コニカミノルタ株式会社のヘルスケア事業は、X線画像診断システムや超音波診断装置、医療ITを手がけています。この記事では、事業内容と強み、主な募集職種、転職のポイントを整理します。同社は写真フィルムと光学技術をルーツに持つ会社です。
2026年3月期の有価証券報告書では、ヘルスケアは画像ソリューション事業の中のヘルスケアユニットに位置づけられ、画像診断システムの開発から製造、販売、サービスまでを行っています。国内の販売とサービスは子会社のコニカミノルタジャパン株式会社が担っています。
会社概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | コニカミノルタ株式会社(Konica Minolta, Inc.) ※国内販売・ソリューション:コニカミノルタジャパン株式会社 |
| 本社所在地 | 〒100-7015 東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー |
| 創立・設立 | 創業:1873年(明治6年) / 設立:1936年(昭和11年)12月 |
| 代表者 | 代表執行役社長 兼 CEO 大幸 利充 |
| 資本金 | 375億1,900万円 |
| 従業員数 | 連結:34,363名 / 単体:3,888名(2026年3月末時点) |
| 主要拠点(医療関連) | 東京サイト日野(東京都日野市)、コニカミノルタジャパンの国内拠点 |
| 主な事業構成 | ・デジタルワークプレイス事業(複合機、ITサービス) ・プロフェッショナルプリント事業 ・インダストリー事業(センシング、材料・コンポーネントなど) ・画像ソリューション事業(ヘルスケアなど) |
ヘルスケア事業の事業内容と強み
1. X線動態解析システム
静止画のX線撮影に加え、パルスX線を連続して照射し、肺や横隔膜、関節の動きを動画として観察・解析できるX線動態解析システムを実用化しています。立位で呼吸に伴う動きを確認できるため、呼吸器や整形外科の領域で活用が進められています。同社の発表によると、X線動態解析に関して世界で300件以上の特許を取得し、400台以上の販売実績があります。2025年10月には、ベトナム国家イノベーションセンターなどとX線動態解析とAIを使った共同研究の基本合意書を結びました。
2. 超音波(エコー)診断装置
光学や微細加工の技術を応用したプローブ(探触子)の開発に取り組み、超音波画像診断装置を展開しています。整形外科領域の運動器エコー(筋肉や腱、神経の観察)に力を入れているほか、麻酔科や救急、透析室などのPoint of Care(POC)領域にも製品を提供しています。
3. 医療IT・PACSとAI診断支援
撮影装置に加え、医用画像保管伝送システム(PACS)やクリニック向けの診療支援システムも手がけています。2021年には、胸部X線画像から肺がんが疑われる結節影や、肺炎や結核の所見である浸潤影を検出する画像診断支援ソフトウェアCXR finding-iを発売しました。読影する医師の負担を減らし、見落としを防ぐための製品です。
中途採用の主な募集職種と求められる人材像
1. 医療機器 法規・薬事(RA / QA)
- 業務内容:AI搭載医療機器やプログラム医療機器(SaMD)、画像診断機器の国内薬機法申請・認証対応、および日米欧(FDA、MDR)規制への適合戦略。
- 求められるスキル:医療機器の承認申請実務経験、規格(IEC 62304 / ISO 13485等)の理解、英語力(海外拠点や当局との折衝)。
2. 臨床アプリケーションスペシャリスト(CAS)
- 業務内容:X線動態撮影システムや超音波装置の導入支援、医師・診療放射線技師・臨床検査技師への臨床手技サポート、学会発表・論文執筆の学術支援。
- 求められるスキル:診療放射線技師または臨床検査技師の有資格者、または同等のモダリティ操作・臨床知見。
3. 医療機器営業(セールス / アカウントマネージャー)
- 業務内容:大学病院・大規模総合病院向けの大口商談(DR、PACS)、および整形外科・内科系クリニックへの超音波装置・X線システムの直販および特約店マネジメント。
- 求められるスキル:医療機器・医薬品業界での営業経験、代理店マネジメント力、ソリューション提案力。
4. 組み込みソフトウェア・AIアルゴリズム開発エンジニア
- 業務内容:動態画像処理アルゴリズムの開発、クラウド型PACS基盤の構築、画像診断支援AIモデルの学習・実装。
- 求められるスキル:C/C++、Python、深層学習フレームワークの実務経験、医療画像データ(DICOM規格)の取り扱い経験。
働き方と転職のポイント
- 開発と販売の連携
開発拠点の東京サイト日野(東京都日野市)と、国内の販売とサービスを担うコニカミノルタジャパンが分かれています。医療現場で聞いた要望を開発側に伝えることは、営業やアプリケーションスペシャリストの大事な仕事の一つです。 - 勤務制度と福利厚生
公開されている求人情報では、年間所定休日は125日(閏年は126日)で、フレックスタイム制、週3日以上の出社を基本とするリモートワーク制度、カフェテリアプランがあります。制度の適用は職種や所属会社によって異なります。 - キャリアチェンジの例
臨床検査技師や診療放射線技師がアプリケーションスペシャリストに、ITエンジニアが医療AIやSaMDの開発に、IT業界の営業経験者が医療機器営業に移る、といった転職が考えられます。医療機器の規制や臨床の知識は、入社後に学ぶ部分も大きくなります。


