-後編-【電通グループ】ISIDビジネスコンサルティング/製造業向け戦略コンサルタントが語る 日本の製造業の“今”と“未来” 〜モノづくり産業が抱える課題と展望〜

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※こちらは、2022年9月7日放送のコトラTV(ウェビナー)の内容を記事化したものです。

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ISIDビジネスコンサルティングの事業概要と会社の雰囲気

ゲストのご経歴

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株式会社ISIDビジネスコンサルティング
経営戦略第一本部 本部長

高橋 隆造 様

[ 経歴 ]
外資系SI会社にシステムエンジニアとして勤務後、2013年の創業のタイミングでISIDビジネスコンサルティングへ。機械メーカーや自動車メーカーなどの商品企画、設計プロセス改革の構想立案及び、その実行推進の支援を行い、新しい業務プロセス、それを支える運用・ITシステムのコンセプト検証や業務展開、定着を担当。近年は、日本の製造業が、より良い製品を作るだけでなく、製品・サービスを通して顧客を快適・幸せにし、ひいては社会に貢献できるような革新をご支援することをテーマにコンサルティングを推進している。
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株式会社ISIDビジネスコンサルティング
経営戦略第一本部 マネージャー

辻 昂介 様

[ 経歴 ]
より多くの製造業の力になりたいと思い、理系の大学院から新卒でコンサルティング業界に入る。一貫して製造業のプロジェクトに携わる。最初は大手コンサルティングファームにてシステム導入に伴う業務改革案件に従事。より広い範囲の課題に取り組むためISIDビジネスコンサルティングに参画。エンジニアリングチェーン、サプライチェーン領域跨いだ“ものづくり”改革構想や新規サービス立ち上げなどの“ことづくり”企画を手掛ける。
将来のコンセプトやあるべき姿を示すと共に構造的な問題を明らかにし、改革への第一歩そしてクライアントが自走できるように支援する。
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株式会社ISIDビジネスコンサルティング
経営戦略第一本部 シニアコンサルタント

石澤 和浩 様

[ 経歴 ]
前職は、国内自動車メーカーで生産技術エンジニアとして勤務、設計・製造の橋渡し役としてエンジニアと調整役がミックスした立場で製造現場に関わってきた。
自分自身の可能性を広げたいと思い、ISIDビジネスコンサルティングに入社。生産を中心に業務プロセス改革や製造DX戦略に従事。クライアントにより異なる困りごとを支援するために、エンジニアリングチェーン・サプライチェーン領域を跨いだバリューチェーン全体に領域の幅を広げ、現場・経営層の様々な視点から業務改革を支援しクライアントが自走できるよう推進している。

インタビュアー

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株式会社コトラ
コンサルタント

佐藤 文哉

[ 経歴 ]
静岡大学工学部卒業。機械・自動車部品の製造メーカーにて、プロセスエンジニアとして生産技術開発、工程の生産性改善に従事後、コトラに入社。 [ 担当業界 ]
製造業、IT、コンサル 等

コンサルタントから見る日本の製造業の課題感とその解決策

佐藤:
ISIDBC様の会社概要を理解したところで、ビジネスコンサルティングの特徴についてお聞かせください。

高橋様:
まず、今の日本の製造業の課題と、その解決策について説明します。

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製造業のお客様の課題は多岐にわたりますが、簡単にお伝えすると「効率化偏重から価値提供へ」ということで、効率化は新しい活動のスタートに必須の要素ですが、効率化だけではなく価値提供にもリソースを割きましょうということです。

多くのお客様が効率化だけに焦点を当てていることが多いのですが、プロセス改善、標準化、省力化、自動化等の取り組みはかなり進んでいるといえます。さらにもう一段階効率化を図ろうとすると、取組に多くの労力を要するため、現場が離反してしまい、せっかくの良い取組みがうまく行かないというケースがよくあります。

ですので、効率化だけでなく「新しい領域・新しい価値を世の中に問うていこう」というところを改革の頭に据えて活動することが非常に大事になってくるのではないかと思います。

弊社は、価値提供のあり方についてもいろいろあり、「社会・地球環境」「人・企業」「製品・サービス」「生産・供給」という4段階で価値のあり方を捉えています。これまでは「製品・サービス」の効率を上げることを主にしてきたと思います。

しかしこれからは、その「製品・サービス」を使う人を幸せにするとか、より快適に過ごせるとか、あるいは使っていくことでより良い地球環境・社会が作れる、といったような新しい価値提供を製品を通して製造業の皆様が発揮していくことが必要であると思っています。

そういったところを鑑みた上での「製品・サービス」づくりをして行くことを活動の冠にして、業務推進をしていくことが大事だと思います。

そうして提供された価値が巡り巡って企業の方たちにフィードバックされて、それがまた製品づくりに生かされるというサイクルになることが非常に重要だと思います。

この実現は簡単なことではなく、難しいトライアルの連続です。「どうしたら人が幸せになるのか」を考えすぎて手を広げすぎるとものごとが進まなくなることがあるので、小さなサイクルをクイックに回していく、価値を循環させる「小さな世界」を作り上げてそれを試して徐々に大きくしていく必要があります。最初のうちは効率化も進んでいないので割ける人員も限られているため、少ない体制のなかでやりきれることを提示して徐々に広げていくことを提唱しております。

このようなことが、現在の日本の製造業の課題と解決策だと思います。

領域横断でクライアントのビジネスを加速させるコンサルティング

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辻様:
「小さな世界」をつくっていく、将来構想を描いていく中での最近の傾向は、早く第一歩を踏み出したい、そこに行き着くための企画構想を短期間でやりたいという依頼を多く受けることです。以前のように5〜6ヶ月で大人数でコンセンサスをとって企画構想するというより、2〜3ヶ月でクイックに構想してほしいという要望が増えています。

要望に応えていくには本質的なものはなにかを見定め、いらない部分を削ぎ落とす必要があります。ただ領域を狭めると課題を見つけにくいため、領域横断でものや情報の流れ、業務フローなど広い範囲の現状を整理して企業様がどのようなビジネスを展開しているかを可視化していきます。そして我々からもクライアント側からも問題をだしていくのですが、範囲によっては200を超えるさまざまな領域・粒度の問題がでてきます。それをクイックに整理して課題設定するということを1ヶ月でやりきるということをやったりします。そのスピード感には驚かれることが多く、提案の段階で「本当にできるのか?」とよく言われ、できることを根拠をもって説明するということをしています。

次に将来像を描いていきます。課題に対してどのような将来を描くか、5年後どのような姿になっているかという施策はさまざまあり、組織の役割を変えなければならないとか、業務を変えないといけないとか、そしてそこにどういう仕組み・システムを入れるべきかなど色々な施策を含んだ将来像を描いていきます。その施策の数も膨大となるためそれをビジュアルに示して前に進みやすいようにしていくことも1〜2ヶ月の短期間で行っていきます。

ここまではある程度パターン化されていたり、我々としても想定できたりするところです。この次の第一歩を踏み出すというところが非常に難しく、クライアントの組織風土や人間関係、フェイスしている人たちの特徴、作っているものやデジタル施策に対する知識、どれくらい今取り組んでいるか、改革推進する上での理解など色々なことが相まってきます。そういったソフトな部分を汲み取ってクライアントが一歩踏み出せるような進め方を描くことを重視しています。

ここまでを我々が短期間で実施できるのは、コンサル共通の知識・スキルではあるのですが、それを学び、成長を促進させる環境が整っているからだと思っています。

1つは質の良い案件が豊富にあります。広い領域のチャレンジングな仕事がたくさんあり、それらを経験する中で、自分の課題に気付き、スキルを鍛えることで成長が加速しているからだと考えています。

もう1つは少人数で案件を実施しているので、挑戦しやすい環境にあると思います。大手のコンサルティング会社だと各領域の専門家がいて、その専門家に任せてしまうので、別の領域にチャレンジすることが難しいことがあります。ISIDBCはそのチャレンジを求めています。

最後に、やはりここまでのことをやろうとすると気持ちが折れそうになるときがあります。そのようなときでも、製造業を良くしたいという気持ちで働いている仲間がいるので、精神的な支えになり、辛いときも一緒に乗り越えられます。

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佐藤:
たくさん課題がある業界で、短期間で将来像を描いて一歩踏み出すことができるのは、ISIDBC様がプロフェッショナル集団で、製造業を良くしたいという熱い思いが集まった信頼できるパートナーだからなんだと思いました。

まずはコンサル未経験でご入社された方は、どのようなご経歴の方なのでしょうか?また、どのような強みを生かしてISIDBC様でご活躍されていますでしょうか?

石澤様:
コンサル未経験で入社した私から話をさせて頂きます。経歴に関しては、私と同じように製造業から入ってきた生産技術、設計、開発、調達等様々なメンバーがいますし、製造業以外の業種の方たちもいるのが現状です。

どのような強みを生かして、というと、私自身の話になりますが、製造業での経験は活きていると思います。生産技術をしていたので、設計の業務を通じたエンジニアリングチェーンの上流や、設備調達や工場と関わるサプライチェーン領域で全体に携わってきたというのもあり、私の持っている製造業の知識を持ちながらクライアントと話をして、リアルな体験として共感ができるというのが私の強みになっていると思います。

しかし、入社当初はかなり苦労をしました。苦労した点は3つあります。1つ目はスピード感、2つ目はクライアントのことを考え働くこと、3つ目は答えのない世界です。

1つ目のスピード感については、製造業では1年以上かけながら仕事をしていきますが、ISIDBCでは1週間単位で何かしら成果を出してお客様と話す必要があるというスピード感は、前職とのギャップが大きかったです。

2つ目のクライアントのことを考えて働くというのは、対面しているお客様に対して、お金を貰って自分がそれに見合う成果を出すというのはプレッシャーで、自分が1時間で出せる成果については非常に意識させられました。

3つ目は答えがない世界ということで、どこかしらに正解があるのでは?と考えてしまい知識に頼っていました。これが辛くなる原因で、自分の周りの人は自分より製造業に知識のある方ばかりで脅威を感じていました。

辻様:
答えのない世界というのは、私も他のコンサルから転職してきて一番苦労しました。

当時はシステム導入をベースとした業務改革だったので、ある程度の答えがある状態で選択肢が決まっていました。しかし、今のものづくり戦略に関しては、システム以外の業務や組織、マインドセットを変える必要があったり、幅広い選択肢の中で最適なソリューションを選択する必要があります。そもそも何が本当の課題か見つける必要もありますし、それを周りにも共感してもらうことに難しさを感じ、最初は悩みました。

高橋様:
石澤から、辛い時期があったという話がありましたが、そこが大事なポイントだと思っています。そのような状況に対して、定期的な教育を試みた時期もありましたが、実際あまり役に立ちませんでした。今、同じような悩みを持っている若手が集まれる勉強会を有志、個別で開き、仲間がどのように解決していったのかというのを共有しながら進めています。また、組織全体でそれをサポートしながら壁を乗り越えられるようにしています。今ここに石澤くんがいてくれるのは、そういった成果もあるのかなと思います。

石澤様:
自分の中で克服するには、マインドセットが必要だと思いますし、やりたいことをがむしゃらにやり遂げて来て、今ここにいるなと思います。

辻様:
自分の苦労した経験や課題を認識することはとても大事ですよね。そこが起点となって学びが始まらないと、研修などがあっても自分ごとにならないというのが感覚としてあります。

佐藤:
製造業全体に幅広く関わっていることもあって、様々なバックグラウンドの方がいらっしゃり、自発性や主体性を持っている方が活躍されているのですね。

それでは次に、どんな転職理由で御社を志望される方が多いのか教えて下さい。

高橋様:
転職理由として一番多いのは、当社は製造業ということを掲げておりますので、製造業に貢献したいという理由で志望頂くケースが多いと思います。その中で製造業ご出身の方であれば、今、ある製造業の中だけで活躍しているけれど幅が狭いので、広くコンサルとして活躍していきたいという理由で志望していただくケースが多いです。

佐藤:
続けて戦略コンサルタントという方々は、どのようなポイントが選考で評価されているのか教えて下さい。

高橋様:
まず製造業を良くしたいと思ってきているので、どこを良くしたいのか、どこに課題感を持っているのかというところを、業界やより大きな視座で捉えられるかという所は重視しています。そこに対して、ご自身の知識をベースにして業界に対するビジョンを持っている方を評価させていただいています。

辻様:
クラスによっても見るポイントは違いますが、全体的には一緒に働きたい人、働くイメージができる人かということは共通したポイントです。上のクラスであれば話がロジカルだとか、すぐに活躍できそうかをみます。またメンバーですと、今まで戦略コンサルの経験がなくても、そこに向けて何か課題感を持って自己PDCAや学習サイクルを回しているかとか、新しいことを学ぶ謙虚な気持ちがあるか等も見ます。

佐藤:
課題感を認識して、それに共感して一緒に働きたいかということが大事なんですね。
続いてコンサル業界でどのような変化が起こっていくか、業界の今後に対しての期待等お聞かせ下さい。

高橋様:
特定の領域でいうとDXという領域は年率20%くらい伸びていて、そういったトレンドに後押しされて、コンサル業界は膨張し続けています。しかしこの状態は、どこかで頭打ちが来ます。我々の役割は、お客様と伴走して初動をお助けすることで、その後はお客様自身で全力で走って頂けるようにすることだと思っています。今後我々自身に対しては、お客様が「我々いらず」になるのが業界に対する1つのイメージだと思っています。

しかしそれでは我々は生きていけないので、さらなる価値をつくる必要があり、人を幸せにする、社会をより良くするサービスを作ることで、また違う価値をお客様に提供できるようになっていく為に、より変化が求められてくると思っています。

辻様:
コンサルをやってから3年ごとくらいにみても、3年前にやったことは今はすでに通用しないという世界です。求められることは同じかもしれないですが、より短期で、より違う価値を、コンサルとして見つけていくということが大事だと思います。

佐藤:
最後に、今後のキャリアビジョンや夢を教えて下さい。

石澤様:
今やっている領域を、もっと広げたり高めたりすることで、製造業や製造業以外のことでも自分が興味を持ったことをやっていきたいというのが、今後のキャリアとしての夢です。最終的には製造業に戻りたいと思っていて、そこで自分の考えたことを形にしていくというのを最終的な夢として持っています。

辻様:
私はまだまだ自分自身伸びしろがあると思っているので、3年から5年くらいはまだコンサルをしながら製造業の支援をしたいと思っています。その後の選択肢はいくつかあり、まだ絞り込めていませんので、今後考えていきたいです。

高橋様:
先程から、我々は色々な意思を持って取り組める会社と話していますが、よりその特徴を伸ばせるように、みんなが意思を持って動いて、それを束ねて会社としての意思を表示できるようになるように、事業基盤を作っていくというのが今後の私の使命だと思います。
5年後も辻のような新しい事をリードしていく人間が喜んでうちの会社にいてくれることを目指していきたいと思います。

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この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)