがあります。さらに、マルウェアと呼ばれる悪意のあるソフトウェアがスマホ内に侵入すると、アカウント情報やクレジットカード情報が盗まれる恐れもあります。これらの脅威は、気づかないうちにスマホの情報を外部に流出させる可能性があるため注意が必要です。
不正アプリが引き起こす情報漏えい
公式ストア以外の不正アプリをインストールすることは非常に危険です。これらのアプリは正規のセキュリティチェックを受けていないため、インストール後に個人情報を抜き取ったり、スマホの内部にウイルスを仕込んだりする可能性があります。また、正規ストア内でも、過剰なアクセス許可を求めるアプリには注意が必要です。アプリをインストールする際は、提供元が信頼できるかどうかを確認し、レビューをチェックすることが重要です。
公共Wi-Fi利用のリスク
無料で利用できる公共Wi-Fiは便利ですが、セキュリティが十分に確保されていないことがあります。暗号化されていないWi-Fiに接続すると、通信内容が第三者に盗み見られる可能性があります。また、偽のWi-Fiネットワークが用意された場合、ログイン情報やクレジットカード情報などの個人情報がその場で盗まれるリスクも存在します。公共Wi-Fiを利用する際には、VPNを活用し安全性を確保することがポイントです。
スマホ紛失と盗難による情報流出の可能性
スマホを紛失したり盗まれたりすると、端末内に保存されている個人情報が流出するリスクがあります。特に、画面ロックが設定されていない場合やセキュリティ対策が不十分な場合は、住所や連絡先、さらにはパスワードなどが容易にアクセスされる危険性があります。また、仕事用のスマホであれば、企業の機密情報や顧客情報が漏洩し、信頼性を損なう事態に発展することも考えられます。スマホの紛失や盗難については、特に厳重な対策を講じることが重要です。
2. 個人情報を守るためのスマホ基本設定
端末の画面ロック設定を徹底する
スマホの画面ロックを設定することは、個人情報を守るための基本中の基本です。画面ロックがかかっていない状態では、スマホを紛失したり盗難された場合、第三者が簡単にアクセスできてしまいます。指紋認証や顔認証などの生体認証機能を活用すると、セキュリティを向上させられる上、スムーズにロック解除が可能です。また、強力なパスコードを設定することも重要です。誕生日や「1234」といった簡単に推測されやすい数字は避けて、複雑な組み合わせを選びましょう。
アプリのアクセス許可設定を見直す
アプリをインストールした際に、位置情報や連絡先、カメラなどのアクセス許可を求められることがあります。しかし、すべてのアプリに許可を与えてしまうと、個人情報が悪用されるリスクが高まります。インストール済みアプリの設定を確認し、本当に必要な許可のみをオンにし、不要なものはオフにしましょう。また、公式ストアで提供されていないアプリは、セキュリティリスクが伴うためインストールを避けることをおすすめします。
OSやアプリのアップデートを忘れない
スマホのOSやアプリのアップデートを怠ると、古いバージョンのセキュリティ上の脆弱性が残ったままになり、不正アクセスやマルウェア感染のリスクが高まります。OSのアップデートやアプリの更新にはセキュリティ修正が含まれている場合が多いため、通知が来た際には速やかに対応するようにしましょう。特に、スマホ経由で個人情報が流出するのを防ぐためには、最新の状態を保つことが肝心です。
バックアップ機能を活用してデータを保護
スマホの個人情報を守るためには、定期的にデータのバックアップを取ることも大切です。バックアップを設定しておくことで、スマホを紛失したり、初期化が必要になった場合でもデータを簡単に復元することができます。クラウドサービスを活用すれば、自動でバックアップをとることも可能です。これにより、大切な連絡先や写真、アプリデータなどが消えてしまうリスクを最小限に抑えられます。また、バックアップデータへのアクセスには、しっかりとしたパスワードを設定することを忘れないようにしましょう。
3. 不正アクセス対策でセキュリティを強化
セキュリティソフトをインストールする
スマホを安全に利用するためには、信頼性の高いセキュリティソフトのインストールが欠かせません。セキュリティソフトは、マルウェアやウイルスといった不正プログラムの検出・駆除に役立ち、個人情報が外部に流出するリスクを大幅に低減します。また、一部のソフトには、パスワード管理やフィッシング詐欺のブロック機能も搭載されており、より強固なセキュリティ対策を講じることが可能です。公式ストアから信頼できるアプリをインストールし、定期的な更新を忘れないようにしましょう。
二段階認証や強力なパスワードを設定
二段階認証は、不正アクセスを防ぐ非常に有効な手段です。通常のパスワード入力に加え、スマホに送られる認証コードなどを用いることで、セキュリティが大幅に向上します。また、パスワードは複雑で強力なものを設定し、同じものを複数のサイトで使い回さないことが重要です。推測されにくいパスワードを設定することで、アカウント乗っ取りや個人情報の不正利用を未然に防ぐことができます。パスワード管理アプリを活用するのも効果的です。
フリーWi-Fi利用時のVPN活用
カフェや駅などで提供されるフリーWi-Fiは便利ですが、暗号化されていないネットワークでは通信内容が盗聴されるリスクがあります。このようなリスクを回避するために、VPN（バーチャル・プライベート・ネットワーク）を活用しましょう。VPNを利用することで通信内容が暗号化され、第三者に情報を傍受される可能性が大幅に低下します。特にログイン操作やクレジットカード情報入力などの際は、必ずVPNを利用して安全性を確保しましょう。
不審なリンクやメールのクリックを避ける
フィッシング詐欺やマルウェア感染を防ぐためには、不審なリンクやメールのクリックを避けることが重要です。巧妙に偽装されたメールやWebサイトを通じて、個人情報を盗み取ろうとする手口が増えています。不明な送信元からのメールや、怪しいURLが記載されたメッセージに遭遇した場合は、安易にアクセスせずに削除するよう心がけましょう。また、急ぎ対応を促すような内容であっても、公式サイトへ直接アクセスし、正しい情報を確認することが安全です。
4. アプリ利用時に注意したいポイント
信頼できるアプリだけをダウンロードする
スマホに新しいアプリをインストールする際は、公式のアプリストアから提供されている信頼できるアプリだけを選ぶようにしましょう。一部の非公式ストアやウェブサイトからダウンロードされたアプリには、マルウェアやウイルスが仕込まれていることがあります。これらの悪意あるプログラムによって、スマホの個人情報が外部に流出し、最悪の場合、アカウントの乗っ取りや不正利用につながる危険性があります。また、ダウンロード前にアプリのレビューや評価を確認し、信頼性を確認することも重要です。
プライバシーポリシーの確認を徹底
アプリを利用する際には、提供元のプライバシーポリシーを必ず確認する習慣をつけましょう。プライバシーポリシーでは、アプリが取得する個人情報の内容やその利用目的について説明されています。不透明なデータ収集や不正な情報利用が懸念されるアプリは、すぐに利用を止めるべきです。また、スマホの情報がどう扱われるかを明確に理解することで、不必要なトラブルを回避できます。不明点が多いアプリは信用せず、より透明性のあるサービスを選択することを心がけましょう。
不要なアプリは定期的に削除する
長期間使用していないアプリをスマホに放置しておくと、セキュリティリスクが高まります。これらの不要なアプリは定期的にアンインストールし、スマホ内の個人情報を保護しましょう。特に、古いアプリでは開発者による更新や保守が停止されている場合が多く、脆弱性が残り続ける可能性があります。また、不要なアプリを削除することで、ストレージの容量が確保され、スマホのパフォーマンス向上にもつながります。スマホの安全性を保つためにも、アプリの管理を習慣化することが大切です。
5. 情報流出時の対応と事前準備
スマホ紛失時のリモートロック機能の活用
スマホを紛失した場合、個人情報が第三者に悪用されるリスクが高まります。そのため、リモートロック機能を活用することが大切です。リモートロック機能を設定しておけば、紛失した端末を遠隔操作でロックしたり、データを完全に削除したりすることが可能です。これにより、スマホ紛失時の個人情報の流出を防ぐことができます。事前にGoogleの「デバイスを探す」やAppleの「iPhoneを探す」などの機能を有効にしておくと、紛失時の対応がスムーズになります。
情報流出が発覚した際の連絡先リストを準備
スマホから個人情報が流出した場合、迅速に対処するための連絡先リストを事前に準備しておきましょう。例えば、クレジットカード会社や銀行の窓口、スマホキャリア、そして警察などの連絡先をメモにまとめておくと対応がスムーズです。特に、クレジットカードや銀行口座情報が流出した際は、不正取引を防ぐためにすぐさまカードの利用停止手続きを行う必要があります。また、ソーシャルメディアアカウントの流出が疑われる場合には、該当するサービスのサポート窓口への連絡も忘れないようにしましょう。
専門機関やサービスの利用を検討する
情報流出が発覚した際は、専門機関やサービスを利用することも検討しましょう。例えば、セキュリティ会社が提供する個人情報保護サービスを活用すれば、流出の状況把握やアカウントの保護に役立ちます。また、スマホの情報流出に関する相談が可能な公的機関や非営利団体も存在します。特に、詐欺被害に遭った場合は警察や消費者センターへの相談が効果的です。さらに、GoogleやAppleが提供するセキュリティ診断機能を活用して流出状況を確認し、必要に応じてアカウントやパスワードの変更を行いましょう。
