【最新】監査法人の業務内容をわかりやすく解説します|監査の流れから非監査業務まで

監査法人は、公認会計士が組織的に会計監査を行うための法人です。主な仕事は、企業が公表する決算書類に重要な誤りや不正がないかを確認し、その信頼性について意見を表明することです。

一方で、監査法人は会計監査だけでなく、IPO準備、M&A、国際会計基準への対応、経理業務の改善など、専門知識を生かした非監査業務も手掛けています。本記事では、監査法人の役割、具体的な業務内容、会計監査の進み方、法人規模ごとの特徴をわかりやすく解説します。

監査法人とは何か|役割と監査が必要な企業

監査法人が担う社会的な役割

監査法人とは、公認会計士が複数人で設立し、企業などの財務情報を監査する組織です。監査法人は5人以上の公認会計士で設立できます。

企業が公表する売上、利益、資産、負債などの情報は、投資家、株主、金融機関、取引先など、多くの関係者の判断に利用されます。しかし、企業自身が作成した決算書類だけでは、その内容が正しいかを外部の人が判断することは容易ではありません。

そこで、企業から独立した立場にある監査法人が決算書類を確認し、重要な誤りや不正による虚偽表示がないかを検討します。監査法人の意見が付くことで、財務情報を利用する人が判断しやすくなり、資本市場や取引の信頼性を支える役割を果たしています。

監査の対象となる決算書類

会計監査では、企業が作成する財務諸表を中心に確認します。財務諸表とは、企業の経営成績や財政状態を示す決算書類です。主な対象には、次のような書類があります。

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • キャッシュ・フロー計算書
  • 株主資本等変動計算書
  • 注記表
  • 有価証券報告書などに含まれる財務情報

監査法人は、これらの書類が会計基準や関係法令に沿って作成されているかを確認します。ただし、監査はすべての取引を一件ずつ確認する作業ではありません。企業の規模や事業内容、誤りが生じやすい領域などを踏まえ、重要な項目に重点を置いて検証します。

監査が義務付けられる主な企業

会計監査は、すべての企業に法律上義務付けられているわけではありません。ただし、多数の投資家や債権者などに影響を与える企業には、法令によって監査が求められます。

代表的な対象は、金融商品取引法上、有価証券報告書を提出する上場会社などです。これらの企業は、投資家保護を目的として、公認会計士または監査法人による監査証明を受ける必要があります。

また、会社法上の大会社も会計監査人を置くことが義務付けられています。大会社とは、資本金が5億円以上、または負債総額が200億円以上の株式会社です。このほか、保険会社、投資法人、独立行政法人など、個別の法律により監査が必要とされる組織もあります。

監査を受けることで得られる信頼性

監査を受ける最大の意義は、決算書類の信頼性を高められる点です。監査法人が独立した立場から確認することで、企業が公表する財務情報に一定の客観性が加わります。

信頼性の高い財務情報は、投資家による投資判断、金融機関による融資判断、取引先との取引判断などに役立ちます。また、企業内部にとっても、経理処理や業務の進め方を見直す機会となり、内部管理の改善につながる場合があります。

ただし、監査は企業の将来の収益性や倒産可能性を保証するものではありません。あくまで、一定の基準に基づき、決算書類に重要な誤りがないかについて意見を表明する業務です。

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監査法人が行う主な業務

会計監査と監査証明業務

監査法人の中心的な業務は、会計監査と監査証明業務です。会計監査では、企業の財務諸表が会計基準や法令に従って適切に作成されているかを検討します。

監査証明業務とは、監査の結果に基づいて、監査法人が財務情報に対する意見を示す業務です。代表的な監査意見には、財務諸表が適正に表示されていると判断した場合の適正意見があります。

監査業務は公認会計士または監査法人が担う専門性の高い業務です。特に上場会社や大規模な企業の監査では、複数の公認会計士やスタッフが監査チームを編成し、役割を分担しながら進めます。

内部統制に関する監査

内部統制とは、企業が適正な業務運営を行うための仕組みです。たとえば、売上を計上する際に担当者だけで処理を完結させず、上司が承認する仕組みや、支払時に複数人で内容を確認する仕組みが該当します。

上場会社などでは、財務報告に関する内部統制が有効に機能しているかについて、経営者が評価を行い、内部統制報告書を作成することが求められます。監査法人は、この報告書について監査を行う場合があります。

内部統制の監査では、決算書類の数字だけでなく、その数字が作られる過程に問題がないかも確認します。適切な内部統制が整備・運用されていれば、誤りや不正が起こるリスクを抑えやすくなります。

非監査業務とアドバイザリー業務

監査法人は、会計監査以外にも、企業の課題解決を支援する非監査業務を提供しています。非監査業務は、アドバイザリー業務やコンサルティング業務と呼ばれることもあります。

代表的な業務には、IPO準備支援、M&Aにおける財務調査、国際会計基準への移行支援、経理業務の効率化支援、会計に関する相談対応などがあります。

非監査業務では、企業ごとの課題や目的に応じて支援内容を設計します。たとえば、IPOを目指す企業に対しては、決算体制や内部統制の整備状況を確認し、上場に向けて必要な課題を整理する支援が行われます。

監査業務と非監査業務の違い

監査業務と非監査業務は、目的と立場が異なります。

監査業務の目的は、企業が作成した財務情報について、独立した第三者の立場から信頼性を確かめることです。監査法人は、企業の作成した決算書類を評価し、監査意見を表明します。

一方、非監査業務は、企業の課題解決や業務改善、成長支援を目的とします。監査法人は、会計や内部統制に関する知識を生かし、企業に助言を行ったり、課題の整理を支援したりします。

監査業務では客観性と独立性が特に重要です。非監査業務では企業の課題により深く関わるため、監査対象となる企業に対して提供できるサービスには制限があります。

独立性を守るためのルール

監査法人が監査意見を表明するためには、企業から独立した立場を維持しなければなりません。監査法人が監査先企業の経営判断や会計処理の決定に深く関与すると、自ら関わった内容を自ら監査することになり、客観性が損なわれるおそれがあるためです。

このような問題は、自己レビューと呼ばれます。自己レビューのリスクを避けるため、監査法人には公認会計士法や倫理規則などに基づく制約があります。

監査先企業に対する非監査業務がすべて一律に禁止されるわけではありません。しかし、会計帳簿の作成代行、経営判断への関与、監査対象となる業務の構築・運用に深く関わるサービスなどは、独立性の観点から慎重な検討が必要です。監査法人は、業務を受ける前に独立性への影響を確認し、必要に応じて業務の範囲を制限します。

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会計監査の流れ|契約から監査報告書まで

監査契約の締結と監査チームの編成

会計監査は、企業と監査法人が監査契約を締結することから始まります。契約では、監査の対象となる期間、対象書類、監査の範囲、報酬、双方の責任などを確認します。

監査法人は、企業の規模、業種、海外拠点の有無、取引の複雑さなどを踏まえて監査チームを編成します。チームには、監査の責任者であるパートナー、公認会計士、スタッフなどが参加し、必要に応じてITや税務などの専門家と連携することもあります。

監査チームは、企業の事業内容や経営環境を理解したうえで、監査上の重要な論点を把握します。

監査計画の作成とリスクの確認

監査計画は、どの項目を、いつ、どのような方法で確認するかを定める計画です。限られた時間の中で有効な監査を行うため、企業のリスクを分析し、重要な領域に監査資源を配分します。

たとえば、売上計上が複雑な企業では、売上の時期や金額が適切かどうかが重要な確認事項になります。在庫を多く保有する企業では、在庫が実際に存在するか、評価額が適切かといった点が重要になります。

また、新規事業の開始、大型のM&A、業績悪化、会計基準の変更、不正の発生などがある場合には、通常よりも慎重な検討が必要です。

期中監査で行う資料確認とヒアリング

期中監査は、決算日前の時点で実施される監査手続です。企業の業務の流れや内部統制の仕組みを確認し、決算に向けて注意すべき事項を把握します。

監査法人は、規程、組織図、契約書、請求書、承認記録、会計データなどの資料を確認します。また、経理部門だけでなく、営業部門、購買部門、情報システム部門、経営管理部門などへのヒアリングを行うこともあります。

期中監査で内部統制上の問題や会計処理上の論点が見つかった場合、企業は期末までに対応を検討できます。早い段階で課題を共有することは、決算・監査の円滑な進行につながります。

期末監査と現場での実査

期末監査では、決算書類の作成後に、期末時点の残高や取引内容を重点的に確認します。売上、費用、売掛金、買掛金、現金、在庫、固定資産などについて、証憑書類や外部確認などを通じて検証します。

実査とは、監査人が現場に赴き、現金や在庫などが実際に存在するかを確認する手続です。たとえば、棚卸しに立ち会い、企業が数えた在庫数量を監査人が一部確認したり、帳簿上の在庫と実際の保管状況を照合したりします。

現場での確認は、帳簿上の数字だけでは把握しにくい実在性を確かめるうえで重要です。なお、監査手続の内容は企業の状況により異なり、すべての企業で同じ確認を行うわけではありません。

監査報告書の作成と監査意見の表明

必要な監査手続を終えた後、監査チームは確認結果を整理し、監査上の論点を検討します。そのうえで、監査法人は監査報告書を作成し、財務諸表に対する監査意見を表明します。

代表的な意見は、財務諸表が重要な点において適正に表示されていると判断する適正意見です。一方、重要な問題があり、限定的な影響にとどまる場合には限定付適正意見、財務諸表全体に重大な問題がある場合には不適正意見が表明されることがあります。

また、十分かつ適切な監査証拠を得られず、意見を表明できない場合には、意見不表明となることがあります。監査報告書は、企業の財務情報を利用する人にとって重要な判断材料の一つです。

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監査の現場では何を確認するのか

売上や費用が正しく計上されているかの確認

監査では、売上や費用が適切な金額で、正しい会計期間に計上されているかを確認します。売上は企業の利益に直結するため、特に重要な監査領域です。

たとえば、売上については、契約書、注文書、納品書、請求書、入金記録などを確認し、実際に商品やサービスが提供された時期と売上の計上時期が整合しているかを検討します。

費用についても、請求書や契約書などをもとに、実際にサービスや物品の提供を受けたか、費用を適切な期間に計上しているかを確認します。期末前後に計上された取引は、計上時期の誤りが生じやすいため、重点的に確認されることがあります。

現金や在庫などの実在性の確認

企業の帳簿に計上されている現金、預金、在庫、固定資産などが、実際に存在するかを確認することも監査の重要な業務です。

預金については、金融機関に直接残高を確認する手続を行うことがあります。在庫については、棚卸しへの立会いを通じて、帳簿上の数量と実際の数量に大きな差異がないかを確認します。

固定資産については、設備や機械、車両などを現地で確認し、使用されているか、除却すべき資産が残っていないかなどを検討します。帳簿上に存在する資産が実際には存在しない場合、決算書類の信頼性に重大な影響を与える可能性があります。

重要な見積もりや会計処理の妥当性の確認

決算書類には、将来の見通しを踏まえた見積もりが含まれる項目があります。代表例としては、貸倒引当金、固定資産の減損、繰延税金資産、資産除去債務、企業価値評価などがあります。

見積もりは、過去の実績だけでなく、将来の売上予測、市場環境、事業計画、割引率などを用いて計算されることがあります。そのため、監査法人は、経営者が置いた前提が合理的か、計算方法が適切か、必要な情報が開示されているかを検討します。

特に業績が悪化している場合や、将来計画に大きな不確実性がある場合には、固定資産の減損や継続企業の前提に関する検討が重要になります。

不正や誤りにつながるリスクの検討

監査法人は、企業内で不正や重要な誤りが起こる可能性についても検討します。不正の有無を断定するのではなく、不正が起こりやすい状況や、隠されやすい取引がないかをリスクとして把握します。

たとえば、経営者に業績目標を達成する強い圧力がある場合、売上の前倒し計上や費用計上の先送りが行われるリスクがあります。また、現金の取扱量が多い事業、取引先との関係が複雑な事業、権限が一部の担当者に集中している組織なども、注意が必要な領域です。

監査法人は、リスクに応じて確認する資料や手続を増やし、必要に応じて経営者や監査役などと情報を共有します。

経営者や経理部門とのコミュニケーション

会計監査は、監査法人だけで完結する業務ではありません。企業が必要な資料を準備し、取引内容や会計処理について説明することで進みます。そのため、経営者、経理部門、事業部門、監査役などとのコミュニケーションが重要です。

監査の途中で会計処理の論点や内部統制上の改善点が見つかった場合、監査法人は企業側に説明し、事実関係や対応方針を確認します。重要な事項については、監査役や監査等委員会などに報告されることもあります。

企業側が課題を隠さず、早い段階で監査法人に相談することは、決算・監査の遅延や認識の行き違いを防ぐうえで重要です。

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監査法人が手掛ける主な非監査業務

IPOに向けた会計・内部管理体制の支援

IPOとは、企業が株式を証券取引所に上場し、一般の投資家が株式を売買できるようにすることです。IPOを目指す企業には、上場企業に求められる水準の会計処理、決算体制、内部統制、情報開示体制などを整備することが求められます。

監査法人は、監査契約の前段階において、上場準備の課題を把握するための調査や、会計・内部管理面の整備に関する助言を提供することがあります。たとえば、ショート・レビューと呼ばれる調査を通じて、会計処理、経理組織、規程、内部統制、関係会社管理などの課題を整理します。

IPOに向けた監査では、一般に上場申請期の直前2期間の財務諸表について監査が必要です。監査契約の締結後は独立性に関する制約が強まるため、同じ監査法人が提供できる支援の範囲は限定されます。

M&Aにおける財務調査と企業価値評価の支援

M&Aでは、買収や合併の判断を行う前に、対象会社の財務状況や収益性、潜在的な問題を把握する必要があります。この調査は財務デューデリジェンスと呼ばれます。

監査法人は、対象会社の財務諸表、売上構造、収益性、運転資金、借入金、偶発債務などを調査し、買収判断に必要な情報を整理します。過去の決算書類だけでは見えにくいリスクを把握し、買収後に想定外の問題が起きる可能性を抑えることが目的です。

また、株式や事業の価値を算定する企業価値評価を支援する場合もあります。企業価値評価では、将来の収益見通し、類似企業の取引事例、市場データなどを参考にしながら、合理的な評価方法を検討します。

国際会計基準への対応支援

国際会計基準は、国際財務報告基準とも呼ばれる会計ルールです。海外投資家への情報開示や海外展開の拡大などを背景に、国際会計基準の導入を検討する企業もあります。

日本の会計基準と国際会計基準には、収益認識、金融商品、リース、固定資産、連結の考え方などで違いがあります。そのため、導入にあたっては、現行の会計処理との差異を把握し、必要な仕訳、業務手順、社内規程、会計システムなどを見直す必要があります。

監査法人は、基準差異の分析、会計方針の検討、決算プロセスの設計、社内教育などを支援することがあります。ただし、監査先企業への支援については、独立性を確保できる範囲で行われます。

決算早期化や経理業務の効率化支援

企業では、月次決算や年次決算に時間がかかり、経営判断に必要な数字を迅速に把握できないことがあります。決算の遅れは、上場準備や適時開示への対応においても課題となります。

監査法人は、経理業務の流れを確認し、作業の重複、承認の滞り、データ連携の不足、属人的な業務などを洗い出したうえで、改善策を検討する支援を行うことがあります。

たとえば、月次決算の締め日を明確にする、証憑の電子化を進める、会計システムと販売管理システムの連携を見直す、決算チェックリストを整備するといった取り組みが考えられます。

開示書類作成や会計に関する相談

上場会社などは、有価証券報告書、決算短信、招集通知など、さまざまな開示書類を作成します。これらの書類には、財務情報だけでなく、事業内容、リスク、経営方針、ガバナンスに関する情報も含まれます。

監査法人は、開示に必要な会計上の論点を整理したり、開示内容の整合性を確認したりする支援を行うことがあります。また、組織再編、資金調達、新規取引、ストックオプションなどに関する会計処理について、相談を受けることもあります。

ただし、監査先企業に対して開示書類の作成を実質的に代行すると、独立性の問題が生じる可能性があります。そのため、支援の可否や範囲は、個別の状況に応じて慎重に判断されます。

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監査法人の種類と仕事内容の違い

大手監査法人の特徴と主な担当企業

大手監査法人は、一般にBIG4と呼ばれる4つの監査法人を指します。大規模な上場会社、金融機関、グローバルに事業を展開する企業などを多く担当している点が特徴です。

大手監査法人では、業界別や専門領域別のチームが整備されていることが多く、金融、製造、IT、消費財、不動産、医療など、業種ごとの知識を生かして監査を行います。海外拠点を持つ企業の監査では、海外の監査チームと連携する機会もあります。

公認会計士・監査審査会の令和6年版モニタリングレポートをもとにした情報では、大手監査法人4法人は監査法人全体の約1.4%である一方、監査法人に所属する公認会計士の約74%が大手監査法人に所属しています。また、監査証明業務数では全体の約53%、監査業務収入では約78%を占めています。

準大手監査法人の特徴と業務の幅

準大手監査法人は、大手監査法人に次ぐ規模を持つ監査法人です。上場会社の監査、IPO準備会社の監査、会社法監査などを幅広く手掛けています。

準大手監査法人は、大手監査法人と比べると組織規模が小さい場合がある一方、比較的早い段階から幅広い業務に関わる機会があると考えられます。監査だけでなく、IPO支援、M&A関連業務、内部統制支援など、複数の領域を経験するケースもあります。

2024年のIPOでは、大手監査法人の関与割合が50%であったのに対し、準大手監査法人は約27%を占めました。IPO市場においては、準大手監査法人が重要な役割を担っています。

中小監査法人の特徴と地域企業への支援

中小監査法人とは、大手監査法人および準大手監査法人以外の監査法人を指します。地域に根ざした企業、中堅企業、学校法人、医療法人、非上場企業などの監査を手掛ける法人も多くあります。

中小監査法人は、特定地域や特定業種に強みを持つ場合があります。顧客企業との距離が近く、経営者や経理担当者と密にコミュニケーションを取りながら業務を進めることが特徴となる場合もあります。

近年は、中小監査法人のIPOへの関与も広がっています。2024年のIPOでは、中小監査法人の関与割合は約23%でした。IPOを目指す企業の監査に対応できる中小監査法人もあり、監査法人の選択肢は多様化しています。

規模によって異なる担当業務と働き方

監査法人の規模によって、担当する企業の規模や案件の種類、チーム体制には違いがあります。ただし、実際の仕事内容や働き方は、所属する部署、担当業界、個人の役割によっても大きく異なります。

大手監査法人では、大規模企業や複雑な案件に関わる機会が多く、専門分野を深めやすい環境があります。一方で、チームの人数が多く、担当範囲が細かく分かれることもあります。

準大手・中小監査法人では、比較的少人数のチームで監査を進めることがあり、若手のうちから幅広い監査手続や顧客対応を経験する場合があります。地域企業の監査を担当する場合には、出張や繁忙期の業務量も担当先によって変わります。

いずれの規模でも、決算期が集中する時期には業務が繁忙になりやすい傾向があります。監査は期限のある業務であり、企業の決算・開示スケジュールに合わせて進める必要があるためです。

監査法人で得られる経験と主なキャリア

監査法人では、会計、監査、内部統制、法令、企業分析などに関する実務経験を積むことができます。企業の決算書類を読み解き、事業内容やリスクを把握する力が身につく点は、監査法人で働く大きな特徴です。

監査業務を通じて、さまざまな業種の企業に関わることができます。また、IPO、M&A、国際会計基準、内部統制、システム監査などの専門領域に進むことで、キャリアの幅を広げることも可能です。

監査法人で得た経験は、企業の経理・財務部門、内部監査部門、経営企画部門、IPO準備企業、会計アドバイザリー領域などでも生かされます。監査法人でどのような経験を積めるかは、監査業務と非監査業務のどちらに軸足を置くか、どの業界や専門分野に関わるかによって変わります。

監査法人は、企業の財務情報に信頼性を与える社会的に重要な役割を担う組織です。会計監査を中心としながら、企業の成長や変化を支える非監査業務にも取り組んでいます。依頼を検討する企業にとっても、就職・転職を考える人にとっても、監査法人ごとの専門性、体制、担当領域を確認することが重要です。

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この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)

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