コトラ（広報チーム） 
大学院生の履歴書でよくある疑問
卒業と修了の基本的な違い
大学院生が履歴書を書く際に最も混乱しがちなポイントの一つが、「卒業」と「修了」の違いです。一般的に、「卒業」とは学部（大学）の課程を修了した際に使う表現であり、「修了」は大学院の課程を終えたことを意味します。この違いをしっかり理解しておくことで、履歴書作成時に正しい表現を記載することができます。特に、大学院に進学しない学部生の場合は「卒業」の表記で問題ありませんが、大学院を修了した場合は必ず「修了」という表現を用いる必要があります。
履歴書作成時の「卒業」と「修了」の選び方
履歴書を作成する際には、自身の経歴に基づいた正しい用語を使用することが重要です。大学院修了者の場合は「修了」、学部卒業者の場合は「卒業」と記載するのが正確な書き方です。特に注意すべきなのは、大学院についての記載では「修了」を忘れずに使うことです。間違って「卒業」と記載してしまうと、採用担当者に学歴の正確性を疑われる可能性があるため注意が必要です。
「修了見込み」の使い方とは？
大学院をまだ修了していない場合、履歴書には「修了見込み」と記載するのが適切です。この表現は、特に就職活動中の大学院生が履歴書を作成する際に多く使用されます。「修了見込み」の記載によって、大学院での課程を期限内に終える予定であることを示すことができます。具体的には、例えば「〇〇大学大学院△△研究科 修士課程 修了見込み（20XX年3月）」と記載するのが一般的です。この書き方により、採用担当者に自分の学歴が進行中であることを適切に伝えることができます。
誤記によるトラブル事例と注意すべき点
履歴書の記載において誤記があると、思わぬトラブルを招くことがあります。例えば、大学院を修了しているにもかかわらず「卒業」と記載してしまった場合、採用担当者に誤解を与える可能性があります。また、修了の予定であるにも関わらず「修了」と記載してしまうと、学歴詐称と受け取られる場合もあるため、絶対に避けるべきです。正しい表記を用いながら、自分の学歴に合った内容を記載することが重要です。さらに、企業によって「見込み」の表現に対する解釈が異なる場合もあるため、不安な場合は事前に問い合わせたり、公式な説明を活用することをおすすめします。
学歴欄における「修了」と「卒業」の正しい書き方
学歴欄の一般的な記入ルール
履歴書の学歴欄は、自分の学歴を明確かつ正確に記載する重要な項目です。まず、学歴の記入は中学校または高校卒業から始め、最終学歴まで時系列順に記載します。ただし、転職の場合などでは中学校の記載を省略しても構いません。学校名や課程の名称は正式名称を用い、省略や略称を避けて記載してください。大学院の場合、「修了」という表現が適切で、「卒業」という表現は使用しません。
修士課程・博士課程の記載例
修士課程や博士課程を履歴書に記入する際、在籍した学部や研究科、専攻分野を含めた正式名称を用いることがポイントです。たとえば、「202X年○月 ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 修士課程 修了」と記載します。同様に博士課程の場合は、「博士課程 修了」と明記します。
もし博士課程に進学したものの博士号を取得していない場合は、「202X年○月 ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 博士課程 中途退学」と書く必要があります。また、修了見込みの場合については「修了見込み」と表記してください。
大学院中退の場合の書き方
大学院を学位取得前に中途退学した場合、その理由にかかわらず「中途退学」という文言を用います。この際、修士課程や博士課程で区別して記載してください。たとえば、「202X年○月 ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 修士課程 中途退学」と明記します。中退する理由については履歴書には記載せず、必要であれば面接の場などで説明する形が一般的です。
例文で学ぶ適切な記載方法
具体的な記入例を挙げると以下のようになります：
- 修士課程を修了した場合： 「2018年4月 ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 修士課程 入学」 「2020年3月 ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 修士課程 修了」 – 博士課程を修了した場合： 「2020年4月 ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 博士課程 入学」 「2023年3月 ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 博士課程 修了」 – 中途退学した場合： 「2019年4月 ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 修士課程 入学」 「2020年9月 ○○大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 修士課程 中途退学」
これらの記載例では、入学から修了（または中途退学）までの情報を具体的かつ正しく表記することが重要です。履歴書における学歴欄の記入は正確であるべきですので、自分の学歴に合った記載を行ってください。
エラーを避けるために知っておくべきポイント
最終学歴と履歴書の関係
履歴書の学歴欄を記載する際、大学院生の場合は最終学歴の書き方が特に重要です。大学院を修了している場合、学部卒業とは異なり「卒業」ではなく「修了」という表現を用いるのが正しいとされています。間違えて「卒業」と記載した場合、企業側に不正確な情報と捉えられる可能性があるため注意が必要です。
また、最終学歴を記載する際には学校名を正式名称で書くことが求められます。例えば、「〇〇大学大学院」などと明確に記載し、略称や通称を使用しないようにしましょう。最後に、学歴は中学校卒業から順を追って記載するのが一般的で、大学院までの進学情報を正確に記載することがポイントです。
転職や就職での書類審査の基本を押さえる
転職や就職において、履歴書は個人の重要な情報を示す公式な書類です。大学院生の場合、「修了」や「修了見込み」の記載ミスは選考過程で不利になることがあります。そのため、「履歴書 大学院 書き方」に関する基本を押さえ、企業の担当者に誤解を与えないように注意しましょう。
特に、記載内容は簡潔かつ正確であることが求められます。企業の書類審査では、学歴とともに職歴やスキルが重視されるため、履歴書全体の整合性を意識して作成することが必要です。転職の際には、特に大学院で習得した専門知識や研究経験が評価されることも多いので、それに基づいて学歴を含む記載内容を練ることをおすすめします。
海外大学院の場合の注意点
海外の大学院を修了している場合、履歴書への記載方法に特に注意が必要です。まず、出身校の正式名称を英語のまま記載するのが基本であり、日本での通称や訳語を使用しないことが望ましいです。また、英語表記の場合でも、日本の履歴書フォーマットに従って「修了」という表現を使用すると良いでしょう。
さらに、海外での学位取得が日本国内での学歴区分と一致しない場合があるため、自分の学位がどのように位置づけられるのかを事前に調べることが重要です。企業側に学歴の詳細を伝える補足資料を用意することで、誤解を防ぎ、よりスムーズな審査につながるでしょう。
企業担当者が読む際の視点を考える
履歴書を書く際は、どのように企業担当者に伝わるかを意識することも重要です。採用担当者が特に注目するのは、学歴や職歴の正確性と、その候補者の学術背景や専門性が企業にどう貢献するかです。そのため、大学院での研究分野や修得スキルが企業の業務内容やポジションに合致していることを簡潔に伝えることが求められます。
「修了」と「卒業」などを正しく記載することは、細部への配慮や履歴書全体の信頼性を高める重要な要素です。企業担当者にポジティブな印象を与えるためにも、正確性を重視した履歴書の書き方を徹底しましょう。
履歴書以外で大学院卒をアピールする方法
職務経歴書における学位の記載方法
職務経歴書は履歴書とあわせて提出する重要書類であり、学位や研究経験を効果的にアピールする場です。大学院生の場合、修士号や博士号の取得は専門性や研究能力の証明となるため、正式な名称を記載しましょう。たとえば、「2023年3月 ○○大学大学院 修士課程修了（修士（工学）取得）」のように記載します。専攻分野やテーマを簡潔に示すことで、採用担当者に専門的なスキルを伝えることもできます。
研究成果やスキルを具体的にアピールするコツ
研究成果は、大学院生が持つ大きなアピールポイントです。履歴書や職務経歴書に研究テーマの概要や具体的な成果を盛り込むことで、自身の専門性を証明できます。たとえば、研究で得られた成果を数値や実績として提示することが効果的です。また、研究に関連した技術や分析スキルも具体的に記載すると良いでしょう。採用担当者にとって、どのようにそのスキルが業務に役立つのかをわかりやすく説明することが重要です。
面接で「修了」や「卒業」を説明する際のポイント
面接で「修了」や「卒業」について説明する際には、履歴書や職務経歴書に基づき正確に伝えることが大切です。「修了」と「卒業」の違いをしっかり理解しておき、必要に応じて「大学院修了は、研究に集中して成果を出した証明です」といった形でアピールに繋げましょう。また、大学院で培ったスキルや経験が、応募先の業務にどのように貢献できるかを明確に伝える準備をしておくと説得力が増します。
オンラインプロファイルで学歴を活用する
近年、LinkedInなどのオンラインプロファイルはキャリア構築において欠かせないツールとなっています。履歴書に記載する学歴や研究経験をオンラインでも適切に記載することで、採用担当者の目に留まりやすくなります。特に大学院での研究テーマや成果、関連スキルを明記することで、専門分野での知識や実績を効果的にアピールできます。また、プロファイルを定期的に更新し、採用担当者が最新情報を確認できるよう維持することも重要です。
