SESじゃないIT企業を徹底解剖!自社開発や社内SEの魅力とは?

1. SESじゃないIT企業とは?その特徴を解説

SESとは?IT業界の仕組みをおさらい

SESとは「システムエンジニアリングサービス」の略で、IT業界の中でも特に一般的な形態の一つです。SES企業では、エンジニアを客先常駐という形で企業に派遣し、現場で業務を直接サポートすることが主なサービスとなります。エンジニアはSES企業の社員でありながら、実際の作業はクライアントの元で行うため、自分のスキルを活かした働き方が求められます。

SESは、日本のIT企業全体の約8割を占めていると言われ、特に中小IT企業で多く採用されています。このため、IT転職を検討する際にSESの求人ばかり目にするというのは珍しいことではありません。しかし、「客先常駐が多い」「プロジェクトや環境を自由に選びにくい」という課題に直面するエンジニアも少なくありません。

SESじゃないIT企業の定義と特徴

SESじゃないIT企業とは、「客先常駐」を前提としたサービスモデルではない企業のことを指します。具体的には、自社で開発した製品やサービスを提供している「自社開発企業」、あるいは社内のIT環境を管理・改善する「社内SE」を中心に活躍している企業がこれに該当します。

SESじゃないIT企業の主な特徴には、以下が挙げられます。

  • 自社サービスの開発を行い、プロダクトの企画からリリースまで一貫して関与できる。
  • 社内SEとして客先常駐せず、自社内でシステム管理やインフラ構築を担当する。
  • 元請けや大手SIerとして、プロジェクト全体を任される立場で仕事を行う。

これらの特徴によって、エンジニアは自分のスキルや知識を深めながら、会社全体の成長に貢献できるというメリットがあります。

自社開発・社内SEとの具体的な違い

SES企業と比較して、自社開発や社内SEの働き方にはいくつかの大きな違いがあります。

まず、自社開発企業では、自分の手掛けたプロジェクトやサービスが直接ユーザーに利用されるため、成果を実感しやすい環境があります。エンジニアが製品やサービスの企画段階から関わることができるため、技術力やアイデアをフルに活かす機会が広がります。

一方、社内SEはクライアントの元ではなく、企業内部でのIT環境を支える役割を担います。客先常駐とは異なり、一つの環境で腰を据えて働けるため、仕事に安定感があり、同時に業務の効率化や社内ITのレベルアップを自分の手で実現できます。

これに対しSESでは、特定のプロダクトに継続的に携わることが難しい場合が多く、その都度新しい環境に適応する必要があるため、短期的な成果を求められるケースが多くなります。

あなたが今後目指すべきキャリアや働き方を考える上で、自社開発や社内SEという選択肢は非常に有力です。SES以外のIT転職を実現したい場合には、こうした企業の求人情報を重点的に調べてみることをおすすめします。

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2. 自社開発企業の魅力に迫る

エンジニアが主体的に関われるプロジェクト

自社開発企業の魅力のひとつは、エンジニアが主体的にプロジェクトに関わる機会が多いことです。SES企業では、他社の環境下で依頼された作業を行うことが一般的ですが、自社開発では企画段階からリリースまで一貫して携わることができます。これにより、システムやプロダクトの全体像を深く理解でき、より実践的なスキルが身につきます。また、開発における意思決定プロセスにも参加できるため、「自分の仕事がどのように影響を与えるのか」を実感しやすい環境が整っています。

企業文化の形成とチームでの一体感

自社開発企業では、従業員全員が同じ方向を目指して働くことが多いため、企業文化が形成されやすいのも特徴の一つです。チームメンバー同士で密にコミュニケーションを取りながら共同作業を進めることで、一体感や達成感を得やすい環境が整います。特に、定例会議やブレインストーミングの中で直接アイデアを共有し、それを形にしていくプロセスはSESではあまり経験できない部分です。同じビジョンを共有する仲間と働くことで、仕事への満足度やモチベーションが向上することは、IT転職でSES以外の企業を選ぶ理由の一つに挙げられます。

自社プロダクトの成長に直接貢献できる喜び

自社開発企業では、自社プロダクトの成長に直接関われるという点が大きな魅力です。それは単なる技術力の提供にとどまらず、自分たちが手掛けたサービスや製品が市場でどのように評価され、成長していくかを間近で見届けることができます。さらに、使用するユーザーからのフィードバックを受けて改善を繰り返すことで、自らの仕事の成果が形になる達成感を得られます。これによりプロダクトへの愛着や責任感が生まれ、より良い開発に向けた意欲が増すのです。

安定したキャリア形成にも役立つポイント

自社開発企業での勤務は、安定したキャリア形成にもつながります。プロダクト開発に一貫して携わることで、特定の分野での深い知識や経験を積むことができ、市場価値の高いスキルを磨くことが可能です。また、SES企業と異なり、客先常駐がないため、自社の環境下で腰を据えて働くことができる点も安心です。近年、IT転職市場ではSES以外の企業への需要も高まりつつあり、こうした環境で得た専門性や経験は、転職活動の際にも強みとなるでしょう。自社開発企業での経験は、エンジニアとしての成長と安定したキャリア形成を両立できる非常に魅力的な選択肢といえます。

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3. 社内SEとは?その役割と働きやすさに注目

社内SEの具体的な仕事内容とは?

社内SEは、自社内でのITシステムやネットワークの管理、運用を担当するエンジニアのことを指します。具体的な業務内容としては、社内システムの構築や維持、トラブル対応、セキュリティ対策、業務効率化を図るためのツール導入などが挙げられます。また、社員からのITサポート依頼に応じるヘルプデスクの役割も担うことが多いです。SESとは異なり、客先での業務が発生することはなく、自社内のITを支えることに特化した立場が特徴です。

働く環境の魅力―客先常駐なしの安心感

社内SEの大きな魅力のひとつは、働く環境が安定している点です。SESのように客先常駐が必要なケースがないため、毎日自社内の決まった環境で業務を行えます。また、プロジェクトの終了に伴う配置転換のストレスもなく、長期的に腰を据えて会社全体を支える役割を果たせます。このため、IT転職を考える際に「SES以外の安定した働き方」を重視する求職者に、社内SEは非常に魅力的な選択肢として挙げられます。

企業全体を支える要としてのやりがい

社内SEは、「企業全体のIT基盤を支える重要な存在」としてのやりがいがあります。システムやネットワークが安定稼働することで、会社の業務効率が向上し、それが直接的に会社の成長に繋がります。とくに、自社の社員から「システムが使いやすくなった」「仕事がしやすくなった」という声をもらえると、エンジニアとしての達成感を強く感じられます。そのため、SESのように間接的な貢献ではなく、直接的な成果を味わいたい方にとって最適なポジションです。

ワークライフバランスと成長の両立

社内SEの働きやすさは、ワークライフバランスにも表れています。定時勤務が基本となる職場が多く、土日祝日の休みが確保されている場合がほとんどです。また、客先常駐がないため、職場やチームメンバーの環境が変わる心配も少なく、長期的なキャリアデザインが描きやすい点も魅力です。さらに、社内SEは幅広いシステムやツールに関与できるため、エンジニアとしてのスキルアップや成長を実現しやすいポジションでもあります。こうした働き方を求める方には、SES以外の働き方を提供する職種として注目されています。

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4. SESじゃないIT企業に就職・転職する方法

求人を見極めるためのチェックポイント

SESじゃないIT企業へ就職や転職を目指す場合、その見極め方を知ることが重要です。まず、求人情報にある仕事内容や働き方の記載を細かく確認しましょう。「自社開発」「社内SE」「自社プロダクト」というキーワードが含まれている企業は、SESではない可能性が高いです。一方で、「客先常駐」や「プロジェクト先での業務」といった表現が多い場合は、SES企業の可能性が高いです。また、IT転職において重要なのは、企業ホームページや社員インタビューを参考にし、具体的な業務や開発環境を確認することです。

おすすめのIT特化型転職エージェントの活用

SES以外の求人を探す際に、IT特化型の転職エージェントを活用するのも効果的です。非公開求人が多いSESじゃないIT企業の情報を得るために、エージェントが持つネットワークや専門知識を活用しましょう。例えば、「レバテックキャリア」や「Geekly」はSES以外の企業を豊富に取り扱っています。「リクルートエージェントIT」なども求人数が多いため、幅広い選択肢を検討することができます。特に転職エージェントは、応募書類の添削や面接対策など、転職活動全般をサポートしてくれるため、効率的に魅力的な求人を見つける手助けになります。

自分に合ったキャリアプランを見つけるコツ

SES以外のIT企業へ転職するには、まず自分のキャリアプランを明確にすることが大切です。自社開発で最新技術を学びたいのか、社内SEとして安定した環境で働きたいのか、自分の目指す方向性を整理しましょう。興味を持つ分野やスキルをリストアップし、その分野に強い企業を探すことが成功への近道です。また、エージェントやキャリアカウンセラーと相談しながら、現状のスキルセットや希望条件に合致する企業を具体的に見つけていくとよいでしょう。

SES企業を避けるための面接ポイント

面接では、求人票だけでは見極められない部分をしっかりと確認することが重要です。面接官に「プロジェクトの詳細」や「配属後の業務内容」、「開発スタイル」などを具体的に質問し、客先常駐が含まれる可能性がないか注意深く見極めましょう。また、企業文化や働き方に関する細部を尋ねることで、自社開発企業や社内SEとしての働き方がイメージしやすくなります。さらに、「なぜこのポジションを募集しているのか」など背景を伺うことで、企業が本当に自社で働く社員を求めているか見抜くことができます。

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5. 自社開発と社内SEのこれからの可能性

これからのIT業界のトレンドと展望

IT業界は日々進化しており、特にAI、IoT、クラウドコンピューティングといった分野が注目されています。自社開発企業や社内SEの需要は、これらの新技術を導入して業務効率化や新たなビジネスモデルの構築を目指す動きに伴い、ますます高まっていくでしょう。また、デジタルデータの扱いがますます重要になる中で、エンジニアが直接価値を創造できる場がSES以外の企業で増加していくと考えられます。IT転職を考える際には、こうしたトレンドをしっかりと把握しておきましょう。

自社開発企業が注力する最新技術の活用事例

自社開発企業では、自らのプロダクトに直接関与できるため、トレンドとなる技術の積極的な活用が可能です。例えば、AIを活用したデータ解析ツールの開発や、リアルタイム通信を支える5G関連アプリケーションの構築は注目すべき事例です。また、クラウドネイティブ技術を採用してスケーラブルなサービスを提供する企業も増えています。IT転職を考える方にとって、自社開発企業でこれらの技術に触れられる機会は、スキルアップに直結する大きな魅力といえるでしょう。

社内SE・情報システム部門が進化する未来

近年、社内SEや情報システム部門の役割は単なるインフラ整備にとどまらず、IT戦略の中心的な存在へと変化を遂げています。企業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)が進む中、社内SEは、業務効率化にとどまらず新たな価値創造を担うポジションとして期待されています。また、リモートワークの普及やサイバーセキュリティの重要性が高まる中で、これらの課題に対応する専門家としての需要も増加傾向にあります。SES以外の企業では、こうした環境でキャリアを伸ばしていける可能性が高い点が魅力です。

転職市場で注目されるエンジニア像

これからの転職市場では、単に技術を持っているだけでなく、課題発見力やビジネス理解力を持つエンジニアが高く評価される傾向があります。特にSESではなく、自社開発企業や社内SEとして活動するエンジニアには、プロダクトの企画段階から関わる機会が多いため、こうしたスキルが求められる場面が多くなります。また、IT転職市場では、AIやデータサイエンス分野のスキルを持つ人材が大きな需要を集めており、今後もこうしたトレンドに対応したスキルセットが注目されるでしょう。

この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)