オリックス初の女性執行役員が語る、多様性が生む新たな挑戦とは?

1. 女性執行役員としての歩み

新卒時代からのキャリア形成

オリックスの初の女性グループ執行役員である山科裕子氏は、1986年に新卒でオリックスに入社しました。当時、男性中心とされていた金融・不動産業界に飛び込むという選択は、非常に大きな挑戦だったと言えます。それでも彼女は失敗を恐れず、与えられた業務に全力で取り組むことで、信頼と実績を積み重ねていきました。その姿勢が、今日まで続く彼女のキャリアの基盤を作り上げています。

多様な部署での経験がもたらしたもの

オリックスでは、部署を超えた多様な経験を重視しています。山科氏も例外ではなく、住宅事業部営業や社長室秘書課など、異なる部署での業務を経験しました。これにより、彼女は幅広い視野を身につけることができ、最適な意思決定を行う力を養いました。新しい環境に順応する柔軟性と、リーダーシップを発揮する能力は、この多様なキャリアパスで培われたものです。

性別の壁を越えた努力と成果

現在、オリックスにおける女性役員の割合は約11.1%に留まっていますが、山科氏はこの数字がさらに向上するよう自身の成果を積み重ねてきました。彼女は伝統的な性別役割を打破しつつ、業務の質やチームの成功を重視して努力を続けてきました。その結果、2020年に女性グループ執行役員に昇進し、多くの女性社員にとって希望の象徴となっています。

女性管理職を目指す原動力

山科氏にとって、女性管理職を目指すうえで重要だったのは「諦めない心」と「ポジティブな思考」でした。また、オリックスが導入しているメンタリング制度も彼女にとって大きな力となりました。このプログラムでは、経験豊富な先輩との対話を通じて、キャリアの方向性やバランス感覚を学ぶことができます。山科氏自身も後輩社員へのアドバイスを通じて、次世代の女性リーダーを育成する意欲を大いに示しています。

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2. 多様性が組織にもたらす価値

多様性推進の背景と必要性

多様性は、現代の企業経営において欠かせないテーマとなっています。オリックスでは、長年にわたり男女問わず多様な人材が力を発揮できる環境づくりを進めてきました。これには、グローバルな事業展開や新たな市場の開拓において、多様な視点を取り入れることが必要不可欠になるからです。特に、女性役員をはじめとする多様なバックグラウンドを持つリーダーの増加が、組織全体の創造性と柔軟性を高めています。また、人口減少や労働市場の変化を考慮すると、多様な人材の活用が企業のサステナビリティに直結していることも明らかです。

オリックスが採用する「Keep Mixed」の考え方

オリックスは多様性を単なる理念として掲げるだけでなく、実際の企業文化として浸透させています。その象徴となるのが「Keep Mixed」という考え方です。この方針のもと、性別や年齢、国籍などの枠にとらわれず、あらゆる人々が能力を発揮できる環境を提供しています。また、この考え方は、経営陣を含む意思決定層においても多様性を確保することを目指しています。オリックスが多様性を尊重する姿勢は、まさに現在の企業社会における模範的な取り組みです。

多様性がもたらした成功事例

オリックスは、多様性の推進によって数多くの成功を収めています。例えば、女性役員である山科裕子氏は、住宅事業部営業や秘書課でのキャリアを通じ、多角的な視点を持つ人材として活躍しました。彼女の昇進は、社内の性別にとらわれない評価制度の成果を象徴しています。また、意識的に異なる経験や価値観を持つ社員をプロジェクトに組み込むことで、イノベーションを生む体制が構築されています。このような多様性の実践が、オリックスの事業拡大を支えています。

組織として成長するための視点

多様性を推進することは、単にそれを実現するだけで終わりではありません。持続可能な成長を目指すためには、それを生かす仕組みが不可欠です。例えば、オリックスではメンタリング制度を活用して、管理職を目指す女性社員をサポートする仕組みを整えています。また、多様な価値観を受け入れやすくするための企業文化を醸成することにも注力しています。このように、多様性を未来の成長につなげる視点を持つことは、企業が変化と競争に対応するための重要な要素といえるでしょう。

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3. 女性が働きやすい環境づくりへの挑戦

メンタリング制度とその効果

オリックスでは、女性管理職の成長をサポートするため、2010年からメンタリング制度を導入しています。この制度は、経験豊富な管理職がメンターとなり、キャリア開発や課題解決に向けて指導を行う仕組みです。これまでに117組が参加し、女性役員を含む多くの人材がこのプログラムを通じて成果を上げています。

メンタリング制度の効果は、単なるキャリア支援にとどまりません。参加者が自身の強みや課題をより深く理解することで、自信を持ってリーダーシップを発揮できるようになることも大きな利点です。また、メンター自身も多様な視点を得ることができるため、組織全体の文化醸成にも寄与しています。

女性管理職比率向上のための取り組み

オリックスは、女性役員を含む指導的地位に占める女性の割合を向上させるために、明確な目標を掲げています。2020年までにこの割合を30%にするという目標を立て、多様性の促進を推進してきました。こうした方針を具体化する一つの方法として、女性社員のキャリアパスを支援するプログラムや研修も整備されています。

また、現場での働き方改革も進めることで、既存の偏見や制度の壁を打ち破る環境づくりに注力しています。たとえば、リーダーポジションに必要なスキルを体系的に学べる研修やネットワーキングの場を提供し、女性管理職がスムーズに次のステップへ進めるよう支援しています。こうした取り組みの結果として、オリックス初の女性役員である山科裕子氏など、多くの女性リーダーが輩出されています。

ワークライフバランスと組織への影響

女性が働きやすい環境を築くためには、ワークライフバランスの向上が欠かせません。オリックスは、フレックスタイム制度やリモートワークの活用を推進し、柔軟な働き方を支援しています。育児や介護などライフステージに応じたサポート体制も充実しており、性的役割分担に対する固定観念の解消を目指しています。

このような取り組みは、単に個々の働きやすさを向上させるだけでなく、企業としての競争力の向上にもつながっています。多様な働き方を認めることで、社員が持つ能力を最大限に生かし、より活発で柔軟な組織文化を構築することが可能になります。オリックスの女性役員である影浦智子氏は「制度が整うことで、次世代にとって働く選択肢が広がり、新たな挑戦への道が開ける」と語っています。

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4. 次世代のリーダーに向けたメッセージ

困難を乗り越える力の培い方

リーダーとして成長するためには、困難な状況を乗り越える力が欠かせません。オリックスの女性役員である山科裕子さんも、新卒で入社して以来、さまざまな部署での挑戦を通じてその力を培ってきました。リーダーシップとは、問題解決能力だけでなく、周囲の信頼を得る力や柔軟な適応力も含まれます。それらを養うためには、失敗を恐れず、新しい挑戦を歓迎する姿勢が必要です。山科さんも、営業から秘書、そして執行役員とキャリアを重ねる中で、多くの困難を乗り越えることで自身のリーダーシップスタイルを確立してきました。

挫折から学ぶリーダーシップの要素

挫折は、リーダーシップを学ぶ上で貴重な経験です。オリックスでは、挑戦には伴う失敗を成長の機会と捉えています。山科裕子さんも、初めてのキャリアの中で試行錯誤を繰り返し、思い通りにいかない場面を幾度も経験したと言います。しかし、これらの挫折が彼女に内面的な成長をもたらし、組織内での信頼を獲得する土台になりました。挫折を前向きに受け止め、そこから学んだことを次の行動に生かすことが、リーダーとしての重要な要素といえるでしょう。

未来の働き方を見据えたアドバイス

次世代のリーダーにとって、未来の働き方を見据えた視点を持つことが重要です。多様性がますます求められる現代、オリックスのように「Keep Mixed」を掲げて、異なる背景やスキルを持つ人々を活かす組織作りは今後の鍵となります。山科裕子さんは、「柔軟な思考を持ち、変化に対応する力を育てることが大切」と語ります。また、テクノロジーの進化や働き方改革といった社会の流れを捉え、どのように自分自身の役割を進化させるかを考える視点を持つことが、次世代リーダーにとって不可欠です。このような未来志向の行動が、組織全体を新しいステージへと導く力となるでしょう。

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5. 多様性と挑戦が描く未来図

変化を続ける企業の強み

オリックスは、その長い歴史の中で多様なビジネスモデルを展開し、時代の変化に柔軟に対応してきました。この柔軟性こそが企業の強みと言えます。特に近年、多様性を経営の重要な要素として捉え、組織内部の価値観を進化させています。女性役員の登用を含む取り組みは、企業が持続可能な成長を実現するための一歩であり、変化を恐れず挑戦を続ける姿勢そのものです。このような文化があるからこそ、市場のニーズに応じた素早い対応やイノベーションが可能となっています。

社会における女性リーダーの役割

女性リーダーの存在は、企業だけでなく社会全体にとっても重要な意義を持っています。オリックス初の女性グループ執行役員である山科裕子さんのようなリーダーの存在は、女性管理職を目指す社員たちにとって大きな希望となります。また、性別に関係なく能力を最大限に活かせる社会を作ることは、多様な視点を持つ意思決定につながり、企業や社会全体をさらに強化します。オリックスのように、女性役員が実際に経営の中枢で活躍する姿は、他の企業にとっても良いモデルになります。

多様性が当たり前となる時代に向けて

多様性が当たり前とされる社会では、さまざまな価値観やバックグラウンドを持つ個々が、組織や社会に公平に貢献できる環境が必要です。オリックスが採用する「Keep Mixed」の考え方は、まさにこのビジョンを実現させるための基盤となっています。今後、女性役員や管理職の比率が高まれば、企業の視点や戦略もさらに進化していくでしょう。その結果、社会全体がより包括的で持続可能なものになることが期待されます。オリックスは、多様性を推進するリーダー企業として、こうした変革をリードしています。

この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)

金融、コンサルのハイクラス層、経営幹部・エグゼクティブ転職支援のコトラ。簡単無料登録で、各業界を熟知したキャリアコンサルタントが非公開求人など多数のハイクラス求人からあなたの最新のポジションを紹介します。