未経験から投資銀行へ転職できる?必要なスキルや選考対策を解説

投資銀行とは?転職前に知っておきたい基礎知識

投資銀行の仕事内容

投資銀行は、企業や官公庁などの法人顧客に対して、M&A(企業の合併・買収)や資金調達、IPO(新規株式公開)などに関するアドバイザリーサービスを提供する金融機関です。企業の経営戦略や成長戦略に深く関わり、金融面から企業価値の向上を支援します。

なお、「投資銀行」と「投資銀行部門(Investment Banking Division:IBD)」は厳密には異なります。投資銀行は金融機関全体を指し、その中にはリテール営業やマーケット部門、資産運用部門などさまざまな部門があります。このうち、M&Aや資金調達、IPO支援などを担当するのが投資銀行部門(IBD)です。一般的に「投資銀行へ転職する」という場合は、この投資銀行部門への転職を指すことがほとんどです。

投資銀行部門は、大きく「カバレッジ」と「プロダクト」の2つの機能に分かれます。カバレッジは担当企業との関係構築や経営課題の把握を行い、M&Aや資金調達などの提案を担当します。一方、プロダクトはM&Aや株式・債券による資金調達などの専門領域を担当し、案件の実行を支援します。両者が連携しながら、大型のM&Aや資金調達案件を進めています。

日系と外資系の違い

投資銀行は、大きく日系と外資系に分けられます。どちらもM&Aや資金調達などを支援する点は共通していますが、組織文化や評価制度、求められる人材には違いがあります。

日系投資銀行は、顧客との長期的な関係構築を重視する傾向があります。新卒採用が中心で、中途採用でも長期的な活躍を見据えた採用を行う企業が多く、金融機関や事業会社での経験を評価するケースも少なくありません。

外資系投資銀行は成果主義の色合いが強く、専門性や実績が重視されます。若いうちから大規模な案件を担当できる機会がある一方で、高い成果が求められる環境です。また、海外拠点とのやり取りや海外案件を担当することもあるため、英語力が求められる場面も多くあります。

転職市場では、どちらも中途採用では即戦力を求める傾向があります。ただし、日系投資銀行ではポテンシャルを評価した採用を行うケースもあり、法人営業や財務、経営企画、コンサルティングなどの経験を生かして転職する人もいます。自身の経験やキャリアプランに合わせて、日系・外資系のどちらが適しているかを検討することが大切です。

「未経験」の意味と転職しやすいキャリア

投資銀行の中途採用では、投資銀行業務の経験がなくても、関連する実務経験や専門知識を持つ人が採用されるケースも多くあります。

たとえば、証券会社や銀行での法人営業、事業会社の財務・経営企画、コンサルティングファーム、FAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)などで培った経験は、投資銀行でも生かしやすいとされています。こうした職種では、企業分析や財務知識、経営層との折衝経験など、投資銀行業務と共通するスキルを身に付けられるためです。

一方で、金融業界未経験から転職できる可能性もゼロではありません。ただし、その場合は財務・会計の知識や英語力に加え、法人営業やコンサルティングなどで培った高い提案力や分析力を示すことが求められます。

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未経験から投資銀行へ転職するために必要な準備

求められるスキル

投資銀行では、財務・会計の知識に加え、分析力やコミュニケーション力など、さまざまなスキルが求められます。中途採用では即戦力として活躍できる人材を採用するケースが多いため、これまでの業務で培ったスキルをどのように生かせるかが重要です。

まず必要となるのが、財務・会計の基礎知識です。投資銀行では企業価値の評価や財務分析、資金調達の提案などを行うため、財務諸表を読み解く力や企業分析の知識が不可欠です。M&Aに関する基礎知識やバリュエーションへの理解も身に付けておくと、選考時のアピールにつながります。

また、顧客企業の経営課題を把握し、最適な提案を行うためには、コミュニケーション力も重要です。営業職やコンサルタント、経営企画などで培った提案力や折衝力は、投資銀行でも評価されやすいスキルといえます。

外資系投資銀行や海外案件を扱う部署では、英語力が求められることもあります。海外拠点とのやり取りや英文資料の作成・読解が発生するためです。一方、日系投資銀行では、担当する部署や案件によって英語の使用頻度は異なります。応募先の業務内容を確認したうえで、必要なレベルを把握しておくことが大切です。

身につけておきたい知識・資格

投資銀行への転職を目指す場合は、財務・会計やM&Aに関する知識を身に付けておくと、業務への理解を深めやすくなります。選考でも学習意欲があることを示せるため、未経験者にとってはプラスの要素になるでしょう。

学習方法としては、書籍やオンライン講座を活用するほか、日商簿記などの資格取得を目指す方法があります。特に日商簿記2級は、財務諸表の読み方や商業簿記・工業簿記の基礎を学べるため、財務・会計の知識を身に付けたい人に適しています。

より専門的な知識を身に付けたい場合は、企業価値評価(バリュエーション)やM&A、ファイナンスに関する講座を受講するのも有効です。実務で使われる考え方や分析手法を学んでおくと、面接で業界への理解や学習意欲を伝えやすくなります。さらに専門性を高めたい場合は、CFA(Chartered Financial Analyst)などの国際資格に挑戦する選択肢もあります。

また、外資系投資銀行や海外案件を扱う部署を志望する場合は、英語力の向上にも取り組みましょう。TOEICなどのスコアは英語力を示す一つの指標になりますが、実際の業務では英文資料の読解やメールのやり取り、会議への参加などが求められるため、実務で使える英語力を身に付けることが重要です。

職務経歴書でアピールすべきポイント

投資銀行への転職では、これまでの経験が投資銀行の業務にどのように生かせるかを具体的に示すことが重要です。未経験の場合でも、業務内容との共通点を明確に伝えられれば、採用担当者に自身の強みをアピールできます。

たとえば、法人営業の経験がある場合は、顧客の課題を分析して提案した経験や、経営層との折衝経験などを具体的に記載するとよいでしょう。事業会社の財務や経営企画であれば、予算策定や資金計画、投資判断に携わった経験が評価される可能性があります。コンサルティングファームであれば、企業分析や課題解決、プロジェクトマネジメントの経験が強みになります。

実績を記載する際は、「売上〇%増加」「年間〇件の法人顧客を担当」など、数値を交えて成果を示しましょう。具体的な数字を用いることで、自身の経験や貢献度を客観的に伝えられます。

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選考で評価されるポイント

20代・30代で求められる経験の違い

投資銀行の中途採用では、20代と30代で期待される役割が異なる傾向があります。

20代では、ポテンシャルも評価対象となるため、関連業務の経験が浅い場合でも、学習意欲や成長性を評価して採用されることがあります。特に、法人営業や財務、経営企画、コンサルティングなどの経験があれば、投資銀行で生かせるスキルとして評価される可能性があります。

一方、30代では、即戦力としての活躍が期待されるケースが増えます。そのため、これまで担当したプロジェクトや実績に加え、専門知識やマネジメント経験なども評価の対象になります。投資銀行業務の経験がない場合でも、企業分析や財務分析、M&Aに関わる業務経験など、業務との関連性を具体的に示すことが重要です。

面接でよく見られるポイント

投資銀行の面接では、「なぜ投資銀行を志望するのか」「これまでの経験をどのように生かせるのか」といった点が重視されます。未経験の場合は、志望動機だけでなく、自身の経験やスキルが投資銀行の業務とどう結び付くのかを、具体的に説明することが大切です。

また、投資銀行では論理的思考力も重視されます。質問に対して結論から分かりやすく説明し、その理由や根拠を示すことで、物事を整理して伝える力をアピールできます。職務経歴書に記載した内容についても、具体的なエピソードを交えながら説明できるよう準備しておきましょう。

外資系投資銀行では、英語での面接が実施される場合もあります。英語力だけでなく、専門的な内容についても自分の考えを説明できるよう、想定問答を準備しておくと安心です。

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転職エージェントを活用するメリット

非公開求人に応募できる

投資銀行では、転職エージェントを通じてのみ応募できる非公開求人を募集するケースがあります。募集ポジションを広く公開せず、一定の経験やスキルを持つ人材に限定して採用活動を行うためです。

非公開求人には、公開求人には掲載されていないポジションや、募集開始前の求人が含まれることもあります。そのため、転職エージェントを利用することで、応募できる求人の選択肢が広がる可能性があります。

また、求人票だけでは分かりにくい業務内容や募集背景、求める人物像などを教えてもらえる場合もあります。応募先企業への理解を深めたうえで選考に臨める点も、転職エージェントを利用するメリットです。

書類・面接対策を受けられる

投資銀行への転職では、職務経歴書でこれまでの経験や実績をどのようにアピールするかが重要です。転職エージェントを利用すれば、応募先企業が重視するポイントを踏まえながら、職務経歴書や履歴書の添削を受けられます。

また、面接対策を通じて、想定される質問への回答を整理したり、志望動機や自己PRの伝え方をブラッシュアップしたりすることもできます。投資銀行では、論理的に説明する力や、自身の経験を業務と結び付けて説明する力が求められるため、事前に準備しておくことで本番でも落ち着いて対応しやすくなります。

キャリアプランを相談できる

投資銀行への転職では、現在の経験やスキルで応募できる求人があるのか、さらに経験を積んでから挑戦したほうがよいのかを判断することも重要です。転職エージェントでは、これまでの経歴や希望をもとに、転職のタイミングや今後のキャリアプランについて相談できます。

また、投資銀行だけでなく、FASやM&A仲介会社、PEファンドなど、経験や志向に合った選択肢を提案してもらえる場合もあります。自分では気付かなかったキャリアパスを知るきっかけにもなるでしょう。

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この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)

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