科目Aと科目Bを攻略!基本情報技術者試験の配点と賢い対策法

基本情報技術者試験の全体概要

基本情報技術者試験とは?

基本情報技術者試験は、ITエンジニアを目指す方にとっての登竜門ともいえる国家資格試験で、情報処理技術者試験の一部として実施されています。この試験では、ITに関する基本的な知識や技能が問われ、資格を取得することで、技術力を証明し、就職や転職において有利に働くことが期待されます。

試験の内容は幅広く、テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系の分野から出題されるため、総合的なITスキルの習得が必要です。また、2023年から新方式の試験が開始され、これまでの形式よりも内容が現代のIT業務に即したものへと刷新されています。

試験形態と受験方式について

基本情報技術者試験は、CBT(Computer Based Testing)方式で行われます。この方式では、コンピュータを使用して試験を受ける形となり、紙の試験よりも利便性が高まっています。受験者は試験会場の空き時間を予約し、自分のスケジュールに合わせて試験日程を調整できる点が特徴です。

試験は主に「科目A」と「科目B」の2部構成に分かれており、それぞれ異なる内容が問われます。採点は最新のIRT(項目反応理論)方式を採用しており、以前の制度とは異なり、個々の問題の難易度も得点に影響する仕組みとなっています。

科目Aと科目Bの違い

基本情報技術者試験は科目Aと科目Bに分かれており、それぞれ出題内容や形式が大きく異なります。

科目Aでは、主に基礎的なIT知識が問われます。具体的には、テクノロジ系の内容を中心に、マネジメント系やストラテジ系についても出題されます。60問中56問が評価対象となり、試験時間は90分です。一方、科目Bでは、アルゴリズムやプログラミングに重点を置き、実践的なスキルが問われます。出題数は20問ですが、そのうち19問が評価対象となり、試験時間は100分です。

このように、科目AはITの広範な基本知識が、科目Bは応用的な技能が試される試験である点が大きな違いです。そのため、最適な学習方法を選ぶことが重要になります。

採点方式と合格基準

基本情報技術者試験の採点では、IRT(項目反応理論)方式が採用されています。この方法では、各問題の難易度や受験者の正答率に応じて配点が変動する仕組みが特徴です。単純に正答数をスコア化するのではなく、より詳細かつ公平な評価が行われることで、受験者のスキルが正確に測定されます。

科目Aおよび科目Bの合格基準は、「1,000点満点中600点以上を取得すること」とされています。ただし、IRT方式の特性上、全ての問題を正解しなくても合格できる可能性があり、自分の得意分野を活かして効率よく得点を目指すことがポイントとなります。

過去の試験結果や合格率の傾向

基本情報技術者試験の合格率は、試験制度の変更を経て近年では40~50%程度の水準となっています。2023年度の統計によれば、月ごとに若干のばらつきはあるものの、おおよそ45~50%台で推移しています。たとえば、4月試験の合格率が56.4%、10月試験では42.4%という結果が報告されています。

CBT方式による試験への移行もあり、日程の調整や学習計画の立てやすさから、受験者にとって取り組みやすい試験環境が整っています。一方で、合格基準は変わらないため、しっかりとした対策が求められる点には注意が必要です。

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科目Aの配点と攻略法

科目Aの試験内容と配点構成

基本情報技術者試験における科目A試験は、出題数が全部で60問で構成されています。そのうち、評価の対象となるのは56問で、残り4問は今後の試験問題の評価のために利用されます。問題形式は四肢択一型で、主に「テクノロジ系」「マネジメント系」「ストラテジ系」の3つに分かれています。

詳細な内訳は、テクノロジ系が41問、マネジメント系が7問、ストラテジ系が12問です。また、科目Aの配点は1,000点満点中600点以上を目指す必要があります。ただし、IRT(項目反応理論)が採用されているため、正解した問題の難易度や得点への影響が異なり、全員が同じ問題で同一配点になるとは限りません。科目Aは90分の試験時間ですが、効率的な時間管理が求められます。

重点的に学習すべき分野

科目Aで特に重点的に学習すべき分野は、得点が大きく稼げる「テクノロジ系」です。テクノロジ系では、コンピュータシステムやネットワーク、データベース、セキュリティといったITエンジニアとしての基礎知識が問われます。これらはIT分野における核となる範囲であり、試験対策においても特に重点を置くべきです。

また、比較的容易に得点を稼げる「マネジメント系」や「ストラテジ系」にも取り組むことを忘れないようにしましょう。マネジメント系ではプロジェクト管理やリスク管理が扱われるため、要点を押さえた学習が効果的です。ストラテジ系は業務や経営に関する内容が多く、ITエンジニアが業務上知っておくべき幅広い知識が問われます。

試験対策:効率的な学習スケジュール

科目Aの試験対策では、学習スケジュールをしっかりと立てることが重要です。まずはテクノロジ系の基礎知識を固め、それからマネジメント系やストラテジ系に範囲を広げると効率的です。3か月程度の学習期間を設け、最初の1~2か月は基礎固めに集中し、残りの期間で過去問演習や模試を取り入れるようにしましょう。

特に、試験本番までに過去問を繰り返し解くことで問題形式に慣れるとともに、自分の苦手分野を把握することができます。計画としては、1日の学習時間を30分から1時間程度確保し、平日は理論学習を中心に、週末には演習を集中的に行うメリハリをつけるのが効果的です。

おすすめの教材と参考書

科目Aの試験対策には、基本情報技術者試験専用の参考書や問題集を活用しましょう。おすすめの教材には、初学者でも取り組みやすい「基本情報技術者パーフェクトラーニング」や、頻出問題を効率良く学べる「技術評論社の過去問題集」などがあります。

また、オンライン教材やアプリも活用すると、通勤時間やスキマ時間を活かして勉強を進めることが可能です。特に、解説が詳しく掲載されている過去問アプリは、問題の背景を理解しやすく、IRT採用後の試験対策にも役立つでしょう。自分に合った教材を選び、効率的に学習を進めてください。

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科目Bの配点と攻略法

科目Bの試験内容と配点構成

基本情報技術者試験における科目Bは、アルゴリズム・プログラミングとセキュリティの2分野で構成されています。この試験は多岐選択式で出題され、全20問のうち実際に採点されるのは19問です。アルゴリズム・プログラミングに関する問題が全体の多くを占める16問、セキュリティ分野からは4問出題されます。試験時間は100分で、配点は科目Aと同じく1,000点満点中600点以上で合格とされます。

科目BではIRT(項目反応理論)方式による採点が行われるため、問題ごとの正答率に応じて配点に差が生じます。この仕組みにより、同じ正答数でも得点が異なる場合があるため、一問一問を丁寧に解き進めることが重要です。

難易度の高い分野へのアプローチ

科目Bの特徴として、アルゴリズム・プログラミング分野が受験者にとって特に難しいと感じられる傾向があります。この分野では、プログラムの動作やアルゴリズムの処理過程を正確に理解することが求められます。このため、基本的なプログラミング言語の構文や変数の扱い方だけでなく、再帰処理やソートアルゴリズムの流れなど、より深い知識を身につける必要があります。

一方、セキュリティ分野においては、暗号化技術やネットワークセキュリティに関する実践的な知識が問われます。これらは日々進化している分野でもあるため、過去問で基本を固めつつ、最新の技術トレンドにも目を向けるようにしましょう。

応用問題への取り組み方

科目Bでは、単に知識を問うだけでなく、応用力を試す設問も含まれています。特にアルゴリズム問題は、問題文を読み取る力と、それを具体的なプログラムへ落とし込む技術力が不可欠です。これを攻略するためには、以下の手順を意識して取り組むことが役立ちます。

  • 問題文を分割して、一つひとつの条件を整理する。
  • フローチャートを描く感覚で、処理の全体像をイメージする。
  • 簡易的なコードを紙やエディタ上で記述して、動作を確認する。

セキュリティ分野についても、暗号化やアクセス制御に関連するシナリオ問題が出題されることがあります。それらに取り組む際は、理論を土台にしつつ実際の事例を想定して考えることがポイントです。

実戦演習の重要性

科目Bで高得点を狙うためには、実戦演習が欠かせません。多岐選択式の問題形式に慣れると同時に、試験本番さながらの模試を繰り返し行うことで、緊張感の中でも適切に回答を進められるようになります。

特に、アルゴリズム関連の問題を効率的に解くためには、手を動かしながら繰り返し演習することが効果的です。また、模擬試験を通じて解答にかかる時間を把握し、各問題に割く時間配分を調整することも重要です。

セキュリティ分野については、過去問を使って出題傾向をつかむとともに、解説を徹底的に読み込むことで知識を確実なものにしていきましょう。また、可能であれば実際のセキュリティツールやプログラムを触れながら学習することで、理解を深めることができます。

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科目A・科目B共通の学習のコツ

効率よく得点する戦略

基本情報技術者試験において、効率よく得点するためには、科目A・科目Bの特性を踏まえた戦略的な学習が重要です。科目Aでは、「テクノロジ系」「マネジメント系」「ストラテジ系」といった分野が出題されるため、各分野にバランスよく取り組む必要があります。一方で、科目Bは「アルゴリズム・プログラミング」と「セキュリティ」に重点が置かれており、比較的専門性の高い知識が求められます。

重点的な取り組み方として、科目Aでは、全体の配点に影響を与える主要な問題群を優先的に攻略し、苦手分野は最低限の得点で済むよう調整しましょう。科目Bの場合、得点配分が高い「アルゴリズム・プログラミング」を徹底的に学習することをおすすめします。難しい問題に時間をかけすぎず、確実に得点できる問題を正確に解答して得点を重ねることがポイントです。

試験本番での時間配分術

試験本番では、限られた時間で効率よく解答することが求められます。科目Aの試験時間は90分で60問に解答するため、1問あたり約1分半の時間を目安とし、特に簡単な問題から解いていくのが効果的です。苦手な問題や時間のかかりそうな問題は一旦スキップし、残り時間で対応するようにしましょう。

科目Bは100分間で20問を解答しますが、問題の中には膨大な手順や計算を伴うものもあるため、解くのに時間がかかるアルゴリズムの問題は冷静に取り組みつつ、優先順位をつけて効果的に進めることが大切です。また、試験開始前にざっと問題を確認し、時間を使うべき箇所と短時間で解ける箇所を見極めるのも良い方法です。

計画的な復習の重要性

効率的な学習を進めるためには、計画的な復習が不可欠です。試験範囲が広範囲にわたる基本情報技術者試験では、一度学習した内容を忘れないためにも、定期的な復習を意識する必要があります。特に、科目Aのテクノロジ系やストラテジ系の広範な理論は、短期間で記憶から抜けてしまいがちですので、小テストや問題演習を繰り返し行い、知識を定着させましょう。

科目Bのアルゴリズムやプログラミングは、実際に手を動かしてコードを書いたり問題を解くことで記憶に残りやすくなります。間違えた問題についてはその都度なぜ間違えたのか理解し、同様のミスを避けることが合格への近道となります。

模試や過去問の活用法

模試や過去問は、試験対策として最大限に活用するべき重要なツールです。特に、基本情報技術者試験は毎年出題傾向や形式が似通っているため、過去問を解くことで出題パターンや配点の傾向を掴むことができます。例えば、科目Aではテクノロジ系の問題が多いため、過去問で主要な分野を繰り返し解いておきましょう。

模試は、実際の試験形式に慣れるだけでなく、時間配分の練習や本番での集中力を養うのに役立ちます。また、得点が600点に届かなかった場合でも、その結果を分析し、苦手分野を把握して重点的に学習する機会として活用してください。こうした実戦形式の演習を繰り返すことで、より効率的に目標点数を達成する準備が整います。

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試験合格への準備:必要な勉強時間とモチベーション維持法

試験合格に必要な勉強時間の目安

基本情報技術者試験は、科目Aと科目Bで異なる内容が出題されるため、それぞれの対策に適した勉強時間の確保が必要です。一般的には、初心者の場合、150〜200時間程度の学習時間が目安とされています。ITの基礎知識を既に持っている方であれば、100時間前後で対応することも可能です。

特に、科目Aではテクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系をバランスよく勉強する必要があり、科目Bではアルゴリズムとプログラミングの対策に重点を置くことが重要です。効率的に学習するために、最初に苦手分野や得点を稼ぎやすい分野を把握することをおすすめします。

忙しい人でもできる学習方法

多忙な方でも効率よく学習を進めるためには、スキマ時間の活用が鍵となります。たとえば、通勤時間や休憩時間において、参考書や問題集を取り出して短時間で学習する習慣をつけることが有効です。また、スマートフォンやタブレットを活用して、オンライン教材やアプリで学習するのも良い方法です。

さらに、学習内容を細分化して設定するのも効果的です。1日の目標を小さな単位に分け、「今日はストラテジ系の2問を解く」「科目Bのアルゴリズムを30分だけ学ぶ」という具体的なプランを立てましょう。これにより、短い時間でも効率的に学習を進められます。

モチベーションを保つコツ

学習を長期間継続するためには、モチベーションを維持する工夫が欠かせません。まず、自分が基本情報技術者試験に合格した後の目標やメリットをしっかり意識することが大切です。例えば、「合格して転職に有利になる」「特定のITスキルを証明したい」というように、具体的なゴールを描くことで勉強の意欲が高まります。

また、合格体験記やSNSを活用して、同じ目標を持つ仲間の存在を知るのも効果的です。他の受験者がどのように努力しているかを知ることで刺激を受け、やる気が湧いてくるでしょう。途中で息抜きを適度に取り入れることも、学習疲れを軽減し、モチベーションを保つポイントとなります。

勉強の習慣化を目指すには

合格に向けて勉強を習慣化するためには、毎日のスケジュールに学習時間を組み込むことが重要です。同じ時間帯に学習を行うことで、勉強が生活の一部となりやすくなります。たとえば、朝起きて30分や夜寝る前の1時間といった形で、特定の時間を学習に充てましょう。

さらに、目標達成を可視化することでモチベーションを持続させることも効果的です。たとえば、チェックリストやカレンダーにその日の学習内容を記録して進捗を確認する方法です。この取り組みは達成感を感じやすくし、やる気を高める助けになります。

最初は短時間でも良いので、毎日継続することを意識しましょう。学習が習慣化されれば、科目Aと科目Bの配点を効率よく取るための基盤が整うはずです。

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まとめ:科目Aと科目Bの対策で目指せ合格!

本記事の重要ポイントを振り返る

基本情報技術者試験の合格を目指すには、科目Aと科目Bそれぞれの特性を理解し、適切な対策を講じることが重要です。科目Aはテクノロジ系やマネジメント系、ストラテジ系の問題が中心であり、基礎知識をしっかりと積み上げることが求められます。一方、科目Bはアルゴリズムやプログラミング、セキュリティの実践問題が中心であるため、実用的なスキルが必要です。これらの特性を踏まえた学習計画や教材選びが、試験突破のカギとなります。

効率的な対策で試験突破を目指す

効率よく試験に合格するためには、限られた時間で効果的に学習を進めることがポイントです。配点を意識し、特に科目Aでの高得点を狙うために頻出分野を重点的に学習しましょう。また、科目Bでは応用力を要求されるため、過去問に取り組むだけでなく、関連する実務知識を深める努力も必要です。試験本番では、時間配分に注意を払いながら取り組むことが合格率を高める秘訣です。

次のステップに繋げるために

基本情報技術者試験は、ITエンジニアとしての土台を築く第一歩です。この試験に合格することで、応用情報技術者試験や高度試験への挑戦に繋げることができます。また、資格取得による自己アピールは就職や転職活動の際にも大きな強みとなります。試験に向けた学習を通じて身につけた知識やスキルを活かし、次のステップへと進んでいきましょう。

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この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)

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