コトラ（広報チーム） 
横河電機における女性活躍の現状と背景
女性管理職の増加率：データから見る進展
横河電機では、女性管理職比率の向上に向けて着実な進展が見られます。2019年には2.5%だった女性管理職の割合が、2024年には5.2%にまで上昇しています。この背景には、女性社員を対象とした研修の充実や、管理職登用に向けた取り組みが影響しています。また、女性管理職の人数も2019年の10名から2024年には21名へと倍増しており、同社の女性活躍推進における成果がしっかりと数字に表れています。
「えるぼし」認定取得が示す意義
横河電機は、女性活躍推進法に基づく企業評価である「えるぼし」認定（基準達成度3）を2017年に取得しています。この認定は、厚生労働省が女性の活躍が目立つ企業に対して授与するもので、企業の取り組みが一定以上の成果を上げていることを示します。同社がこの認定を取得したことは、女性活躍を推進するための取り組みが高く評価されている証明であり、ダイバーシティの実現に向けた重要なマイルストーンとなっています。
女性採用と育成に向けた組織的取り組み
女性社員の採用からキャリア育成までをサポートする仕組みづくりが、横河電機の取り組みの根幹となっています。例えば、2019年から2024年にかけて女性の採用人数は一定水準を維持しており、特に技術系の女性社員が増えています。また、新卒採用における応募倍率も男性と同等の水準であることから、女性からも魅力的な職場と評価されていることが分かります。さらに、研修やメンター制度を通じて、女性のキャリア形成を促進する環境づくりが行われています。
横河電機が取り組む男女平等の推進
横河電機は、男女平等を推進するための具体的なアクションを展開しています。社内での意識改革を目的とした教育プログラムやダイバーシティ推進を掲げた企業文化の醸成など、多角的な視点から取り組みを実施しています。また、YOKOGAWA DE&I宣言を通じて、性別や年齢、多様なバックグラウンドの違いを超えて働きやすい職場環境を目指しています。これらの取り組みにより、女性も男性も個々の能力を最大限に発揮できる公平な文化が育まれています。
横河電機における女性リーダーの誕生秘話と挑戦
岡本浩実氏が語る、道を切り拓くリーダーの姿
岡本浩実氏は、2003年に横河電機に入社し、主にフィールド機器のソフトウェア開発に従事してきました。その後、着実にキャリアを積み、2022年10月には横河デジタルの部長に就任しました。彼女の体験は、これまで横河電機が進めてきた女性活躍推進の成果そのものを物語っています。
彼女が強調するのは、性別に関係なくすべての社員が同じ目標に向かい、能力を発揮することができる環境の重要性です。岡本氏によれば、最初は男性中心だった職場で自身の存在意義を模索することもあったと言います。その中で、社内のサポート体制やメンターシップが彼女の成長を後押しし、最終的には自身が次世代リーダーのロールモデルとなるという目標を描くに至りました。この背景には、横河電機が掲げている「社員一人ひとりが輝ける職場づくり」という理念が強く反映されています。
リーダーシップを支えるキャリア形成プロセス
リーダーシップを持つためには、単にポジションを得るだけではなく、相応のキャリア形成が必要です。岡本氏は、フィールド機器のソフトウェア開発を担当する中で、多種多様なプロジェクトに参加し、それぞれの現場で課題解決能力を磨いてきました。特に彼女が注目するのは、現場で得られる「実務経験」だけでなく、横河電機が提供する研修プログラムやパネルディスカッションの重要性です。
横河電機では、女性社員を対象にした研修プログラムを2015年度から実施しており、リーダーとしてのスキルやマインドセットを養う場を数多く設けています。また、キャリア形成の一環として、上司との定期的な対話を通じて明確な目標設定を行うことにも力を入れています。岡本氏もこれらのサポートを最大限活用し、単に管理職に昇格するのではなく、部下やチームの成長を促すことを意識したリーダーシップを育んできたと言います。
管理職登用に向けた課題と解決策
横河電機における女性管理職の割合は年々増加しているものの、過去のデータを見る限り、2023年時点で4.2％と、まだ高い水準とは言えません。この課題を解決するため、同社はさまざまな取り組みを行っています。その一つが、多様性を重視した採用活動とそれに続く育成プロセスです。2021年からは、女性マネージャー比率を3.8%以上にすることを組織目標に掲げ、行動計画を策定しました。そしてその結果、2024年には5.2%という目標を達成できる見込みです。
管理職登用におけるもう一つの課題は、女性自身が挑戦意欲を持てる環境を整えることです。同社が注力しているのは、職場風土の改革と柔軟な働き方の推進です。特に「えるぼし」や「プラチナくるみん」の認定を通じて、社内外に対し働きやすい制度を整えていることを示しています。これにより、出産や育児を経てもキャリアを諦めさせず、多様な背景を持つ女性社員がその経験を活かしながら管理職を目指すことができるのです。
以上のような努力が、横河電機における女性管理職の誕生とその成功を後押ししていると言えるでしょう。
女性の働きやすさを支える制度と環境
育児・産前産後休暇の実績と利用状況
横河電機では女性社員の出産や育児をサポートするための制度が充実しています。例えば、育児休業は男女ともに利用可能であり、産前産後休暇についても法定基準を上回る体制を整えています。2023年には、「プラチナくるみん認定」を取得しており、子育てサポート企業として評価されています。また、育児休業を取得した後に職場復帰を果たす女性社員の割合も高く、長期にわたってキャリアを築く女性が増加しています。これらは、働きながら家庭と両立できる職場環境づくりの成果を物語っています。
時短勤務や柔軟なワークライフバランスの実現
横河電機では、育児や介護などの事情に応じた柔軟な働き方を推進しています。特に、時短勤務制度やフレックスタイム制度の導入により、社員が自身のライフスタイルに合わせた仕事の進め方を選択できるようになっています。また、リモートワークの推進も行われており、多様な状況に応じた働き方が可能です。こうした取り組みは、社員が仕事とプライベートのバランスを取りやすい環境作りを目指しており、特に女性社員の働きやすさ向上に寄与しています。
ダイバーシティ推進がもたらす風土改革
横河電機では、ダイバーシティ推進を積極的に行い、多様性を尊重する企業文化を育んでいます。同社の「YOKOGAWA DE&I宣言」は、性別、国籍、文化的背景などにかかわらず、全ての社員が個々の能力を発揮できる環境を目指すものです。このような取り組みにより、女性管理職の登用が進むだけでなく、全ての社員が性別を問わず平等に評価される風土が醸成されています。結果として、チーム内のコミュニケーションやコラボレーションが強化され、組織全体の活性化が進んでいます。
横河電機特有の福利厚生とは？
横河電機の福利厚生は、女性社員が働きやすい環境を整えるための多岐にわたる制度が特徴です。出産祝金や育児支援制度のほか、職場復帰支援プログラムも用意されており、キャリア中断後のスムーズな復帰が可能です。また、社員食堂や健康管理プログラムなど、社員の生活全般を支える施策も充実しています。さらに、女性特有の健康問題への配慮を行い、健康診断や専門外来のサポートも整備しています。こうした横河電機独自の福利厚生制度は、女性管理職をはじめ多様な社員の働きがいを支える大きな要素となっています。
未来を拓く女性リーダーの新たな役割と展望
女性リーダーが描く横河電機の未来戦略
横河電機では、女性リーダーが戦略の中核を担うことが今後の重要なテーマとなっています。同社は技術革新を通じて社会課題を解決する企業として、将来的な成長を見据えた指針を打ち出しています。その中で女性管理職の視点が持つ多様性は、横河電機のさらなる発展に欠かせない要素とされています。特に、現場で活躍する女性リーダーたちの柔軟な発想やコミュニケーション能力は、次世代のデジタルソリューションの開発や効率的な組織運営に大いに寄与しています。
次世代の育成に向けたリーダーの責任
横河電機における女性リーダーの役割の一つには、次世代の育成があります。現在、多くの女性管理職が自らの経験を後進へと伝えるべく、リーダーシップ研修やメンタリング活動に参加しています。また、社内のダイバーシティ推進プログラムにおいても、女性管理職が積極的に関与し、若い世代が目指せるロールモデルとして存在感を高めています。このような取り組みは、企業全体における男女平等な文化の定着を後押ししています。
グローバルに広がる女性の活躍の場
横河電機は、グローバル市場での活動も積極的に行っていますが、そこでも女性リーダーの存在感が増しています。同社では、海外拠点のプロジェクトにも女性管理職を進出させることで、多文化間での連携や新たな市場展開の可能性を追求しています。事実、横河電機に所属する女性リーダーたちは独自の視点で市場のニーズを分析し、新たなビジネスモデルを提案するなど、多様な場面で活躍の場を広げています。
女性リーダーたちの挑戦から学ぶ一歩
横河電機の女性リーダーたちは、さまざまな挑戦を経てリーダーシップを発揮しています。たとえば、同社で初めて執行役員となった女性たちは、これまで男性が中心だった管理職の中に、柔軟性や共感力を持ち込むことで新たな価値を生み出しました。また、横河電機独自の研修制度やキャリア支援によって、多様性に富んだリーダー像が会社全体に浸透しています。彼女たちの努力は、後に続く社員たちの未来の選択肢を広げる一助となるでしょう。