コトラ（広報チーム） 
イントロダクション：NECと女性活躍推進の歩み
女性活躍推進の背景と目的
NECは「ダイバーシティはイノベーションの源泉である」という理念を掲げ、早くから女性活躍推進に取り組んできました。この背景には、職場における多様性とインクルージョンを促進し、革新力のある組織文化を創造するという目的があります。また、かつては結婚や出産を理由に退職する女性社員が多く、優秀なタレントが離職してしまう問題に直面していました。その課題を克服するためにも、女性が長く活躍できる職場環境を整備することが必要とされていました。
NECにおけるインクルージョン＆ダイバーシティ（I&D）の進化
NECは2002年から女性活躍推進に本格的に着手し、以降インクルージョン＆ダイバーシティ（I&D）の取り組みを拡充してきました。この進化の一環として、女性が管理職やリーダーシップポジションに進むための支援体制を強化しています。また、2001年に設立された女性管理職の会「C-Wing」は、情報共有やネットワーク構築の場として重要な役割を果たしており、女性リーダー間の相互支援を促進しています。さらに、若手社員も含めたダイバーシティ推進の取り組み「Project RISE」により、組織全体で多様性を推進する文化が根付いています。
国際女性デーイベント「NEC Women’s Day」の取り組み
NECでは、国際女性デーに合わせたイベント「NEC Women’s Day」を定期的に開催し、女性のキャリアと活躍を支援する取り組みを実施しています。2024年のイベントでは、取締役や執行役員などの女性リーダーがパネルディスカッションに参加し、自身の経験やキャリア形成について語り合いました。こうしたイベントを通じて、多様なロールモデルを提示し、社員全体の意識改革を進めています。また、男女を問わず全員が参加可能であり、全社的なダイバーシティへの理解を深めるきっかけとなっています。
過去20年間の成果と現在の状況
NECは過去20年間で女性活躍推進において大きな成果を上げてきました。2019年度には女性管理職が200名を超え、その後も数値的な目標を達成するための取り組みを継続しています。また、2025年度末までに女性管理職比率20%、女性従業員比率30%を目指しており、これに向けた研修や制度改革が進行中です。これらの成果は、単に数値目標を達成するだけではなく、女性社員それぞれが自分自身の可能性を最大限に発揮できる環境づくりを目指した結果といえます。
NECでキャリアを築く女性たちのストーリー
NECでのキャリア成功事例：女性管理職の軌跡
NECは女性管理職の育成を積極的に進めており、具体的な取り組みが実を結んでいます。その象徴的な成功例の一つとして、「C-Wing」という女性管理職の会が挙げられます。2001年の設立以来、このネットワークは女性管理職間の知識共有や課題解決の場として機能してきました。
また、NECで働く女性管理職たちは、技術分野や管理領域で数々の成果を挙げてきました。例えば、特定のプロジェクトをリーダーとして牽引し、業界全体の課題解決に寄与している女性管理職も多く存在します。これらの成功例は、他の女性社員にとって大きなロールモデルとなり、キャリアへのモチベーションを高める一助となっています。
海外赴任を経験した女性社員の挑戦と成長
NECでは、グローバル人材の育成の観点から、女性社員にも積極的に海外赴任の機会が提供されています。多くの女性社員がこの挑戦を受け入れ、海外のプロジェクトにおいてリーダーシップを発揮しています。
例えば、ある女性社員は海外現地法人での業務に携わり、現地チームのマネジメントを任されました。この経験を通じて、異文化コミュニケーションスキルやリーダーシップの向上を図り、帰国後には大規模なプロジェクトマネジャーとしてキャリアをさらに拡大しています。このような挑戦を乗り越えた成功事例が、NECの女性活躍推進の成果を物語っています。
女性枠で昇進？葛藤を乗り越えた先の未来
一部の女性社員にとって、「女性枠」での昇進という捉え方に葛藤を抱えるケースもあります。しかし、NECではそのような思いを払拭し、実力主義に基づく評価と昇進を維持する取り組みを行っています。女性枠という言葉自体を否定せずに、むしろ女性社員の能力が開花する土壌づくりを進めることで、真の実力で評価される環境を実現しています。
ある女性社員は「管理職に抜擢された際、自分が期待されているのだと感じた」と語っています。彼女はその後も自身の能力を発揮し、チームを牽引するリーダーとして業績を生み出し続けています。このような事例は、NECの女性管理職育成への真摯な姿勢を象徴しています。
現場で活躍する多様な背景の女性たち
NECでは、多様な背景を持つ女性社員が現場で活躍しています。特に、育児と仕事の両立を実現する社員や、異業種からの転職を経て活躍を続けている社員など、さまざまな働き方を選択する女性たちが日々成果を上げています。
例えば、技術職として約12,000名の社員が在籍するNECソリューションイノベータ株式会社では、女性技術者たちが新たなイノベーションを次々と生み出しています。また、働き方改革を進める中で、リモートワークや柔軟な勤務制度を活用する女性社員が増え、彼女たちのスキルやパフォーマンスが存分に発揮されています。
多様性とキャリアを支えるNECの取り組み
C-Wing：女性管理職の会が果たす役割
NECでは、2001年に女性管理職を対象とした「C-Wing」という会が設立されました。この会は、女性管理職間の情報交換や相互支援を促進する場として機能しており、女性リーダーたちが直面する課題や悩みを共有し、解決策を探るためのプラットフォームとなっています。
C-Wingは、業務上の具体的なスキル向上だけでなく、女性管理職としてのキャリアパスや役職者としての役割について前向きな意識を育む重要な機会を提供しています。このようなネットワーキングの機会があることで、女性管理職の孤立を防ぎ、組織内での団結力を高めています。さらに、NECの理念である「ダイバーシティはイノベーションの源泉である」という考え方を具体化する取り組みとも言えるでしょう。
管理職を目指す女性のための研修とメンタリング
NECでは、女性社員が管理職を目指すための支援プログラムとして、研修やメンタリングを積極的に実施しています。これらの取り組みは、スキル面だけでなく、自信を持ってキャリアアップへの挑戦を続けられるよう女性社員を総合的にサポートすることを目的としています。
研修プログラムでは、リーダーシップスキル、意思決定力、チームマネジメントのノウハウが提供され、女性管理職になるために必要な基本的な知識と実践能力を学べます。また、メンタリング制度では、既に女性管理職として活躍している社員がメンターとして後進を指導し、実際の職場での経験談やキャリア構築のアドバイスを共有しています。これにより、管理職を目指す女性社員が自分自身のキャリアビジョンを具体化する手助けを行っています。
働き方改革と両立支援マネジメント研修
NECは働き方改革の一環として、仕事と家庭の両立を支援するための独自のマネジメント研修を展開しています。この研修では、管理職やリーダーが部下の育児や介護といった個々の事情に配慮したマネジメントスキルを学べるよう設計されています。
特に、女性社員がキャリアを諦める要因として多い育児や家庭の負担に対しては、管理職側が適切なサポートを提供できるよう、ケーススタディやグループディスカッションを取り入れた実践的なプログラムが用意されています。このアプローチにより、全社員が安心して活躍し続ける職場環境の構築を目指しています。
社員の声を反映した職場環境の改善
NECでは、社員一人ひとりの声を尊重し、それを企業改革や職場の改善に反映させる取り組みを行っています。例えば、定期的に実施されるアンケートや対話会では、各社員が直面している課題や望む支援について率直に意見交換を行うことが奨励されています。
2024年2月に開催された対話会では、育児と仕事の両立に関する具体的な困難が挙げられ、それに対する改善提案が議論されました。この対話を通じて出された意見は、育児休職制度の改善や柔軟な勤務時間制度の導入といった形で施策に反映されています。こうした取り組みは、女性管理職を始めとした多様なバックグラウンドを持つ社員が働きやすい職場環境作りを進める原動力となっています。
未来への挑戦：NECの目指す女性キャリアのあり方
2025年に向けた数値目標とその意義
NECは、2025年度末までに女性管理職比率20%、女性従業員比率30%を達成するという明確な数値目標を掲げています。この目標は、単なる数字の達成にとどまらず、組織全体の多様性を促進し、イノベーションの基盤を強化するための重要なステップとして位置付けられています。これまでにNECは、「ダイバーシティはイノベーションの源泉である」という理念のもと、女性活躍推進に向けたさまざまな取り組みを展開してきました。これらの努力は、グローバル企業としての競争力を高め、企業全体の成長を支える要素ともなっています。
多様なタレント人材が共存する組織の可能性
NECは、多様性がもたらす可能性に大きな期待を寄せています。例えば、女性管理職をはじめとするさまざまな背景やスキルを持つ社員が共に働くことで、新しい視点や柔軟な発想が組織内に生まれるのです。このような多様性のある環境は、革新的なアイデアや解決策を生む土壌を形成するだけでなく、社員一人ひとりが持つポテンシャルを最大限に引き出す助けにもなります。NECの取り組みが、性別や経験の違いを尊重しつつ、すべての社員が活躍できる組織の基盤づくりを進める好例となるでしょう。
NECが描く未来の働き方と次世代の女性キャリア像
NECが目指す働き方改革は、女性だけでなく全社員にとってより良い未来を築くことを目的としています。「Project RISE」や「RISE Fast」などの取り組みは、次世代の社員が抱える課題に対する解決策を生み出す試みとして広まりつつあります。たとえば、働く女性たちにとってキャリア途上の妨げとなりうる家庭や育児との両立が注目されていますが、NECではこれを支援するための制度が多角的に設計されています。こうした環境の中、将来の女性管理職やリーダーは、社会変革の一翼を担う存在へと成長していくでしょう。
成果を広げる他業界・企業への波及効果
NECの取り組みは、自社の成果にとどまらず、他業界や企業にも良い影響を与えています。たとえば、C-Wingを通じた女性管理職のネットワークづくりや、メンタリングを活用したキャリア支援の手法は、多くの企業にとって取り入れ可能なモデルです。また、イベントやパネルディスカッションを通じて企業内外における女性リーダーの重要性が発信されることで、業界全体が女性活躍を推進する機運を高めるきっかけとなっています。今後ますます多様性が求められる時代において、NECの挑戦は他企業へと波及し、新たな成功事例が生まれる原動力となるでしょう。