コトラ（広報チーム） 
お気に入りに追加 近年、HRテクノロジー（HRテック）のサービスが多く登場し、各社で導入が進んでおり業界の盛り上がりを見せています。こちらの記事ではHRテクノロジー（HRテック）に関して、サービスが普及する背景やそれによる人事業務の変化、代表的なHRテクノロジー（HRテック）をご紹介します。
HRテクノロジー（HRテック）とは
HRテクノロジーとは、HR（Human Resource）とテクノロジーを組み合わせた造語でHRテックとも呼ばれます。主に人事業務関連でテクノロジーを活用することで、業務効率化やパフォーマンス向上に大きく寄与しています。近年では給与や勤怠管理といった管理業務だけでなく、採用や人材マネジメントなどの領域においてもHRテクノロジー（HRテック）の利用が進んでいます。
HRテクノロジー（HRテック）が普及する背景
HRテクノロジー（HRテック）の普及には、以下のような背景が挙げられます。
デジタル技術の活用
近年、企業のクラウドサービス導入などデジタル技術の活用が進んでいます。
企業向けのクラウドサービスの普及に伴って、人事領域においてもユーザー目線に立った使いやすいサービスが誕生したことによってHRテクノロジー（HRテック）が普及するひとつのきっかけになったと考えられます。またスマホやタブレットなどのデジタル端末の普及に伴いスマホ対応が可能な形でサービスが提供され始めたことも、HRテクノロジー（HRテック）の普及に繋がっていると考えられます。
従来の人事業務は、アナログなツールを用いて行われることが多かったですが、HRテクノロジー（HRテック）の活用により、人事業務の効率化・高度化を実現することが可能になっています。
採用獲得競争
IT技術の発展など変化が大きい現代社会では、企業の労働力不足が通年の課題として挙げられ採用活動を積極的に行う企業が増えています。しかし労働人口の減少などにより人材確保は難しくなってきており、優秀な人材を確保することは企業の競争力の源泉として重要性が高まっています。
HRテクノロジー（HRテック）の活用により、自社に合う効率的な人材のピックアップや積極的な採用活動が可能になっています。
戦略人事のニーズ
戦略人事とは、経営目標を達成するために人的資本マネジメントを行うという考え方です。人事戦略は企業の経営戦略と関連しており、戦略人事は従来の人事管理業務だけにとどまらず経営戦略の一環として、課題解決や戦略実行の最適化が求められます。ひとつの例として、最高人事責任者CHRO（Chief Human Resource Officer）の役職がありますが、主に戦略人事を実行する人事部門の責任者を担います。
このような戦略人事のニーズにHRテクノロジー（HRテック）の活用が期待されています。
人事業務の変化
HRテクノロジーの活用により、人事業務は以下の3つの観点から変化しています。
採用・人材管理などの人事管理
求人や選考管理などをHRテクノロジー（HRテック）の採用管理システムを活用することによって、従来の人材採用の業務を効率化することができます。また各個人のデータや分析結果をもとに人材開発に役立てたり、従業員の離職防止や健康管理などをデータベースで管理したりすることによって人材マネジメントの最適化に貢献するでしょう。
システムやデータでは計り知れない人事業務の経験が何より物をいいますが、HRテクノロジー（HRテック）を活用して人事管理業務に適応するスキルが必要になってきます。
テクノロジーを活用するスキル
企業でデジタル技術の活用が進んでいますが、人事領域では主にHRテクノロジー（HRテック）について理解をし業務に取り入れて、付加価値や業務効率化を推し進めることができるようなスキルをもった人材が求められるでしょう。
HRテクノロジー（HRテック）の5つの分野
HRテクノロジー（HRテック）は、主に5つの分野に分類されます。
採用管理
従来の採用管理は、求人サイトや人材会社などからの応募者情報を紙面やアナログなツールを用いて管理していましたが、近年の採用手法の多様化や獲得競争の環境下において管理業務が煩雑化してきており、応募者情報や採用プロセスの一元管理ができる採用管理システムが登場しました。また採用管理をはじめ人材マッチングなど様々な関連サービスが生まれ、多くの企業が採用管理システムを活用しています。以下に代表的な採用管理のHRテクノロジー（HRテック）をご紹介します。
採用一括かんりくん
「採用一括かんりくん」はHRクラウド株式会社が提供する、中途・新卒採用で候補者の採用活動全般を管理できるクラウド採用管理システムです。LINEや各種ウェブ会議ツール、適性検査などと連携をすることができる点や、検証・分析機能、事務工数の削減などといった機能メリットがあります。
採用一括かんりくん
ジョブカン採用管理
「ジョブカン採用管理」は株式会社DONUTSが提供する採用一元管理システムです。管理画面や操作が比較的シンプルで使いやすく、10種類以上の求人媒体と連携することができます。価格帯は採用管理サービスの中でも最安値クラスで、ジョブカンシリーズ累計の導入社数は20万社に上ります。
ジョブカン採用管理
HERP Hire
「HERP Hire」は株式会社HERPが提供するデジタル人材採用に特化した採用管理システムです。主な特徴として採用管理の業務効率化に加えて、選考過程において人事担当者だけでなく現場の担当者を交えた「スクラム採用」機能を備えており、デジタル人材採用の採用成果の向上を実現することができます。スタートアップから大手企業まで多数の導入実績があります。
HERP Hire
人材管理
人材管理は主に人材戦略・人事評価・エンゲージメント管理といった分野があります。従業員のスキルや業績などの人材データを可視化・分析をすることで適正な人員配置や人材育成に役立てることができ、評価項目の設定や作成、集計、評価などといった人事評価の効率化を実現することができます。また従業員のモチベーションや健康管理といったエンゲージメントを可視化・分析をすることによって、従業員の生産性向上や離職防止などにも役立てることが可能になります。
HRBrain
「HRBrain」は株式会社HRBrainが提供する人事評価システムです。人事評価の集計機能があり、従来のデータ集計業務の効率化に役立ちます。人事評価ソリューションとして、評価設計を企業に合わせてテンプレートをカスタマイズすることができ、目標・進捗管理に関してもさまざまな機能が備わっています。
HRBrain
カオナビ
「カオナビ」は株式会社カオナビが提供する大手企業を中心とした人材マネジメントサービスです。人材情報の一元化から人材データを活用した経営の意思決定サポート、人事・採用業務の効率化、人材育成・エンゲージメント管理などといった戦略人事に役立つ機能が備わっています。
カオナビ
あしたのクラウドHR
「あしたのクラウドHR」は株式会社あしたのチームが提供するクラウド人事評価システムです。従業員のデータベースを活用し給与シミュレーション機能、テクノロジーを活用した目標添削、評価者モニタリング機能などあしたのチーム独自のソリューションを展開しており、人事評価の課題を解決しています。
あしたのクラウドHR
労務管理
労務管理のHRテクノロジー（HRテック）は従業員の入社から退職に至るまでの情報一元管理システムとして、社会保険や年末調整などの事務作業をはじめ、各種労務管理の業務を効率化することができます。労務関連の書類は従来は紙で作成することが主流でしたが、HRテクノロジー（HRテック）サービスによってペーパーレスになったり、年末調整やマイナンバーなどの申告業務を簡素化できたりすることが可能になりました。
SmartHR
「SmartHR」は株式会社SmartHRが提供する人事・労務管理の効率化からデータを活用した人材マネジメント・組織改善を支援するクラウドサービスです。雇用契約書や入社手続きなど各種労務手続きをペーパーレス化し、直感的なインターフェイス設計で操作性が高く、外部サービスとの連携をはじめさまざまな機能が充実しています。
SmartHR
ジョブカン労務HR
「ジョブカン労務HR」は株式会社DONUTSが提供する労務業務の自動化・効率化を支援するソリューションサービスです。従業員情報を一元管理し、各種労務手続きから年末調整、マイナンバー管理・収集、ストレスチェック機能、電子契約、人材管理など労務管理のすべてをサポートできます。
ジョブカン労務HR
ジンジャー人事労務
「ジンジャー人事労務」はjinjer株式会社が提供する人事労務に特化したクラウド管理システムです。電子化・ペーパーレス化をはじめ、組織管理、従業員管理、ロール管理、入退社処理など人事労務の業務全般をサポートしています。ジンジャーの関連サービスと組み合わせて、勤怠・給与・経費管理などの情報を含めて一元管理をすることができます。
ジンジャー人事労務
勤怠・給与管理
リモートワークの浸透や働き方の多様化などによって、近年勤怠管理の重要性が高まっています。従来のタイムカード等を中心とした勤怠管理からシステムによる勤怠管理にシフトしつつあります。勤怠管理のHRテクノロジー（HRテック）を導入することによって、勤怠データの集計や給与計算など管理業務の効率化につながり、リモートワークやフレックス勤務といった働き方の多様化に対応した勤怠管理が可能になります。
ジョブカン勤怠管理
「ジョブカン勤怠管理」は株式会社DONUTSが提供するクラウド勤怠管理・シフト管理システムです。多様な勤務形態に対応が可能で機能のカスタマイズが柔軟にでき、勤怠管理のHRテクノロジー（HRテック）サービスで業界No.1の導入実績があります。また手軽に導入検討が可能な点や操作性がシンプルであるのも定評があります。
ジョブカン勤怠管理
KING OF TIME
「KING OF TIME」は株式会社ヒューマンテクノロジーズが提供するクラウド勤怠管理システムです。さまざまな働き方や目的に合わせた出退勤の打刻種類が豊富でPCやモバイル端末をはじめ、レコーダー、ICカード、生体認証などがあります。入退室管理や温度検知、アルコールチェック、チャットなどの連携機能も充実しています。
KING OF TIME
マネーフォワードクラウド給与
「マネーフォワードクラウド給与」は株式会社マネーフォワードが提供するクラウド給与計算ソフトです。小規模事業者～大手企業向けに勤怠集計データ等の勤怠管理や労務管理システムとの連携、自動計算、Web明細発行などの給与管理業務を効率化することができます。
マネーフォワードクラウド給与
給与奉行クラウド
「給与奉行クラウド」は株式会社オービックビジネスコンサルタントが提供するクラウド給与計算システムです。企業に応じて精度の高い給与手当の計算や検算機能が備わっており、的確な給与業務を支援します。従業員数の規模に応じてシステムを拡張することができ、ほかの奉行クラウド製品と併せて活用することで更なる業務効率化も可能です。
給与奉行クラウド
経費管理
経費管理サービスもペーパーレス化に大きく貢献しており、従来の経費管理は紙がベースでしたが、システムの導入によってPCやモバイル端末で承認フローを踏むという形で経費管理が効率化しています。またAI-OCR機能があるアプリで領収書の写真を撮影することで、領収書の情報を読み取りそのままシステムに取り込まれるため帳票処理の作業が効率化・簡素化しました。
HRMOS経費
「HRMOS経費」はイージーソフト株式会社が提供する経費精算システムで、20年以上の実績がある経費精算業界のパイオニアです。社内のさまざまな経費に関して申請から承認、支払処理を電子化し一元管理をすることができます。領収書等のタイムスタンプ付与や履歴検索なども可能です。インボイス制度や電子帳簿保存法などの法改正にも対応しています。
HRMOS経費
rakumoケイヒ
「rakumoケイヒ」はrakumo株式会社が提供するスケジューラーと連携することで経費の自動精算が可能になるクラウド経費精算システムです。乗り換えルートの自動検索機能や外部システムとの連携、法改正に対応しており、申請者や経理担当者の業務効率化に繋がります。
rakumoケイヒ
楽楽精算
「楽楽精算」は株式会社ラクスが提供するクラウド経費精算システムです。累計導入社数や電子帳簿保存法の対応社数が業界トップクラスを誇ります。大手～中小企業、ベンチャー企業など多くの業種で活用されており、カスタマイズの自由度が高いことやOCR入力など機能面が充実しています。
楽楽精算
まとめ
今回、HRテクノロジー（HRテック）の概要とともに代表的なサービスを厳選してご紹介しました。大手企業からスタートアップ企業まで多くの企業がHRテクノロジー（HRテック）サービスを開発・提供しており、ほかにも導入が進んでいるサービスはたくさんあります。これを機会に、気になるサービスなどがあればHRテクノロジー（HRテック）企業についてより深く調べてみてください。
reskilling.kotora.jp