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フロンティア・マネジメント企業インタビュー

代表取締役 大西 正一郎 氏 松岡 真宏 氏


1.専門領域の異なるプロフェッショナルがチームを組むことで、相乗効果を発揮する。

大西氏、松岡氏の出会いは10年前にさかのぼる。大西氏は奥野総合法律事務所に所属し、弁護士として多くの企業再生案件で実績を上げ、パートナーに就任。日本リースやライフなど大規模かつ複雑な案件の増加や、早期の企業再生が求められるという時代の流れの中で、さらに企業再生の知見を磨きたいとの考えから、(株)産業再生機構へと参画した。

「企業再生における弁護士事務所の役割は、再生計画を作成し、債権者の合意をとることがメインです。再生のスタートラインに立つまでをサポートをするという役割ですが、本来の企業再生は、再び企業が安定した軌道に乗るまでをサポートすることです。産業再生機構では、再生を担当する企業に取締役として入り、リストラ等を含めて事業を再構築するという経験を積むことができました。再生では一つ一つの案件で状況が全く異なっていて、ソリューションやその実行のステップもどれ一つ同じものはありません。法律だけではなく、企業経営に関するあらゆる知見が求められるタフな現場でしたが、企業再生の面白さを改めて実感するとともに、それをより深く極めたいと思うようになりました。」(大西氏)

時を同じくして同社に参画した松岡氏は野村総合研究所、バークレイズ証券、UBS証券と一貫して株式調査に従事し、流通部門のトップエクイティアナリストに輝いた実績の持ち主だ。UBS証券では株式調査部長兼マネージング・ディレクターとして約100人の部下を率いていたが、ITバブル崩壊後の日本経済の状況に危機感を募らせていたところに知人の誘いもあり、(株)産業再生機構に入ることを決めたという。

そして、大西氏と松岡氏はマネージング・ディレクターとして、カネボウやダイエーといった大型案件を共に手掛けることになる。

「産業再生機構に入って初めて、他の分野の専門家達とチームで仕事をするという経験をしました。アナリスト時代は弁護士と仕事をすることなんて無かったですから、『こういう物の見方、考え方をするんだ』というのが新鮮でしたし、どんどん新しいことを学ぶことができる。非常に刺激的でした。
勿論、泥臭くて大変な仕事ではありましたよ。大手小売業の再生を担当していた時は、多くの店舗をまわって従業員に再生計画を説明し、時には店頭に立つこともありました。従業員からの信頼を得られなければ、再生計画を実行して貰えないですから。泥臭くて大変な仕事ですが、だからこそ大きなやりがいを感じました。」(松岡氏)

産業再生機構で、分野の異なるプロフェッショナル達が知識と専門性をもってチームを組み、相乗効果で複雑な課題を解決していくことに、魅力と可能性を感じた両氏は、同社の解散後、2007年1月にフロンティア・マネジメント株式会社を設立する。

「産業再生機構に所属していた当時、アメリカはITで経済が復活し、中国も急速に成長していた状況の中、日本は極めてシビアな状態だと感じており、企業再生によって日本の経済を活性化させようという気持ちでやっていました。産業再生機構時代、大西と二人で『色々な分野の専門家が集まってひとつのチームで課題を解決するというスタイルの会社は、日本には無いよね』とよく話していたんです。解散後、私は投資銀行に戻って、彼は法律事務所に戻って『いい思い出だったね』で終わるのはもったいない。そこで『民間の再生機構のような組織を作ろう』とうことで、半年間構想を練りまして、フロンティア・マネジメントを立ち上げました。」(松岡氏)

「企業のマネジメントは、常時、法律、ファイナンス、ビジネス、会計、税務など複数の分野を総合した最適解を探しだすことが必要となります。従来の専門特化型のプロフェッショナルサービスでは、それぞれの専門領域ではプロですが、複数の専門領域に跨るビジネス課題を総合的に捉えた解を出すことは難しい。そのため、複数の分野の専門家を擁し、総合的な解決策を提供できる会社を目指しました。」(大西氏)



2.『企業の総合病院』~我々が提供できるサービスではなく、企業に本当に必要なサービスを。

会社の設立にあたって両氏は、『経営コンサルティング』『M&A』『事業再生』の3つのサービスを提供する総合ソリューション型のコンサルティングファームという形にこだわった。

「最初に考えたのは『投資ファンドではなく、アドバイザリーという形にこだわりたい』ということでした。ファンドの場合、投資後は、必ず後にエグジットする必要があります。再生して、エグジットして、その後お付き合いが無くなってしまうのは寂しいですし、長期的な視点で、お客様と共に二人三脚で再生に取り組みたいという強い気持ちがありました。」(松岡氏)。

「たとえばM&Aアドバイザリーだけの会社であれば、M&Aを行う必要がない、自力で再建できるお客様に、M&Aを勧めることになるかもしれない。また経営コンサルティングだけの会社であれば、自主再生できない状況なのに、無理な改善計画を策定してしまうことになるかもしれません。お客様のニーズを無視して、サービスの供給者側のニーズでソリューションの内容が決まることは本末転倒と考えております。
お客様にとってベストなサービスは何かと考えると、自分たちが法律、金融、会計・税務、オペレーション、組織・人事、IT等の企業経営に必要な各分野にプロフェッショナルな人材を擁し、お客様に何が必要かを適切に診断し、それに応じたソリューションを提供することがベストですね。フロンティア・マネジメントは企業にとっての所謂『総合病院』のようなものだと考えています。」(大西氏)

また、サービスを提供するにあたり、専門性の高いプロフェッショナル同士がチームを組むという点に強いこだわりを持っている。

「フロンティア・マネジメントでは、多様なバックグラウンドを持つプロフェッショナルが、お客様のニーズに応じて、その都度柔軟にプロジェクトチームを編成し、課題解決へと導きます。
その大前提として、メンバーの一人ひとりがそれぞれの専門分野において『一流』であることが非常に重要です。一人ひとりのメンバーの専門性が不足していれば、総合的な視点があったとしても、決して価値あるソリューションは提供できません。お客様に満足して頂くためには、提供するそれぞれのソリューションの質についても併せて追求していきたいと考えています。」(大西氏)

さらに言うと、企業の経営改革は、紙に書いただけの経営戦略を実行し、それが現場で定着して初めて、効果があったものと評価できる。
そのため、ソリューションの方策を描いたレポートの巧緻よりも、それをどのように伝えて社内外の人間を動かしていくか、そして、利害の一致しない様々なステークホルダーの感情面にも配慮しつつ、全員が納得し合意できる着地点をどのように探していくか、という点が重要だ。

「単純に良いレポートを書くだけでは、ソリューションにはなりません。それをどのようにクライアントに説明し、納得していただくか、希望を持っていただけるか、行動を促すことができるか。そこまでやって、初めてソリューションになると考えています。この人なら信頼できる、この人と一緒にやりたい、と感じていただくことが大切ですが、それは必ずしもシニアな方のみが得意というわけではありません。中堅や若手のメンバーでもお客様の心を掴んだ上で成果を出す人も実際にいるんですよ。」(松岡氏)。



3.クライアントのため、だけではないサービスを。

フロンティア・マネジメントでは、経営者が抱える複雑な経営課題をビジネス、ファイナンス、会計・税務、法律などの観点から整理し、それらを融合した上で複数の解決策を提示することで、経営者が最適な判断を下すことができるよう、サポートしている。
メンバー一人ひとりの専門性の深さと、複数の論点を踏まえてソリューションを導き出すという包括性を併せ持つ同社は、『クライアントの利益への貢献(企業価値の向上)』『ステークホルダーの利益への貢献』『社会への貢献』という3つの企業理念に、その包括的な視座が反映されている。

「企業価値の向上を第一としながらも、『企業や株主の方に満足して頂ければ良い』ということだけなく、企業にかかわる金融機関や従業員等の利害関係者や地域経済などが、バランスのよい形でハッピーになることを目指しています。企業価値が上がれば、それを通じて雇用も生まれ、社会への貢献に繋がります。クライアントファーストを理念として掲げる会社は多いですが、私達はもっと幅広い視点で貢献していきたいと考えています。」(松岡氏)。

この理念については創業以来まったくぶれることなく、バックボーンの異なる人間の集団であるフロンティア・マネジメントを束ねる基盤となっている。これを社員全員が共有するため、年に2回、全社員を集めて、オフサイトミーティングを実施し、両氏がさまざまな事例をからめて、『3つの貢献』について話をすることで、毎回、当社の経営理念を全従業員の前で確認をしている。

「オフサイトミーティングでは、半分が経営理念の話、残り半分がこれからの経営戦略の話をします。やはり色々な専門家が集まっているだけではダメで、そこで持っている情報とか知見を混ぜ合わせて化学反応を起こすことが大事ですが、そのためには当社の経営理念を全員が共有していることが必要なのです。それをやっていく仕組みを作らないと、全社的な一体感が無い状態になり、当社としての強みを発揮することができなくなってしまいますから、定期的に経営理念と成長戦略を共有する場を作ることが大切だと考えています。」(大西氏)。



4.グローバル化によって焙り出された、従来の経営の2つの死角とは?

経済のグローバル化等を背景として、企業経営における課題は複雑化している。
従来の企業経営において注視する必要があったのは『労働市場』『技術市場』『消費者市場』の3つであったが、近年はそれに加え、資金調達のための『金融市場』、法律や会計などの『制度市場』の重要性が加速度的に高くなっている。

「以前は世界中の国がそれぞれの国内で完結していた経済も、グローバリゼーションにより国境を超えた競争が始まり、IT技術の発達で金融市場が変化するスピードが極めて速くなってきました。それに伴い、それまでは財務担当者にまかせていた金融関係のジャッジをCEOがしなければならなくなったのです。さらに金融やビジネスのグローバル化に合わせて、今度は法律や会計等の制度も同様にグローバル化が進むようになります。制度市場は変化のスピードは遅いものの、一つの変化が企業に与えるインパクトは相当大きいのです。そのため、その分野の専門知識が企業の経営に関わってくるようになってきました。

フロンティア・マネジメントでは、従来の3つの市場に『金融市場』『制度市場』を加えた5つの市場の変化に対応するための総合的なサポートを行っています。」(松岡氏)。



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フロンティア・マネジメント 企業インタビュー 大西 正一郎 氏 / 松岡 真宏 氏 INDEX

1.専門領域の異なるプロフェッショナルがチームを組むことで、相乗効果を発揮する。

2.『企業の総合病院』~我々が提供できるサービスではなく、企業に本当に必要なサービスを。

3.クライアントのため、だけではないサービスを。

4.グローバル化によって焙り出された、従来の経営の2つの死角とは?

5.コンサルティングというサービスを、『普通』の産業にしたいという想い。

6.目指すは、『世界で一番難しい案件をやるファーム』。

7.重要なのは案件の筋の見立て、全体図を早期につかめる人間になる。

8.ソリューションの本質を見極める場、『案件審査会議』。

9.フロンティア・マネジメントのメンバーは「とにかく新聞の一面に出るような案件をやりたい!」と思っているわけではない。

10.色々な分野の専門家が、化学反応を起こしていくことを楽しめるか?

11.過去への自尊心は、持たない。今の仕事への自尊心とこだわりを大切にしよう。

12.規律と成長、そしてフェアネスが多様なバックグラウンドの専門家を束ねる鍵。

13.フロンティア・マネジメントは徹底した実力主義。自らの将来の為に、実力を身につけたいという方に来てほしい。




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