採用担当者の心を掴む!履歴書送付状の書き方完全ガイド

1. 履歴書送付状の基本知識

履歴書送付状とは何か?

履歴書送付状とは、履歴書や職務経歴書を採用担当者に送付する際に添える文書のことです。「誰が」「何を」「どれだけ」送ったのかを明確に伝える役割を担います。また、正式な書類を送る際の礼儀として、ビジネスシーンでは一般的に不可欠とされています。この送付状があることで採用担当者にとって書類の内容が分かりやすくなるだけでなく、応募者の配慮やマナーが伝わるため、印象を良くする重要な役割を果たします。

送付状が必要な場合とそうでない場合

一般的に履歴書を郵送で送付する場合には送付状が必要とされます。しかし、企業側が直接履歴書を持参するよう求める場合や、オンラインで提出する場合は送付状が不要となることが多いです。送付状が必要な状況では、応募書類すべてをきちんと準備しているかどうかを判断されるポイントにもなるため、つけ忘れないよう注意しましょう。特に書類選考の段階では、送付状の有無や内容が採用担当者の印象に影響することが少なくありません。

送付状の役割と重要性

送付状には、単に挨拶状としての役割だけでなく、自分の応募意図や志望動機を簡潔に伝える役割があります。また、送付書類一式の整理も容易となり、採用担当者の業務負担を軽減する効果もあります。さらに、人気のある企業では書類選考の段階で多くの応募者がふるいにかけられるため、ビジネスマナーを守れていることを示す送付状が差別化のポイントになることもあります。このように送付状は、採用への第一歩を成功させるための重要なツールです。

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2. 履歴書送付状の構成とフォーマット

送付状の基本構成

履歴書送付状は、ビジネスマナーを意識した構成が求められます。送付状に必要な要素は大きく分けて以下の9つです。

1. 日付:文書作成日を右上に記載します。\

  1. 宛名:応募先企業名、および部署や担当者名を正しく記載します。\
  2. 自分の連絡先・氏名:自身の氏名、住所、電話番号、メールアドレスを明記し連絡が取れるようにします。\
  3. 前文:簡単な挨拶や送付状の趣旨を述べます。\
  4. 応募の経緯:応募したきっかけや理由を簡潔に示します。\
  5. 志望動機・自己PR:応募への熱意やアピールポイントを簡潔に記載します。\
  6. 面接の申し込み:選考を進めたい意志を伝えます。\
  7. 結語:簡単な締めの言葉と感謝を記載します。\
  8. 同封書類の一覧:同封した履歴書や職務経歴書などを明示します。

これらの要素を整えて1枚のA4紙に収めることが、採用担当者にとって読みやすさを考慮した理想的なフォーマットです。

宛先の正しい記載方法

履歴書送付状では、宛先を正確に記載することが重要です。具体的には、企業名や担当部署名、担当者名に誤りがないよう注意してください。例えば、「御中」は企業宛ての場合に使用し、担当者個人名が分かる場合は「様」を用います。

もし宛先が不明な場合は「採用ご担当者様」とするのが無難です。また、株式会社などの正式名称は省略せずに記載し、敬称を間違えないようチェックすることが必要です。正しい宛名記載は、応募者の常識や配慮を示すポイントでもあります。

挨拶文と結びの言葉の例文

履歴書送付状の冒頭では丁寧な挨拶文を添えることで、文章全体の雰囲気を和らげることができます。例えば、次のような挨拶文が使われます。

例:「拝啓 貴社ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。このたび、貴社求人に応募させていただきました●●と申します。」

結びの言葉には、感謝の意を込めた表現を用いることが重要です。以下はその一例です。

例:「末筆ではございますが、貴社ますますのご発展をお祈り申し上げます。何卒よろしくお願い申し上げます。」

これらの例文を参考に、応募企業や職種に合わせた内容に適宜カスタマイズすることで、好印象を与える送付状に仕上げることができます。

同封書類の内容の明記ポイント

送付状には、同封する書類について明確に明記することが必要です。同封書類の内容は、送付物が不足していないかや整理状況を採用担当者が即座に確認できるようにするためです。

例えば、以下のような形で記載します。

「同封書類:

  1. 履歴書 1通
  2. 職務経歴書 1通
  3. 証明書類(コピー) 1枚\
    以上3点」

このように、書類の内容を具体的にリストアップすることで、文章を簡潔にまとめつつ正確性を重視することができます。

また、同封書類の順序やクリアファイルの利用など工夫をすることで、より丁寧な印象を与えることができます。

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3. 採用担当者に好印象を与える書き方のコツ

簡潔かつ丁寧な文章を心がける

送付状は、読み手である採用担当者の負担を軽減するため、簡潔かつ丁寧な文章を心がけることが重要です。多くの企業では複数の応募書類を日々確認しているため、わかりやすい内容であることが好印象につながります。

例えば、挨拶や応募の経緯、同封書類の内容などは簡潔にまとめ、必要以上に長くならないように意識しましょう。また、失礼のない表現や適切な敬語を使用することで、ビジネスマナーを守る姿勢を示すことができます。

特に、履歴書を送付する際には、送付状で採用担当者の注意を引きながら、過剰な装飾や冗長な説明を避けることが大切です。送付状自体が整理整頓された印象を与える書類であることを意識しましょう。

企業や職種に合わせた内容の工夫

送付状は、応募先の企業や職種に応じて内容をカスタマイズすることが重要です。応募する企業が求めている人物像や企業文化をリサーチし、それにマッチした言葉遣いや内容を盛り込むと、採用担当者に「この応募者は自社にふさわしい」と思わせることができます。

例えば、応募する職種がクリエイティブ職であれば、自分の工夫や企画力をアピールする文章を取り入れると効果的です。また、応募企業が重視するキーワードや企業理念を送付状に反映させることで、熱意が伝わりやすくなります。

このように、履歴書送付状をテンプレート通りではなく、適宜調整して企業に合わせることで、他の応募者との差別化を図ることが可能です。採用担当者に積極的な姿勢を示すためにも、内容の工夫は欠かせません。

マイナスイメージを防ぐための注意点

送付状でマイナスイメージを与えないためには、基本的なミスを避けることが第一歩です。誤字脱字や名前、部署名の間違いは信頼性を損なう原因となるため、必ず確認を行いましょう。また、フランクすぎる表現やカジュアル過ぎる言い回しは、ビジネスマナーに欠ける印象を与える可能性があります。

さらに、文章が長すぎたり、過剰な自己PRを行ったりすると、読み手である採用担当者を疲弊させてしまいます。送付状は、必要な情報を簡潔に伝える文書であるため、自己主張を控え、あくまで補足的な役割であることを意識してください。

また、履歴書送付状に「何を送ったのか」「なぜ送ったのか」が明確に記載されていない場合も、混乱を招く原因となります。そのため、送付状を書く際には、適切な構成と内容を守ることが不可欠です。このような基本的な注意点を意識することで、採用担当者に好印象を与えることができます。

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4. NG例と改善ポイント

ありがちなミスとその影響

履歴書送付状を作成する際、多くの方が陥りがちなミスがあります。その一つが、形式を無視した文書です。例えば、ビジネス文書の基本である頭語や結語が適切でなかったり、過剰にカジュアルな表現が用いられると、採用担当者に「正式な場に相応しくない」と捉えられかねません。また、誤字や脱字も、内容の整合性を損なうだけでなく、「注意力が欠けている」と判断される可能性があります。これらのミスは、履歴書や職務経歴書をどれほど良く作成しても、その価値を半減させてしまいます。

不適切な例文とその改善法

送付状の不適切な例としてよく見られるのが、「テンプレートをただ貼り付けただけ」の文章です。「〇〇求人への応募のため、履歴書を送付いたしました」という形式的な文言のみでは、自己PRや企業に対する熱意が全く伝わりません。別の例として、過度に自分をアピールしすぎる内容や曖昧な表現も印象を悪くします。

これらを改善するには、応募企業ごとに特化した内容にしましょう。例えば、「貴社が掲げる〇〇の理念に共感したため、今回の募集に応募させていただきました」と具体的な理由と共に志望動機や企業研究の一環で得た知識を盛り込むと、説得力が増します。また、簡潔ながらも自身の強みを気持ちよくアピールする文を意識しましょう。

フォーマットやレイアウトで陥りがちな落とし穴

送付状ではフォーマットやレイアウトも重要なポイントですが、この点を軽視する方も少なくありません。例えば、書類全体が雑然とし、余白が不均一であったり、1ページに納まらない文量で作成されている場合、採用担当者に「整理能力が欠けている」と思われることがあります。また、フォントサイズが小さすぎたり、不適切な書式が使用されていると、読みやすさを損ないます。

こうした問題を防ぐには、送付状全体をA4サイズ1ページに収め、フォーマットはビジネス文書の基本に従い、適切な余白や行間を確保するよう心掛けましょう。フォントは一般的に12ポイント程度を使用し、読みやすさとプロフェッショナルさを両立させることが重要です。また、内容だけでなく見た目の整合性も十分に確認して提出しましょう。

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5. テンプレートと実例の紹介

使えるテンプレートのダウンロード方法

履歴書送付状を作成する際に、時間を短縮しつつ正確なフォーマットを使用するためには、テンプレートを活用することがおすすめです。履歴書送付状のテンプレートは、求人情報サイトや転職支援サービスの公式ページで提供されています。たとえば、dodaやマイナビ転職などの大手サイトでは、無料でダウンロードできるテンプレートが公開されています。これらのテンプレートを活用することで、必要な項目を漏れなく記載し、ビジネスマナーに適した書式に整えることができます。また、ダウンロード前にはテンプレートの内容や形式が応募企業に合っているかを確認することが重要です。

送付状のサンプル例と解説

履歴書送付状には、基本的なフォーマットが存在しますが、採用担当者に好印象を与えるためには、具体的にどのように書けばよいのか理解することが大切です。以下に、送付状の一般的な例文を示します。

【サンプル例】

———————————-\
株式会社○○\
人事部 ○○様

令和〇年〇月〇日\
住所: ○○市○○区○○\
氏名: ○○ ○○(印)

拝啓\
ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。このたび貴社の求人情報を拝見し、ぜひ応募させていただきたく、履歴書および職務経歴書を同封いたしました。\
詳細につきましては、ご確認いただけますと幸いです。

お手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

敬具

  1. 履歴書
  2. 職務経歴書

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以上

このように、基本構成を守りつつも、中身を簡潔にまとめることがポイントです。

送付状を手書きにする場合のポイント

履歴書送付状を手書きで作成する場合、以下の点に注意することで、より好印象を与えることができます。まず、使用する用紙は清潔感のあるA4サイズの白い便箋を選びましょう。罫線付きの便箋を使用すると、文字が歪むことを防ぎ、見やすいレイアウトに仕上がります。また、黒または濃い青のインクを使用し、丁寧に書くことを心がけてください。誤字脱字がある場合には修正液を使うのではなく、一から書き直すことが大切です。さらに、文字の大きさを均一にし、適切な余白を保つことで、読みやすさを向上させることができます。手書きの場合は特に人柄が伝わりやすいため、心を込めて書くよう意識しましょう。

パソコンで作成する場合の注意点

履歴書送付状をパソコンで作成する場合、見やすくきちんとした体裁を整えることが求められます。フォントはビジネス文書に適した「明朝体」や「ゴシック体」を選び、サイズは10.5~12ポイントを基準に統一しましょう。文字色は基本的に黒を使用し、太字や色付きテキストの多用は避けるべきです。また、段落ごとの行間を適切に調整し、全体のレイアウトが整っているかを確認してください。

文書の保存形式については、PDF形式に変換して送付するのが一般的です。これにより、開く環境によって文書のレイアウトが崩れるリスクを回避できます。最後に、採用担当者の目線を意識し、内容が簡潔かつ適切であることを確認したうえで、送付状を送ることが重要です。

この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)

金融、コンサルのハイクラス層、経営幹部・エグゼクティブ転職支援のコトラ。簡単無料登録で、各業界を熟知したキャリアコンサルタントが非公開求人など多数のハイクラス求人からあなたの最新のポジションを紹介します。