コトラ（広報チーム） 
ハウス食品のサステナビリティへの取り組み
3つの責任：根幹を支える理念
ハウス食品は、企業として果たすべき社会的責任を明確化し、「環境」「社会」「経済」の3つの責任を根幹の理念として掲げています。この方針に基づき、持続可能な未来を支える取り組みを進めています。例えば、環境面では気候変動への対応や資源循環型社会の構築を目指し、製品の開発や運営においてもサステナビリティを意識。社会面では社員の働きやすさを重視した職場環境の提供や、地域社会との協調を大切にしています。これらの理念は、日々の事業活動の指針となり、持続的な社会の実現に貢献しています。
CSR推進体制の整備と強化
ハウス食品では、持続可能な社会の実現を目指してCSR（企業の社会的責任）推進体制を整備・強化しています。グループCSR委員会が中心となり、環境問題やリスクマネジメントに取り組むことで、グループ全体で統一された方向性を持って活動を進めています。2024年には「CSR」の名称を「サステナビリティ」に変更し、年次更新を実施。このような方針転換は、社会の期待に応えるための柔軟な対応の一環です。また、2025年には「マルチステークホルダー方針」を策定し、さらに幅広い視点での持続可能な運営を強化する予定です。
グローバル視点での活動事例
ハウス食品はグローバル展開においてもサステナビリティを意識した活動を行っています。例えば、持続可能な資材の調達やグローバルな調達ネットワークの構築を通じて、自然環境への負荷軽減を追求しています。また、異なる文化や経済環境を考慮し、地域ごとに適したCSR活動を展開。さらに、海外でも「健康」「安心」「安全」を重視した食品の提供を目指しており、現地社会との共生を促進しています。これにより、世界中の消費者に信頼されるブランドを目指しています。
ステークホルダーとの連携
ハウス食品のサステナビリティ戦略では、ステークホルダーとの連携が重要な要素となっています。企業活動が多くの関係者と共に成り立つことを認識し、それぞれの期待や意見を積極的に取り入れながら事業を展開しています。2025年に策定予定の「マルチステークホルダー方針」では、消費者、取引先、社員、地域社会、投資家といった様々な主体との関係強化が目指されています。このような協力関係の深化は、持続可能なビジネスモデルの構築に大きく貢献しています。
環境分野での貢献：脱炭素と資源循環
二酸化炭素削減に向けた具体的施策
ハウス食品は、二酸化炭素排出量削減を重要課題と捉え、スコープ1・2での排出量を2013年度比で27%削減することを目標にしています。この目標を達成するため、静岡工場では2024年4月よりガスコージェネレーションシステムを導入し、新しいエネルギーネットワークサービスを開始しました。このシステムにより、効率的なエネルギー活用を実現し、国内の事業所や関係会社への電力供給を通じて、全体の環境負荷軽減を目指しています。また、TCFD提言に基づく気候関連情報の積極的開示を行うことで、気候変動への責任ある対応を推進しています。
廃棄物削減を目指す取り組み
ハウス食品では、廃棄物削減を優先的な課題として取り組んでいます。食品製造プロセスにおける廃棄物発生を最小限に抑えるため、生産技術の改善や原材料の効率的な使用方法を追求しています。また、リサイクル率の向上を図り、リサイクル可能な資材の利用促進を進めることで、資源循環型社会への貢献を目指しています。特に、持続可能な調達を実施することで、原材料の使用段階から廃棄物削減に寄与しています。
持続可能なサプライチェーン構築
ハウス食品では、サプライチェーン全体を通じた環境負荷の削減に注力しています。原材料調達においては責任ある調達の実施を徹底し、従業員やパートナー企業と協力して、環境配慮型の運搬や物流体制を構築しています。また、グローバルな調達ネットワークと連携し、現地の環境や社会に配慮した調達活動を推進しています。このような活動を通じ、持続可能性を支えるサプライチェーンを実現しています。
循環型社会の実現に向けたモデル事例
循環型社会実現への取り組みの一環として、ハウス食品は廃棄物の再利用やリサイクルを活用したモデルケースの構築を進めています。具体的には、製造過程で発生する副産物を飼料や肥料として有効活用するなど、産業間での循環型モデルの構築を目指しています。また、環境イベントへの積極的な参加を通じて、地域社会と共に環境意識を高める活動も展開しています。これらは、ハウス食品の長期ビジョン「2050年目標」に基づき、持続可能な未来のための実現可能な手段として位置付けられています。
社会への責任：社員・地域社会への配慮
働きがいのある職場環境の創出
ハウス食品グループでは、社員一人ひとりが働きがいを感じられる職場環境の実現を重要視しています。「誠意・創意・熱意」を社是とし、多様な社員がその能力を活かせる職場づくりを進めています。また、人権への取り組みを強化し、多様性を尊重する企業文化を醸成しています。さらに、社員の健康や安全を守るために、労働環境の改善や充実した福利厚生制度を整備しています。
地域社会との協力と支援
ハウス食品は「食を通じて人とつながる社会の実現」を目指し、地域社会とのつながりを大切にしています。地域イベントへの参加や災害時の食料提供など、共生を基本とした支援活動を行っています。例えば、災害食の開発プロジェクトでは、災害時に必要な栄養を提供する取り組みが評価され、SDGs・災害食大賞2023で最優秀賞を受賞しました。このように地域社会のニーズに寄り添いながら積極的に貢献を続けています。
多様性の尊重とインクルージョン推進
ハウス食品は、多様性（ダイバーシティ）の尊重とインクルージョンの推進を経営の柱としています。社員の成長を支援するため、ジェンダー平等や国際性を尊重した採用を行い、誰もが働きやすい職場を目指しています。また、障害者雇用の促進や、育児休暇や介護休暇の取得支援など、さまざまな背景を持つ社員が活躍できる体制を整えています。これにより、多様性を活かした企業成長を実現しています。
健康で安心な食品提供を目指して
食品メーカーとして、ハウス食品は安全で安心できる食品の提供を使命としています。高い品質基準を維持するため、製造プロセスの厳格な管理とトレーサビリティへの対応を行っています。また、健康食品事業を通じて、人々の健康促進に寄与しています。さらに、災害時にも適した製品開発を進めることで、非常時における食の安心も提供しています。このような取り組みを通じて、サステナブルな未来に向けた食品メーカーとしての責任を果たしています。
未来へ向けた挑戦：ビジョンと目標
2030年までの具体的目標
ハウス食品グループは、2030年を目標に設定し、サステナビリティの推進を加速しています。具体的には、気候変動対応としてスコープ1・2において2013年度比27%の二酸化炭素排出量削減を目指すほか、持続可能な資材調達の推進や循環型社会の実現に向けた環境戦略を進めています。また、地域社会との共生や社員一人ひとりが働きがいを感じられる職場づくりを重要視し、「食を通じて人とつながる社会の実現」を最大の目標としています。
新しい技術とイノベーションの活用
サステナブルな未来を支えるためには、最新技術の活用が不可欠です。ハウス食品は2024年4月より静岡工場で新しいエネルギーネットワークサービスを導入し、ガスコージェネレーションシステムを活用したエネルギー効率向上に取り組んでいます。このシステムにより発電した電力は国内の関係会社にも供給され、環境負荷の低減に貢献しています。また、イノベーションによる製品開発や調達プロセスの効率化を進め、地球環境と調和した食品の提供を実現していきます。
SDGsへの積極的アプローチ
ハウス食品はSDGs（持続可能な開発目標）の達成に向け、さまざまな施策を行っています。責任ある資材調達の推進、グローバルな調達ネットワークの構築など、サプライチェーン全体で持続可能性を追求しています。また、災害時に必要な栄養摂取を提供する食品でSDGs・災害食大賞2023の最優秀賞を受賞するなど、社会課題の解決に寄与しています。「安全で安心な食品提供」を通じて、世界中の人々の健康と幸福を支えることを目指しています。
持続可能な未来を支える展望
ハウス食品は、2050年を見据えた長期環境戦略を設定し、未来志向の取り組みを進めています。その中で、食品業界全体のサステナビリティ向上をリードする存在となり、「誠意・創意・熱意」を軸に企業活動を展開していきます。「みんなのサステナブルテーブル」を設立するなど、日常生活にSDGsを根付かせる活動も積極的に行っています。これからも、社会や環境問題への対応を通じて、持続可能な社会の実現に貢献し続けます。