生産管理・SCM経験者にオススメ転職先とは?オススメの理由を徹底解説

生産管理やSCMは、仕入れから発送までの生産工程のすべてに関わり、商流の取りまとめであったりと企業のものづくりの中枢を支える職種です。モノづくりの全行程を理解し、縁の下の力持ちとしてモノづくりには不可欠な職種です。コストカットや生産性UPに直結する立場なので、企業側のニーズも増加しています。

しかし、ニーズが増加している一方で生産管理・SCMからの転職を考える人も増えています。

そこで今回は、「生産管理・SCM経験者の転職」について解説します。この記事を読むことで

記事のポイント

・主な転職理由

・生産管理・SCM経験者の強み

・おすすめの転職先

などがわかります。ぜひこの記事を読んで転職活動に役立ててください。

生産管理・SCM経験者の主な転職理由

メーカーから転職を検討される方の理由としては以下の4つではないでしょうか。

生産管理・SCM経験者の主な転職理由

・組織改編による事業環境の変化

・身につく専門性が定量的に評価されにくい

・昇進への不安

・現場の無駄を削減する仕事をしたいが、一社員の裁量では限界がある。

組織改編による事業環境の変化

まず1つ目は、事業環境の変化です。メーカーでは上司や会社のトップが変わると、これまでの仕事のやり方が通じなくなったり、部署ごとの力関係が変化したりすることがあります。生産管理やSCMにはバランサーとしての役割が求められるため、このような変化にはいち早く対応しなくてはなりません。

バランサーであればあるほど、環境の変化に居心地の悪さを感じ転職を検討するようです。

身につく専門性が定量的に評価されにくい

2つ目は定量的評価の難しさです。生産管理・SCMのどちらも高い専門性が求められますが、その専門性は定量的に評価をすることが難しく、製造業に関わる総合力を身につけることができますが、それを別な企業で100%発揮することは難しく、得られたスキルはポータブルスキルになりづらい傾向があります。

何を専門性と捉えるかによりますが、「どこの企業・職種でも活かすことができるスキル」を身につけることは難しいポジションなので、そのような志向をお持ちの方は転職を検討し始めるようです。

昇進への不安

3つ目は昇進への不安です。

社内での昇進を考えると、具体的な成果が見えづらかったり、部門長や役員の席は既に埋まっていることが多かったり、なかなか昇進のイメージを持つことが難しいのが現状ではないでしょうか?

生産管理・SCMは、深く業務フローや工程全体のフローを把握でき、社内外との高いレベルでのコミュニケーション能力が磨かれる職種ではありますが、深い専門性を求められる機会が多くないため、エンジニアや経理、人事等の他の管理部門等への転向も難しく転職を考え始めるようです。

裁量および権限の狭さ

生産管理は仕入れから出荷・納品までのすべての工程に関わり、SCMは商流をQCDの観点から、最後までコントロールすることが求められ一見するとその仕事は多く見えますが、一社員として実際に担当できる業務は限られることもあります。メーカーは良くも悪くも役割分担の業務体制をとっているためです。

そのため、現場の業務改善を行いたいと思っても、自分の担当領域外にある業務を改善することは難しく、変わらない現場に対してやりきれない思いを持っている方もいるようです。特に大手企業ではこの傾向が強くなります。

生産管理・SCM経験者の強み

生産管理・SCM経験者の方は、商流や製造、物流を含む社内外プロセスへの深い理解と管理・遂行能力、需要予測や柔軟な対応力、社内外のステークホルダーとのやりとりで培ったコミュニケーション能力・調整力など、経験者ならではの持ち味をお持ちです。

特に即戦力が求められることから、経験豊富で専門性を持った生産管理・SCM経験者はメーカーにとっては魅力的です。またメーカーだけでなく、商社やコンサルティングファームからも生産管理・SCM経験者のニーズは高まっています

生産管理・SCM経験者の強み

・生産、物流工程への深い理解と幅広い専門性

・コミュニケーション能力・調整力

・海外ベンダーや生産拠点とのやり取り経験

QCD目標を達成させる高い管理・遂行能力

生産管理・SCMの大きな役割として、「QCD (Quality: 品質、Cost: コスト、Delivery: 納期)に関する目標を全て達成すること」が挙げられます。

このQCD目標達成には、顧客、生産工程/品質管理等の社内関係者、部品/部材供給ベンダ等の取引先等生産に関わる全ての状況を常時監視した上で、適宜、適切な手を打ち、常に状況を管理、コントロールする必要があります。

また、納期遅延を解消するため、在庫を確保することがあります。この在庫量はキャッシュフローに大きな影響を与えるため、需要予測に基づき、適切な量が常に管理、コントロールされる必要があります。

これらのように高い管理・遂行能力が生産管理・SCMに求められ、この高い管理・遂行能力は企業から評価されるポイントとなります。

コミュニケーション能力・調整力

次は、社内外のコミュニケーション能力・調整力です。

生産管理・SCMは社内外の様々な人間と連携して、生産工程をより効率的にできるように全体の調整をする、いわばPM的な意味合いの役割が大きいポジションです。

どの企業、職種でも様々なバックグラウンドを持った方と様々な企業・バックグラウンド持った方々と接する機会がを多いため、高度なコミュニケーション能力・調整力が求められてきた生産管理・SCM経験者は特に評価されます。

海外ベンダーや生産拠点とのやり取り経験

海外ベンダーや生産拠点とのやり取りの経験がある場合は強みになります。近年、メーカー各社は海外進出を積極的に行っています。そのため、必然的に海外経験を持っている人材へのニーズが高まっているのです。

海外とやり取りのするうえでの語学力であったり、現地の法律対応の経験が豊富であると、メーカー企業からのニーズと合致します。海外駐在や海外関連子会社等のマネジメント等のハイクラス層の求人が多く、キャリアの幅も広がります。

生産管理・SCM経験者にオススメの転職先

では、実際に生産管理・SCM経験者がどういった業種がオススメの転職しているか。ここからは転職支援を行ってきた私の経験をもとにお伝えいたします。

製造業向けのコンサルタント

1番おすすめできる転職先は製造業コンサルタントです。

製造業コンサルタントとは、その名の通り製造業・メーカーに対してコンサルティングを行う職業です。

主な業務は、メーカー現場の業務効率化の改善支援です。生産工程の改善(リードタイムの削減・オペレーションの再検討など)や、プロダクトのライフサイクルの管理、コスト削減などが挙げられます。

メーカーに勤めている人が実際のものづくりを行う「職人」だとするならば、製造業コンサルタントは、「職人」がよりものづくりに集中できる環境を整えることがミッションだと言えます。

製造業コンサルが転職先にオススメな理由

・年収面の充実

・経験後のキャリアパスの広がり

・汎用的なスキルが身につく

・企業の経営層と仕事ができる

製造業コンサルタントについては下記の記事で詳細に解説しています。
製造業コンサルタントとは?メーカーでの経験を活かす転職

製造工程の最適化をするために重要とされるポイントの一つが、生産・物流工程を深く理解していることです。

生産管理・SCM経験者はすでにこれまでの経験で生産・物流工程については深く理解されていらっしゃいます。そのため、どの工程に強みがあってどの工程に弱みがあるのかを実体験をもって把握することができます。

メーカーでの実務経験があれば、顧客が持つ弱みに対して効果的な打ち手を提案できるのでコンサルタント未経験でも企業から重宝されます。

変わらない現場に対してやりきれない思いを感じていたら、コンサルへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。

同業界の生産管理・SCM

次に紹介するのは、同業界の生産管理・SCMへの転職です。

おすすめする理由として大きな理由は、企業側のニーズが高いということが挙げられます。生産管理・SCMはメーカーのものづくりの中枢を支えるとても重要な職種です。また、近年その重要度もましてますから企業側からのニーズは高く保たれています。別職種の方を新しく生産管理・SCMに配属しゼロから教育するよりも、他社で生産管理・SCMを経験した方を採用するほうがリスクも低く効率的です。

以上のことから、同業界の生産管理・SCMへの転職もおすすめします。

一方で、他業界の同一職種への転職は、生産工程等の根本的な違いから経験が活かせない点も多いので注意が必要です。

生産体制を持っている商社

最後に紹介するのは、商社です。

商社は、貿易の仲介役としてのトレーディング業務に目が行きがちですが、最近では技術商社や総合商社において、トータルソリューション提供を目的とした、モノづくりを必要とする企業も見受けられます。

商社の中には、OEM機能を持ち、メーカーと同じように生産体制を作り上げたり、専門知識を用いたコンサルティングを行ったりと、事業の幅を広げ変化しています。そのため、そのような企業ではメーカーでの経験を活かすことができる可能性があります。

まとめ

今回は、生産管理・SCM経験者向けのオススメ転職先について解説しました。

オススメの転職先として紹介したのは、「製造業コンサルタント」「同業界の生産管理・SCM」「生産機能を持っている商社」の3つです。

生産管理・SCM経験者にオススメの転職先3つ

製造業コンサルタント

・同業界の生産管理・SCM

・生産機能を持っている商社

その中でも特におすすめなのが製造業コンサルタントです。前職の経験を最大限活かしながらキャリアアップを目指すことができます。

生産管理・SCM経験者は企業からのニーズも高いので、今回の記事を参考に転職活動を成功させましょう。

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この記事を書いた人

野村光穂

日系と外資のメーカーで品質保証・品質管理・QAエンジニアを主体とした技術職を経て、商社における技術営業や商社直轄製造工場の統括管理・責任者兼営業マネージャー職に従事。その後上場企業での技術職を経て、現職。

[ 担当業界 ]
メーカー、製造業、技術系商社、技術営業、コンサルティングファーム