データ分析の基盤を支えるスペシャリスト!「データエンジニア」

データ分析の基盤を支えるスペシャリスト!「データエンジニア」
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ビッグデータの活用が企業や社会で推進される中で、データエンジニアの需要は高まってきています。
この記事では、エンジニア職の中でも、一際注目を集める「データエンジニア」について詳しく解説していきます。
ぜひ最後までチェックしてみてください!

データエンジニアとは

データエンジニアとは、データ活用のための基盤を作り、その基盤を運用しながらデータの整理や管理を行うITエンジニアです。 データのほとんどはそのままの状態では活用・分析できないため、整理・加工などの下準備をして使える状態にするのが、データエンジニアの役割です。 昨今のIT化やDX化によって、企業にとって膨大なデータの取り扱いや、中長期的な意思決定のためのデータ活用基盤は必須となっており、データエンジニアの存在は欠かせないものとなっています。

データサイエンティストとの違い

データ活用のための専門家として、データエンジニアとよく混同される職種として、「データサイエンティスト」がありますが、両者の役割は次のように異なります。

データエンジニア:データを整理するのが役割で、そのためのインフラの設計や基盤開発・運用まで行うため、高いスキルが求められる

データサイエンティスト:整理されたデータを分析し、活用方法を導き出したり、経営やマーケティング、営業などビジネスの課題解決に向けた提案をするため、数理統計の知識が求められる

要するに、「データエンジニアが整理した情報を、データサイエンティストが活用する」という流れとなっており、両者が連携することではじめてデータ活用が成立します。

データエンジニアの業務内容

データエンジニアの主な役割である「データ活用ためのデータの加工や基盤作り」のために必要な業務を紹介します!

データの加工

データを分析できる状態にするために、データの加工や整理を行います。
具体的には、データ内容の確認と重複データの削除・データ表記や形式の統一・データの修正や更新および削除を行うことでデータ活用可能な状態にします。

データ活用基盤の設計・開発・運用

データ活用のためには、データを整理するための「基盤」が必須です。
データ活用の基盤である、データ収集・保管・加工・分析を行うためのシステム設計を行います。また、この基盤づくりのためのインフラ(データベースやクラウドなど)の環境構築を行うこともあります。
さらに基盤を設計・開発した後は、エラーに対処するために監視したり、分析環境を改善したり、運用業務に携わります。

AIや機械学習の運用や改善

データの分析・活用に欠かすことのできない「AIや機械学習」のプログラミングや運用、改善も、データエンジニアの重要な仕事です。
例えば、機械学習のシステム内のデータを増やすことで、分析精度を向上させることができます。

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データエンジニアに求められるスキル

データエンジニアが、データ活用の基盤作りや、インフラの構築AI・機械学習の運用などを行うにあたり、必要な様々な専門知識やスキルを紹介します。

プログラミングスキル

プログラミングスキルはデータエンジニアにとって必須のスキルです。データベース作成やシステム開発のために、Java、Python、Scalaなどのプログラミング言語を身につけておくと安心です。

データベースの知識や設計スキル

データの加工や整理をするために使われる「データベースの知識」や「設計スキル」も、データエンジニアにとっては欠かすことのできないスキルです。
特に、構造化データの管理システムであるRDBと、そのデータを扱うためのSQL、非構造化データの管理システムであるNoSQLのなどの、データベースの設計・運用に必要な知識は身に付けておくべきです。

インフラ(サーバー・ネットワーク)に関する知識やスキル

データ分析の基盤作りのために、サーバーやネットワークなどのインフラの構築に関する知識やスキルが求められることもあります。
インフラ構築は、インフラエンジニアの専門領域ですが、データエンジニアとしてもインフラ構築の知識を身につけておくと重宝されることも多いため、ネットワークやサーバー、クラウドなどのインフラ関連の知識は一通り身に付けておく価値があります。

クラウドに関する知識

クラウドやシステムの設計、開発、運用もデータエンジニアの仕事です。
特に、Microsoft Azure・AWS・GCPなどの代表的なクラウドの構築方法は勉強しておくと便利です。

分散処理スキル

複数のコンピューターを使って膨大な量のデータを処理する、分散処理スキルも求められます。大量のデータを処理する際に、分散処理をすることで、コンピュータ1台あたりの負荷が軽減され、高速かつスムーズに処理を進めることができます。
分散処理の代表的なフレームワークである、HadoopやSparkの機能について、それぞれの特徴を把握し、適切に使い分けられる必要があります。

データ分析及び機械学習の経験

データ分析や機械学習の経験もデータエンジニアとして活躍する際に役立ちます。機械学習の実装や分析はデータサイエンティストの仕事ですが、その仕組みや流れを知ることで、データサイエンティストの方々と一緒に仕事を進めやすくなります。

データエンジニアとして身につけておきたい専門知識やスキルは多岐にわたりますが、将来ITを分野で活躍するにあたって、どれも活躍するスキルばかりですので、ぜひ、積極的に身につけていただきたいと思います!

データエンジニアにとって有利な資格

資格取得は必須ではありませんが、次のような資格があると、転職の際に有利に働きます!

・データベーススペシャリスト試験
・ITサービスマネージャ試験
・PMP (Project Management Professional) 試験
・システムアーキテクト試験
・Googleプロフェッショナル データエンジニア
・CCP データエンジニア認定試験
・統計検定 など

データエンジニアへの転職

データエンジニアは将来性の高い職種であり、各企業からの求人は増加傾向にあります。求人の雇用形態も、正社員や派遣社員、パート・アルバイト、業務委託など様々です。他のIT業種と比べて年収は高めだと言えます。経験者はもちろんのこと、未経験でも採用可能な求人もあることから、就職・転職は今が狙い目の職業と言っても過言ではないでしょう。

中途採用の場合は、経験者を募集する会社が多いです。しかし、データエンジニアとしての経験がなくても、エンジニアやプログラマーなど、IT業界での就業経験がある場合や、理系の研究職、データ分析に関する経験があると重宝される場合が多いです。

エンジニア自体未経験である場合は、いきなりデータエンジニアを目指すのは難しいです。この場合は、幅広いスキルを身に付けるために、まずは、一般的なWebエンジニア職として就職をして、プログラミングやデータベースなどの知識を身に付けてから、データエンジニアを目指すのがおすすめです。
また他職種で経験を積みながら、先述した資格も取得することで、データエンジニアへの転職に繋がりやすくなります。

データエンジニアのキャリアパス

データエンジニアには多様なキャリアパスがあります。

データエンジニアのスペシャリストとして活躍する

まず、現場の仕事を続けて、分析基盤の構築やアプリケーションの開発業務を行う、データエンジニアのスペシャリストを目指す道です。現場の責任者として、エンジニアチームのマネジメントを行うこともあります。データエンジニアとして十分に経験を積んだあとに、独立してフリーランスとして活躍する道もあるでしょう。自身で営業して案件を獲得する難しさもありますが、その分やりがいも大きいと言えます。

データサイエンティストを目指す

また、データエンジニアとして培った、データ関連の知見や技術を生かして、データサイエンティストを目指すキャリアパスもあります。データサイエンティストとなるには、データ関連の知識に加えて、ハイレベルな統計知識や分析能力などが求められますが、上流工程の業務に関わるため、さらなる高収入を期待することもできます。データサイエンティストの需要も、今後さらに高まっていくと予想されています。

データ利活用のコンサルタントとして活躍する

さらに、データエンジニアが持つ多種多様なスキルや経験を活かし、経営やビジネスの知識も身につけることで、データサイエンティストが分析したデータをもとに、データ利活用を推進するコンサルタントとして活躍することもできます。

データのスペシャリストとして、企業の課題解決や、データを活用したプロジェクトの立案などに携わることができます。
このようにデータエンジニアには多様なキャリアパスがあります。キャリアを長い目で見たときに、様々な選択肢があることも、大きな魅力の一つと言えるでしょう。

データエンジニアの将来性

近年、AIやビッグデータの普及によってデータ基盤の効率化が重要され、最新技術を持ったデータエンジニアの需要も高まっています。「ビッグデータやAIなど、最先端のITスキルを持った人材は2030年に約55万人不足する」という調査結果もあり、データエンジニアは最先端分野に携わる職種として、今後もますます需要が高まると予想されている、将来性のある職業です。

また、 数字・画像・音声など取り扱うデータも多様化しており、今後は、より専門性に特化したデータエンジニアが求められていくことも予想されます。
さらに、豊富な知識を身につけることで、希少価値の高い人材として、高年収も期待できます。

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この記事を書いた人

KOTORA JOURNAL | データ分析の基盤を支えるスペシャリスト!「データエンジニア」

高畑賢一

[ 経歴 ]
成城大学卒業後、東証一部(現プライム)の大手人材紹介会社に就職。IT業界の人材紹介業務に従事。

[ 担当業界 ]
CTO、CIO、CISO、情報セキュリティ、ITエンジニア、新規事業開発