
システム監査とは
システム監査の役割
システム監査とは、企業や組織の情報システムについて、適切に管理・運用されているかを客観的に評価する取り組みです。システムの信頼性や安全性、効率性などを確認し、問題点やリスクがあれば改善を促します。
監査では、情報システムの開発・導入から運用、保守、セキュリティ対策まで、さまざまなプロセスを対象とします。システムそのものだけでなく、情報システムに関するルールや管理体制が適切に整備されているかも確認します。
システム障害や情報漏えいなどのリスクを把握し、必要な改善につなげることで、情報システムの適切な運用や業務の継続性を支えることがシステム監査の役割です。
システム監査を担う人材とは
システム監査は、情報システムや情報セキュリティ、監査などの知識を持つ人材が担います。企業の内部監査部門でIT監査やシステム監査を担当する人のほか、監査法人などに所属し、外部からシステム監査を支援する専門家もいます。また、ITコンサルティング会社などで、ITリスクや内部統制の評価・改善支援に携わる人材が、システム監査に関わるケースもあります。
システム監査を担う人材には、情報システムの仕組みだけでなく、システムに関するリスクや内部統制を理解し、客観的な立場から評価する力が求められます。監査の結果を関係者に説明し、問題点の改善につなげるため、ITの専門知識に加えて、分析力やコミュニケーション力も必要です。
システム監査の年収
システム監査の平均年収・求人年収
システム監査の年収は、所属する企業や監査法人、経験、役職などによって大きく異なります。求人の中には、年収600万円~1,000万円程度のものがある一方、経験豊富なIT監査スペシャリストでは年収980万円~1,267万円とする求人もあります。
金融機関のシステム監査でも、年収600万円~1,200万円程度を想定する求人が見られます。さらに、内部監査やシステム監査の経験を求める金融関連企業の求人では、年収850万円~1,250万円とするケースもあります。
特に、IT監査やシステム監査の実務経験に加えて、情報セキュリティや内部統制、システムリスクなどの専門知識を持つ人材には、高い年収を提示する求人もあります。
年収を左右する要素
システム監査の年収は、これまでの実務経験や専門分野、担当する業務の範囲、役職などを含めて評価される傾向があります。特に、システム監査やIT監査の実務経験が長く、情報セキュリティやITガバナンス、内部統制、システムリスクなどの専門知識を持つ人材は、より高度な業務を担当できるため、高い年収を提示されるケースがあります。
また、金融機関など、システムリスクへの対応が重視される業界では、金融業務とITの両方に関する知識や経験が評価されることがあります。監査法人やコンサルティングファームでは、監査・アドバイザリー業務の経験に加え、チームをまとめるマネジメント経験なども、上位ポジションへのキャリアアップに関係します。
システム監査のキャリアアップに役立つ資格・スキル
システム監査に関連する資格
システム監査の専門性を高める資格として、CISA(公認情報システム監査人)やシステム監査技術者試験があります。知識を体系的に学び、専門性を示す材料として活用できます。
CISAは、情報システムの監査やコントロール、セキュリティに関する知識・実務能力を証明する国際資格です。試験への合格に加えて、原則として5年以上の情報システム監査、コントロール、セキュリティなどの実務経験が認定に必要です。国際的に認知されているため、IT監査や情報セキュリティ分野でキャリアを築く際に、専門性を示す資格の一つといえます。
システム監査技術者試験は、情報処理技術者試験のレベル4に位置する国家試験です。情報システムを経営や業務の観点から評価し、問題点を指摘して改善を促すための知識・能力が問われます。高度なIT知識に加えて、システム監査や内部統制などに関する知識を身につけたい人に適した試験です。
求められるスキル・経験
システム監査では、ITに関する知識と監査・リスク管理に関する知識の両方が求められます。システム開発や運用、情報セキュリティなどのIT領域に加えて、内部統制やITガバナンス、リスク管理などの知識があると、システム監査に必要な専門性を身につけやすくなります。
実務経験では、システム開発・運用、情報セキュリティ、ITリスク管理などの経験も生かせます。特に、IT部門でシステムの企画や開発、運用に携わった経験があれば、システムの仕組みを理解したうえで監査に取り組める点が強みになります。
また、金融機関など特定の業界を対象とする場合は、業界特有の業務や規制に関する知識も役立ちます。監査法人やコンサルティングファームなどでは、監査・アドバイザリー業務の経験に加えて、プロジェクトを管理した経験やチームをまとめた経験が求められることもあります。目指すポジションに応じて、ITの知識と監査・リスク管理に関する経験を組み合わせることが重要です。
システム監査の求人動向とキャリアパス
需要が高まる背景
企業では、業務システムやクラウドサービスなど、情報システムを活用する場面が増えています。その一方で、システム障害やサイバー攻撃、情報漏えいなど、情報システムに関するリスクも多様化しています。こうしたリスクを適切に管理し、情報システムを安全かつ適切に利用できる状態を維持するため、システム監査の重要性が高まっています。
また、情報システムは企業の業務だけでなく、経営や内部統制にも関わります。システム監査では、情報システムの企画・開発・運用などのプロセスや、情報セキュリティ、IT統制などを対象として、リスクや管理体制を評価します。DXやAIの活用が進むなか、こうした情報システムに関するリスクを客観的に評価できる人材が求められています。
システム監査の求人動向
システム監査の求人は、監査法人だけでなく、金融機関などの事業会社やIT・コンサルティング会社にもあります。監査法人では、会計監査におけるIT内部統制の評価やシステムリスクの評価、ITリスクに関するコンサルティングなどを担当する求人が見られます。事業会社では、内部監査部門で自社のITシステムや情報セキュリティに関する監査を担当するポジションがあります。
求人では、システム監査やIT監査の経験だけでなく、システム開発・運用の経験を応募条件とするケースもあります。たとえば、監査法人ではSIerや事業会社のIT部門での経験を生かせる求人があり、システム監査未経験者を対象とした募集も見られます。
そのため、システム監査への転職では、監査の実務経験だけでなく、これまで培ったITの知識やシステム開発・運用の経験を生かせる可能性があります。特に、情報セキュリティやIT統制、クラウドなどの知識を求める求人もあり、これまでの経験に応じて専門領域を広げやすい分野といえます。
システム監査のキャリアパス
システム監査の経験を積むと、監査の専門性を高めるだけでなく、ITリスクや情報セキュリティなどの周辺分野へキャリアを広げることもできます。
監査法人では、システム監査やIT監査の経験を積み、より複雑な案件を担当したり、チームを率いるマネージャーなどのポジションを目指したりすることができます。事業会社では、内部監査部門でIT監査を担当するほか、ITガバナンスやシステムリスク管理、情報セキュリティなどの分野にキャリアを広げる道もあります。
また、ITリスクや内部統制に関する知識を生かして、コンサルティングファームなどで企業のリスク管理やITガバナンスの支援に携わることもできます。これまでの経験に加えて、特定の業界や専門領域の知識を身につけることで、自分の強みを明確にし、キャリアの選択肢を広げられます。
システム監査の最新求人情報
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この記事を書いた人
渡邉 裕介
[ 経歴 ]
大学卒業後、損害保険会社のコーポレート部門、営業部門、グループ会社出向を経験。コトラ転職後はリスクマネジメント、ESG領域を中心に担当。
[ 担当業界 ]
リスクマネジメント、コンプライアンス、ESG/サステナビリティ、金融ミドルバック











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