コンサル・IT関連用語

3C

「顧客(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」の総称。 ビジネスの戦略構築に欠かせない要素で、「戦略の3C」「Strategic Triangle」とも呼ばれる。

4P

「製品(Product)」 「価格(Price)」 「販売チャネル(Place)」 「プロモーション(Promotion)」 の総称。マーケティング戦略において検討すべき項目であり、「マーケティングの4P」とも呼ばれる。

CRM(Customer Relationship Management)

顧客に関するマネジメント方法のひとつ。顧客ごとのニーズに合った商品・サービスを提供することで関係構築を図り、売上げや利益、企業価値を向上させる経営手法。

ERP(Enterprise Resource Planning)

企業資源計画。企業の経営資源であるヒト、モノ、カネ、情報を総合的に管理・改善しながら経営を行い、経営の効率化や成果の最大化を実現するための経営方法論・システムを指す。ERPを実現するためのソフトウェアを、ERPパッケージという。

IR(Investor Relations)

企業が投資家に向けて、自社の経営状況や財務状況、業績などの情報を伝える活動。株主や投資家とのコミュニケーションを通じて、企業価値と株価を一致させる目的がある。

プリンシパルインベストメント

自社の資金を用いて、企業投資(エクイティ・デッド)や不動産投資(アセット)などを行うこと。自己勘定投資。

ベンチャーキャピタル

ベンチャー企業に投資を行い、出資企業が株式市場上場を果たした際の株式売却、あるいはM&Aによるキャピタルゲインを目指す投資会社・組織。新興企業のスタートアップ期(創業期)に資金(キャピタル)、企業成長サポート(コンサルティング業務)を提供、株式の売却での利益確保を行う。投資先の経営に積極的に関与するハンズオン型のベンチャーキャピタルもあれば、あまり関与しないハンズオフ型のベンチャーキャピタルも存在する。

PEST分析

外部環境が、現在もしくは将来的に自社にどのような影響を与えるかを把握・予測するためのフレームワーク。中長期的な戦略を立案する際に用いられる。Politics(政治面)、Economy(経済面)、Society(社会面)、Technology(技術面)の4つの要素から分析する。

SWOT分析

外部要因(Opportunity:機会、Threat:脅威)と内部要因(Strength:強み、Weakness:弱み)の掛け算により、事業の方向性や施策を打ち出すフレームワーク。市場における機会と脅威に対して、どのように自社の強みを活かし、弱みを克服するかを考える。主にブレインストーミングを行う際や、大まかな方向性の仮説出しに使われる。

業界(競争)構造の5フォース

事業環境の将来性が自社の事業にとってプラス・マイナスになるかを評価し、事業戦略を考えるためのフレームワーク。①買い手の交渉力、②供給業者の交渉力、③代替品の脅威、④新規参入の脅威、⑤競合との競争状況の5つの要素から評価する。

セグメンテーション

消費者をなんらかの意味で同質的な消費者グループに分割すること。ニーズや属性ごとに、顧客や市場を分類し、その中で自社が優位性を保てるセグメントを選択する。利益が見込める分野への集中的なアプローチによって、最小限のコストで利益を最大化を実現できる。

チェンジマネジメント

「意識レベル」「行動レベル」「業務・仕組みレベル」の変革を支援するマネジメント手法。リーダー自らが率先し変革の重要性・必要性を組織に普及させ、意識レベルから変化させることで成功に導く。

ナレッジマネジメント

企業内にある知識やノウハウ、情報を集積し、企業資産として有効活用していくマネジメント手法。従業員間で企業内の貴重な知識や技術を活用することで、組織能力の平準化・維持・向上させることが目的。新たな技術開発、従業員の知識の深化、斬新な発想やイノベーションにもつながる。

内部統制

企業が自ら組織全体を統制する仕組みやプロセス。違法行為や人的ミスを抑制するために各業務での所定の基準や手続きを定め、それに基づいて管理・監視・保証を行う。金融取引法における内部統制報告制度のことを日本版SOX法と呼び、アメリカのSOX法を手本にして作成された。SOX法の施行により、企業は「内部統制プロセスの明確化」、「作業や意思決定過程の記録」及び「内部統制状況の定期的評価」が課せられることになった。

ロジックツリー

課題の原因やソリューションを、「MECE」に則ってロジカル(論理的)にツリー状に分解して整理する方法。議論の際、より具体感をもって全体像を把握する必要があるときに使われる。コンサルティングにおいては論点整理を行う際に用いられることが多く、その場合は「イシューツリー」とも呼ばれる。

アプリケーション

パソコン・スマートフォン上で特定の目的のために使う、アプリケーションソフト。APPと表記されることもある。

オフショア化

業務を海外に移管・委託すること。ソフトウェア・システム開発業務を海外に移管・委託することを、オフショア開発という。

システムインテグレーション

顧客の業務内容を分析し、問題に合わせた情報システムの企画、構築、運用などの業務を一括して請け負うITサービス。また、システムインテグレーションを行う企業を、システムインテグレーターやSIer(エスアイヤー)と呼ぶ。

仮説思考

問題解決において、常に何かしらの結論を予測して行動する思考のこと。仮説の検証・修正を繰り返すことで、効率的に問題解決に辿り着くことができる。コンサルティングの仕事で大前提となる考え方。

バリューチェーン

事業活動において価値(Value)を生み出しているポイントの分析に使われるフレームワーク。事業は「主活動(商品を作ってから消費者に届けるまでの流れ)」と「支援活動(主活動を支援すること)」の2つの要素で成り立っており、バリューチェーンは前者にあたる。

ピラミッドストラクチャー

結論と根拠をセットにし、物事を論理的に伝えるためのフレームワーク。ロジカルシンキングにおいて活用されており、言いたいことが伝わりやすい、説得力のある話ができるなどのメリットがある。

結論を頂点に置き、その下に根拠となる事柄を並べることから、「ピラミッドストラクチャー」と呼ばれている。

MECE(ミッシー)

コンサルタントのベースとなる思考法。分析において分類・ラベリングを行う際、全体像をもれなくとらえているか、ラベルが重複していないか、レベル間の異なる軸が混ざってしまっていないかなどを確認する。

限りある経営資源を、有効かつ効率的に活用するために用いられる考え方である。

PPM

多種類の製品を生産・販売したり、複数の事業を行ったりしている企業が、戦略的観点から経営資源の配分が最も効率的・効果的となる製品・事業相互の組み合わせを決定するための経営分析・管理手法。

複数の異なる製品・サービスを持つ企業が、製品・サービスへの経営資源配分や、事業としてどのように製品・サービスを持つかを決めるために、各製品・サービスの組み合わせを決定するためのフレームワーク。

ディザスタリカバリ

地震や津波などの災害によってシステムの継続利用が不可能になった際の復旧・修復を行うこと。あるいは、復旧・修復をこなうためのシステム。システムダウンによる利益の損失を、最小限に抑えることができる。

BCP

事業継続計画。企業が災害テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した際、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続・早期復旧のため、平常時・緊急時の活動や方法、手段などを取り決めておく計画のこと。クラウド型安否システムの導入や、安否システムの持ち運びマニュアル策定などがあげられる。

データマイニング

統計や人工知能などの手法を用いて、蓄積されたデータから知識を掘り出す技術やそのプロセス。「どのような条件であれば、どのようなサービスが購入される可能性が高いか」などの分析・予測が可能になる。

PoC

新たなアイデアやコンセプトの実現可能性や、それによって得られる効果などを検証する。概念実証のこと。事前の検討内容の実現可能性を見極め、期待した効果が得られると判断できれば、実プロジェクトを進めるのがセオリー。

PaaS(パース)

Platform as a Serviceの略で、クラウド上でソフトウェアを組み合わせて利用できるプラットフォームを提供するサービス。サービスの利用期間に応じて料金を支払う「サブスクリプション」形式や、使用サービス量に応じて料金を支払う「従量課金制」が一般的。

SaaS(サース)

Software as a Serviceの略で、クラウド上でソフトウェアを利用できるサービス。ユーザーはパッケージ製品を購入してサーバーや端末にダウンロードする必要がなく、すべてインターネット経由で利用できる。オンライン上のフリーメールサービスなどが該当する。

課金形式は、PaaSと同じくサブスクリプション形式や従量課金形式が取られることが多い。

BaaS

Banking as a Serviceの略で、銀行の提供サービス・機能が、クラウドサービスとして提供されること。BaaSにより、銀行以外の事業者がライセンスを持たなくても、自社サービスに預金・融資などの金融機能を組み込んで提供できるようになった。

また、Blockchain as a Serviceの略称とも言われており、不正取引を防ぐブロックチェーンシステムの開発を簡単に行うための、クラウドサービスとしても知られている。

IaaS

Infrastructure as a Serviceの略で、システムを動かすための仮想サーバやネットワークインフラをクラウド上で提供するサービス。

仮想サーバやストレージ、ファイアーウォール、ネットワークについて、OSやスペックを自由に選択できる。ユーザーはハードウェアを購入する必要がなく、選定したスペックに応じた利用分の料金を支払う仕組み。

MaaS

Mobility as a Serviceの略で、移動ニーズに応じて複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせ、検索・予約・決済等を一括で行うサービス。電車の時刻表、運行状況、バスやタクシーの現在地情報、渋滞情報など、あらゆる交通データを取得することで、移動の効率化を図る。

DaaS

Desktop as a Serviceの略で、仮装デスクトップを構築できるクラウドサービス。ソフトウェアを端末にインストールすることなく、ネットワークを通じて利用できる。近年のテレワーク需要の高まりによって、注目されているサービス。

オンプレミスで構築する「プライベートクラウドDaaS」、サービス事業者が提供するIaaS・PaaS上で構築する「バーチャルクラウドDaaS」、パブリッククラウド上に構築する「パブリッククラウドDaaS」の3つにわかれる。

SLA

Service Level Agreementの略。サービス提供事業者とユーザー間で締結する、サービスの具体的内容や責任範囲、ペナルティなどを記した契約。事業者が契約者に対して、どの程度まで品質を保証できるかを明示したもの。

WAF

Web Application Firewallの略。セキュリティ対策のひとつで、Webアプリケーションの脆弱性を突いた攻撃へ対処する。Webサーバーの前段に設置し、「攻撃」と判断した通信を遮断することで、Webサイトを保護する。ECサイトなど、ユーザーからのデータ入力を受け付けるWebサイトの保護に適している。

RFID

電波を用いてタグとの通信を非接触で行うシステム。従来のバーコードは1枚ずつスキャンしていたのに対し、RFIDでは、複数のタグを電波で一括スキャンできる。

タグのスキャンを効率的に行える反面、導入コストが大きいのがデメリット。

DMP

Data Management Platformの略で、インターネット上に蓄積された情報・データを管理するプラットフォームのこと。DMPの活用により、問い合わせデータやWebサイト内での行動履歴などをもとに情報をセグメントできるため、マーケティング戦略に役立てられる。

DSP

Demand-Side Platformの略で、広告主が広告出稿の費用対効果を高めるためのプラットフォーム。DSPにより広告在庫の買い付け、広告配信、オーディエンスのターゲティングを一括で行うことができ、広告効果の最大化が実現できる。

AR

拡張現実。位置情報を使って映し出した現実世界に、情報を付加・削除・強調することで、現実世界を拡張させる技術のこと。ゲームなどのエンターテインメントや、医療・ビジネスにおける実験・テスト・シミュレーションなど、幅広い業界で活用されている。

VR

コンピューターにより映し出される、仮想の世界を見ることができる技術。仮想現実。専用のヘッドセットなどを着用することで、仮想空間に実際に自分が存在しているかのような視覚的環境を体験できる。

AR(拡張現実)との差は、全くの仮想世界であり、現実世界による影響を受けないこと。

PMP

Project Management Professionalの略で、プロジェクトマネジメントの専門家であることを証明する資格。国家資格であり、米国のプロジェクトマネジメント協会であるPMIがPMBOKガイドに基づいて認定する。

プロジェクトマネジメントにおける経験や知識に加え、マネジメントに対する姿勢などの実務的な内容も問われる。

ITIL

Information Technology Infrastructure Libraryの略で、ITサービスマネジメントのベストプラクティス(成功事例)を集めたフレームワーク。

1980年後半に英国の政府機関が作成・文書化し、IT運用における実際の知識・ノウハウが集約されている。

アジャイル(agile)

開発に掛かる期間の短縮に特化したソフトウェア開発手法(特定の開発手法を指すものではない)。システム開発→リリースを短期間で繰り返す。

システム開発手法の主流であった「ウォーターフォール開発」より、手戻りによる工数を短縮し、開発におけるリスクを最小限に抑えられるという特徴がある。

スクラム(scram)

アジャイル開発の一種。チーム内で役割・タスクを分散させ、コミュニケーションをとりながらチーム全員で開発を進める手法。アジャイル開発の中でも、チーム間のコミュニケーションがより重要となる。

ビッグデータ

巨大なデータ群およびその保存場所を操作・管理する技術の総称。Volume(量)、Variety(多様性)、Velocity(速度・頻度)の「3つのV」を高いレベルで備えているのが特徴。

ビッグデータの活用により、傾向を分析し、高精度な予測を行うことが可能。活用例として、在庫管理における商品やサービスの需要の予測があげられる。

MVC

Model、View、Controllerの3つに分けて開発を行うソフトウェア設計モデル。

データの保存・取得を行う「Model」、情報をUIに出力する「VIew」、ModelやViewの制御を行う「Controller」の3つのコンポーネントに分けることで、システムの保守性や生産性の向上を図れる。

M2M

ネットワークで接続された機械同士が通信し、機能する仕組み。Machine to Machineの略。例として、トランシーバーや、自動車の自動運転システムなどがあげられる。