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経営共創基盤(IGPI)企業インタビュー

金子 素久 氏 / マネジャー


株式会社経営共創基盤(IGPI)。2007年に元産業再生機構の最高執行責任者、冨山和彦氏の下、従来の戦略型コンサルティングファームとは異なる徹底したハンズオンを武器に独特の地位を築いてきた。設立から10年経った今も経営共創基盤の精鋭揃いのイメージは健在だが、次の十年の飛躍を目指し精鋭部隊の拡充には余念がない。戦略コンサルティングファーム、投資ファンド、法律事務所など、各分野の一流の人材が集まる同社だが、今回はその中、金融機関と会計事務所バックグラウンドの人材にスポットを当て、経営共創基盤で働くというキャリアの魅力について探ってみた。

■ 金子 素久氏 プロフィール
マネジャー。早稲田大学政治経済学部卒業後、邦銀でプライベートエクイティ投資、債権投資などのプリンシパル投資や融資に従事。2011年、経営共創基盤に転職し、現在はITやテクノロジー関連の業界を中心に、幅広く事業戦略立案、実行支援、スタートアップ投資等の業務を行うとともに、複数の出資先の社外取締役を務めている。

1.財務だけでビジネスは語れない

― 経営共創基盤に転職する前のキャリアを聞かせてください。

金子氏:

大学を卒業後、新生銀行に入行しました。新生銀行ではプライベートエクイティ(PE)業務、債権投資業務等のプリンシパル投資等に従事し、5年近く在籍した後、2011年にIGPIに転職しました。

― なぜキャリアチェンジを考えるようになったのですか?

金子氏:

銀行在籍時にある事業会社に常駐することがあったのですが、その時に痛感したのは銀行はファイナンスのスペシャリストではあるものの、事業をどう改善していくかというノウハウは必ずしも多くないということでした。しかし、事業と財務は企業の両輪であり、両面から課題解決を行うことが必要です。そこで、もっとビジネスのことについて学びたいという気持ちが強く芽生えたのです。

― 銀行でもPE業務に関わっていたのであれば、事業にもしっかり関われたのではと思いますが?

金子氏:

確かにPE業務では事業も見ていました。しかし、ビジネス面のバリューアップに関するナレッジそのものがなかなか蓄積されていないというのが金融機関の限界と感じました。

2.経営共創基盤の魅力 ― ハンズオン

― どのようなキャリアを形成していきたいと考えたのですか?

金子氏:

ビジネスを包括的にしっかり見ることができる場所で経験を積みたいと思いました。選択肢にあったのは一つがコンサルティングファーム、もう一つはPEファンドでした。

― 最終的に経営共創基盤を選択した決め手は何だったのですか?

金子氏:

IGPIが注力しているハンズオンに魅力を感じたからです。先ほどもお話ししたように、前職で常駐をした経験もありました。月曜日から金曜日まで常駐していたのですが、限定された役割であったとは言え、非常にエキサイティングな経験で、とても大きな学びとなりました。外資コンサルの場合ですとハンズオフ型でプロジェクトを遂行するというイメージ、PEファンドでも、ずっと張り付いているというよりは経営者を雇う、またはコンサルを雇うという方法で業務改善を行うという感じだと思います。でもIGPIは現場のドロドロした部分にまで立ち入って、顧客の企業価値向上にコミットしている点が魅力的でした。

3.企業再生業務で価値を発揮

― 入社後はどのような業務を担当したのですか?

金子氏:

入社後2-3年は企業再生業務を担当しました。再生プランを策定したり、資本増強の手伝いをしたり、再生過程の企業に様々なアドバイスをしていく業務です。IGPIでは金融出身や会計士のプロフェッショナルがまず再生業務を担当することがよくあります。数字に強く、財務の知識がしっかりしており、前職のキャリアを生かしてバリューを出しやすいというのがその理由です。そして与えられたその持ち場で価値を出すことができれば、次のオポチュニティが与えられます。IGPIには多様なプロジェクトがあるので、その後戦略立案業務に携わったり、投資業務に関わるチャンスが出て来たり、経験領域が広がっていきます。

4.本気で会社を動かしにかかるハンズオン

― 再生業務の次はどういった業務を担当したのですか?

金子氏:

再生業務のプロジェクトが終了し、某IT企業のコンサル業務にアサインされ、1年以上ハンズオンを経験することになりました。ハンズオンでは、あらゆるスキルが求められ、実際にそのプロジェクトでもM&A、経営管理の高度化、営業戦略立案など、様々な仕事をしました。IGPIの強みとしては、様々な経験を持つプロフェッショナルがいるということです。わからないことがあったとしても、オフィスでそれらのスタッフとコミュニケーションをとることで、自分のできることが広がります。金融機関は比較的新卒から在籍するスタッフが多い同質的な社会ですが、それと比べるとIGPIは様々な分野のプロフェッショナルが社内にいるので、格段に提供できるバリューが広がるとともに、様々な領域について学ぶことができます。

5.クライアントの舞台裏にも手を突っ込む

― 銀行のときにも常駐していたということですが、その場合の常駐とIGPIにおけるハンズオンに違いはあるのですか?

金子氏:

ハンズオンの定義というのは難しいのですが、IGPIでいうハンズオンはただ常駐するだけではありません。たとえば、常駐していたとしてもプロジェクトルームを与えられて現地で作業をしているだけというのはハンズオンとは呼ばないという整理です。IGPIでハンズオンという時は完全に意思決定のラインの中に入ります。先にお話したIT企業の時は、私の席は先方の社員席の一部にあり、普通の社員と同じ社内システムを使いながら働いていました。

― 他の戦略コンサルでもハンズオンを標榜するところが増えてきていますが?

金子氏:

他社では常駐プロジェクトをハンズオンと呼んでいる印象がありますが、先ほどもお話ししたとおりIGPIでは常駐しているだけではハンズオンとは言いません。IGPIの場合は本気でその会社を動かすため、あらゆる手段を使います。たとえば必要があれば社内政治や人事にまで関与していきます。冨山(経営共創基盤 代表取締役CEO)がよく『合理と情理』という表現を使いますが、スマートなロジックを並べるだけでは会社は動きません。本気で会社を動かそうと思うなら会社の「舞台裏」にまで手を突っ込んでいかなくてはいけません。

金子氏:

たとえば、A部長は、社内では誰と仲が良いのか・悪いのか、誰の言うことであればすんなり通すのか、どういうインセンティブで動いており、どの役員から評価されたいと思っているのかなど、徹底的に観察して、効果的なルートで施策を進めていきます。「合理と情理」の合わせ技で初めて会社は動きます。

6.現実の成果に固執しているか?

― そこまでディープにコミットするのですか?

金子氏:

IGPIには「八つの質問」※と呼ばれる行動規範があり、社員はそれが書かれたカードをいつも持ち歩いては参照しているのですが、その中に「現実の成果に固執しているか?」という質問があります。このことをとても強く意識しています。私たちは実際のインパクトしか求めていません。

ただ一緒になってやるというのではなく、社内のインセンティブ構造を完全に把握して、持てるスキルを総動員して会社を動かす。大きな歯車を動かす。それがIGPIのハンズオンです。

※思考と行動に関わる八つの質問
1. 心は自由であるか?
2. 逃げていないか?
3. 当事者・最高責任者の頭と心で考え、行動しているか?
4. 現実の成果に固執しているか?
5. 本質的な使命は何か?使命に忠実か?
6. 家族、友人、社会に対して誇れるか?
7. 仲間、顧客、ステークホルダーに 対してフェアか?
8. 多様性と異質性に対して寛容か?

金子氏:

エリートが良いプランを作るだけならどこでもできます。私たちが、先ほどお話しした「舞台裏」にまで踏み込み、一見地味なことをも行いながらハンズオンを行っているのは、実際のインパクトを求めているからこそなんです。

7.ニュースになる仕事

― ハンズオンに期待して経営共創基盤に転職したということですが、期待通りでしたか?

金子氏:

ハンズオンによって得られた学びとしては転職時に考えた期待通りでした。自分が考えていることが実行され、それがある程度大きな会社にインパクトを与えていくという体験はとてもエキサイティングです。また本気で会社を動かすことによって、自分の提案した施策がニュースとなって世間にダイレクトに出るということもあります。

― その他に他の戦略コンサルと差別化できるポイントはありますか?

金子氏:

持っているアプローチの多様さです。提供できるソリューションは圧倒的に広い。事業再生一つとっても、再生計画の立案から子会社の売却、資本注入、銀行交渉など、ワンストップで担当できます。

8.プラスαを求められ成長

― その分、経営共創基盤ではコンサルタントにかかる負荷は大きいと思うのですが、スキルの取得はどのようにされていくのでしょうか?

金子氏:

中途採用は何かができるから採用されるわけで、まず持っているスキルで仕事をやっていくと、段々プラスα、プラスαと求められていくことになります。その過程で自然と新しいスキルをどんどん身に付けていくことになります。プロジェクトの最中はアップアップしていても、気付いたらスキルがついていたという感じです。たとえば銀行など金融機関出身の人でしたら、先ほどお話ししたように再生案件や財務アドバイザリーで結果を出し、その後ハンズオンを経験してどんどん領域を広げていくというイメージです。

― 金子さん自身もそういう経験をしていますか?

金子氏:

たとえばハンズオンをするといっても、やることは多種多様です。私の場合、最初は経営の見える化をし、中期計画を立て、M&Aをし、公募増資をして、グループ会社の営業改革も実行しながら社長の相談相手になるというようなこともしていました。結果様々なスキルが身に付きました。またその経験を通じて、スタートアップ投資にも興味が出て来て、今ではスタートアップ投資も複数件手掛けています。

― ご自身のキャリアパスについてはどう考えていますか?

金子氏:

あまり長期的なキャリアパスを考えるタイプではなく、目の前の仕事の結果を出せば、次のオポチュニティは自然と出て来ると思っています。今はとにかく目の前の案件で結果を出すことしか考えていません。

9.旺盛な好奇心と高いアンテナ

― マネジャーとして、経営共創基盤にどのような人材が欲しいですか?

金子氏:

新しいことを学びたい、吸収したいという人ですね。コンサルタントをやる以上、新しい知識や情報を常にインプットすることが必要なので、そういうことが嫌いな人は向きません。新しい情報を収集し、新しいことに取り組んでいって、自分なりに本質を洞察しながら消化していくというプロセスを回し続けられる人でないと価値が出せないと思います。いずれにしてもアンテナが高いことは必須です。

― 銀行員など金融機関の人はいかがですか?

金子氏:

似たようなご回答になりますが、色々なことに興味がある人が良いですね。金融機関にいらっしゃる方の中には、金融の世界で専門性を高めていきたいと考える方が多い印象です。そういう人はあまりIGPIにフィットしないと思います。
ハンズオンで企業に参画すると、人事、システム、営業など色々なことを聞かれ、それなりの答えを出さなければいけなくなります。そのように多方面で自分のスキルを伸ばしていきたいという気持ちのある人の方が向いています。加えて、スキル面で言うと、投資、M&Aなど、何か一つスペシャリティを持つ人は、それをベースにスキルを高めることができますので更にフィットすると思います。

10.金融機関勤務で逃げ切れない時代

― 経営共創基盤で得ることができて、一般的な投資銀行業務で得られないものは何かありますか?

金子氏:

リアルな経営に関する知見が貯まります。投資銀行というのは基本的には会社の売り買いや株式の引き受けなど、経営という観点からはごく一部分に関する業務です。しかしリアルな経営というのは舞台裏のことも含めて、ありとあらゆることをしなければいけません。それを経験できるのは非常に大きいと思います。

今投資銀行に勤めていても、いずれ事業会社に行く可能性のある人が多いでしょう。一昔前ですと、銀行が再就職先として事業会社の経理部長ポジションを斡旋してくれるというようなこともありましたが、20代、30代で金融機関に勤務している方にとって、今の時代金融機関で勤め上げるというのは難しくなってきています。その後のキャリアを視野に入れて動かなければいけない時代なのではないかと思います。

その時、銀行業務のことしか知らず「銀行からきた経理のおじさん」として疎んじられることにならないよう、リアルな経営を経験しておくのは意味のあることだと思いますし、そういう意味でもIGPIは素晴らしい場所だと思います。

11.金融×αで広がる可能性

― 確かにキャリアを考えるとき、マクロ環境をきちんと見据えることは大切ですね。

金子氏:

日本の国際的な競争力の源泉は金融ではなく、製造業をはじめとした事業会社です。確かに金融は重要なインフラですが、あくまでも黒子で、事業会社からしてみると金融は機能のひとつにすぎません。そうなると、反対側、つまり事業側で行われていることを理解しておくことが、結果的に金融における経験や強みをさらに強化することにつながるのではないかと思います。

― 最後にキャリアを見つめなおしている金融機関の若手社員にメッセージはありますか?

金子氏:

金融はあくまでも一つの機能であり、企業経営において、金融だけの知識で解決できる課題は限定的です。それが金融プラス何かこれが得意ですというようなものがあると、他のものと掛け算をしてだんだん歯車が噛み合っていくことによって、より大きなものが動かせるようになっていきます。そのプロセスに興味があり、金融以外の分野に幅を広げて自分を高めたい人は大歓迎ですので、是非チャレンジしてください。

― どうもありがとうございました(了)

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