コトラ（広報チーム） 
SPI英語とは？概要と重要性
SPI英語の基本概要と出題範囲
SPI英語とは、リクルートマネジメントソリューションズが提供する総合適性検査SPIの一部で、英語能力を測る検査です。具体的には、語彙力、英文理解力、そして長文読解力を評価する問題が出題されます。この英語検査は主に「テストセンター」と「ペーパーテスト」で実施され、特にWEBテスティングでは行われません。問題形式は択一方式で、高校卒業レベルの英語力が求められます。
テストセンターの場合、英語検査の実施時間は約20分で、問題数は受験者によって異なります。ペーパーテストの場合は30分で40問が出題され、1問あたり1分未満で解答する必要があるため、スピードと正確性が重要です。これらの内容から、効率的な対策が必要になります。
SPI英語が必要になる理由
適性検査で英語が課される背景には、企業が求めるスキルとして英語力が重要視されていることがあります。特に、総合商社や外資系企業、旅行業界など、国際的な業務や英語を使用する場面が多い業界では、SPI英語を適性検査の一部として組み込み、英語力を評価しています。具体的には、伊藤忠商事や住友商事、ゴールドマン・サックス、日本航空（JAL）、全日本空輸（ANA）といった企業が英語検査を実施しています。
また、SPI英語は単に英語の知識やスキルを測るだけでなく、入社後に必要な語彙力や読解力、さらには課題の解決能力や柔軟性があるかを判断するための指標として用いられます。このため、多くの企業でSPI英語の適性検査に通過することが、内定を得る上で重要なステップとなっています。
出題形式の特徴と企業が見るポイント
SPI英語の出題形式は、同意語・反意語問題、文章読解問題、文法に関する穴埋め問題などが典型的です。それぞれの問題は、受験者の語彙力や読解力、文法知識を総合的に評価するように構成されています。特に長文読解では、文章全体の理解度や重要な情報を素早く読み取る能力が試されます。
企業がSPI英語を通して確認したいポイントは、日常業務で求められる英語力を備えているかどうかです。たとえば、会議や文書作成で英語を使う場合に、適切に情報を処理できる能力や、相手に分かりやすく伝える能力があるかが見られます。そのため、結果が優秀であることは、仕事上でのスキルだけでなく、将来的な活躍を期待される要素として評価される可能性が高いです。
よく出る問題形式と例題解説
同意語・反意語問題の対策
SPI英語の中でもよく出題される形式が、同意語や反意語を見つける問題です。この形式では語彙力が試され、英単語の意味を深く理解していることが企業にとって重要な評価ポイントとなります。同意語問題では、出題単語に対して意味が近い単語を選ぶ必要があります。一方、反意語問題は真逆の意味を持つ単語を特定する形式です。
対策として、日常的に単語帳を活用し、多義語や類義語の習得に努めることが効果的です。また、過去の問題演習で出題された単語を頻出語彙リストとしてまとめて復習するのも有効です。具体例として、「abundant（豊富な）」に対する同意語を選ぶ問題では、「plentiful（豊富な）」が正解となります。一方で反意語は「scarce（乏しい）」となるため、このような関係性を整理して覚えましょう。
文章読解問題の対策と例題
文章読解問題は、SPI英語において受験者の総合的な英語力を測る重要な出題形式です。問題例としては、短めの英文を読み、それに関する内容を選択肢から選ぶ設問が多くみられます。ここでは文脈を理解する力や、素早く情報を読み取る能力が求められます。
効果的な対策には、日常的に英字新聞やウェブサイトの記事を読む習慣をつけることが挙げられます。また、問題集を使用して「要旨確認」「事実関係」「推論問題」といった異なる切り口から出題される問いに慣れておくことも重要です。例えば、英文で「The company’s profits rose significantly last year（その会社は昨年大幅に利益が増加しました）」という記述があった場合、「What happened to the company’s profits last year?」という問いに「They increased significantly」が正解となります。このように、英文全体の内容把握が求められます。
文法問題の出題傾向と例題
SPI英語での文法問題は、基本的な英文法の理解が試されます。特に、動詞の時制、品詞の使い方、主語と動詞の一致など、標準的な高校英語程度の知識が問われることが一般的です。この形式では、文法の正確さが企業にとって重要視されるポイントとなります。
対策には、基礎的な英文法書を一通り学習し、その後問題集で実践練習を重ねることが効果的です。疑問や間違いを見つけた場合は、それがどのルールに基づいているのかを改めて復習しましょう。典型的な例として、「He (go/goes/went) to school every day.」のような文が挙げられます。この場合、「goes」が三単現のルールを踏まえた正答となります。
頻出英単語リストと活用法
SPI英語では、特定の頻出単語を覚えておくことが高得点の鍵となります。この適性検査の特徴として、ビジネスの場面や一般的な会話で使われる単語が出題されるため、実用的な語彙を優先的に覚えることが重要です。
おすすめの活用法として、単語帳を使用して「同意語」「反意語」をセットで覚えると、記憶の効率が上がります。また、過去問を活用し、出題された単語をリスト化して復習しましょう。例えば、「achieve（達成する）」「analyze（分析する）」「assist（支援する）」などがよくみられる単語です。これらの単語はSPI英語だけでなく、一般的な適性検査英語の試験でも頻出するため、集中的に学習しておくことをおすすめします。
SPI英語対策法：勉強計画と使用する教材
効率的な勉強スケジュールの組み方
SPI英語の対策を効率よく進めるためには、事前にしっかりとスケジュールを立てることが重要です。まず、自分が受験する企業に英語の適性検査が含まれているかを確認し、試験日から逆算して計画を立てましょう。具体的には、試験日までの期間を「基礎固め」「応用練習」「模試実践」の3段階に分けるのがおすすめです。
基礎固め期間では、頻出単語の暗記や、同意語・反意語問題の練習を中心に進めます。次に、応用練習の段階では、文章読解や文法問題の出題形式に慣れることを目指します。最後に、模試や過去問題を使った実践演習を行い、本番に近い形で時間配分と解答スピードを確認しましょう。このような段階的なスケジュールを組むことで、効率よく実力を伸ばすことが可能です。
おすすめの問題集と参考書
SPI英語対策において、良質な問題集や参考書を選ぶことは非常に重要です。市販されているSPIの総合問題集には英語に特化したセクションが設けられているものが多く、初心者にも取り組みやすい設計です。例えば、『これが本当のSPI3だ！』や『最強のSPI対策本』は多くの受験生に利用されています。
また、英語単体での対策には、TOEIC関連の単語帳や市販の英単語帳も活用できます。特に、頻出する語彙や同意語・反意語がコンパクトにまとまっている『DUO 3.0』は効率よく勉強できる教材として人気があります。さらに、問題集を解く際には、すべての問題の解説をじっくり確認するようにしましょう。解説を読み込むことで、なぜその解答になるのかを理解し、同じタイプの問題が出題されても対応しやすくなります。
スマホでできるSPI英語の対策アプリ
忙しい就職活動中でも、スマホを活用すれば隙間時間に効果的な勉強が可能です。SPI対策専用のアプリには問題集と解説を効率的に学べるものが多くあります。例えば、『適性検査SPI英語対策アプリ』や『SPI英語模試』といったアプリは、語彙問題から文章読解まで幅広くカバーしているため、一通りの範囲を学習できます。
これらのアプリを使うことで、通勤・通学時間や休憩時間などの短時間でも勉強を進めることが可能です。さらに、アプリでは短時間で回答できるトレーニングモードがあるものも多く、飽きずに学習を続けられる工夫がされています。そのため、紙の参考書だけでなく、アプリも積極的に取り入れて効率的な学習を目指しましょう。
模試を活用して実践力を高める方法
模試を上手に活用することで、SPI英語の実践力を確実に高めることができます。本番と同じ環境や形式で模擬試験を受けることで、時間配分や集中力の維持をシミュレーションすることが可能です。また、模試を解くことで、自分の弱点を明確にし、集中的に強化する箇所を割り出すこともできます。
市販の問題集には模試形式が含まれているものも多いので、それらを利用するのがおすすめです。加えて、オンライン模試やアプリで提供される模擬試験に挑戦するのも良い方法です。模試の結果を振り返り、間違えた部分を復習しながら次回につなげることで、本番でも高得点を目指せるようになります。
テスト本番での注意点と心構え
時間配分のコツと効率的な解き方
SPI英語の試験は短い制限時間内で多くの問題を解く必要があるため、時間配分が非常に重要です。テストセンター形式では約20分、ペーパーテスト形式では30分という限られた時間の中で解き進めるため、1問あたりにかけられる時間は約1分未満です。まずは簡単に解ける問題から取り組み、難しい問題は後回しにすることを心がけましょう。同意語や反意語の問題は比較的短時間で解けるため、最初に解くことをおすすめします。長文読解問題に関しては、最初に設問を読み、必要な情報を的確に読み取ることで効率的に進めることができます。
直前準備で気をつけるポイント
試験直前の準備として、あまり新しいことに手をつけるのではなく、これまで学んだ内容を再確認することを重視しましょう。特に頻出英単語や苦手な問題の見直しを行うことで自信を持って試験に臨むことができます。また、受験会場や実施形式の確認も忘れずに行い、当日の混乱を防ぐようにしましょう。テストセンター形式の場合は、試験環境が事前に予想できないため、持ち物をしっかり確認し時間に余裕を持って移動してください。
緊張を和らげるテクニック
試験に対する緊張を和らげるためには、深呼吸をして自律神経を整えることが効果的です。また、「できる限り準備してきた」というポジティブな思考を持つことも大切です。SPI英語は適性検査の一部であり、その人の全てを評価するものではないため、完璧を目指そうとせず、リラックスして受験しましょう。さらに、試験開始前に会場で席に座った後、適度に首や肩を回したりすることで体をリフレッシュさせると集中力を高められます。
本番後の振り返りで次回に活かす方法
SPI英語の試験が終わった後は、必ず振り返りを行いましょう。得意だった問題や時間配分、苦手だった問題について記録を残しておくと、次回の適性検査対策に役立ちます。また、語彙や文法の知識が不足していたと感じた場合は、試験を通じて浮き彫りになった弱点を克服するための計画を立てましょう。定期的に模試を受けることで進捗を測り、次回までにさらに実力を高めることが可能です。
