ネットワークシステムのプロフェッショナル!「ネットワークエンジニア」

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18 - ネットワークシステムのプロフェッショナル!「ネットワークエンジニア」

近年、クラウド技術の発展や、IoT技術の普及により、需要が高まっているネットワークエンジニアについて解説します!

ネットワークエンジニアとは

ネットワークエンジニアとは、サーバーエンジニアによって構築されたサーバーを土台に、サーバーと端末、サーバー同士を繋ぐネットワークを設計、構築し、保守、管理を行う技術者のことです。

類似の職業との違い

ネットワークエンジニアとよく混同される職業として、システムエンジニアやサーバーエンジニアが挙げられます。これらの仕事の違いを、簡潔に分類すると次のようになります。

◯ネットワークエンジニア
個々のコンピューターをつなげるための「ネットワークシステム」の設計・構築・運用・保守を行う。

◯システムエンジニア
「個々のコンピューター上で動くシステム」の設計・開発・テストを行う。

◯サーバーエンジニア
サーバーの構築・運用・点検を行う。このサーバー同士をネットワークでつなげるのが、ネットワークエンジニアの仕事です。

ネットワークエンジニアの仕事内容

ネットワークエンジニアは、ネットワークの設計、要件定義、構築、保守、運用などネットワークの関連業務全般を担います。仕事内容について、ネットワークの「要件定義」「設計」「構築」「運用」「保守」に分類して見ていきましょう!

ネットワークの要件定義

要件定義は、ネットワークエンジニアとして仕事を進めるにあたって、特に重要な業務です。クライアントの要望を正確に把握し、現行のネットワークシステムをよく分析した上で要件定義を行います。

具体的には、設計するネットワークシステムの範囲や拡張性、信頼性、性能などを定義し、運用管理に関わるバックアップ、障害対応を含めた仕様を決定します。
このため、要件定義には、ネットワークにおけるアドレス管理や機器の選定、ネットワークセキュリティに関する知識など、特に幅広い知識や経験が必要となります。

また、近年では、Wi-Fi環境におけるネットワーク構築や、IoTを活用したネットワークシステムの需要も高まっており、無線技術(BluetoothやZigbeeなど)の知識が求められるケースも増えています。

ネットワークの設計

要件定義の内容に応じて、ネットワークシステムを構成する技術や製品の特性、導入事例などを参考にしながら、ネットワークの構成や使用するネットワーク機器(ルーターなど)の種類・数、使用する回線など、具体的なネットワークの設計を行います。製品や技術の導入に際して、事前にテストをして、適性を見極める場合もあります。

設計計画は、ネットワーク設計書に取りまとめ、管理しながら作業を進めていきます。
ネットワークに導入する技術や製品などの要件定義ができたら、作業計画を立案し、ネットワークシステムの利用者や、関係者、責任者へ設計レビューとして提案します。
新規ネットワークシステムの設計だけではなく、既存のネットワークシステムのリプレイス業務を行うケースでは、事前に業務内容をヒアリングし、業務に支障が出ないように配慮し、移行計画を立てる必要があります。
また、万が一ネットワークシステムにトラブルが発生した場合は、復旧作業についても検討し、提案する必要があります。

ネットワークの構築

ネットワーク設計時に作成した計画書に基づき、実際にネットワーク機器の設置や配線、ソフトウェアのインストールや設定などを行います。多くの拠点を結ぶ大規模なネットワーク構築の場合は、数ヵ月かかる場合もあります。構築後は、通信、ネットワークの負荷、セキュリティなどのテストを行い、必要に応じて改修を行い、問題がないことを確認した上で、運用開始となります。

ネットワークの運用

ネットワークシステムは構築した後も、利用者からの問い合わせに対応したり、随時機器の設定変更や構成変更などを行う必要があります。立ち上げたネットワークを調整し、改良することも、ネットワークエンジニアの重要な仕事です。

ネットワークの保守

ネットワークシステムに故障やトラブルが発生した際には、できる限り早く原因を究明し、必要があれば、ソフトウェアのアップグレード、機器の交換など、迅速な対応を行って、円滑なネットワークを維持することが求められます。

ソフトウェアのアップグレードや機器の交換などの作業は、ネットワークが停止するため、システム停止可能な休日や夜間に実施することも多いです。
運用・保守はネットワークエンジニアの基本的な業務ですが、幅広い技術や知識が必要とされる、非常に重要な役割の一つです。

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ネットワークエンジニアのやりがい

高収入を狙える

ネットワークエンジニアは全ITエンジニア職の中でも、高水準の年収となっています。
2017年に経済産業省が発表した統計によると、高度な技術を有するネットワークエンジニアなどのIT技術スペシャリストの平均年収は758万2,000円でした。さらにスキルや実績次第では、1,000万円以上の年収も十分期待できる職種です。

システム完成時に大きな達成感が得られる

ネットワークエンジニアの仕事は、大規模になればなるほど、複雑になり、高度な知識と技術が求められます。プロジェクトによっては、接続範囲も広範囲になることもあり、様々なネットワークに関する知見が必要とされる場合もあります。
また、構築には、要件定義から設計、構築まで一年以上の長期にわたる場合もあり、根気のいる作業となる場合もありますが、その分、要件通りに、それぞれの機器がネットワーク接続でき、正常に動作した時には、大きな達成感が得られます。

社会に貢献できる

ネットワークエンジニアは、ネットワークシステムの設計・構築・運用・保守に携わりますが、所属や担当する企業によっては大手企業・病院・商業施設・行政法人・大学・工場など社会的に大きな役割を担う情報システム・設備インフラの構築を担当します。
また、IoT(モノのインターネット)に関わる基幹ネットワークの構築や、複数ビルの設備ネットワークの統合といった大規模なプロジェクトに携わるケースもあり、ネットワークの仕事を通して、社会貢献ができることに、大きなやりがいを得られるでしょう。

 専門性の高い分野で活躍できる

ネットワークエンジニアは、様々なネットワークシステムの規格(各種通信プロトコルなど)の知識を生かし、情報システムの基盤となるネットワークの設計・構築を行います。
また、通信機器(ルーター・ハブ・ネットワークスイッチなど)の通信機器を組み合わせ、組織内のネットワークを有線や無線で接続することが求められます。

さらに最近では、負荷分散、各種セキュリティ技術、ネットワーク仮想化などの新しい技術にも対応できるネットワークエンジニアの需要も高まってきています。このような、非常に専門性の高い分野で活躍できることも、ネットワークエンジニアのやりがいのひとつと言えるでしょう。

大規模なプロジェクトに携われる

ネットワークエンジニアが関わるプロジェクトの規模は幅広く、なかには、数百人〜数千人単位のプロジェクトチームで業務に当たる、大規模プロジェクトもあります。

このような多数のITエンジニアや部署、外部組織が関わるプロジェクトであっても、ネットワークはシステムの基盤となります。ネットワークエンジニアとして大規模なプロジェクトを成功に導くことは、大きな貢献をしている実感を得られるとともに、自身の技術や実績を伸ばすことができます。

 海外でも活躍のチャンスがある

ネットワーク機器の多くは、外資系企業が製造・販売しており、ネットワークの分野における公用語は英語です。

このため、ネットワークエンジニアは機器の操作や、ドキュメントの読み込みなど、日常的に英語に接する機会が多くあります。また、実務の中で習得したグローバルスタンダードの知識や技術を生かし、将来的に海外で活躍することも可能です。

このようにネットワークエンジニアの仕事は、非常におもしろくやりがいのある仕事です。

未経験からネットワークエンジニアへの転職

近年では、インターネットやクラウドの普及により、ネットワークエンジニアの需要は非常に高まっているものの、人材不足の状況が続いています。
このような状況の中で、実務経験がある人はもちろん、実務未経験の人でも、採用して積極的に育成しようという企業も増えています。

未経験からネットワークエンジニアを目指す場合は、実務経験がなくても、ネットワークの知識があると有利となる場合が多いです。
特に身につけておくと役立つ資格は、「AWSの認定資格」「シスコ(Cisco)技術者認定」「CCNA」「基本情報技術者資格」です。
これらの資格を持っていると、基本的な知識があると証明することができるので、転職活動を有利に進められる可能性が高くなります。

ネットワークエンジニアのキャリアアップとしての転職

現在、ネットワークエンジニアとしてすでに活躍中で、転職によってステップアップや年収アップを狙ってる方への、おすすめの転職先を紹介します!

大手企業で上流工程に携わる

IT・通信業界の大手企業に、要件定義・設計・提案などを担当するSEとして転職することで、キャリアアップ、年収アップが望めます。
年収は、自身のスキルや経験だけでなく、転職する企業の規模や経営状況によって左右されるので、しっかりと企業を見極めて転職することが重要です。

Web業界のメガベンチャーに転職する

Web業界のメガベンチャー企業では、積極的にネットワークエンジニアを採用しています。
特に、インフラ周りのネットワークの知識だけでなく、クラウドホスティングなどの新しい技術に対して知識や、技術を持っている方は転職に有利となります。
AWS認定資格保有者の方や、クラウドホスティングサービスに携わった経験のある方は、Web業界のメガベンチャー企業への転職がおすすめです!

ネットワークエンジニアの最近の動向とまとめ

近年、様々な要因から、ネットワークエンジニアの需要は、非常に高まっています。

まず1つ目の要因は、AWS(Amazon Web Service)などのクラウド技術の発展です。
クラウド技術の発展により、従来の物理的なネットワークの構築ニーズは減少傾向ですが、クラウドを使用したネットワークの構築ニーズはそれを上回る勢いで増加中です。

2つ目の要因は、「モノのインターネット」と言われる、IOT(Internet of Things)の普及です。昨今、世の中のあらゆるものをインターネットと繋ぐ動きが加速しており、これによりインターネット構築のニーズが高まっています。

3つ目の要因は、活躍できる業界の幅の拡大です。
ネットワークエンジニアはこれまで、IT業界を中心に業務を行ってきました。
しかし、最近では、ネットワーク通信を前提としたゲームの流行により、ゲーム業界でのネットワークエンジニアの需要も拡大中です。また、情報化社会の中で、企業は情報セキュリティレベルをこれまで以上に強化することを求められており、セキュリティ対応ができるネットワークエンジニアは特に重宝される人材として、需要が高まっています。

これらのネットワークの発展や変化により、今後もネットワークエンジニアの需要はさらに高まっていくことが予想されます。このような中で、確かなノウハウや知識を持ち、最新の情報や技術にもキャッチアップしていくことで、ネットワークエンジニアとしてキャリアアップをしていったり、高い年収を得ることが可能となります。

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この記事を書いた人

KOTORA JOURNAL | ネットワークシステムのプロフェッショナル!「ネットワークエンジニア」

加藤大政

[ 経歴 ]
福島大学経済経営学類卒業後、新卒でコトラに入社。入社前よりインターンとして、コンサルタント、リサーチャー業務を経験。現在は、ベンチャーキャピタル、データサイエンティスト、金融機関ITなどの領域を専門として、ミドル・ハイクラス層を対象に転職の支援を行う。

[ 担当業界 ]
ベンチャーキャピタル、データサイエンティスト、金融機関IT、IT業界、経営幹部人材(IT企画等)