コトラ（広報チーム） 
はじめに：ニッポンハムグループのサステナビリティへの取り組み
企業理念「食べる喜び」とは
ニッポンハムグループでは、「食べる喜び」を企業理念の一つとして掲げています。この理念には、食事がもたらす「おいしさの感動」と「健康の喜び」を通じて、人々の日常生活が豊かで幸せなものとなるという願いが込められています。食品産業という枠を越えて、社会全体へ貢献する姿勢を持ち続けることが、この理念の核心と言えます。日本ハムが目指す未来は、単に製品を提供するだけでなく、「食事」という日常の営みを通じて、より多くの人々に幸せと健康をもたらすことにあります。
サステナビリティを支える基本的な考え方
「食べる喜び」の理念を原動力に、ニッポンハムグループはサステナビリティを事業活動の根幹に据えています。2024年4月に策定されたサステナビリティ戦略における四つの柱の一つ、「地球環境の保全」は、サステナビリティ経営の重要な軸となっています。また、たんぱく質の安定供給や新たな価値創出を目指す方針が取り入れられており、これらの要素が組織全体の意識と行動を支えています。持続可能な社会の実現には、事業活動における環境負荷の低減だけでなく、地域や社会とのつながりを深めることが必要不可欠であると考えています。
グローバルな課題に向けた日本ハムの姿勢
グローバル規模での環境・社会問題が深刻化する中、日本ハムは責任ある企業としてこれらの課題に真摯に向き合っています。2025年には中長期環境目標を改定し、より具体的かつ効果的な取り組みを推進しています。また、「Vision2030」では5つのマテリアリティを策定し、中でもたんぱく質の安定調達や食品ロス削減が重要な要素として位置付けられています。さらに、ISO14001を取得することで、環境に配慮した事業活動を世界的に評価される形で実施しており、サステナビリティレポート2024にてその詳細が報告されています。こうした取り組みは単なる企業責任ではなく、未来の社会に向けた貢献として積極的に実行されています。
環境への取り組み：循環型社会を目指して
プラスチック使用量削減の取り組み
日本ハムグループは、地球環境保全のためにプラスチック使用量削減を積極的に進めています。製品包装の見直しを行い、たとえば「シャウエッセン」の包装をエコ・ピロタイプに変更した結果、資材重量を28%削減し、年間約4000トンのCO2排出量削減を実現しました。また、中華惣菜「中華名菜」シリーズではプラスチックトレーを廃止し使用量を19.3%削減するなど、持続可能な社会を目指す具体的な取り組みを進めています。このような努力は、一つひとつの小さなアクションが大きな環境保全につながるという理念に基づいています。
ISO14001取得による環境管理
日本ハムは、環境マネジメントシステム「ISO14001」を取得し、事業活動における環境負荷の低減を徹底的に管理しています。この国際規格を基準とし、日々の業務プロセスに環境への配慮を組み込むことで、持続可能な経営を推進しています。さらに、社員全体で環境意識を高める教育プログラムも実施し、グループ全体でエコ意識を育んでいます。これにより、企業としての社会的責任を果たしながら、環境保全に貢献する姿勢を強化しています。
廃棄物削減と食品ロス削減の具体的施策
廃棄物削減と食品ロス削減も重要な課題として捉え、日本ハムでは具体的な取り組みを行っています。生産過程で発生する副産物を再利用するシステムを構築し、廃棄物を資源として活用する循環型社会を目指しています。また、品質管理体制を強化し、食品のロスを最小限に抑える工夫を続けています。これらの施策は、環境負荷を低減しつつ、資源の有効活用を可能にするイノベーティブな取り組みとして高く評価されています。
社会とのつながり：地域貢献と食育活動
多世代を対象とした食育活動
日本ハムグループは、幅広い世代を対象にした食育活動を展開し、「食べる喜び」を次世代につなげる取り組みを行っています。特に宮崎県で実施されている食育プログラムでは、2012年度から2019年度の間に20,000人以上が参加しました。この活動では、子どもたちを中心としながらも、保護者や高齢者なども対象とすることで、食の大切さや健康的な食生活について広く啓発しています。また、キャリア教育や環境教育の一環としても評価され、2018年にはキャリア教育アワード優秀賞を、2019年には環境大臣表彰を受賞しています。これらの成果は、日本ハムの企業理念である「食を通じて人々を幸せにする」という言葉が具現化された例といえるでしょう。
地域の声を生かした新たな取り組み
地域社会との絆を深めるため、日本ハムは地元の声を積極的に取り入れ、新たな活動に取り組んでいます。例えば、少年野球教室では地元の子どもたちがプロ選手から直接指導を受けられる機会を提供しています。この活動は、スポーツを通じて子どもの健全な成長を支援するほか、地域全体に誇りやエネルギーをもたらす重要な取り組みです。また、工場周辺で実施される小川の清掃や草刈りをごみ拾いなどのボランティア活動は、環境保全だけでなく、地域住民と一体となる姿勢を示しています。これらの取り組みを通じて、日本ハムは地域との共生を進めながら、サステナブルな社会の実現を目指しています。
「Sports Community」を通じた社会貢献
スポーツを通じた地域貢献も、日本ハムの重要な取り組みです。同社は「Sports Community」という活動を推進し、地域社会にスポーツを通じた活力をもたらしています。その一例が、日本ハムがサポートする「エスコンフィールド HOKKAIDO」で展開されるコミュニティイベントです。この施設は、日本ハムのサステナビリティボンドで建設され、地域住民が集まり、多様なスポーツや文化的なイベントを楽しむ場として機能しています。このような活動を通じ、同社は「食べる喜び」を超えた、新たな形の地域貢献を実現しています。スポーツの力で人々のつながりを深め、社会全体にポジティブな影響を与えることを目指す日本ハムの取り組みは、地域に根ざしたサステナブルな企業活動のモデルケースといえるでしょう。
未来への挑戦：たんぱく質の価値を再発見
代替たんぱく質の研究開発
日本ハムグループは将来のたんぱく質需要の増加に備え、代替たんぱく質の研究と開発を進めています。近年、環境負荷が少なく持続可能な食材として植物性たんぱく質が注目を集めていますが、日本ハムでは、この領域においても新たな価値を創出しています。また、技術革新を活用しながら、環境に優しく栄養価の高い製品の開発にも取り組んでいます。これにより、「食べる喜び」の提供と持続可能な食生活の実現を同時に目指しています。
アニマルウェルフェアの促進
サステナブルな社会を築くためには、アニマルウェルフェアの推進が欠かせません。日本ハムグループでは畜産業における動物福祉の向上に積極的に取り組んでおり、動物の健康やストレスへの配慮を徹底しています。また、飼育環境の改善を通じて、より持続可能で倫理的な畜産モデルを構築しています。これらの取り組みは、消費者にも安心して選ばれる製品作りに繋がっています。
2050年に向けた持続可能なサプライチェーン
2050年を見据え、日本ハムグループは持続可能なサプライチェーン構築に力を入れています。たんぱく質の安定供給を実現するため、生産プロセスから流通に至るまでのあらゆる段階で環境負荷を最小限に抑える施策を推進しています。また、再生可能エネルギーの使用や廃棄物削減の取り組みを強化し、サステナブルな食品供給網を維持する意志を示しています。これにより、持続可能な未来の社会づくりに貢献し続けます。
おわりに：食べる喜びの未来をつくるために
サステナビリティ経営と企業の未来像
ニッポンハムグループは、企業理念である「食べる喜び」を軸に、サステナビリティ経営を推進しています。中長期的な視点で環境、社会、経済の調和を重視し、選ばれ続ける企業を目指しています。具体的には、2024年4月に策定されたサステナビリティ戦略に基づき、「食べる喜びの提供」や「地球環境の保全」など四つの柱を中心に事業活動を行っています。
また、たんぱく質の安定供給や新たな価値創出にも取り組み、変化の激しいグローバル市場においても柔軟かつ持続可能なビジネスモデルを構築しています。このような取り組みを通じて、食文化の発展とともに、次世代に向けたより豊かな未来を創り上げていきます。
持続可能な社会への貢献を目指して
日本ハムグループは、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。特に環境負荷の低減では、プラスチック使用量削減や食品ロスの削減に力を入れています。例えば、製品包装の見直しによって、CO2排出量の削減や資材の効率的利用を図っています。
さらに、地域社会との交流や食育活動を通じて、地元コミュニティへの貢献にも注力しています。少年野球教室やボランティア活動など、地域密着型の施策を展開することで、多世代にわたる人々の生活を豊かにすることを目標にしています。
今後も、環境と社会への責任を果たしながら、「食べる喜び」を世界中に届けることで、持続可能な未来に向けた貢献を進めていきます。