コトラ（広報チーム） 
キャリアの始まりと三井物産への入社
女性総合職採用の先駆けとして入社した背景
恩田ちさとさんが三井物産に入社したのは1995年のことです。当時、女性総合職という枠組みがようやく広がりを見せ始めた時期であり、彼女はその4期生として入社しました。一橋大学で学び高い意欲を持って就職活動を行った恩田さんにとって、総合商社というダイナミックなビジネスの世界で活躍することは大きな目標だったといいます。当時、同期は男性100名以上に対して女性はわずか3名という環境の中で、一歩踏み出す勇気と強い意思を持って挑んだ姿勢が伺えます。
面接から感じた三井物産の魅力と文化
恩田さんが三井物産への入社を決めた理由の一つは、面接官たちが魅力的であったことだそう。女性でもしっかりと仕事ができそうだったという印象も抱いたといいます。また、総合商社というグローバルな舞台で、多様なプロジェクトに関わることができる点も、挑戦を求める彼女にとって大きな魅力でした。ダイバーシティを重要な価値観として掲げる企業文化が根付きつつあったことも、女性としてキャリアを築く上で心強いと感じたポイントと言えるでしょう。
リーダーとしての成長と気づき
リーダー就任後3カ月での壁と克服の道
恩田さんが三井物産でリーダーに就任した際、最も大きな試練は「新しい役割への適応」でした。初めてプロジェクトのリーダーポジションを任された時は、メンバーと協働することに慣れていなかったため仕事を抱え込んでしまい、すぐに限界になってしまったといいます。そんな中で彼女が取った行動は、仕事を切り分け、人を信頼して任せることでした。以来、管理職として、メンバーとのコミュニケーションを大事にしているといいます。
海外プロジェクトでの挑戦と成果
三井物産でのキャリアの中で、恩田さんにとって特に大きな挑戦の一つが、ベネズエラへの海外駐在でした。未知の地でのプロジェクト管理は、現地の文化やビジネス習慣を深く理解する必要があり、言葉の壁に直面することも多かったといいます。しかし、恩田さんは諦めずに試行錯誤を繰り返し、1対1のコミュニケーションを粘り強く行うことで、プロジェクトを成功裏に完了させることができました。
ダイバーシティ推進とリーダーシップの在り方
多様性がビジネス成功の鍵となる理由
恩田さんは、ダイバーシティが企業のサステナビリティにとって欠かせない要素であると強調しています。さまざまなバックグラウンドや視点を持つ人々が意見を出し合うことで、新たなアイデアが生まれ、意思決定の質が向上します。同社が掲げる「多様性を力に」という企業方針のもと、環境変化に柔軟に対応し、多様な人材が活用されることで競争力も向上しています。
恩田さん自身、少数派としてキャリアを築く中で、多様性の価値を実体験を通じて理解してきました。その経験を生かし、三井物産では性別にかかわらず誰もがその能力を最大限に発揮できる環境を推進しています。また、同社では「Women Leadership Initiative」という次世代リーダー候補を育成する取り組みを進め、持続可能なキャリア形成の一助となっています。
未来への展望と持続可能なキャリア形成
新たな人事制度と社員育成への期待
三井物産では、社員一人ひとりが持続可能なキャリアを築けるよう、新たな人事制度の導入が進められています。これまで、女性総合職としてのキャリア形成には、性別を問わず能力を正当に評価する仕組みが不可欠であり、それが組織全体の活力を引き出すと語っています。また、リーダーシップ強化のための育成プログラム「Women Leadership Initiative」は、次世代の女性リーダーたちに大きな期待を寄せる取り組みとして多くの注目を集めています。
個人と会社の関係をより良くするための提案
三井物産は多様性を重視する文化の中で、一人ひとりが自分らしく働ける環境を作ることこそが、会社の成長につながると考えています。そのため、社員のキャリアビジョンを長期的にサポートする仕組みや、社内での対話の機会を増やすことが提案されています。例えば、柔軟な働き方を推進しつつ、社員が主体的にキャリアを選択できる環境を整備することで、「個人と会社が共に成長する関係性」を構築していこうとしています。
