ロンドンを本拠地とし、世界最古にして最大級の独立系オルタナティブ投資運用会社(ヘッジファンド)として知られる「マン・グループ(Man Group plc)」。その日本法人であるマン・グループ・ジャパン・リミテッドについて、ファームの強み、運用戦略、組織風土、求められる人物像や選考対策をまとめました。
会社概要とポジショニング
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | マン・グループ・ジャパン・リミテッド(Man Group Japan Limited) |
| 設立 | 2015年10月(前身の東京駐在所開設は1992年) |
| 日本拠点所在地 | 東京都港区赤坂5-3-1 赤坂Bizタワー27F |
| 親会社 | Man Group plc(ロンドン証券取引所上場:EMG) |
| 主要ビジネス | ヘッジファンド・クオンツ運用商品の機関投資家向け販売、投資助言、クライアントサービス |
マン・グループの起源は1783年、ジェームズ・マンが設立した砂糖等を扱う貿易商社にまで遡ります。現在では買収やグループ再編を通じて、クオンツ・システマティック運用の世界的草分けである「AHL」、裁量型運用の「GLG」、ファンド・オブ・ファンズやヘッジファンド・ソリューションを提供する「FRM」など、多彩な運用エンジンを傘下に統合しています。
運用戦略とビジネスの強み
1. クオンツ/システマティック運用(AHL)の豊富な知見
マン・グループの中核をなす「Man AHL」は、世界の先物・為替・債券市場などをアルゴリズムと数理モデルで24時間自動売買するCTA(商品投資顧問・トレンドフォロー戦略)のパイオニアです。 英オックスフォード大学内に共同研究組織「Oxford-Man Institute」を設置するなど、機械学習・AI・データサイエンスをいち早くクオンツ運用に導入してきた実績があります。
2. 多彩なマルチ戦略(裁量型とシステマティックの融合)
- Man AHL:数理モデルに基づくトレンドフォロー、クオンツ株式ロングショート
- Man GLG:ポートフォリオマネージャーのファンダメンタルズ分析に基づく裁量型株式・クレジット投資
- Man FRM / Solutions:機関投資家のポートフォリオに合わせたカスタマイズ・マルチアセットソリューション
市場環境の変動に対しても相関性の低い「絶対収益(オルタナティブ・アルファ)」を提供できる商品ポートフォリオの広さが、世界および日本の機関投資家から高く評価されています。
3. 国内機関投資家(年金・生損保・金融機関)との強固な信頼関係
日本拠点は1990年代初頭から長期にわたりビジネスを展開。公的年金、企業年金、大手金融機関に対して、高度なリスク管理と透明性の高いオルタナティブ運用ソリューションを提供し続けています。
組織カルチャーと働く環境
- フラットでアカデミックな外資系カルチャーロンドン本社を中心とする欧州系金融機関ならではの、合理的かつオープンな風土が根付いています。研究・テクノロジーを重んじる文化があり、数字とファクトに基づいた意思決定が徹底されています。
- 少数精鋭のプロフェッショナル体制日本オフィスは主に「インスティテューショナル・セールス(機関投資家営業)」「クライアント・リレーション/プロダクト・スペシャリスト」「コンプライアンス/オペレーション」から構成され、一人ひとりの担当領域が広く、大きな裁量を持って業務にあたります。
求められる人物像と選考対策
1. 主な出身業界・バックグラウンド
- 外資系・日系アセットマネジメント会社での機関投資家営業(年金・金融法人向け)
- 外資系投資銀行(グローバルマーケッツ部門)でのオルタナティブプロダクトセールス、ストラクチャリング
- 大手信託銀行、生損保、証券会社での運用・プロダクト企画・機関投資家フロント経験
2. 評価されるコアスキル
- 高度な金融知識・オルタナティブ運用の理解デリバティブ、CTA、ロングショート、マルチアセット戦略などの複雑な金融工学・運用アルゴリズムを、国内の機関投資家向けにわかりやすく言語化・プレゼンテーションできる能力(CFA、証券アナリスト保有者は歓迎)。
- 国内大手機関投資家へのカバレッジ経験とリレーション構築力年金基金や金融機関の運用課題、アセットアロケーションニーズを的確に把握し、最適なソリューションを提案できる営業力。
- ビジネスレベル以上の英語力ロンドン本社のファンドマネージャーやプロダクトストラテジストと緊密に連携し、英語でのレポーティング、グローバルコール、資料作成を円滑に行える語学力。
転職成功に向けたポイント
マン・グループをはじめとする大手ヘッジファンド/外資系アセットマネジメント会社の採用は、定期採用ではなく、ビジネス拡大やポジション後任に伴うピンポイントの「非公開求人」が中心です。
選考では、「複雑な運用戦略のロジックをいかに深く咀嚼し、顧客へ価値として伝えられるか」「国内機関投資家市場のトレンド(金利環境の変化に伴うオルタナティブ需要等)をどう捉えているか」が重視されます。過去に扱ったプロダクトの特性や顧客開拓・資産残高(AUM)拡大の実績を具体的・定量的に整理しておくことが不可欠です。









