はじめに
税理士のキャリアパスが多様化する時代背景
現代社会において、税理士のキャリアパスは多様化しています。従来の税務申告や記帳代行といった業務に加え、経営コンサルティングの分野へ進出する税理士が増加傾向にあります。これは、クラウド会計の普及やAI技術の進化により、定型業務が自動化され、税理士に求められる役割が「数字の処理」から「数字に基づいた未来への提案」へと変化しているためです。企業経営者は税務・会計の専門家である税理士に対し、経営そのものに関する的確なアドバイスを求めるようになっています。
この記事の目的と想定読者
この記事では、税理士からコンサルタントへのキャリアチェンジを検討している方々を対象に、そのメリットや必要なスキル、転職成功のためのポイントを詳しく解説します。20代・30代でさらなるスキルアップや年収アップを目指したい税理士、将来的な独立開業を見据えている税理士、あるいは未経験からコンサルティング業界へ挑戦したいと考えている税理士の方々にとって、具体的なキャリア設計の一助となることを目指します。
税理士とコンサルタントの違い・共通点
業務内容や必要資格の違い
税理士とコンサルタントには、業務内容や必要資格において明確な違いがあります。
- 税理士
- 国家資格であり、税務代理、税務書類の作成、税務相談の3つの独占業務を有します。
- 主に企業の経理を基にした税務申告、節税対策のアドバイス、会社の会計・財務全般のサポートを行います。
- コンサルタント
- 特定の国家資格は不要で、「コンサルタント」と名乗ることに資格は必須ではありません。
- 経営に関する幅広い知識が求められ、事業戦略、資金調達、M&A、IT、マーケティング、人事など、多岐にわたる分野で企業の課題解決や成長を支援します。
しかし、税理士がコンサルティング業務を行うことは可能です。税理士の独占業務である税務相談も、広義のコンサルティング業務に含まれることがあります。
クライアントに求められる価値観の比較
クライアントが税理士とコンサルタントに求める価値観は異なります。
- 税理士に求める価値
- 税務・会計の正確性、法令遵守、節税に関する具体的なアドバイス、信頼性。
- 会社の財務状況を客観的に把握し、数字のプロとしての見解を求めます。
- コンサルタントに求める価値
- 経営課題の特定と解決策の提案、事業成長への貢献、未来志向のアドバイス、成果へのコミットメント。
- 経営全体を見渡し、戦略的な視点での提言と実行支援を求めます。
近年では、税理士にも税務・会計の知識を基盤とした経営アドバイス、すなわちコンサルティング能力が強く求められています。
税理士経験がコンサル業務に活きるポイント
税理士としての経験は、コンサル業務において強力な強みとなります。
- 財務・会計に関する深い知識
- 企業の財務諸表を正確に読み解き、経営状況を数字で分析できる能力は、コンサル業務の土台となります。
- 資金繰り改善やコスト削減、投資戦略の立案など、具体的な財務戦略に貢献できます。
- 企業との信頼関係構築力
- 顧問契約を通じて企業の内部事情を深く理解し、経営者との信頼関係を築いてきた経験は、コンサル業務でクライアントの本音を引き出す上で非常に重要です。
- 税務面からの付加価値提供
- 節税対策や税務リスクの管理など、税理士にしかできない専門的なアドバイスは、コンサルタントとしての差別化要因となります。
なぜ税理士からコンサルへの転職が注目されるのか
市場・業界動向とニーズの変化
税理士からコンサルタントへの転職が注目される背景には、市場と業界の大きな変化があります。
- 税理士業界の競争激化
- 税理士資格者の増加やクラウド会計、AI技術の普及により、従来の税務・記帳代行業務だけでは顧問料の維持が難しくなってきました。
- 付加価値の高いサービスを提供できる税理士が求められています。
- 企業経営の複雑化
- 現代の企業は、多様な経営課題に直面しており、税務・会計の専門知識だけでなく、経営全般にわたる包括的なアドバイスを求めています。
- 経営コンサルタントへの需要が高まっていますが、中小企業にとっては専門のコンサルタントに依頼するコストが負担となるケースも少なくありません。
年収ややりがい、働き方の選択肢
コンサルタントへの転職は、年収アップや新たなやりがい、多様な働き方を実現する可能性を秘めています。
- 年収アップ
- 厚生労働省のデータによると、税理士の平均年収が約746.7万円であるのに対し、経営コンサルタントの平均年収は約947.6万円と、コンサルタントの方が高額な傾向にあります。
- 成果報酬型のファームでは、さらに高年収を狙うことも可能です。
- やりがい
- クライアント企業の経営課題を直接解決し、成長に貢献できることに大きなやりがいを感じられます。
- 多様な業界のクライアントと関わることで、自身の知見を広げ、自己成長を促すことができます。
- 働き方の選択肢
- コンサルティングファームでは、大規模プロジェクトを通じて経営やオペレーションに関する知見を深めることができます。
- 特定の専門分野に特化したり、将来的な独立開業を見据えたりするなど、キャリアパスの選択肢が広がります。
年代別(20代・30~40代)でみる転職動機
年代によって、税理士からコンサルへの転職動機は異なります。
- 20代
- ポテンシャル重視で採用されることが多く、実務経験が浅くても、今後の成長可能性をアピールできます。
- 若くして経営層に近い業務に携わり、ビジネススキルを早期に身につけたいという動機が多いです。
- 将来的なキャリア形成を考え、税務以外の幅広い経験を積みたいと考える人もいます。
- 30~40代
- 即戦力としてのスキルと経験が期待されます。
- マネジメント経験や特定の業界知識、あるいは国際税務のような専門性が評価されます。
- 年収アップや、より高度で専門的な業務への挑戦、ワークライフバランスの改善を目指す動機が多く見られます。
- 将来的な独立開業を見据え、コンサルティングの実績を積みたいと考える人もいます。
コンサルティング業界の主な分野と税理士の適性
コンサルティング業界には様々な分野があり、税理士の専門知識が活かせる領域も多岐にわたります。
財務系・会計系コンサルファーム
財務系・会計系コンサルファームは、税理士の知識が最も直接的に活かせる分野です。
- 業務内容
- 企業の財務戦略策定、資金調達支援、資本構造の最適化、投資戦略の立案。
- M&A関連支援(財務デューデリジェンス、企業価値評価など)、企業再生、不正会計調査、財務プロセスの改善・効率化。
- IFRS対応支援、連結決算支援、管理会計導入支援、国際税務など。
- 税理士の適性
- 企業の会計や財務報告に関する深い専門知識は、財務データの解釈や分析において非常に有用です。
- 税務デューデリジェンスや組織再編における税務アドバイスなど、税理士の独占業務や専門知識が不可欠な場面が多くあります。
- 20〜30代前半の税理士であれば、未経験でも積極的に採用される傾向があります。
事業再生・M&A・FAS分野
事業再生、M&A(Mergers and Acquisitions)、FAS(Financial Advisory Service)分野も、税理士の専門性が高く評価される領域です。
- 業務内容
- 事業再生:経営危機に陥った企業の財務状況改善、経営戦略の見直し、組織再編、コスト削減提案、金融機関との交渉支援など。
- M&A・FAS:M&A戦略立案、実行支援、企業価値評価(バリュエーション)、財務・税務デューデリジェンス、事業承継、海外進出支援など。
- 税理士の適性
- 企業や事業の財務・会計面に関する深い知識が求められ、税理士の知見が最大限に活かせます。
- 特に減税対策や資金調達支援において、税理士の専門性が貢献します。
- 中小・中堅企業をクライアントとすることが多いため、税理士が普段接する顧客層と合致しやすく、経験を活かしやすいのが特徴です。
総合系・ブティック系ファームなど活躍フィールドの整理
上記の専門分野以外にも、税理士が活躍できるコンサルティングファームは多様です。
- 総合系コンサルティングファーム
- 事業戦略、組織変革、IT、マーケティングなど、幅広い分野をカバーするファームです。
- 税務・財務・会計の専門性は、財務戦略や会計処理の最適化に関するアドバイスにおいて強みとなります。
- 大規模なプロジェクトを通じて、経営やオペレーションに関する幅広い知見を深めることができます。
- ブティック系コンサルティングファーム
- 特定の業界(ヘルスケアなど)やサービス(財務など)に特化した専門性の高いファームです。
- 特定分野での深い専門知識を持つ税理士は歓迎され、その分野でのコンサルタントとして活躍しやすいでしょう。
- その他
- 戦略系コンサルティングファーム:CEOや経営幹部向けに中長期的な事業戦略やM&A、新規事業開発などを支援します。財務・会計知識に加えて、高い論理的思考力や英語力が求められる傾向があります。
- 税務コンサルタント:税務申告・節税に関するアドバイスやコンサルティングを主業務とします。税理士の独占業務に該当しないため、資格がなくても名乗れますが、税理士資格を持つことで市場価値が高まります。
コンサル転職で求められるスキル・経験と評価ポイント
どんなスキルが求められるか
コンサルタントとして活躍するためには、税理士としての専門知識に加え、以下のようなスキルが求められます。
- 論理的思考力
- クライアントの抱える複雑な課題を構造化し、根本原因を特定し、論理に基づいた解決策を導き出す能力です。
- 「仮説思考」も重要で、限られた情報から可能性の高い結論を導き出す力が求められます。
- コミュニケーション能力・ヒアリング能力
- クライアントの本音や潜在的なニーズを引き出すための傾聴力、適切な質問力。
- 複雑な内容を分かりやすく伝え、関係者の利害を調整し、合意形成を導く交渉力。
- クライアントとの信頼関係を構築し、プロジェクトを円滑に進める上で不可欠です。
- 提案力・プレゼンテーション能力
- 課題解決策を明確かつ説得力のある形でクライアントに提示し、実行を促す能力です。
- 数字やデータに基づいた根拠を示し、クライアントに納得してもらうための資料作成スキルも含まれます。
- 情報処理能力・ITスキル
- 膨大なデータや情報を効率的に収集・分析し、的確な判断を下す能力です。
- クラウド会計ソフトやERPシステムなどのITツールを活用し、業務効率化を支援できるスキルも重要です。
- 経営に関する幅広い知識
- 財務・税務だけでなく、マーケティング、人事、組織管理、事業戦略など、経営全般にわたる知識があることで、多角的な視点から課題解決に貢献できます。
税理士としての実務経験・資格はどこまで強みになるか
税理士としての実務経験や資格は、コンサル転職において強力な強みになります。
- 税理士資格の独占業務
- 「税務相談」は税理士の独占業務であり、企業経営において非常に重要な納税・節税対策について具体的な解決策を提示できることは、コンサルタントとして大きなアドバンテージです。
- 財務・会計に関する専門知識
- 企業の財務状況を深く理解し、正確に分析できる能力は、特に財務系や事業再生系のコンサルファームで高く評価されます。
- 過去の実績を「税務アドバイスにより法人税を年間〇〇円削減」のように数字で示すことで、説得力が増します。
- 経験年数
- 特に5〜8年以上の実務経験があれば、コンサルティングや専門型税理士事務所で即戦力として活躍できる可能性が高まります。
- ただし、経験年数だけでなく、どのような業務に携わり、どのような成果を出してきたかが重要です。
未経験からの挑戦で注意すべきこと・アピールの方法
コンサルティング業界は「未経験でも可能」な場合が多いですが、成功のためには戦略的なアピールが必要です。
- ポテンシャルの高さを示す
- 未経験者の場合、これまでの実績よりも「コンサルタントとしての資質」や「ポテンシャルの高さ」が重視されます。
- 面接での対話を通じて、論理的思考力、コミュニケーション能力、課題解決への意欲をアピールしましょう。
- 税理士としての強みを活かす
- 税理士資格や税務・会計の専門知識を、「ファームに対し提供できるメリット」として具体的に説明することが大切です。
- 例えば、「財務分析力で経営課題を深く掘り下げられる」「税務リスクを考慮したM&A戦略を提案できる」など、自身の強みがコンサル業務でどう活きるかを具体的に示しましょう。
- 業界研究と学習
- コンサルティングにおける最低限の知識はインプットしておき、特定の業界に関心がある場合は、その業界の動向やトレンドを把握しておくことが重要です。
- 中小企業診断士やMBAの学習を通じて、経営に関する幅広い知識を習得することも有効です。
- キャリアビジョンの明確化
- なぜコンサルタントを目指すのか、将来どのようなコンサルタントになりたいのかといったキャリアビジョンを、論理的かつ情熱的に語れるように準備しましょう。
税理士からコンサル転職を成功させるポイント
面接・選考で押さえるべきコツ
コンサルティングファームの面接・選考は、一般的な企業とは異なる特徴があります。
- 論理的思考力のアピール
- 面接ではケーススタディやディスカッション形式で、論理的思考力や問題解決能力が問われることが多いです。
- 決められたテーマについて、自分の考えを構造化し、明確に説明できる練習を重ねましょう。
- コミュニケーション能力の示し方
- 一方的に話すのではなく、相手の意見を傾聴し、建設的な議論ができる対話力を見せることが重要です。
- 質問に対して簡潔かつ的確に答える練習も必要です。
- 熱意と成長意欲
- 未経験からの挑戦の場合、コンサルタントとして成長したいという強い意欲を示すことが大切です。
- これまでの経験がコンサルタントとしてどのように活かせるか、具体的に語れるように準備しましょう。
- 応募書類の質の向上
- 履歴書や職務経歴書は、これまでの税理士としての実績を、コンサルタントの視点で魅力的に書き換える必要があります。
- 特に、数字で成果を示し、課題解決に貢献した経験を具体的に記述しましょう。
キャリアパス・ワークライフバランスをどう描くか
コンサル転職は、その後のキャリアパスやワークライフバランスに大きな影響を与えます。
- キャリアパスの多様性
- コンサルティングファームで経験を積んだ後、より大規模なファームへ転職したり、事業会社の経営企画やCFOとして活躍したり、独立開業する道もあります。
- 税理士としての専門性を活かしつつ、経営者視点でのキャリアを築くことが可能です。
- ワークライフバランス
- コンサルタントは多忙なイメージがありますが、近年は働き方改革やリモートワークの普及により、柔軟な働き方が可能なファームも増えています。
- 転職先を選ぶ際は、企業の文化や働き方を事前にリサーチし、自身のライフプランに合った選択をすることが重要です。
- 激務であるものの高収入が期待できるBig4税理士法人や大手コンサルティングファームを選ぶのか、あるいは地域密着型や中小規模のファームでワークライフバランスを重視するのかなど、優先順位を明確にしましょう。
よくある悩みや課題とその対策
税理士がコンサル転職を考える際に抱える悩みや課題と、その対策をまとめます。
- 未経験での挑戦への不安
- 対策:コンサルタントとしてのポテンシャル(論理的思考力、コミュニケーション能力など)を最大限にアピールする。税理士としての専門知識がコンサル業務でどう活かせるかを具体的に説明する。
- 年収アップへの期待と現実
- 対策:コンサルタントの平均年収は高い傾向にありますが、経験や実績によって大きく変動します。自身の市場価値を正確に把握し、現実的な目標設定をしましょう。
- マネジメント経験不足
- 対策:税理士事務所でのチームリーダー経験や、クライアントへのアドバイスを通じて、リーダーシップや課題解決をリードした経験があれば積極的にアピールしましょう。
- 専門分野の絞り込み
- 対策:税務・会計の専門性を活かせる財務系、事業再生系、M&A/FAS分野から検討を始めるのが一般的です。自身の興味やこれまでの経験から、強みとしたい領域を明確にしましょう。
実例・Q&Aで分かるキャリアチェンジのリアル
成功事例:BIG4や中堅ファームへの転職例
実際に税理士からコンサルティングファームへ転職した成功事例は数多くあります。
- 大手税理士法人から財務アドバイザリーコンサルティングファームへ
- 大手税理士法人で金融に特化した税務チームに所属していた税理士が、その専門性を活かし、財務アドバイザリーコンサルティングファームへ転職。M&Aや事業再生に関する税務コンサルタントとして活躍。
- 中堅税理士法人から事業再生コンサルティングファームへ
- 中堅税理士法人で税務顧問業務に従事していた税理士が、より高度な案件に挑戦したいという思いから、事業再生コンサルティングファームへ転職。公認会計士と共にコンサルティング業務に携わった経験をアピールし、成功。
- 未経験からコンサルティングファームへ
- 20代の税理士が、税理士試験科目合格という強みと、高いコミュニケーション能力、成長意欲を評価され、コンサルティングファームへ転職。研修制度が充実した環境で、コンサルタントとしてのキャリアをスタート。
これらの事例からわかるように、税理士としての専門性と、コンサルタントに求められるポテンシャルや意欲を明確にアピールすることが、成功への鍵となります。
失敗しないために知っておきたいQ&A
税理士からコンサル転職を考える際によくある疑問をQ&A形式で解説します。
- Q. 税理士がコンサル転職する際に、税理士以外の資格は必要ですか?
- A. 必須ではありません。コンサルタントになるのに特定の資格は不要であり、すでに税理士資格を持っていることが大きな強みとなります。ただし、中小企業診断士やMBAの取得は、経営に関する知識を体系的に学ぶ上で有効であり、自身のスキルアップを目的とするのであれば取得を検討する価値はあります。
- Q. 税理士とコンサルでは年収はどれくらい違いますか?
- A. 一般的に、経営コンサルタントの方が税理士よりも年収が高い傾向にあります。厚生労働省のデータによると、税理士の平均年収が約746.7万円に対し、経営コンサルタントは947.6万円です。コンサルティングファームの規模や個人の実績によって変動しますが、高年収を目指せるキャリアパスと言えるでしょう。
よくある転職動機や不安へのアドバイス
- 「事務所の将来が不安」
- 税理士業界の変化に対応し、自身の市場価値を高めるために、コンサルティングスキルを身につけることは有効です。将来を見据え、付加価値の高いサービスを提供できる税理士を目指しましょう。
- 「労働条件に不満がある」「ワークライフバランスを重視したい」
- コンサルティングファームの中には、多様な働き方を推進している企業もあります。転職先の労働環境や残業時間などを事前にしっかり確認し、自身の希望に合った職場を選ぶことが重要です。
- 「キャリアアップしたい」「税務業務から離れたい」
- コンサルティングファームは、若手から経営層に近い業務に携われる機会が多く、多様な業界・課題に触れることで大幅なスキルアップが期待できます。税務知識を活かしつつ、ビジネスサイドで活躍したい方にとって魅力的な選択肢です。
まとめ・これからのキャリア設計に向けて
税理士からコンサルへのキャリアチェンジまとめ
税理士からコンサルタントへのキャリアチェンジは、現代の多様化するビジネス環境において、非常に魅力的な選択肢です。税理士としての専門知識や経験は、コンサルティング業務において強力な武器となり、年収アップやキャリアパスの拡大、新たなやりがいにつながる可能性を秘めています。
成功の鍵は、自身の税理士としての強みを理解し、コンサルタントに求められる論理的思考力、コミュニケーション能力、提案力などのスキルを磨くことです。また、自身のキャリアプランやワークライフバランスを明確にし、それに合ったコンサルティングファームを選ぶことが重要です。
今後の動向と将来展望
AIやIT技術の進化は今後も加速し、税理士業界はさらなる変化に直面するでしょう。単なる事務代行ではなく、数字に基づいた「未来への提案」ができる税理士の価値は、ますます高まっていきます。経営コンサルティングのスキルを身につけることは、これからの時代を生き抜く税理士にとって不可欠な要素となり、将来の選択肢を広げる大きな力となるでしょう。
自分に合った新しいキャリアの見つけ方
自分に合った新しいキャリアを見つけるためには、まず自身の強みや関心、将来の目標を明確にすることが大切です。
- 自己分析
- これまでの税理士としての経験で得たスキル、特にコンサルティングに活かせそうな経験を具体的に棚卸ししましょう。
- どのような業界や分野に興味があるのか、どのような働き方をしたいのかなど、自身の価値観を整理しましょう。
- 情報収集
- コンサルティング業界の動向や各ファームの特徴、求められる人材像について情報収集を行いましょう。
- 転職体験談や成功事例を参考にすることも有効です。
- 積極的に行動する
- 研修やセミナーへの参加を通じて、コンサルティングに関する知識やスキルを習得しましょう。












