プライベートバンキングへ転職するには?最近の動向と仕事内容

プライベートバンキングへ転職するには?最近の動向と仕事内容
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富裕層の資産管理を行うプライベートバンキングは、外資系銀行だけでなく、日系の銀行でも展開しています。この記事では、プライベートバンキングへの転職を考えている人に向けて、仕事内容や動向、求人情報を説明します。

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プライベートバンキングとは?

プライベートバンキングとは、富裕層を対象にした金融資産の管理や運用をするサービスです。定期預金や株式や投信への投資、年金、事業継承、税務アドバイス、遺言信託など、様々なサービスがあります。

プライベートバンキングの歴史は古く、中世ヨーロッパから生まれ、欧米では広く定着していました。近年では、欧米に限らず、日本をはじめとした様々な国でプライベートバンキングを取り入れ、日本では日経や外資系の機関がプライベートバンキング業に力を入れています。

プライベートバンキングの対象となるお客様は資産が1〜5億ほど持っている人です。プライベートバンキングでは、このような膨大な資産を運用する手助けを行い、金融商品による運用や不動産による運用、効率的な税対策など、総合的にコンサルティングを行います。

プライベートバンクとは

プライベートバンキングと似たようなワードで、「プライベートバンク」がありますが、どのような意味を持つのでしょう。

プライベートバンキングはアメリカの大手銀行が富裕層のために設けた資産運用部門で、USBやクレディ・スイス・グループなどから独立している部門が多いです。プライベートバンキングは、「資産を守る」よりも、「資産を運用する」ことに力を入れており、少しのリスクがあっても投資などして資産を増やしていきます。

これに対して、プライベートバンクは「資産を運用する」よりも、「資産を守る」ことに力を入れています。これは、スイス発祥の銀行の一形態で、お客様はビジネスマンは少なく、王族や貴族などが対象です。信頼度が高く、情報がしっかりと守られるため、世界中にお客様が存在します。

プライベートバンクでは、資産の保全と運用を行い、収益源はお客様から預かっている資産の保全や運用によって発生する手数料です。

▼参考:プライベートバンク完全ガイド 〜PBは富裕層に何を伝えているのか〜(参照 2021-05-21)

プライベートバンキングの動向

日本のプライベートバンキングの動向と、これからの可能性を説明します。

日本のプライベートバンキングの動向

日本では様々な金融機関がプライベートバンキング業務の強化を進めており、大手銀行や都市銀行だけでなく、静岡銀行や千葉銀行など地方の銀行もプライベートバンキング事業を展開しています。

外資系の銀行は、大手のシティバンクなどが自ら日本でプライベートバンキング事業を展開している場合もあれば、日系の銀行と連携してプライベートバンキング事業を展開している場合もあります。

日系の銀行と連携を図っている理由としては、長期の金融債を購入する顧客を対象してプライベートバンキングをすることです。このように、低金利が継続する中で、外資系の銀行は、資産運用をしたい顧客を対象に、日本でプライベートバンキング事業を開始しています。

プライベートバンキングの可能性

プライベートバンキングのこれからの可能性を説明します。

まずは、日本は先進国の中でも貧富の差があまりなく、富裕層資産があまり多くいません。例えば、発展途上国のインドなんかは、貧富の差があまりにも激しく、膨大な資産を持つ富裕層がいる一方で、毎日の食べ物すら確保できない貧しい人々がたくさんいます。先進国でも、アメリカなんかは、富裕層が暮らす地域と、スラム街と呼ばれる貧しい人が住む地域が分かれています。日本は福祉が安定している分、あまり貧富の差がないのです。

とはいえ、日本にも富裕層は存在します。日本の富裕層の特徴は、不動産と自己株式で、流動性のない資産を持つ人が多いです。また、日本の富裕層は、自己の資産を自分で運用したい人が多い中、資産運用の知識が少ない傾向にあります。そのため、日本でのプライベートバンキング業務は、資産運用のアドバイスをするコンサルティング業務のニーズが高いのです。

▼参考:野村資本市場研究所 注目集めるプライベート・バンキング(参照 2021-05-21)

プライベートバンキングの仕事内容

プライベートバンキングの仕事内容を説明します。

銀行・証券のリテール営業との違い

銀行や証券のリテール営業は、市場に出回っている株や投資信託、国債などの債券の売買をしています。それと比べて、プライベートバンキングでは、富裕層の顧客一人ひとりに合った資産運用をしているのです。

銀行や証券のリテール営業の主な業務内容は、個人や中小企業を対象に資産運用や住宅ローンなどの小口業務を行います。プライベートバンキングとは違い、リテール営業の1案件あたりの収益は小さく、長期契約で安定した収益を得ているのです。

プライベートバンキングでは、有線出資証券、発行数が決まっている私募仕組債、取引一任勘定を利用した資産運用などをします。また、資産運用に対するアドバイスなどコンサルティング業務も行い、顧客と繋がっている営業員は全員、金融知識が豊富です。

プライベートバンキングでは、顧客に何かあった時にすぐに対応する必要があります。一人の顧客に時間をかけてコンサルティングを行うため、一人の営業員が担当する顧客の数は非常に少ないです。

プライベートバンキングの特徴

プライベートバンキング業務の特徴を説明します。

基本的に、プライベートバンキング業務は富裕層の顧客を相手に資産の運用や管理、相続、不動産などに関する業務です。

プライベートバンキング業務に必要なスキルや経験は富裕層の顧客の資産運用の専門知識を持つ人、大手金融機関で富裕層や企業オーナーに対してソリューション業務を行ったことがある人などです。

また、プライベートバンキングで役立つ資格は、一種外務員資格、四大卒以上とされています。

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プライベートバンキングの求人傾向

プライベートバンカーに必要とされるスキルや求人事例を紹介します。

プライベートバンカーに必要とされるスキル

プライベートバンカーに必要とされるスキルや資格は、「プライベートバンキングの特徴」で説明しました。ここでは、プライベートバンカーに特化した資格である『プライベントバンカー(PB)』について説明します。

PBは事業とファミリー両方の課題に総合的に取り組む資格で、非常に実践的です。PBを取得することで、知識の使い方や仕事での実践的な方法、AIで代替できない能力を身につける、CMAやFPを保持する人はダブル資格保持者として能力を活かせるなどの実力が身につきます。

PBで学ぶことは、次の7つです。

・リレーションシップ・マネジメント(RM)
・ウェルスマネジメント(WM)
・不動産
・税金
・信託、エステートプランニング
・マス富裕層
・職業倫理

以上の、プライベートバンキングで必要な知識やスキルが全て身につくので、転職を考えている人は、ぜひとも取得すべき資格です。

▼参考:公益社団法人 日本証券アナリスト協会 の プライベートバンカー をめざす

プライベートバンキングの求人事例

プライベートバンキングの求人事例を2つ挙げます。

求人独立系証券会社でのプライベート・バンキング業務
職種プライベート・バンカー
ポジションディレクタークラス
年収イメージ年収イメージ:800万円〜1600万円(経験・能力を考慮の上当社規定により決定)
仕事内容●富裕層向けセールス
具体的には
・新規顧客開拓
・顧客ニーズに合わせたソリューションの提供
必要スキル●銀行または証券会社での富裕層向け営業経験者で、すでに富裕層への人脈をお持ちの方、もしくは新規顧客開拓を得意とする方。
●証券外務員資格必須
●宅建資格など不動産に関する知識のある方歓迎

まとめ

プライベートバンキングへ転職を成功させるには、必要なスキルや資格を身につけること、金融業界の知識を持つことが大事です。また、富裕層が求める資産管理や運用について把握し、適切な行動を取る必要があります。

プライベートバンキングへ転職を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

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この記事を書いた人

KOTORA JOURNAL | プライベートバンキングへ転職するには?最近の動向と仕事内容

関口大輔

大手証券会社で富裕層向け、中小法人向け営業に従事。プレーヤーとして資産運用、ソリューション営業を長期に経験したほか、部長職としてマネジメントを経験し、現職。

[ 担当業界 ]
証券会社、銀行、税理士・監査法人、事業承継、M&A、アドバイザリーファーム