〜PwCサステナビリティの現役パートナー・ディレクターに聞く〜 外資系 戦略・デジタルコンサルティングの経験を経てサステナビリティコンサルタントに転職した理由

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ゲストのご経歴

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PwCサステナビリティ合同会社
パートナー
PwC Japanグループ 
サステナビリティ・センター・オブ・エクセレンス

林 素明 様

[ 経歴 ]
2000年より20年以上にわたり、外資系コンサルティングファームのテクノロジー部門、戦略部門、製造・流通本部、デジタルコンサルティング本部において多数のプロジェクトを手掛け、デジタルコンサルティング本部においては7年以上にわたり、組織立上げから拡大まで携わる。オルタナティブデータ(センサーデータ、位置情報・SNS情報・画像情報など)を活用した新規サービスの構想立案・設計・構築を専門とする。

2021年より社会課題解決型のスタートアップのCOOとして経営全般を統括。ESG投資ファンド・インパクト投資ファンドからの資金調達を事業責任者として推進。

2022年より現職。デジタルとサステナビリティを統合する領域の強みを生かし、企業のサステナビリティ活動の財務インパクト評価を基にしたサステナビリティ戦略の立案などの経験を有する。

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PwCサステナビリティ合同会社
ディレクター
PwC Japanグループ 
サステナビリティ・センター・オブ・エクセレンス

伊藤 亮太 様

[ 経歴 ]
新卒で金融系シンクタンクに入社。気候変動対策やエネルギー関連のプロジェクトに従事し、官公庁への政策立案支援や民間企業への調査・コンサルティングを担当。

外資系戦略コンサルティングファームにて、民間企業のコンサルティングに従事。主に電力・エネルギー関連企業を担当し、マネージャーとして全社戦略立案や業務改革、デジタルトランスフォーメーション等の幅広いテーマをリード。

その後、データ×インフラ業界をテーマとしたスタートアップ企業にCOOとして参画し、プロダクト開発やマーケティング、経営全般に関与。

2022年より現職。現在は主に、サステナビリティの視点を融合した経営戦略の立案および経営管理の仕組み構築支援を行っている。

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PwCサステナビリティ合同会社
ディレクター
PwC Japanグループ 
サステナビリティ・センター・オブ・エクセレンス

甲賀 大吾 様

[ 経歴 ]
国際協力機構(JICA)において、主に自然資源管理分野の技術協力プロジェクトに従事したのち、世界銀行において、環境専門官としてカーボンファイナンスのプロジェクト等を手掛ける。

その後、外資系戦略コンサルティングファームにおいて、製造業、ヘルスケア、公共セクターのクライアントに対するコンサルティングに従事。事業戦略立案・実行支援、PMI実行支援、調達コスト削減等の幅広いテーマを担当。

2023年より現職。サステナビリティ戦略立案等の案件を担当。

インタビュアー

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株式会社コトラ
パートナー

宮崎 達哉

[ 経歴 ]
信州大学工学部卒、ゼネコンでの施工管理者を経験した後、三重県庁にて産業政策の企画・運営業務に従事。県庁在籍中に、経済産業省資源エネルギー庁及びNEDOにてエネルギー政策に係る新規事業立案や規制・制度の合理化に従事。デロイトトーマツグループでの地方創生及び教育分野のコンサルティング業務を経て現職。

[担当業界]
ESG/サステナビリティ領域、シンクタンク、コンサルティングファーム、監査法人、パブリックセクター、教育、経営層、管理系人材、技術者

ゲストのキャリアのお話

コトラ宮崎:
本日は、PwCサステナビリティ合同会社から、パートナーの林様、ディレクターの伊藤様、ディレクターの甲賀様の3名をお迎えしてお送りします。
外資系戦略・デジタルコンサルティングの経験を経て、サステナビリティコンサルタントに転職した理由ということで、議論をしていきたいと思います。

まず自己紹介を兼ねて、キャリア、現職のミッションについて教えて下さい。林様、お願いします

林様:
私は大学、大学院で自動車の内燃機関の研究所で、内燃機関の熱効率の向上や、内燃機関とEVのWell-to-WheelでのCO2排出量の比較や、自動車の製造から廃棄までのライフサイクルアセスメント(LCA)の研究をしており、もともと環境問題については高い意識を持っていました。

卒業後、2000年に外資系コンサルティングファームに入社し、テクノロジー部門で2年、戦略部門で7年、インダストリーサイドの製造流通本部で3年、デジタルコンサルティング本部の立ち上げから拡大まで7年の、合計約20年間勤めました。

その後、社会課題解決型のスタートアップ企業に転職し、COOとして経営全般を統括していました。そこで、ESG投資ファンドやインパクト投資ファンドからの資金調達を事業責任者として推進する中で、資金の供給側からサステナビリティの流れが加速するのを体感して、自分のキャリアとしてやっていきたいと思い、PwCサステナビリティ合同会社に昨年参画しました。

現在はデジタルとサステナビリティの領域を融合するチームで、サステナビリティ活動の財務インパクト評価を基にした戦略立案を担当しています。

コトラ宮崎:
元々は工学系のバックグラウンドをお持ちだったということで、サステナビリティのポジションの増加に伴い、こちらの領域に参入したいという工学系のバックグラウンドを持っている方々の参考にもなると思います。ありがとうございました。
次に伊藤様、お願いします。

伊藤様:
私にとってPwCサステナビリティは4社目になります。

大学、大学院と工学系で、エネルギーや環境の研究をしていました。大学院の授業で、環境政策や環境経済の考え方が面白く、環境課題の解決がしたいと思い、新卒でシンクタンクに就職しました。
そこで、経産省や環境省の方をお客さまにしながら、脱炭素系の制度設計や制度運営をしていました。

その後、戦略コンサルティングファームに転職をして、一般的な民間企業向けの戦略コンサルティングを8年くらい経験しました。主にエネルギーや電力業界を担当し、全社戦略や業務改革、デジタルトランスフォーメーションなど幅広いプロジェクトをリードしていました。

その間に2人子どもが生まれ、2回長期の育休を取得しました。子育てをしっかりしながらコンサルティングをしていくというのが、私の大事にしている部分でもあります。

その後、3社目は創業間もない社会課題解決系のスタートアップ企業で、データ✕インフラ設備(インフラ業界の課題をデータや市民の力を使って解決)の会社にCOOとしてジョインし、さまざまな業務を担当しました。

その後4社目としてPwCサステナビリティに参画し、企業の経営戦略にサステナビリティの観点を入れて戦略を作り、その実行を伴走して支援していく、まさに「企業改革のサポート」をしています。

コトラ宮崎:
ありがとうございます。では次に甲賀様お願いします。

甲賀様:
まず私は文系で、環境問題に関心があり「サステナビリティ・ディベロップメント」という概念に出合いました。
そこで途上国の持続可能な開発に関心を持って、JICAに新卒で入り、自然資源管理分野の技術協力プロジェクト等に従事していました。

その後世界銀行に転職し、ワシントンDCで主に環境スペシャリストとしてカーボンファイナンスのプロジェクトを手掛けていました。

そのうちに自分のルーツである日本に貢献したいという思いが強くなり、世界銀行を飛び出して勉強をし直した上で、帰国して外資系のコンサルティングファームに転職しました。
そこではサステナビリティから離れて、製造業、ヘルスケア、公共セクターの支援に8年程従事しました。

いい歳になり、今後のキャリアを考えた時、自分の最初の志である「サステナビリティのアジェンダに特化してコンサルティングを行っていくこと」が、自分が一番やりたいことで、自分のキャリアを活かせることだと思い、2023年にPwCサステナビリティに転職しました。

コトラ宮崎:
理系の方、文系の方、国際的なバックグラウンドをお持ちの方など、さまざまな方にご活躍いただけるチャンスがあるということですね。ありがとうございます。
ではまず、PwCサステナビリティの全体像の説明からお願いします。

林様:
PwCは近年、拡大を続けて、グローバルで30万人、日本で1万人くらいのメンバーを擁しています。

会社のパーパスが「社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する」ということで、自分達自身がサステナブルな存在になることを目指していることが、他ファームと比べてユニークなところです。

PwC Japanグループには、「コンサルティング、アシュアランス、タックス、アドバイザリー、リーガル」という5大サービスがあり、さまざまな分野のサービスを提供していますが、PwCの注力するプライオリティサービスがあり、その一つの柱がサステナビリティです。

サステナビリティは、各サービスの協働なくしては実現しないので、私達は各サービスの横串のハブ機能として “Sustainability Center of Excellence (以下CoE)” という組織を立ち上げました。具体的には、R&D、社内外のマーケティング、スキルアップ活動等をリードしながら、プロジェクトのデリバリーを行っています。

サステナビリティサービスには「サステナビリティ」「トランスフォーメーション」「レポーティング」という大きく3つの柱があります。

投資家向けの報告であるレポーティングはPwCあらた有限責任監査法人の機能ですが、サステナビリティ案件には「ストラテジーからトランスフォーメーション」と「レポーティングからトランスフォーメーション」のPathがあります。CoEは主に前者で、CxOと伴走してSX戦略を立案しています。
サステナビリティの活動がどうやって会社の利益につながるのか、トレードオフをどう解決するか、という難しさを解決しながら、戦略を中心に話をつなげるのがストラテジーの特色です。

コトラ宮崎:
CoEはPwC Japanグループの中で、R&Dも含め中核的な存在ということで、組織の人数は何名くらいでしょうか?

林様:
現在、65人くらいで、前年度比2倍弱になっており、引き続き拡大中です。

コトラ宮崎:
社内のコンサルやFASから異動される方もみえますか?

林様:
そうですね。社内で異動してこられる方もいますが、外から転職されて来る方のほうが多いです。

コトラ宮崎:
トップ企業に先進的なサービスを提供するということで、色々なバックグラウンドを持った方が、色々な経験、知見を出し合いながら、高度なサービスを提供するというのが特徴になりますか?

林様:
おっしゃる通りです。

戦略・デジタルコンサルティングの経験を経て何故サステナビリティ?

コトラ宮崎:
ここからは対話形式で、戦略デジタルコンサルの経験を経て、なぜサステナビリティの領域に参画されているのかというお話をお伺いしたいと思います。

またコトラでも5年程前からサステナビリティの分野のご支援に力を入れさせて頂いていますが、コンサルティングファーム、金融機関、事業会社さんのポジションも増えており、2017年以降求人が毎年倍増しております。非常に大きなムーブメントが起こっている領域ですが、このムーブメントをどういうふうに捉えられているかをお伺いしたいと思います。

伊藤様:
サステナビリティを取り巻く状況、主に企業の変化についてお話させて頂きます。
サステナビリティに対する、消費者や社会の考え方の変化に伴い、企業の考え方も大きく変わってきています。

これまで長年にわたり、サステナビリティは規制対応やCSRなど守りの姿勢での環境社会課題解決で、企業の本業を通じて生み出す価値とは離れた部分の活動でした。
その考え方が今は変わってきており、一番下に「環境」、その上に「社会」、さらに上に「企業の経済活動」があるという3段階の構造として捉えられています。
土台である「環境」や「社会」を毀損していくことは、自分たちのビジネスそのものを毀損していくことになるという考え方が主流になってきています。

ビジネスを持続・拡大していくためには社会・環境から搾取して毀損していくのではなく、社会・環境に対しても価値を見いだし持続させていく必要があります。
そうしないとビジネスも拡大できないので、経営とサステナビリティが不可分になってきているというのが大きな変化だと思います。

日本企業はグローバルの先進企業と比べると、やや出遅れていますが、私たちがご支援させていただいている非常に志の高い企業の皆様は、正に高みを目指して試行錯誤されています。サステナビリティをコストで捉えていたところを、トランスフォーメーションの良い機会として捉え、活用していこうという企業が多いと思います。

サステナビリティ全体の流れが経営の中心に据えられるようになり、人材マーケットも含め大きな動きになっていると思います。

コトラ宮崎:
伊藤様は、新卒でシンクタンクに入られて、エネルギー・環境分野のコンサルをされたということですが、当時従事していたプロジェクトの質と今のプロジェクトの質を比べると、全く違うものですか?

伊藤様:
そうですね。全く違いますね。私もシンクタンクで、メインで政策側、半分は民間のプロジェクトに関わっており、その頃は規制対応のため粒々にトピックに対応していました。テーマも単一で小規模でしたし、環境部の方とお仕事することが多かったですが、今は事業企画やCxOの方と一緒に仕事をすることが多いです。
質も大きさも、全然違うものになってきているという実感があります。

これは私がPwCサステナビリティに入って、実際にプロジェクトに携わる中で驚いている部分でもあります。

コトラ宮崎:
戦略コンサルの時ともかなり違いますか?

伊藤様:
戦略コンサルの時はサステナビリティテーマを扱っていなかったのですが、戦略コンサルの時と、働き方やアプローチ、会社全体を動かすというところは近いです。戦略コンサルがサステナビリティテーマをメインでやっているというイメージです。

ビジネスとしての魅力や可能性

コトラ宮崎:
ありがとうございます。
サステナビリティ領域に関して、ビジネスとしての魅力や可能性を感じられたのかと思いますが、そのあたりはどのように捉えていらっしゃいますか?

甲賀様:
ビジネスの可能性は非常に大きいと思います。

サステナビリティが民間企業のメインアジェンダになってきています。前職の時(2018年頃)から、サステナビリティ案件にときどき携わる機会があり、サステナビリティのアジェンダの重要性が非常に大きな勢いで増していくことを感じていました。しかし、それ以外のテーマも扱っていたため、サステナビリティに常にダイレクトに関われる環境ではありませんでした。
そこで、もともと自分のやりたかったことに、常に全力を注げる環境を探してPwCサステナビリティに転職しました。今、とてもやりがいを感じています。

なお、現在、引き合いが非常に多く、仕事を全部は受けられない状況で、サステナビリティの盛り上がりを実感しています。

コトラ宮崎:
サステナビリティの領域は公的な色合いを持っているところが果たす役割も非常に大きいと思いますが、より民間でできることが増えてきたということでしょうか?

甲賀様:
おっしゃる通りです。前職での仕事も非常にやりがいがありましたが、最終的には環境や社会のインパクトが大きい民間セクターを変える必要があります。
PwCサステナビリティではそこに関わって行けるので非常にやりがいを感じています。

コトラ宮崎:
林様にもお伺いしたいのですが、ESG投資やインパクト投資の動きがより一層高まってきており、求人も増え始めています。民間企業としてもこういうところを利用するメリットが非常に大きくなっているということでしょうか。

林様:
おっしゃる通りです。
私も数年前までは、ESGがどのようにコンサルに関わるのか理解していませんでした。しかし、前職でCOOとして資金調達をした時に、10社以上のVCと交渉をした際に、リードをしてくれたファンドがESG投資とインパクト投資のVCで、彼らは企業価値のバリュエーションの仕方が全然違うことを知りました。

社会課題解決か環境への貢献をバリュエーションに織り込んでくるのですが、結果として非常に高いバリュエーションをしてもらえたのは自分にとって大きな衝撃でした。
スタートアップのバリュエーションも全然違うということは、上場企業の企業価値への影響もどんどん今後出てくることを実感しました。

そこで上場企業の企業価値に対する、SDGsやESGやサステナビリティの活動のメカニズムがもっと知りたくなり、そこをコンサルティングする価値はもっとあると思い、自分の中での大きなムーブメントになりました。

コトラ宮崎:
バリュエーションの仕方が全く違い、今まで評価されにくかったところが、逆に長期的に見れば評価されるようになるということですね。ありがとうございます。

では甲賀様、前職の公的機関の方たちも民間のサステナビリティに興味がある方も多いと思いますが、民間でやることの面白さをどのように考えていらっしゃいますか?

甲賀様:
仕事の本質はあまり変わらないと思います。
当時のクライアントは途上国の政府でしたが、課題を解決するために一緒に議論をして、プロジェクトの設計、実行支援をしていました。私たちも民間企業のサステナビリティの課題について、知恵を絞ってソリューションを実行していくのは大きな共通点です。

違いは、アジェンダの中身で、民間企業の考えている課題はクライアントごとにバラエティに富んでいて、それぞれに違う解をカスタマイズする必要があります。そこで色々なことを自分自身が吸収して、それをまた他のクライアントにも提供していけるという醍醐味が、民間企業を相手にする面白さです。また仕事のサイクル(速さ)が全然違います。

公的機関から移ってきた方などは最初苦労するところかもしれませんが、本質の部分では共通していますし、当社内でも私以外の公的機関出身者が複数名いますので、安心していただければと思います。

PwCサステナビリティを選ばれた理由

コトラ宮崎:
話題を変えまして、3名とも戦略コンサルファームのご経験を経て、今のPwCサステナビリティにご転職をされていますが、サステナビリティのポジションが非常に増える中で、PwCサステナビリティを選ばれた理由、魅力を教えて下さい。まず、甲賀様お願いします。

甲賀様:
理由を3つに分けてお話します。

まず、私は環境分野の専門知識があったので、サステナビリティのアジェンダに対して本気でコミットされて、早い時期から取り組まれていたPwCサステナビリティに関心を持ちました。

次に、転職を考えた時にいくつかお声掛けを頂いたところもありましたが、面接を進める中で、PwCとフィーリングがとても合いました。それは本気でサステナビリティにコミットしてきた、志が共通する方たちが面接をしてくださり、非常に良い印象を受けたからです。

最後に、実は伊藤さんとは前職が同じで、面談の時にサステナビリティのトランスフォーメーションができるか尋ねたところ、自分の想像以上に従事できていると聞き入社を決めました。
入社後は、伊藤さんの話を実感し、充実した毎日を送っています。

コトラ宮崎:
会計系のグループは、開示関連に強みがあると思われがちですが、PwCサステナビリティの強みや、補完関係を教えて頂けますか。

伊藤様:
冒頭の林さんの話と関連しますが、私たちはサステナビリティを「ストラテジー」「トランスフォーメーション」「レポーティング」の3段階で進めています。他の監査法人ではレポーティングのところから入っていくことが多いですが、PwC全体としては全てができるところが大きな強みです。特にCoEでは最初のストラテジー、実行のトランスフォーメーションに非常に注力しているところが大きな特徴です。
それが可能な理由は、サステナビリティに本気で取り組んでいる歴史が長いので、知見が深く広いからだと思います。

加えて、ストラテジーに入っていくためにCxOのアジェンダにしっかり入り込んで行く必要がありますが、CxOと密にコミュニケーションを取れる体制になっていたり、そこから案件を創出できたりするような知見があり、エキサイティングなプロジェクトができていると思います。

コトラ宮崎:
ありがとうございます。戦略となるとStrategy&と連携されていると聞きましたが、いかがですか?

伊藤様:
おっしゃる通り連携しています。私たちはPwC Japan全体のサステナビリティビジネスと知見を高めていくという役割を担っているので、サステナビリティの新しい案件開拓は私たちの役割ですが、デリバリーなどはStrategy&やPwCコンサルティング等の他チームと連携して進めています。

コトラ宮崎:
「戦略とトランスフォーメーションならPwCサステナビリティ」ということをひしひしと感じます。伊藤様がPwCを選択された理由もお聞かせ下さい。

伊藤様:
私が選んだ最大の理由は、「サステナビリティに対する本気度」が抜群に高かったことです。
リーダーを始め、メンバー全員がサステナブルな社会を実現したいという強いパッションを持って取り組んでおり、その結果一体感のある良いチームになっているところが決め手でした。

サステナビリティは難題であり、社会を変えていくという志を共にするメンバーと取り組んでいきたかったので、そこが一番の決め手になりました。

コトラ宮崎:
本気度がキーワードになっていると感じます。サステナビリティは非常に難しいテーマだと思いますが、本気度を実際感じる場面について教えて下さい。

伊藤様:
面接の時から感じましたし、チームの黎明期からしっかりとチームを組成して、駆け回っていた経験を聞くと、チームとして誠実に取り組んできたことを実感します。

コトラ宮崎:
数年前までサステナビリティは、ビジネスとして難しかった時期も長い中で、粘り強く、駆けずり回りながら取り組んで来られたということですね。
林様も、転職の経緯を教えて頂けますか?

林様:
まず、BIG4は開示まで手掛けており、組織にノウハウが溜まっている点で、他コンサルとは違うと思いました。

BIG4の中では、戦略系2社と開示系2社に色が分かれますので、戦略系2社に絞りました。その中で、PwCは組織間の風通しが良いと感じました。前職でデジタル本部を立ち上げる際に、横串を通す組織特有の難しさを身を持って感じていたので、「横串が通っていて動きやすい」と感じたPwCサステナビリティに入社を決めました。

活かされる戦略コンサルタントの経験

コトラ宮崎:
組織がうまく組み合わさっているという実感があるということですね。

ここでテーマを変更して、3名とも戦略コンサルの経験があるということで、どういった経験やスキルが今の仕事に活かされていますか?

林様:
まず、コンサルティングの今までの経験は必ず活きると思います。
加えてサステナビリティテーマへの興味や、熱意も仕事に活かされると思います。

私ももともとエンジニアで、エンジンの熱効率を高める技術を研究していましたが、社会で求められるスキルを身に付けるため、コンサル会社に入りました。

しかしスタートアップでの資金調達の経験で、環境や社会インパクトを生み出す会社にお金が流れる仕組みが機能し始めていることを知って、改めて自分の本来の夢に向かってチャレンジしたくなったという経緯です。
スキル以外の何かしら想いのある方にフィットする仕事だと思います。

コトラ宮崎:
私も候補者の方々とお会いしてきて、どこかで原体験を持っている方がこの領域に関心を持って頂いているケースが多いと感じています。

当時はやりたいけど、ビジネスとして追求する確信は持てなかったけれど、今だったらやれるという思いで転職を考えられている方が多いと思います。

それでは伊藤様、PwCでサステナビリティ領域のキャリアを磨いていく価値はどういうところにあるのか教えて下さい。

伊藤様:
サステナビリティ領域でキャリアを磨く醍醐味は、サステナビリティの求人も増えており、経営とサステナビリティの融合が必要不可欠な時代になっており、この裾野はさらに広がっていくことだと思います。サステナビリティ✕経営にしっかり関われるキャリアは、非常に今後パワフルになっていくと思います。

ただ、サステナビリティ✕経営と言ってきましたが、生物多様性がやりたい人、脱炭素がやりたい人などもウェルカムです。専門的に1つの領域を突き詰めたい人も、サステナビリティ領域全般をやりたい人も、個人の志向が尊重されますので、どちらのタイプの方も柔軟にキャリアデザインして頂けると思います。

専門的にやりたい人、全般的にやりたい人、両方の人たちがいるのが私たちの強みです。

視聴者からのQ&A

コトラ宮崎:
ここからは、視聴者の方からの質問に移らせて頂きます。
まず、今PwCサステナビリティにはどのようなバックグラウンドの方がいらっしゃいますか?

伊藤様:
さまざまなバックグラウンドの方がいますが、コンサル経験者、未経験者、約半々です。コンサル経験者の方々は、戦略系コンサルファーム出身の方、他のBIG4出身の方、環境コンサル出身の方などさまざまです。コンサル未経験の方々も、事業会社出身の方、サステナビリティ部出身の方、金融機関出身の方、国際機関出身の方などさまざまです。

コンサル経験者の方々は、比較的早くキャッチアップされますが、未経験の方々も成長意欲のある方は大歓迎です。色々な研修や、プロジェクト内で教え合ったりする環境は非常に整っていますので、コンサル経験者、未経験者どちらの方もウェルカムです。

コトラ宮崎:
コンサル経験はあるけれどサステナビリティの専門知識がない方もいらっしゃると思いますが、多様性が増えるとお互いを高め合える取り組みも大事になってくると思います。専門知識を高める取り組みとしては、どの様なものがありますか?

伊藤様:
ご自身が専門性を高めていきたいということになれば、そういった専門性を使うプロジェクトにアサインされて、プロジェクトの中で学びながら成長していくことになると思います。

自分の専門領域しか分からなくなってしまってもいけませんし、そこに至るまでのベースの知識習得もあると思いますので、サステナビリティ全般に関する研修素材や別の領域の専門メンバーがチームメンバー向けに情報共有していたりもします。ご自身の専門も高めつつ、専門外のことも横断的に高められる環境があります。

コトラ宮崎:
ありがとうございます。
それでは次に林様、選考のポイントを簡単に教えて下さい。

林様:
ベースとしてコンサルタントに求められる要件と人間性です。
それに加えて、サステナビリティ領域への興味、熱意です。

コトラ宮崎:
簡単にワークスタイルについても教えて下さい。

伊藤様:
CoEチームは各自の自主性や自律性を重視するカルチャーがあります。
「経営コンサル=軍隊的な激しいカルチャー」というイメージとは全然違います。

私は保育園に通う子どもが2人おりますが、世の中の男性としてはトップクラスに家事育児に参加できていると思います。

プロフェッショナルとしての価値を出すことは当然求められますが、そういった働き方、考え方を非常に尊重してくれるチームです。個人の働き方や価値観は非常に重視されます。

コトラ宮崎:
働き方もサステナブルということですね。
では、報酬面に関して、答えられる範囲でお願いします。

林様:
常に競争力のある報酬水準を維持できるように、他社と比較した上で、十分コンペティティブなオファーになるようにしておりますのでご安心下さい。

候補者へのメッセージ

コトラ宮崎:
私もご支援する中で、非常に競争力があると感じる場面が多いですので、ご検討中の方はぜひよろしくお願いします。
最後に候補者の方たちへ一言ずつメッセージをお願いします。

甲賀様:
私は入社後、日は浅いですが、本当に良い組織だと実感しています。

私たちのチームの5つのバリューの内の1つに “Be Connective” というものがあります。多彩な才能と連動し、一人ではできない変化を起こそうというのを私たちの組織は体現しています。

戦略ファームで見受けられる “Be Competitive” とは全然違い、連帯を重視してみんなで高めあっていこうという雰囲気がありますので、ぜひ皆さんにもお越しいただければと思います。

伊藤様:
私たちのチームが掲げている5つのバリューの上に「SXを通じて、新しい価値をスケールをもって生み出し、ビジネスや社会のチェンジメーカーになる」というミッションがあります。クライアントのニーズに応えること以上のことをして、社会を本気で変えていこうと思っています。
そういった考え方に共感して頂ける方は、ぜひご検討いただければと思います。「サステナビリティ✕経営戦略」やCEOアジェンダ等エキサイティングなプロジェクトも多いので、ぜひよろしくお願いします。

林様:
私は20年以上のコンサル経験から、コンサルティング業界の変遷を内部から見てきました。その中で、個人のスキルを磨くことと同等かそれ以上に重要なのは、時代ごとに成長する市場に自分の身を置くことだと思っています。

そういう意味では今後5年、10年はサステナビリティ領域が間違いなく市場になります。そこになるべく早く身を置くことで得られる経験が、人生の中で役に立つと思いますので、ぜひ一緒にやっていければと思います。

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この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)