未経験からセキュリティエンジニアになるには?必要なスキルと転職のポイント

セキュリティエンジニアとは

セキュリティエンジニアの仕事内容

セキュリティエンジニアは、企業の情報システムやネットワークをサイバー攻撃や不正アクセスなどの脅威から守る仕事です。セキュリティ対策の企画・設計から導入、運用まで幅広く携わります。

具体的には、システムやネットワークの脆弱性を調査して対策を講じたり、ファイアウォールなどのセキュリティ機器を設計・設定したりします。セキュリティ監視やインシデント対応を担当するケースもあります。

また、企業によっては、セキュリティポリシーの策定や従業員への教育など、技術面にとどまらない業務を担うこともあります。

セキュリティエンジニアの需要と年収

サイバー攻撃の高度化やクラウドサービスの普及などを背景に、企業には情報システムやデータを適切に守るためのセキュリティ対策が求められています。経済産業省もIT人材の需給に関する調査で、サイバーセキュリティなどの分野を含むIT人材の確保が重要な課題になるとしています。

こうした背景から、セキュリティに関する専門知識を持つ人材への需要は高まっています。特に、セキュリティ対策の企画・設計から運用、インシデント対応まで、実務経験を生かして幅広い業務に対応できる人材は転職市場でも評価されやすい傾向があります。

年収は、担当する業務や経験、スキルによって異なります。未経験から転職する場合は400万円台からスタートするケースもありますが、実務経験を積んで専門性を高めることで、500万~600万円台、さらに高度なスキルを持つ人材では700万円以上の年収を目指せる可能性があります。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、セキュリティ関連職の給与水準について、ITSSのレベルが上がるほど高くなる傾向が示されています。たとえば、ITSSレベル1~2では420万~620万円、レベル3では450万~700万円、レベル4では500万~780万円、レベル5以上では600万~950万円が目安とされています。

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セキュリティエンジニアに求められるスキル

ネットワーク・インフラの基礎知識

セキュリティエンジニアには、ネットワークやサーバーなどITインフラに関する基礎知識が求められます。セキュリティ対策は、システムやネットワークの構成を理解したうえで検討する必要があるためです。

特に、TCP/IPやDNS、HTTPなどの通信に関する知識、ファイアウォールやVPNといったネットワーク機器・技術の基本的な仕組みを理解しておくと、セキュリティ上のリスクを把握しやすくなります。また、近年はクラウド環境のセキュリティ対策に関わる機会も増えているため、クラウドの基本的な仕組みを学んでおくとよいでしょう。

未経験から目指す場合は、まずネットワークやサーバーの基礎を学び、ITインフラがどのように構成され、どのように通信しているのかを理解することから始めるとよいでしょう。

セキュリティに関する知識

サイバー攻撃を防ぐだけでなく、システムにどのようなリスクがあるのかを把握し、適切な対策を検討するのもセキュリティエンジニアの仕事です。そのため、サイバー攻撃の手法や脆弱性、セキュリティ対策に関する知識が求められます。

具体的には、マルウェアやフィッシング、不正アクセスなどの攻撃手法、脆弱性の種類やセキュリティ対策の基本を理解する必要があります。また、サイバー攻撃を受けた際のインシデント対応や、企業の情報資産を適切に管理するための考え方も身につけておくとよいでしょう。

未経験から目指す場合は、まず情報セキュリティの基本用語や仕組みを学び、実際の攻撃事例などを通じて理解を深めると、実務に必要な知識を身につけやすくなります。

論理的思考力・問題解決力

セキュリティ上の問題は、原因や影響範囲をすぐに特定できるとは限りません。セキュリティエンジニアには、システムやネットワークに潜むリスクを整理し、原因を特定したうえで適切な対策を考える力が求められます。

たとえば、システムに不審なアクセスが発生した場合、アクセスログなどの情報を分析し、いつ、どこから、どのような操作が行われたのかを確認します。そのうえで原因や被害の範囲を特定し、必要な対応を検討します。このように、複数の情報を整理して問題の原因を探り、解決策を導き出す力が実務で役立ちます。

未経験から目指す場合は、IT環境を構築して実際にトラブルシューティングに取り組むなど、知識を実践に結び付ける経験を積むとよいでしょう。資格学習やオンライン講座で学んだ内容を実際に試すことも、問題解決力を養うことにつながります。

プログラミング・スクリプトの知識

セキュリティエンジニアには、業務内容によってプログラミングやスクリプトに関する知識が求められます。セキュリティツールの開発やログの分析、定型作業の自動化などにプログラミングを活用するケースがあるためです。

特にPythonは、セキュリティ関連のツールやスクリプトの作成、データの処理などに利用されることがあります。ただし、すべてのセキュリティエンジニアに高度なプログラミングスキルが必要なわけではありません。担当する業務によって求められるレベルは異なります。

未経験から目指す場合は、まずPythonなどの基本的な文法を学び、簡単なスクリプトを作成するところから始めるとよいでしょう。セキュリティ分野の学習と組み合わせて、ログの分析や作業の自動化などに取り組むと、実務を意識しながらスキルを身につけられます。

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未経験からセキュリティエンジニアになるための方法

ITエンジニアとして実務経験を積む

未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合、直接セキュリティエンジニアの求人に応募するだけでなく、インフラエンジニアやネットワークエンジニアなどとして実務経験を積んでから、セキュリティ領域へキャリアチェンジする方法もあります。

セキュリティエンジニアの業務では、ネットワークやサーバー、クラウドなどITインフラに関する知識が求められます。インフラエンジニアなどとしてシステムの構築・運用や障害対応を経験すれば、こうした知識を実務を通して身につけられます。

そのうえで、セキュリティ関連の業務を担当したり、セキュリティエンジニアの求人に応募したりすることで、専門領域を広げていけます。将来的にセキュリティ分野へキャリアを広げられるかという視点で、担当業務や研修制度、社内でのキャリアパスを確認するとよいでしょう。

資格取得で基礎知識を身につける

未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合、資格学習を通じてITやセキュリティの基礎知識を身につける方法もあります。資格を取得すれば、体系的に知識を学べるだけでなく、転職活動で学習への取り組みを示す材料にもなります。

代表的な資格として、情報セキュリティに関する基礎知識を身につけられる「情報セキュリティマネジメント試験」や、ネットワークの知識を証明できる「CCNA(Cisco Certified Network Associate)」があります。より幅広いIT知識を身につけたい場合は、「基本情報技術者試験」も選択肢になります。

資格学習で知識を得たら、後述するハンズオンや実機を使った学習などで実践につなげることが大切です。

オンライン講座やCTFなどで実践的に学ぶ

未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合、オンライン講座やハンズオン教材などを活用して、実際に手を動かしながら学ぶことも有効です。知識を身につけるだけでなく、ネットワークやサーバーの設定、ログの確認などを実際に経験することで、実務への理解を深められます。

また、CTF(Capture The Flag)と呼ばれるセキュリティコンテストに参加する方法もあります。CTFでは、脆弱性の発見や暗号、Webセキュリティなどに関する課題に取り組みながら、セキュリティ技術を実践的に学べます。

未経験者の場合は、まず基礎的なオンライン講座やハンズオン教材でIT・セキュリティの基本を学び、理解が深まってからCTFなどの実践的な学習に進むとよいでしょう。学習した内容や制作物、取り組んだ課題などを記録しておけば、転職活動で学習実績を伝える際にも活用できます。

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未経験からセキュリティエンジニアに転職する際のポイント

これまでの経験をセキュリティ業務に結び付ける

未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合、これまでの仕事で身につけた知識やスキルを、セキュリティ業務にどう生かせるか整理しましょう。セキュリティエンジニアとしての実務経験がなくても、IT関連の経験や課題を解決した経験などが評価される場合があります。

たとえば、インフラエンジニアやネットワークエンジニアとして勤務していた場合は、サーバーやネットワークの構築・運用経験をアピールできます。システム運用やヘルプデスクの経験があれば、障害対応や問い合わせ対応など、問題の原因を特定して解決した経験も生かせます。

IT業界での経験がない場合も、これまでの業務で培った強みを整理してみましょう。営業職なら顧客の課題を聞き取り、解決策を提案した経験、事務職なら正確に情報を扱い、手順に沿って業務を進めた経験などがアピール材料になります。

職務経歴書・自己PRで学習実績を伝える

未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合、職務経歴書や自己PRでは、これまでの業務経験だけでなく、IT・セキュリティ分野で取り組んできた学習内容も具体的に伝えましょう。採用担当者が、セキュリティエンジニアへの転職に向けてどのような準備をしてきたのかを判断する材料になります。

たとえば、資格を取得した場合は資格名だけでなく、取得に向けてどのような知識を身につけたのかを記載します。オンライン講座やハンズオン、CTFなどに取り組んだ場合は、学習した内容や実際に取り組んだ課題などを具体的に示すとよいでしょう。セキュリティに興味を持ったきっかけと、その後にどのような行動を取ったのかまで示すことがポイントです。

志望動機でセキュリティを目指す理由を伝える

未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合は、なぜセキュリティ分野に転職したいのかを具体的に伝えましょう。志望動機では、セキュリティに興味を持ったきっかけ、これまでの経験とのつながり、入社後に目指す姿の3点を整理すると、内容を掘り下げやすくなります。

まず、現在の仕事や資格学習、ITに関する経験などを振り返り、セキュリティに関心を持ったきっかけを具体的にします。たとえば、システム運用の経験から情報を守る重要性を実感した、資格学習を通じてサイバー攻撃や脆弱性について知り、専門的に学びたいと考えた、といった経験が挙げられます。

次に、これまでの仕事で培ったスキルをセキュリティエンジニアとしてどう生かせるかを伝えます。IT関連の経験があれば技術的な知識や業務経験を、異業種からの転職であれば課題解決力や正確性、コミュニケーション力などを具体的なエピソードとともに示すとよいでしょう。

最後に、入社後にどのような業務に携わり、どのようなスキルを身につけたいのかを明確にします。応募企業が手がけるサービスやプロジェクト、研修制度などを調べたうえで、自分の経験や今後のキャリアと結び付けると、企業ごとに具体性のある志望動機を作成できます。

転職エージェントを活用する

未経験からセキュリティエンジニアへの転職を目指す場合、転職エージェントを利用する方法もあります。セキュリティ関連の求人を扱うエージェントに相談すれば、未経験者が応募できる求人を探しやすくなります。

また、自分の経験やスキルをもとに、どのような求人が適しているか相談できる点もメリットです。ITエンジニアとしての経験がある場合は、セキュリティ領域へキャリアチェンジしやすい求人を紹介してもらえる可能性があります。IT業界未経験の場合も、研修制度や入社後のキャリアパスなどを踏まえて求人を比較できます。

応募書類の作成や面接対策を受けられるケースもあるため、未経験から転職する場合はこうしたサポートも活用するとよいでしょう。

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セキュリティエンジニアの転職先を選ぶポイント

自社開発企業

自社開発企業では、自社で提供するWebサービスやアプリケーションなどのセキュリティ対策に携わります。サービスの企画や開発から運用まで一貫して関われる企業では、事業やシステムへの理解を深めながら、継続的にセキュリティ対策を改善する経験を積めます。

企業によっては、脆弱性診断やセキュリティ監視だけでなく、開発チームと連携したセキュリティ対策やセキュリティポリシーの策定などを担当する場合もあります。自社のサービスやシステムに長期的に関わりながら、開発とセキュリティの両面から経験を積みたい人に向いています。

SIer

SIer(システムインテグレーター)では、顧客企業のシステム開発や運用に携わり、案件に応じてセキュリティ対策を担当します。複数の業界や企業のプロジェクトに関われるため、さまざまなシステム環境やセキュリティ課題に触れながら経験を積める点が特徴です。

たとえば、ネットワークやサーバーの設計・構築に加え、アクセス制御やセキュリティ機器の導入、システムの脆弱性への対応などを担当する場合があります。案件によって扱う技術や業務範囲が異なるため、幅広いITインフラやセキュリティの知識を身につけたい人に向いています。

セキュリティ専業企業

セキュリティ専業企業では、サイバーセキュリティに特化したサービスを提供し、顧客企業のセキュリティ対策を支援します。具体的には、脆弱性診断やセキュリティ監視、インシデント対応、セキュリティコンサルティングなど、企業によってさまざまな業務があります。

特定のセキュリティ領域に集中して経験を積みやすく、専門性を高められる点が特徴です。たとえば、脆弱性診断を担当すればWebアプリケーションやネットワークの脆弱性を調査するスキルを、セキュリティ監視を担当すればログ分析やインシデント対応のスキルを身につけられます。

セキュリティ分野で専門性を高めたい人や、特定の領域を深く掘り下げたい人は、セキュリティ専業企業を転職先の候補として検討するとよいでしょう。

研修や資格取得支援などの教育環境を確認する

未経験からセキュリティエンジニアを目指す場合は、入社後に知識やスキルを身につけられる環境があるか確認しましょう。セキュリティ分野は扱う技術が幅広いため、入社後の研修やOJTなどを通じて、実務に必要な知識を学べる企業を選ぶことがポイントです。

資格取得支援制度の有無も確認しておきたいポイントです。受験料の補助や資格手当、社内研修など、企業によって支援内容は異なります。自分が取得したい資格や身につけたいスキルを整理したうえで、学習を支援する制度があるか確認するとよいでしょう。

また、研修内容だけでなく、未経験者が入社後にどのような業務から担当するのかも確認しておきましょう。研修で基礎を学んだ後に、インフラ運用やセキュリティ監視などの実務を経験し、段階的に担当範囲を広げられる企業であれば、未経験からでもスキルを身につけることができます。

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この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)

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